南瓜爆車大阪の陣~暴走の南瓜車

作者:寅杜柳

●南瓜は走る
 大阪市内。
 南瓜のランタン、おとぎ話のようなカラフルな装飾。ハロウィンを前に街並みは賑やかに彩られていた。
 そんな町中を、成人男性よりやや低い高さの南瓜の車のようなものが移動している。街並みには似合った姿ではあるがそのスピードは普通の物でない。
 そしてその南瓜の車はハロウィンに合わせて飾られたパーティー会場に突っ込み、そのまま通り抜ける。驚いた人々が転んだり、通り過ぎた勢いでテーブルクロスがずり落ちてその上の物が落下したりしているが、南瓜はそれを振り返りもせずただ爆走する。
 会場を抜け、ハロウィン風味な店の前を突っ走り、仮装行列を追い抜いていく南瓜は街中のあちこちで同時に気ままに爆走していた。
「ハロウィンの力を求めてドリームイーターの魔女達が動き出したようだ」
 雨河・知香(白熊ヘリオライダー・en0259) は集まったケルベロス達にそう告げる。
「その動きの一つが大阪市内で起こっている。……攻性植物の南瓜爆車が大量発生してハロウィンの飾りつけをした商店街やパーティー会場、仮装した人々の行列めがけて暴走を繰り返しているらしい」
 幸い死者は出ていないようだが概算で百体以上がばらばらに市内を駆け回っていると想定される、とヘリオライダーは説明する。
「この攻性植物を放ったのはヘスペリデス・アバターというドリームイーター。ハロウィンの魔力を集めるためにこの事件を起こしたようで、南瓜の爆車は10月31日の深夜12時に自爆してその魔力をヘスペリデス・アバターへと届けようとしている」
 おそらくカンギ戦士団に加わった第11の魔女・ヘスペリデスの力を受け継いでその力を使っているのだろう、と知香が補足した。
「そこで、こいつらが魔力を集める前に大阪市内を警備しつつ、できるだけ多くの南瓜の爆車を撃破してほしい」
 南瓜の爆車はハロウィンっぽい雰囲気の場所を襲撃している可能性が高いが、移動中を狙って撃破することもできるかもしれない。
「さいわい携帯電話の通話もできるから、市民から目撃情報があれば近い所にいるチームに連絡が入るようになっている。……ただ、常に移動してるから通報を受けてからだと既にどこかに行ってる可能性も高いだろうから頼り過ぎない方がいいかもしれないな」
 戦闘に際しては、攻性植物のそれによく似たグラビティを使ってくるようだが、一体一体はそれほど強くない。
「そしてもう一つ、この魔力を受け取るヘスペリデス・アバター自身も大阪市内に潜伏していると思われる」
 こちらは強敵であることが予想されるが、上手く見つける事が出来れば撃破できるかもしれない。ヘスペリデス・アバターを撃破すれば南瓜の爆車が爆発しても受け取り手のいなくなった魔力は四散するだろう、と知香は説明する。
「少人数で動き続けた場合は付近の南瓜の爆車が集まって集中的に追い込もうとしてくる可能性があるから、できるだけ全員で固まって行動した方がいいかもしれないな」
 ともあれ、楽しいハロウィンの前に街のあちこちで爆発を起こさせるわけにはいかない。
 どうか頼んだぞ、と知香は説明を終え、ケルベロス達を送り出した。


参加者
ヒルダガルデ・ヴィッダー(弑逆のブリュンヒルデ・e00020)
相良・鳴海(アンダードッグ・e00465)
御門・心(オリエンタリス・e00849)
白羽・佐楡葉(紅棘シャーデンフロイデ・e00912)
リディ・ミスト(幸せ求める笑顔の少女・e03612)
茶斑・三毛乃(化猫任侠・e04258)
アレックス・アストライア(煌剣の爽騎士・e25497)
龍造寺・隆也(邪神の器・e34017)

■リプレイ


 朝の梅田駅を南瓜が走る。狭い道を我が物顔にひた走り、そのハロウィンの魔力を集めている。驚いて尻餅をついた一般人もいるが、見向きもせずにひた走る爆車の進行方向に、数人の仮装した人間がいた。それまで通り、間近を走り抜けようとした爆車を突然切り裂かれたような衝撃が襲う。
「南瓜の馬車と言えど、シンデレラを乗せるには少々危険だな」
 自前の角に合わせて付け尻尾、悪魔の仮装をしたヒルダガルデ・ヴィッダー(弑逆のブリュンヒルデ・e00020)が南瓜の爆車を、すれ違いざまに銃剣のようにしたガトリングガンの先端で切り裂いたのだ。
「デウスエクスは余程勤勉なのと季節のイベント好きのどちらかしかいないんですかね」
 尖り帽子に黒マント、特にこの時期なら何の変哲もない魔女衣装の白羽・佐楡葉(紅棘シャーデンフロイデ・e00912)がぼやきながらハンマーを砲撃形態へと変形させ、弾丸を南瓜に撃ち込む。
(「ヘスペリデス・アバター、無粋な奴だ」)
 この爆車を放った魔女の事を考えつつ、その弾丸と同時に爆車へと疾風の蹴りを叩き込むのは龍造寺・隆也(邪神の器・e34017)。人派のドラゴニアンである彼は種族としての性か、弱者を守ることを当然だと考えている。その弱者のイベントを狙う魔女とその配下達に対しては一切の容赦はない。
 この仮装集団がケルベロスと判断した爆車が蔓を伸ばし、手近にいたヒルダガルデを狙う。しかしその反撃を黄金の髪の騎士が受け止められる。
「勇者は孤ならず。その隣に、必ず騎士ありッ!」
 その騎士、アレックス・アストライア(煌剣の爽騎士・e25497)が仲間を護るように翼を広げ、その輝きを以って仲間に勇気を与える。その愛翼猫たるディケーも主に合わせ翼を羽ばたかせ清らかな風を周辺へと流し、傷を癒す。
(「折角のハレの日でござんす。カタギの方々へ累だきゃァ及ばせやせん」)
「さあちぃとばかり離れておくんなせぇ!」
 爆車がケルベロス達に気を取られたタイミングに合わせ、着流し姿の茶斑・三毛乃(化猫任侠・e04258)が爆車から離れるようハスキーボイスで人々を促しつつ、鋼鬼と化したオウガメタルの拳を爆車に叩き込む。さらに重なるのは極細の赤い鎖による捕縛。その鎖の主――ハロウィンらしさのあるオレンジと黒を主体とした魔女風のドレスを纏った御門・心(オリエンタリス・e00849)は指から伸ばした血色の鎖を蛇のように操り、爆車を縛りつける。
 ここで状況が不利とみたか、爆車は地下街へと続く細い道に進路を変え逃走を図る。しかし、
「させないよ!」
 リディ・ミスト(幸せ求める笑顔の少女・e03612)が疾風のような勢いで爆車の南瓜部分に蹴りを叩き込み、それを砕き切った。
「とりあえずは片付いたな! お嬢さん大丈夫かい? よければまた今度お茶にでも――」
「さっさといくぞスケコマシ」
 爆車に驚き転んだ女性を本人の流儀的に口説こうとするアレックスを、相良・鳴海(アンダードッグ・e00465)が引きずるように連れていく。大阪市内を爆走している南瓜の爆車は大量にいるのだ。
「あっ、あそこの陸橋の上走ってますね」
 周辺を確認していた心が次の爆車を発見、すぐさまケルベロス達は次の標的を撃破するために駆け出す。
 ハロウィンの長い一日はこうして始まった。


 陸橋の上を走っていた爆車を撃破したケルベロス達は南下し中央大通りへと到着する。
「次はここの大通りを東へ向かいましょう」
 市内の地図を広げ、スーパーGPSで現在位置を確認しつつ佐楡葉が道を示す。淀屋橋を過ぎた辺りで一体爆車を発見するも、発見時に距離があったからか、細い路地へと逃走されかけたが、三毛乃のウォンテッドと周辺の地形把握がしっかりできていた為、逃がさず追い詰め撃破。撃破数も佐楡葉がこまめにSNSに報告している。
 上空からはアレックスとリディが爆車を捜索し、そのほかのケルベロス達は上空から視認し辛いハロウィンめいた建物の中へと注意を向けている。
「人混みの中を走り回らせやがって……」
 こういう時は飛べるやつが羨ましくなるな、と鳴海が空を見上げる。
「何やってんの? さっさと来なよ、おっさん!」
「女のケツ追い回すみてぇにさっさと見つけらんねぇのかナンパ野郎!」
 羨みの視線を受けるアレックスは笑って煽り、鳴海がそれに憎まれ口を返すも見渡せる範囲の路上には爆車は見当たらない。
「それにしても見つかりませんね。……囮作戦、やりましょうか」
 心が呟き、ドレスを整える。ハロウィンめいた雰囲気の場所を襲撃する爆車の特性を利用する作戦だ。佐楡葉とヒルデガルデも同じく服を整える。
「ではあっしは――最期、槍に突かれた鍋島の化猫ってェ所で」
 一方、仮装している風に装うのは三毛乃。右目の傷や猫のウェアライダーとしての耳や尻尾、そして雰囲気から仮装のようにも見せることは不可能ではない。仮装をしていない鳴海と隆也は隠れつつ、四人を追う。
「御機嫌よう、人間殿」
 中央大通りを東へ数分、見かけた一般人にヒルデガルデが恭しい、けれども悪魔らしい笑顔で通行人に挨拶する。トリックオアトリートと問いかけようとするも、視界の端に見えた建物の中から飛び出してきた南瓜の影に即座に戦闘態勢へと切り替える。同時に佐楡葉が周辺に人が近づかないように殺界形成を展開しつつ離れるよう人々を促す。
 空から降りてきたリディとアレックスが戦闘態勢を整えるも、整え切る前に爆車が進路を変えリディへと突撃しようとする。しかし、ヒルデガルデが間に割り込み細身のガトリングで衝撃を受けきる。
 動きの止まった一瞬、白髪を飾るレンテンローズを揺らし、心が爆車との距離を一気に詰め、星型のオーラを蹴りこむ。さらに合わせて佐楡葉がライフルを構え、凍結光線を正確に南瓜の急所へと命中させる。魔女らしい魔法の杖などではない火器だが、南瓜をスープにもならない程にぐちゃぐちゃに煮込むにはこれでいい。爆車の表面全体に氷が広がり、
「外しやせんぜ」
 脆くなったタイミング逃さず穿つのは三毛乃の左手に光るリボルバーの抜き撃ち。連携して隆也が日々の鍛錬で積み上げた技術で爆車との間合いを詰め、指突。命中した点から爆車の気脈は分断されその動きを鈍らせ、体勢を整えたアレックスが天秤の重力を宿した星降剣で深く切りつける。
 反撃に爆車が突撃を敢行するも、心が黒銀の大剣で受け止める。その衝撃に体が震えているのは衝撃の残響か、それともその心の中の怯えを抑えているが故の物か。そのダメージを鳴海がオーラの塊を心へと飛ばし癒し、さらにディケーが清らかな羽ばたきで前衛を回復する。
 そして不意に、リディが爆車へと飛び込み距離を詰める。彼女は家族を失っている。その反動からか周りに人がいる事が幸せであり、それを守りたいと思っている。幸せな人々のパーティー、それを滅茶苦茶にしようとする存在がここにいる。ならば、
(「絶対に、許さない!」)
 裂帛の気合を込めたリディの蹴りが、連撃として放たれる。ただでさえ損傷していた爆車はその一撃に耐えられず吹き飛ばされた。


 お昼過ぎ。中央大通りを北上し扇町公園手前まで来たケルベロス達は消耗も重なっていたため、公園で昼食がてら休憩していた。道中ハロウィンめいた飾りつけが多くあったが、この公園から見える景色はより多く鮮やかに飾られているように見える。
「囮で引っ張り出した後にいたのは二体、結構順調だな」
 細長い揚げパンをアレックスが齧りつつ現状を確認、隣では鳴海が手早くかつ丼を掻きこんでいる。
「この少し先にも爆車が出現しているようです」
 昼食を軽く取りながらSNSを確認していた佐楡葉がそう告げる。
「休憩も万全! それじゃ、行こっ♪」
 負傷が少なく、休憩もそこそこに新たな爆車の接近を警戒していたリディが促し、ケルベロス達は再び走り始める。

「そこのでかい建物から一体来たぞ」
 ほどなくして上空を旋回していた隆也が建物から飛び出してきた爆車を発見し、地上のケルベロス達に伝える。
「こちらからも来ています」
 ふらふらと覚束ない感じで飛びつつ、空から索敵していた心も同時に別の方角から接近してきている爆車の存在を告げる。
 ここまでに二体同時に相手取った事はないが、休息を取ったケルベロス達に不安はない。
「ブチのめしてやりまさァ、ブチネコだけに!」
 ケルベロス達の元へ到着した爆車に対し、先陣を切ったのは三毛乃、真正面から飛び込み鋼の拳を叩き込んで守りを崩すが、同時にもう一体が反撃の突撃。しかしそれは悪魔めいた姿のヒルデガルデが代わりに受ける。
 即座に鳴海が鎖で地面に魔法陣を描き、アレックスが翼を広げ仲間へと加護を与える。
 レディエンスリングからリディの強い意志を具現化したような光の剣が生じ、南瓜を切り付けるが、急加速した爆車に回避される。しかし攻撃はそこでは止まらない。加護を付与された隆也の、降魔の力を宿したガントレットが横から南瓜を叩き割る。その攻撃で隆也の傷が僅かに癒える。護り手や癒し手による援護はあれど、狙われやすい前衛に立つ以上、隆也も無傷というわけではないのだ。
「火よ、悪辣なる篝の王よ。烟る血潮は誰が為なるや」
 応え給え、示し給え――朗々と宣言した悪魔の仮装を纏った女の体を地獄の心臓で熱された血が巡り、焼き払われた呪縛が蒼炎と共に傷口から気化して噴き出す。
 そこでもう一体の爆車がディケーへと突撃、猫の体を大きく跳ね飛ばす。
「結べ、アカイイト」
 心の指から伸びた赤い糸が、ディケーの傷を縫合する。護り手達はこれまでの戦闘で幾度も仲間への攻撃を代わりに受けているが、回復を十分に行えているため、倒れた者はいない。
「王者も奴隷も等しく、この蒼白に慈悲はありません」
 突撃してきた爆車にそっと忍び寄った佐楡葉が掌底に乗せた蒼白の燐光を南瓜に押し付ける。すると急速に南瓜の全身から温度が奪われ全身を氷霧に覆われていく。
「幸せを奪う敵は、逃がさない―――!」
 続いてリディの瞳にブレた敵の姿――一瞬だけ未来の姿が垣間見える。それを狙い、ハピネスグローリーが放たれ正確に南瓜の中心を穿ち、南瓜を爆散させる。 これで残りは一体だ。
 爆車が南瓜の下側から蔦を伸ばし、心を絡めとろうとする。とっさに装飾品のように身に纏っていたオウガメタルを展開するが、蔓が心に到達することはなくその手前でアレックスに防がれる。
「……大丈夫ですか?」
 庇ってもらった事に申し訳なさそうに心が心配するも、
「それよりお嬢さん、怪我はないかい? 麗しい君に傷でもついたら大へ――」
 その瞬間一発の銃弾がアレックスの胸を撃ち抜いた。撃ったのは鳴海。思わず心が僅かに目を見開くも、癒されていく傷に回復剤を撃ち込んだのだとほっとする。対してアレックスはそうなることが分かっていたように涼しい顔。普段は憎まれ口を叩いているが、それができるだけ気心の知れた仲なのだから。
「……狙っただろ」
「煽ってきた分のお返しだ」
 バチバチと一瞬火花が散ったように見え、隙があると判断したか、爆車がアレックスに突撃しようとすが、
「いくぞ」
 その前に行雲流水の如き滑らかな動きで間合いを詰め、黄金色のオーラを禍々しい形状の両腕のガントレットに纏わせた隆也が連撃を叩き込む。滑らかな動きから放たれる攻撃は爆車を逃さず連続で命中、その胴体に大きな亀裂を刻み込んだ。
「舞えよ舞えよ、見るも真ッ赤な蓮の花弁!」
 三毛乃が地獄の熱量を反転させて喚起した冷気を弾丸に変換、リボルバーで撃ち放ち、その亀裂に追撃を加える。そこで限界が来たか、爆車は全身を凍らせ、そのまま砕け落ちた。


 道中追加で二体の爆車を撃破しつつ、ケルベロス達が梅田駅近辺へと戻ってきたころには日も夕暮れの色を帯びていた。そして彼らの前に爆車が一体。周辺には一般人達が集まり、ケルベロス達を応援している。
 応援を受けた隆也が実践の中で編み出した我流戦闘術を叩き込み、爆車を怯ませ、さらに幸福の名を冠したリディのオウガメタルが鋼の拳を形成、爆車を鋭く殴りつける。反撃に爆車が蔓を伸ばすも、護り手へと役割を変えた佐楡葉が受け止め、さらにカウンターで鳴海が地獄の炎弾を飛ばす。元々連戦に次ぐ連戦、後衛にいたとはいえ幾分かの疲労が積み重なっていたが、それも爆車を焼いた地獄の炎で回復できる分は癒された。
 他のディフェンダーと比べ元々体力があったヒルデガルデは変わらずディフェンダーだが、比較的消耗していた心とアレックスは後衛へと移動し、代わりに鳴海と佐楡葉が前衛に出てきている形だ。佐楡葉がオーラの塊を飛ばし、自身の傷を癒す。続けて後衛へと移ったアレックスがステップを踏み花のオーラを前衛へと降らせる。
 朝からの連戦とは対策は十分に練ってあったケルベロス達はまだ倒れない。心が朝よらの戦闘で、主の血により色を濃く染めた鎖を展開して南瓜を絡めとり、縛りつける。
「……縛りました、お願いします」
「的撃ちでさァ!」
 三毛乃が右手一本で構えるのはライフル。そこから放たれた凍結光線は足止めを受けた爆車には避けきれるものではなく、さらに振り下ろされたリディの光剣により、爆車は機能を停止した。

「これで終わりか。結構倒せたな」
 鳴海が倒した爆車の数を確認しつつ、うんと伸びをする。
「無粋な魔女はどうなったんだろうな」
「通天閣に出てきて、警戒していた他の班が撃破したそうよ」
 隆也の疑問に情報網に流れてきた情報を確認した佐楡葉が応える。
「終わった終わったっ♪ それじゃ、皆でハロウィン楽しんじゃおっ♪」
 朝からの連戦の疲れも何のその、笑顔のリディが仮装している心やヒルダガルデ、三毛乃達を振り返る。
 使わなかった南瓜の被り物を取り出し、このままハロウィンの熱狂に紛れてしまうか迷っているのはアレックス。
「さっさと帰って寝ましょう。歩き尽くめで体力は使い果たしました」
 一方でハロウィンの喧騒も後ろに、佐楡葉は自宅へと踵を返している。お祭りをどうするかは本人次第なのだから、休息するのも悪くはないだろう。

 こうしてハロウィンの大阪市内を騒動に巻き込もうとした爆車の群れはケルベロス達により一匹残らず撃破された。
 あとに残るは楽しいハロウィンの時間、そしてそれを楽しむ人々の笑顔だ。

作者:寅杜柳 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年10月31日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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