其れはいつか見た御伽の国の

作者:森下映

(「見つけました」)
 山の麓の奇妙なモザイク。羽鳥・紺(まだ見ぬ世界にあこがれて・e19339)は1人でその前に立っていた。中へ踏み込む足に躊いはない。急いで調査していたのはこれを見つける為だったのだから。
(「村……だったのでしょうか」)
 家や樹木、電信柱、車といったものがバラバラにされ、混ぜ合わされた中を紺は歩いていく。周囲を満たしている粘り気のある液体の、纏わりつく様な感触は既に体験済み。そして、ワイルドスペースを発見した人達は皆『引き寄せられる様に』辿り着いている事も知っている。丁度今の紺の様に。
 つまり、この先には。
「ここに辿り着くとは、まさかこの姿に因縁のある者なのか?」
 紺が声の主をしっかりと見据える。
 ブルーのワンピースにエプロンを重ねた少女はまるで御伽の国の住人。だが白いエプロンは赤い沁みで汚れ、女王の様な赤いマントを唐突に羽織った姿は禍々しい。両目は鮮やかな緑色のリボンで隠され、手には赤と黒の影が散らつく分厚い本。その中からは決して耳障りが良くはない忍び笑いが漏れている。
「だが、今ワイルドスペースの秘密を漏らすわけにはいかない」
 ワイルドハントはそう言って、ニイと笑うと、手にした本を開いた。
「君はワイルドハントである私の手で、死んでもらおう」
 本の中から小さなシルエット達が飛び出し、邪悪さを隠さずに紺へ襲いかかる――。

「ワイルドハントについて調査していた羽鳥・紺さんが、ドリームイーターの襲撃を受けたようです」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)が言った。
 ドリームイーターは自らをワイルドハントと名乗り、小さな村だった場所をモザイクで覆い、その中で何らかの作戦を行っているらしい。
「このままでは羽鳥さんの命が危険です。急ぎ救援に向かい、ワイルドハントを撃破して下さい」
 ワイルドハントを調査する人達のフォローの用意はしていた為、素早く救援に向かうことができる。今回も予知された『戦闘開始直前』での到着が可能だ。

「ワイルドスペースは特殊な空間ではありますが、呼吸も声を出すことも可能、戦闘に支障はありません」
 今回撃破対象となるワイルドハントのポジションはクラッシャー。主に本から喚び出した影達を使い、攻撃や回復を行う。使用グラビティは、シャドウリッパー、黒影弾、さまよう水晶剣、無貌の従属、脳髄の賦活の5種相当。

「無事に羽鳥さんを救い出して下さい。よろしくお願いします」


参加者
藤守・つかさ(闇視者・e00546)
吉柳・泰明(青嵐・e01433)
チャールストン・ダニエルソン(グレイゴースト・e03596)
彼方・悠乃(永遠のひとかけら・e07456)
スヴァリン・ハーミット(隠者は盾となりて・e16394)
ベラドンナ・ヤズトロモ(ガラクタ山のレルヒェ・e22544)
薬師・怜奈(薬と魔法と呪符が融合・e23154)
朝霞・結(紡ぎ結び続く縁・e25547)

■リプレイ


 人というのはある意味薄情。
 顔も名前も知らぬ誰かよりは、知る人に心が向くもの。
 ――では問いを1つ。その人に似た顔の者を殴れるか?
「うん」
 モザイクの中、戦いを経て埃が血が染まり、黒となり、胸元にコインの意匠を抱き かつては白かった衣を靡かせ頷く。
「全然悩まず殴れるアタシは……酷薄なのかもしれませんね」
 近視でもないのに丸眼鏡をひっかける。チャールストン・ダニエルソン(グレイゴースト・e03596)。
「普段の彼女も、本好きな乙女ながら偶にワイルドな面を見せるんですが……この姿の彼女は比べ物にならない程ワイルドですね」
 ワイルドハントは本を手に、小さな人影達と囁きを交わしている。
(「彼女は本好き、ここもその本の中なのかも」)
「アタシも本は好きだし……読んでいる内に本に入り込むことはあるけど」
 チャールストンはベラドンナ・ヤズトロモ(ガラクタ山のレルヒェ・e22544)に軽く合図、
「ここに居続けるわけにはいかない……脱出しますよ、一緒に」
「私は敵の惹き付けに入りますわ! 救護はお任せ致しますわね」
 薬師・怜奈(薬と魔法と呪符が融合・e23154)が白衣翻しヒールの足で飛び込んだ。
(「ご一緒したことのある方ですし……必ず連れて帰りますわ」)
「羽鳥ちゃんは、紳士的に、華麗に! 護り抜いてみせるよ!」
 スヴァリン・ハーミット(隠者は盾となりて・e16394)は防御特化の装備とコントロールパネルを展開。2色の髪も橙の瞳も液晶のオレンジの光を受けて一層輝きを増す。
「何がしたいのか、なんて聞かない。だって、どうせ挫くもの」
 彼方・悠乃(永遠のひとかけら・e07456)とベラドンナが紺を抱える前に立ち、朝霞・結(紡ぎ結び続く縁・e25547)が言う。黒猫の耳の先、自由に動く尻尾の先、少しずつ蒼く蒼く紡がれていくグラビティが。母の遺志を引き継いで始めた番犬、戦いとなれば引っ込み思案な彼女はいない。
「今、私達があなたを倒すのは、その下準備だもの」
「あぁ、そうだ」
 さらにその前。『全てが終わるまでは』と喪に服す意味も込めた黒尽くめの姿。僅かに光る銀は手元対のある黒革に施された目貫。藤守・つかさ(闇視者・e00546)。
「事を起こしたって全力で阻止するだけだ。これまでのように。今回のように、な」
 経験を積み成長してきた結だが、さらに今日は頼もしい背中が揃う。
「ハコ、頼むね!」
 結は先にボクスドラゴンのハコを送り出し、
「イージスも期待してるよ!」
 スヴァリンが言えば大事な相棒、イージスも盾のある腕に力を入れた。ベラドンナも、
「頑張れ、キラキラ」
 その愛称を呼ぶのはベラドンナだけ。しかも振り向いてはくれないのだが。普段は彼女の背負う箱カバンの中住むキラニラックス。真っ白な身体に光と炎の色を映した角と翼。ベラドンナが持つ者と似た水色のベスト。輝く瞳は気品と気の強さを映し出す。ベラドンナにとっては弟の様な守るべき存在だが、今日は他の竜達とともに皆を守る役目を果たす。
 ハコの水色の流線型の身体、イージスの羊毛もこもこの姿、キラニラックスの白く立ち昇る様な尾。属性の全く違う竜達とネット知識仕込みの紳士が盾と成る。そして、
「救援と、秘密とやらを頂きに馳せ参じた――その手には何一つ奪わせまい」
 攻めることで護らんとする者も。清廉な袴姿に二刀。吉柳・泰明(青嵐・e01433)。
「仲間の、それも常ならざる姿を取ろうとは、噂通り面妖な」
 摺足で少しずつ位置を変え、気を引きつつ、時間を稼ぐ。
「姿こそ似ても、心持ちは対極であるならば――止める他あるまい」


「皆面白いな。登場人物にしたいくらいだ」
 ワイルドハントが本を振ってみせた。泰明は構えた二刀を段差構えに変える。
「これ以上の勝手は許さぬ――覚悟を」
「『加護の翼、蒼き焔を纏って、ここに』」
 同時、結から蒼く燃える翼が贈られた。蒼は浄化の色。ハコは加速をかけて突進する。
「さあ君たちも行くがいい!」
 途端集っていた妖精に人魚に蝶、兎に小人、諸々の影が番犬達に襲いかかってきた。泰明はその場動かず二刀を振るう。いつもならば自分が壁となる。だが今日は攻めに尽くす。それも仲間を助ける事につながるならばと揺らがぬ覚悟を胸に抱き。
「おや?」
 ワイルドハントが不可思議に傾いだ。泰明が切り捨てたのは空間。一瞬後にはワイルドハントの身体にも二筋の長い刀傷が刻まれ、自らの血が服を汚した。ハコは妖精の刃を受けとめながらもブレスをはきかけ、キラニラックスは威嚇仕返しながら小人に立ち向かい、イージスも盾を前に蝶の群れから一歩もひかず。スヴァリンも1つも後ろに通さないと身体を張る。
「羽鳥さまの深層に潜り込んで、暴走を写したしたなんてことはありませんわよね……?」
 怜奈の御業が切り捨てられた空間ごとワイルドハントを半ば握り潰し、
「まあ答えようが答えまいが」
 死角から挑めるのは黒い姿だからというわけではない筈だ。ワイルドハントが声に振り向くより早く、その肩を雷走る黒槍が貫いていた。
「どのみちこっちが持ってる情報で判断するには限界があるしな。手の内はいずれ明かしてくれるんだろ?」
 つかさが煽る様に顔を傾けると、結わえた毛先も流れ、
「ッ!」
 ワイルドハントは本から喚び出した影の大剣を差し向ける。だが、
「これぞ紳士的連携ってね!」
 とは? などと野暮なことはいわずつかさが飛び退く。実体なのかホログラムなのかスヴァリン自身から迸った様なオレンジ色の雷光に包まれた槍がワイルドハントの片腹を突き刺した。スヴァリン自身も傷は負っている。笑顔の口元一筋の血。それはイージスが回復し、アイコンタクトの後散開。と、
「!」
 何時の間にか真正面、チャールストンがワイルドハントの額に銀灰色の銃をつきつけていた。
「ハ!」
 しかしワイルドハントは笑う。マントの内側から黒い手が伸び血塗れの皇帝の名を持つリボルバーをがっちりと掴んだのだ。だがチャールストンも悠と笑い、
「確かにこの世界は甘くない……とはいえ」
 不意の煌めき。ワイルドハントが気づいた時には既に遅く、
「ビターなチョコが好きなアタシにとっては丁度いいですけどね」
 名前のないブレードに集った重力が反転、ワイルドハントの顎を垂直に蹴り上げた。何か砕けた音がし後ろへ倒れかけたワイルドハントを影達が支える。
「お待たせしました」
 悠乃達が戻ってきた。黒く長い髪に銀の薔薇を散らすように咲かせ、白い翼持つオラトリオは、空色のワンピースを翻し、竜牙魔術師の牙を先端に持つ細鎖をヒュンと鳴らす。鎖は振り子の様に髪が靡く軌跡を追い彼女の周りに円を描いたかと思うと、地面に守護陣を描き出した。
(「属性があまりに偏っていますし……効率がいいとも思えません」)
 悠乃はワイルドハントの戦闘姿勢の不完全さが気にかかっていた。
(「やはりあくまでも見た目をなぞっただけの姿でしかないということなのでしょうか」)
 それだけでも興味深い。ドリームイーターについて解明したい事が、悠乃には少なからずある。
 続きキラニラックスが光と熱をインストール。ハコは自分とは正反対の属性に一瞬びっくりするが、すぐにパタパタニッコリ。
「『滅びの王国より、記憶を呼び起こす。火刑台の主。狂気の松明よ』」
(「暴走の姿を映す……宿敵じゃなくて、暴走の姿」)
 ベラドンナは身の丈程もある竜の銀鎚【ブレシンの災厄】を手にそこに刻まれた記憶の詠唱に入る。魔力に薄い茶色の髪がそよぎ、細い足の先が浮き上がる。紺と面識はないがそんな事は関係ない。
(「そもそも、暴走した姿を自ら知る者は少ないのじゃないかしら?」)
 各地に現れていながら同一のワイルドスペース。暴走主を招き暴走姿とそっくりなワイルドハント。
(「少しでも情報が取れればいいんだけど」)
 思いながらベラドンナは橙の瞳を一度閉じた。瞬間召喚されたのは封じられた狂気の竜の尾。再び開けられたベラドンナの瞳は輝きを増し、
「『黒煙に乗って禍がやって来る。目を閉じて蹲れ』」
 それは彼女の声であってそうでない様な。『狂気』はワイルドハントを取り巻き、虜とし、再び何処かへ消えていく。
 血で濡れたエプロンがべしゃりとモザイクの中を落ちた。開かれた本の間からは黒いゴブレットが生み出され、ワイルドハントはそれを手にとると、
「毒も使い様だ」
 飲み干すに連れ傷が塞がっていく。加え常軌を逸した破壊力を得てもいた。


「クッ!」
 ワイルドハントが本の頁を破り取ると、たちまちそれが弾丸となってベラドンナに向かった。だが、
「キラキラ!」
 射線にキラニラックスが飛び込み毒はその白い体に炸裂。ベラドンナは息をのむが、
「すぐに回復します。ご安心を」
 悠乃が銀の指輪に意識を注ぎ込み、作り出した光の盾をキラニラックスに送る。浄化も行われ、盾を得てますますキラニラックスは輝く。
 悠乃は相手の破呪は元より覚悟している。それでも手数を割かせ結果此方に有利になるという計算、さらに、
「私も重ねていくね!」
 結はウェアライダーの力でエネルギー球を構成、投げつけた。場合によっては過剰回復も厭わない結の行動、そして竜達同士の回復が、ここまで盾役達を誰も倒れさせずにいた。
「ありがとう、キラキラ」
 ベラドンナはそう言ってワイルドハントへ真っ直ぐに走り込むと、片足でジャンプ。そのまま星型のオーラを蹴り込み、
「ここは俺も治しちゃうよー!」
 こちらも妖精のブーツでひらり。スヴァリンは花びらのオーラを降らせる。その光景にベラドンナ、
「やっぱりスヴァリンさんは半分優しさでできてる……!」
 そう、名前を何度間違えられても気にしない。むしろ、
「それって素敵だよね!」
 と最後に両手を広げて後ろへ空中で後転、まるで辺りは花吹雪。後方、チャールストンはリボルバーをワイルドハントへ向けるが、引き金はすぐにはひかれなかった。が、ワイルドハントがそこで隙を見せ動いた瞬間、爆発が起きる。弾丸を撃ちこんだわけではない。
「集中する時はしますよ、勿論」
 数の利と連携、相手の付呪はつかさ、泰明、ハコがすぐに破壊と、回復と付呪持つ相手であっても番犬達優勢に戦いは進み、
「『奔れ』」
 御伽話は知ってはいても、本物の狼の唸り声は初めて聞いたか。ぎくりと足を止めた刹那、間合いの向こうで泰明の一閃。ほっとしたのはつかの間、顕現した黒狼の影が雷宿す牙を剥いて襲いかかる。
「くるな!」
 できうる限りの防御を試みるワイルドハント。しかし、
「まさか羽鳥さまと入れ替わるのが目的ではありませんわよね」
 怜奈が言った。途端ただでさえ荒れ狂う嵐の只中にいる様な中であるというのに。『エルバイトシュトゥルム』という呟きとともに突風さえ襲いかかる。狼の牙に食い割かれながら、怜奈が電気石を幻薬を用いて解放した静電気に翻弄され。
 そして刀持たずとも剣士と選び出された力はそこに。空の霊力を帯びたつかさの蹴りにワイルドハントは体を2つ折りに血を吐いた。


「『各ドローン同期完了、モード:クラック アクティブ。侵入経路確保、信号の改竄……承認』」
 演算がスクリーンとゴーグルを走り、それがスヴァリンの瞳にも映り込む。
「『速やかに実行。君の視線、奪っちゃうよー?』」
 ウインク1つ、放たれたドローン達の中、本命もたった1つ。多くの囮をワイルドハントが破壊する中、その1体は背後へ辿り着き、
「ぐううっ!」
「紳士たる者、敵の視線を釘付けにしても仕方がないよね!」
 締め付ける紐を思わず両手で掴み、ワイルドハントが本を取り落とした。次から次へと本から影が溢れ出す。その間、流れる電流はワイルドハントの脳へ語りかけていた。相手はスヴァリン・ハーミットだと。喜んで盾にも囮にもなろう。同士達の死が心を与え、今は仲間を護る戦いが信条なのだから。
 紐が外れたワイルドハントは体中を影に包まれながらぜいぜいと息をつく。バレエシューズは脱げ、ニーハイソックスは白かったとは思えない。だが退けない彼女の猛攻に盾役の傷は深くなりつつあった。
「!」
 体力が尽きそうだったキラニラックスの前に、イージスが飛び込み耐えきった。
「補助する。 『雷を纏い咲け、蒼き華』」
 次々に蒼い花弁の様な雷と紡がれるつかさのグラビティ。結も、
「回復役の矜持、舐めないでね……! それと、」
 オーラで前線を支え、その上、
「回復だけじゃ……ないんだ、よっ!」
 差し向けられた『悪夢』をしっかり金の瞳で見つめると、ハンマーで思い切り打ち砕く。勢い、子猫と桜の彫られた銀のロケットが揺れ、ハコはお菓子缶にくるり、体当たり!
「もう、終わりましょうか……」
 滑らかに呪符を選び出し怜奈が召喚した氷の騎士が馬で駆け出すと同時、泰明も脇腹に一刀を構え駆け出した。騎士の槍がワイルドハントを串刺しにし、泰明の紫電鳴る刀が胸を刺す。ベラドンナも再び狂気の竜の尾を召喚。銀槌で毒の弾丸を防ぎながら、ワイルドハントを災厄の記憶へ沈める。
「『歩んでいた道、学んでいた技、放っていた力。それを私は否定しない』」
 かつて孤立無援の中で磨いていた殺人技術の1つ。礫の様に放たれた鋭い刃がワイルドハントの纏う闇を切り裂いた。そして、
「『I'll make you』……」
  チャールストンが星を一筆書きする様に、ワイルドハントに銃弾を撃ち込んで行く。そして、
「『”STAR”!』」
 ――あなたをスターにしてあげる。
 星の中心に6発目の銃弾がめりこんだ瞬間、ワイルドハントは本の中へ吸い込まれたかと思うと、本ごと消滅した。
 モザイクも晴れていく。悠乃と結は紺のヒールにとりかかり、チャールストンはまずは一服と七つの王冠の意匠が刻まれたシガレットケースを取り出した。
「スペースを作成する為のトリガーはないのかしら」
 怜奈が言う。ベラドンナはキラニラックスを労いながら、
(「……暴走姿を似るというならば、一体ここは『何』と繋がっているのだろう」)
 すると、
「お疲れ様でした、だよ?」
 ヒールを終えた結が声をかけた。年が近い上鹵獲術士で竜もいる。お互い親近感を持つ2人。それを眺めながらスヴァリン、
「女の子同士っていいなあ……あっ!」
 竜達と女子の間に羊毛も見え隠れ。しっかり参加のイージスに、自分もいれてもらおうか、でも紳士としては同年代の女の子同士の時間を邪魔しては……と悩むスヴァリンにつかさ、苦笑。
「謎や気懸かりは未だ尽きぬも、一つずつ晴らして行くしかないな」
 泰明が言う。
(「平穏の為にも、彼女の調査に報いる為にも、必ずや根源を絶とう」)
「さて」
 チャールストンは紺を抱え上げ、
「御伽の国への旅はおしまいですよ。帰りましょう、お姫様」

作者:森下映 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年10月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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