混浴温泉を狙うオークの群れ

作者:なちゅい

●混浴温泉でも狙いは変わらず……
 大分県湯布院温泉。
 秋めいてきた中、この地へと旅行にやってきた20名ほどの女子大生の集団。
 彼女達はとある女子大学の吹奏楽サークル仲間で、湯布院へとやってきていた。
 もしかしたら、素敵な出会いがあるかもしれない。そんな淡い期待を抱きつつ、旅行でこの地を訪れていた彼女達は楽しく語らいながら混浴温泉の脱衣所に向かっていく。
 そんな女子大生達が出くわしたのは、男性……ではあるのだろうが、人間ですらなく。
「「「ブヒイイイイイイイイイイイイイイ!!!」」
 床を突き破り、豚人間……オークの群れが現れる。
「「きゃああああああああっ!!」」
 着替え途中の女子大生達は慌てて水着に着替え、あるいはタオルで身を包み、入り口と温泉方向の2ヶ所から逃げ出そうとした。
 だが、オークどもは女子大生達へと背中の触手を伸ばし、逃がさない。しっかりとその体を捕らえ、別の触手で彼女達の水着やタオルを剥ぎ取ろうとしてくる。
「あっ、いやっ!」
「いやあん、ぬるぬる……ううっ」
 溶解液でタオルを溶かされ、滑る触手が若い女性達の柔肌の上を滑り、大きな胸や、むっちりとしたお尻に絡みつく。
「あああん、いやなのに……っ」
 本当は嫌なのに、女性達は少しずつ触手攻めに感じてしまう。その声は、オークの劣情を煽る。
「「「ブヒブヒブヒイイイイ!!」」」
 鼻息を荒くしたオークどもは触手を器用に動かし、嫌がりながらも少しずつ快楽に身を任せる女性達を攻め立てるのである……。

 各地をあちらこちら駆け回り、デウスエクスを相手にするケルベロス達。
 日々の戦いに、あるいは日常生活に少し疲れを覚えている者もいる。
「混浴温泉にやってきた女子大生を狙って、オークが現れるそうですね」
 そんな中、蒼樹・凛子(無敵のメイド長・e01227)が持ちかけてきた話。それは、ケルベロス達に様々な感情を呼び起こす。
 己の欲望に忠実すぎて呆れる者、いや、温泉に行けるなら、オークなどぶっ倒そうと意気込む者……。
「うん……、女子大生の救出とオークの撃破を頼むよ」
 リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)も呆れ顔で、依頼説明を始めた。
 オーク達は魔空回廊を使って多くの女性が集まる場所に現われ、女性達を略奪しようとしている。
「これから現場に急行するけれど、事前の避難誘導は避けてほしいかな」
 もし、先に現地警察などへと連絡して避難誘導を進めてしまうと、オークは出現場所を変更してしまい、結果的に被害そのものを防ぐことができなくなってしまう。
 この為、女子大生の避難はオーク出現後に行う必要がある。
「現場に到着してから急いで避難をしたいけれど、女性達にどうしても被害が及んでしまうのがもどかしいところだね……」
 戦いの最中にも、オークは女性達へと悪戯しようと触手を動かすようだ。敵の抑えと避難誘導を上手く行い、オークの対処を行いたい。
 出現するオークは17体とやや多い。
 相手の抵抗を楽しむタイプが6体、幅広い攻めを行うタイプが5体、遠方からちくちくタイプが6体。それぞれ、ディフェンダー、ジャマー、スナイパーに該当する。
「突出した能力を持つボス、リーダー格はいないようだね。個々の敵は皆よりも少しだけ能力が低いみたいだよ」
 敵が出現するのは、大分県湯布院のとある宿。混浴の温泉を構えるその宿の女性用脱衣所に現れるようだ。
「脱衣所は広いスペースがあるけれど……、それでも、かなり混雑するはずだよ」
 オーク出現のタイミングでは更衣室内に20人ほどの女子大生がおり、予知では12、3人ほどがオークに捕らえられてしまう。
 女子大生達にオーク、そしてケルベロス。混雑した控え室内で、女性の解放、オークの討伐を進めていきたい。
「オークを倒して女性脱衣所の復旧作業を終えたら、温泉に浸かるのもいいかもしれないね」
 湯布院の温泉は単純温泉……成分が薄い為に体に優しく、刺激が少ない為に子供、高齢者でも安心して入ることができる温泉なのだそうだ。のんびり疲れを取るのもいいかもしれない。
「その為にも、オークの討伐、よろしく頼んだよ」
 リーゼリットは最後に、ケルベロス達へと微笑んでそう告げたのだった。


参加者
カルディア・スタウロス(炎鎖の天蠍・e01084)
イピナ・ウィンテール(眩き剣よ希望を照らせ・e03513)
リーナ・スノーライト(マギアアサシン・e16540)
マロン・ビネガー(六花流転・e17169)
ルリィ・シャルラッハロート(スカーレットデスティニー・e21360)
黒岩・りんご(禁断の果実・e28871)
剣・聖(鍛錬中・e36110)

■リプレイ

●囮になって女子大生の救出を!
 大分県の湯布院までやってきた女性ばかりのケルベロスは宿に入り、現場となる女性用脱衣所に向かう。
「男性もいたらどうするつもりだったのかしら?」
 そこは、混浴の温泉だ。銀髪をツインテールにしたルリィ・シャルラッハロート(スカーレットデスティニー・e21360)は服の下に水着を着つつ、オークに対して素朴な疑問を抱く。
「さあ……」
 すでに露出の高い水着姿になっていたリーナ・スノーライト(マギアアサシン・e16540)は首を傾げて、知り合いから借りた魔香水を自身に振り掛けていた。
 先に温泉に入ろうとふらっと歩くサキュバスのクノーヴレット・メーベルナッハ(知の病・e01052)の腕を、同じメイド仲間である黒岩・りんご(禁断の果実・e28871)が掴む。
「クノンさん、オークが出るのはここですよ!」
 そうして、彼女達はこの場で会話しつつ、仲間達の肌ツヤやスタイルを堪能する。
(「……おっきくなれないから、羨ましくなんてない……です……はぁ……」)
 逆にそんなプロポーション抜群の仲間達に、ドワーフの剣・聖(鍛錬中・e36110)はちょっとだけしょんぼりしていた。
 程なく、やってくる女子大生の集団。彼女達が水着への着替えを始めて程なく……。
「「「ブヒイイイイイィィ!!!」」」
「「「きゃああああああっ!!」」」
 床を突き破り、地中から次々に現れるオークの群れに、女子大生達は悲鳴を上げてこの場から逃げ出そうとする。
「この人達に手を出すことは私達が許しません!」
 大胆な紅いビキニを着ていたカルディア・スタウロス(炎鎖の天蠍・e01084)が、オークへと叫びかけた。
「期待してるわ、リーナ」
「ん……」
 出現地点となる部屋の中央で待機していたリーナも、武器に巻いていた布を外していた戦闘態勢に入る友人のルリィと一緒に囮となり、その抑えにかかる。
「皆さんは私達が守ります! ですから、慌てずあちらから逃げて下さい!」
「今のうちに早くこちらへ」
 アイテムポケットに仕舞っていた武器を取り出した聖は、この場の一般人が避難できるよう動き出す。
 ひんやり系女子、マロン・ビネガー(六花流転・e17169)も脱衣所付近のオークを牽制しながら、出来る限り多くの人に避難を呼びかけていた。
 この状況においても、清楚な振る舞いを崩さないイピナ・ウィンテール(眩き剣よ希望を照らせ・e03513)も、女性達を安全な場所へと誘導していく。
(「必要以上に敵の気を引きたくはないのですが」)
 セクシーコーデに身を包むイピナの目の前に、流れ触手が伸びてくる。
 そこへ飛び込むりんごが女子大生の代わりとなって、オークに捕らえられてしまった。
 驚くイピナに彼女はにこりと笑いかけ、目の前のオークと対する。
「……温泉の為、そしてケルベロスの務めとして、さっさと終わらせてしまいましょう」
 正直、オーク相手に気乗りしないイピナだったが、捕らえられた仲間を見て気を引き締めるのだった。

●ぬるぬるぐちょぐちょタイム
 ケルベロス達の迅速なオークの対処、かつ避難誘導。
 予知では12,3人が捕らえられていた女子大生だったが、その数は6人にまで減っている。
「女子大生に、破廉恥(物理)な事をするつもりです?」
 オークから逃れた女性達の避難誘導を進めるマロン。
 知識欲旺盛な彼女はオークの生態についても興味があるらしく、真顔で首を傾げていた。
 だが、ぼやぼやしていると、17体と数で勝るオークがさらに女子大生を捕らえてしまう。
「どうしてもと言うのなら、先に私を倒すことです!」
 大胆な赤ビキニ姿で敵の気を引くカルディアは多少羞恥を覚えるが、オーク撃破の為にと我慢する。
 すると、すでに女子大生1人を捕らえていたオークがカルディアに興味を抱き、触手を伸ばしてくる。
 捕らえられた彼女は、女子大生と抱き合う形となって。
「大、丈夫。必ず、助けますから……あっ」
 女性が近づくことで、思ったようにグラビティを使えぬカルディアは、オークの触手から放たれた溶解液を浴びてしまう。
「や、そこは……ああっ」
 素肌をさらし、身体の火照りを覚えるカルディアはしばし、女子大生を励ましつつオークの触手攻めに耐えることとなる。
「こちらの方が美味しいですよ?」
 りんごもまた囮となってオークを引き付けるが、彼女はただオークの触手にやられはしない。
 近くにいたクノーヴレットと一緒に捕らえられたりんごは、触手の攻めにも大きな反応を見せず。
「ダメですね、そんな雑な愛撫では気持ちよくなりません」
 力任せに攻めてくる敵に駄目出しして見せた彼女は、「こうするんですよ」と、クノーヴレットの大きな胸を優しく揉んでみせる。
「んぁ、りんごさんっ……♪」
 魔力を込めた指先でオークの触手を弄んでいたクノーヴレットだったが、身内からの優しい指使いに思わず……。
「そこ、すっごく気持ちぃ……♪」
「ブ、ブヒイイイイイイイィィィィ!!」
 2人の女の子の絡みに、オークのテンションはうなぎのぼりになってしまう。
 同じく、前線の聖。彼女は仲間に分身を纏わせつつ、この場を凌ぐ。年端もいかぬ彼女はどうやら、オークのお眼鏡にはかなわなかったようだ。
「それ以上はさせませんっ!」
 しかし、女子大生達を解放しようとすれば、彼女も触手にその身体を絡めとられる事となってしまう。
「ひゃううっ!?」
 オークの触手攻撃に、聖は思わず甲高い声を上げる。オークにその気がなくとも、その触手攻めに彼女は恥かしさを覚えてしまって。
「そこつんつんするのだめで……、ぐりぐりはもっとダメですぅー!」
 尖端を鋭くした触手突き。そして、別の触手で強く締め付けるのに、彼女は大声を上げてしまう。
「キモイオークは滅殺!」
 ルリィはチェーンソー剣で、相手の体や触手を切り裂く。
 女子大生の救出を目指して動くリーナも暗殺者としての技術と身軽さを遺憾なく発揮し、オークに雷の霊力を纏わせた霊刀「鳴月」の刀身を突き出す。
 そこで、背後から忍び寄るオークがルリィとリーナを一緒に、抱き合わせの形で触手を締め付けた。
「えっちな攻撃になんか……負けない……」
 魔宝刃ファフニールに持ち替えたタイミング。リーナは不覚だったと気丈にオークへと言い放つ。
 だが、にやりと笑ったオークは舌なめずりして、彼女達へと溶解液をぶっ掛ける。
 破かれた着衣から覗き出るはちきれんばかりの胸やお尻に、別のオークが触手をゆっくりと這わせていく。
「はにゃぁぁぁ」
「やぁっ……。変なトコ、触らない、で……」
 弱点の大きな胸を攻められてルリィは脱力してしまい、自らの発育に自覚のないリーナもえっちな刺激に耐性がないようで、2人一緒に艶かしい声を上げる。
 抱き合わせの状態で2人は縛られ、互いの胸や下半身を密着される。女の子同士でくっつき合うその姿に、オークはボルテージを高めていた。
 そこで、オークから逃れた女子大生の避難があらかた済ませ、マロンが合流してくる。
「何もしないなら愛嬌があるですが、隠さないスケベですね!」
 オークの本能を知り、そして触手プレイ趣味だと知った彼女は、触手に耐える前線メンバーへとオウガ粒子を飛ばす。
 そして、マロンが態勢を整える間に、フリーになっていたオークがやってくる。邪魔をするなとでも言いたいのだろう。
「やられたらやり返……ぬるぬるです? 面白いです!」
 飛んで来るぬるぬる触手に、マロンはむしろ好奇心すら抱いて立ち向かう。
「でも、互いに殺りあってこそ、更に理解が深まるですよ」
 羞恥心などなんのその。彼女は黒太陽を具現化し、オークを攻め立てていく。
 序盤から、避難誘導と仲間の回復支援の為に歌い続けるイピナ。
「もし願うのなら 願うのなら 引き金を引いてみせてよ……♪」
 回復役となるイピナによって、捕縛されたメンバーが力を得て触手から逃れる。それは、女子大生達もまた例外ではない。
「なんだか、凄いことになっていますね……」
 逃げ出す女性達のあられもない格好に、イピナは恥かしさと少しの罪悪感を覚えてしまう。
 だが、矢面に立つメンバー達のおかげで、女子大生達が一人ずつオークから逃れられているのも事実。
 カルディアは片翼を広げ、聖なる光を発して自身と女子大生を捕らえたオークを薙ぎ払い、脱出する。さすがに水着までは剥がれなかったので、念の為。
 これでもかとクノーヴレットの体を触りつつ、触手の盾にしていたりんご。
 クノーヴレットも同じメイド仲間を信頼してされるがままになっていたとはいえ、今回の依頼は主人であるお嬢様がいないことに、りんごはやりたい放題である。
「ブヒイイイィィィ……?」
 そんな2人に食いつくオークだが、りんごが紫の地獄の炎を纏った手刀を一閃させ、触手とそいつの命を断ち切ってしまった。
 オークが倒れたことで、解放されたクノーヴレットは彼女と離れてしまったことに少しだけ寂しさを覚えて。
「もっと、して欲しいです。ダメですか?」
「それじゃ、早いとこオークを倒してしまいましょう」
 りんごはにっこりとその要望に応えていた。
 そして、聖。彼女も気づけば、女子大生と一緒にぬるぬる触手に絡まれていて。
「……まもりゅ……みんらを……らから、まけにゃ、あああああぁぁぁ!!」
 サラシこそなんとか死守していたが、ぬるぬるの恥かしさに耐えていた彼女は、渾身の力を込めて螺旋の拳をオークに叩きつける。
 それによって、最後の女子大生が転がるようにしてオークから逃れる。
 それを機に、女性ケルベロス達は一斉に本格的な攻撃を開始したのだった。

●畜生にふさわしき末路を
 前線で身を張っていたクノーヴレット。
 後方にいたミミックのシュピールがオークにかぶりついたところで、彼女は魔力を秘めた瞳で敵を見つめる。
 すると、オーク2体がそれによって惑わされ、仲間に向けて触手を伸ばし始めていた。
「仲間が綺麗な女性に見えているんですかね?」
 マロンはオークが仲間を触手で弄り出す様を冷静に見ながら、オウガメタルのゆきみメタルさんを纏わせた拳で確実にトドメを刺していく。
 それでも、まだ敵は多い。時に、オークの触手は後方で歌うイピナにも及ぶ。
「闘気を、力を乗せて……ぶつける!」
 しかしながら、彼女は闘気を纏わせた手刀で触手を切り裂く。その斬撃で身体に痺れを覚えたオークは悶絶する。
「返り血とは、また違った気持ちの悪さがありますね……。汚いものを触った気分です」
 イピナは手を振り、付着した汚らしい体液を振り払っていた。
 その間にも、ケルベロスは攻勢を強めて敵の数を減らす。
 カルディアもそれまでの羞恥を晴らすように、オークへとぶつかっていく。
 蠍座の力を持つ双剣に重力を宿した彼女は、それらを十字に振るって目の前のオークに斬撃を浴びせかける。
 身体を四分割されたオークは汚らしい肉片となり、その場へと飛び散った。
 聖も仲間の状況を見ながら、攻撃のタイミングをはかる。
「宿命は……『斬り』開くものと見つけたりっ!」
 手にするは、自身の身の丈と同じ位の長さがある野太刀。意を決した聖はしばしの集中の後、身体を回転させて全身全霊の一撃をオークに叩き込み、真っ二つに切り裂いた。
 前方では、ルリィがオークを追い込む。
「えっちぃ豚は、私に殺られて地獄に落ちろ!」
 悪魔の翼から魔力を噴射させたルリィは、手のひらにエネルギーを集めながら手を突き出す。
「滅殺! デスティニーフィンガー!!」
 触手をへたらせたオーク目掛け、彼女は敵の腹を掴みかかった直後に文字通り爆砕する。
「ブヒイイイイイィィ!!」
 こだまするほどの断末魔を上げたそいつは、舌を垂らして絶命していった。
「ん……、これ以上は、させない……」
 表情にこそ表さないが、ギリギリまで触手の攻めに耐えていたリーナも目の前のオークに切り札を出す。
「……好き勝手やってくれたお返し、だよ……」
 周囲に散らばる仲間の魔力、グラビティを自らに集束させたリーナ。
 それらを手にする刃、霊刀「鳴月」に込め、至近距離から膨大な魔力を放射し、浴びせかけていく。
「ブ…………」
 それに貫かれたオークは、声すら上げられずに崩れ落ちていった。
 オークの数が減ってくれば、マロンも決め技を使う。
「アツアツ出来立て高級トーストです!!」
 それは、こんがりと焼けた厚切りパンにマーガリンにマロンクリームを塗り、ホイップクリームと栗の甘露煮をのせたスペシャルトースト。
 それを顔面に投げつけられたオークは思わず口に入れてしまうが、強いグラビティの衝撃に耐えられずに卒倒していく。
 気づけば残り1体。そいつにはりんごがこの場に来られなかった彼女の代わりに、紫の地獄を纏わせた手刀を振りかぶって。
「根元から切り落としてあげますわ!」
 オークの触手を、そして、敵の命を完全に断ち切る一刀。
「ブヒイイイイィィィィ…………」
 そいつは血を撒き散らせ、自らの開けた穴へと落ちていったのだった。

●のんびりほっこり
 オーク達を退治した後も、少なからず影響は残る。
 襲われた女子大生達は多少なりとも動揺を見せてはいた。そんな彼女達のフォローに、イピナが動いていたようだ。
 戦闘場所になった脱衣所へと、ケルベロス達は修復の為にヒールグラビティを使う。
 ルリィが桃色の霧を発する横で、気力を撃ち出していたりんごが修復を終えて、ぽんと手を叩く。
「せっかくなので、温泉楽しみましょうか?」
 その誘いに、クノーヴレットが頬を染めながら頷く。彼女は先ほどの続きを求めていたらしい。
「うう、水着もタオルも持ってませんでした!」
 ゆきみメタルさんから、オウガ粒子を飛ばしていたマロンが叫ぶ。女子大生の一人がフロントを案内すると、マロンはびゅーんと駆けて行った。

 かぽーん。
 ケルベロスも女子大生達もぬめぬめを洗い流し、疲れもオークに対する嫌悪感も、何もかもを湯に溶かすようにしてじっくりと温泉に浸かる。
「はぁ……、お湯が優しくて気持ちいい……」
 のんびりするカルディア。その隣では聖がまた、プロポーションの良い仲間達を見て溜息をつく。
「温泉、良い気持ち……」
 紅いビキニ姿でルリィと互いに髪と背中を洗い流しっこしていたリーナも、2人一緒に湯船でのんびり。時に抱きつくなど、仲の良さも見せていた。
「近くで縁日もやっているようですね」
 ルリィは先ほど、女子大生達がそんな話をしているのを聞く。
「そうですね、行ってみたいです」
「物見遊山で街を回りたいです!」
 イピナもマロンも乗り気な様子。ほっこりした後は、楽しい一時をと、この場の女子達は湯布院の街を十分に満喫するのだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年10月15日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 3
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