エブリデイがカップ麺!

作者:飛翔優

●エブリモーニング、エブリランチ、エブリディナー、エブリカップ麺
 お湯を注いで待つこと3分。
 町外れの空き家に集まった10名の男女は、中心に座する鳥人間ビルシャナに促されてできあがったカップ麺をすすりだす。
 鼻腔をくすぐる匂いと軽快な音色が響く中、ビルシャナは落ち着いた声音で語り始めた。
「ヒューマンの人生はリミテッド。食事もまたリミテッド。ですから、デリシャスな食事を楽しまなければアンハッピー! そして、デリシャスな食べ物といえば……」
 カップ麺! と各所で声が挙がる。
「そう、カップ麺。カップ麺こそがアルティメットにしてグレイテスト、パーフェクトにしてエブリのウィナー! ……そう!」
 ビルシャナはかぎ爪を掲げ、宣言した。
「エブリデイのエブリモーニング、エブリランチ、エブリディナー、それらをエブリカップ麺にすることで、ヒューマンはハッピーになれるのです!」
 忙しなく、カップ麺を啜る音が聞こえるリビングで……。

●ビルシャナ討伐作戦
「本当に現れたのね」
「はい、なのでっす……っと」
 浅葱・ミク(クルーズナビゲーター・e16834) と会話していた黒瀬・ダンテ(オラトリオのヘリオライダー・en0004)は、足を運んできたケルベロスたちと挨拶を交わしていく。
 メンバーが揃ったことを確認した上で、説明を開始した。
「悟りを開きビルシャナとなった者の信者が悟りを開きビルシャナとなり、独立して信者を集めるという事件が起きているみたいっす」
 この新たに悟りを開いてビルシャナ化した人間とその配下と戦って、ビルシャナ化した人間を撃破することが今回の目的となる。
「そのために、ビルシャナ化した人間が自分の考えを布教し、配下を増やそうとしているところに乗り込むことになるっすね」
 ビルシャナ化している人間の言葉には強い説得力があるため、放っておくと一般人は配下になってします。しかし、ここでビルシャナ化した人間の主張を覆すようなインパクトのある主張を行えば、周囲の人間が配下になることを防げるかもしれないのだ。
 一方、説得に失敗した場合、ビルシャナのサーヴァントのような扱いとなって戦闘に参加してくる。ビルシャナさえ倒せば元に戻るため救出は可能だが、気をつけなければすぐに死んでしまいそうなほど脆い上にビルシャナを護るように立ち回るため、純粋に邪魔な存在となるだろう。
「それで、今回のビルシャナについてっすけど……」
 教義は、365日カップ麺! と言うもの。
「カップ麺を心から愛し、毎日食べるべきだ……みたいな教義っすね」
 ビルシャナは町外れの空き家に人々を集め、カップ麺をふるまいながら演説を行っている。
 集まったのは男7名女3名の合計10名。
 うち、男1名女1名はカップ麺が好きで、もっともっとカップ麺が食べられるようになってどんどん新作を作って欲しい、と思っている。
 男4名はずぼらが高じて、楽に作れるカップ麺だけで行きていけるならそれで十分、栄養を取れるカップ麺が大量生産される世界になって欲しい、と思っているようだ。
 残る男2名女2名は、最近美味しいカップ麺に出会いに気になっていたところに、ビルシャナの話を聞いた……と言う者たちになる。
「この辺りを参考にしつつ、説得の言葉を考えて欲しいっすよ」
 そして、いずれにせよ戦うことになるビルシャナ。
 ビルシャナは、妨害の力を用いてじわじわと此方を追い詰めてくる。
 グラビティは三種。複数人を威圧するビルシャナ閃光、炎を放つ孔雀炎、複数人を凍てつかせる八寒氷輪。
 一方、戦闘に参加してくるかもしれない一般人に関しては、先に述べた通りとなる。
「これで説明は終了っす」
 ダンテは現地までの地図などと言った資料をまとめ、締めくくった。
「ビルシャナ化した方の言葉には、強い説得力があるっす。理屈だけで説得するのは難しいかもしれないっすけど……どうか、よろしく頼むっすよ」
 人々の食事を護るためにも……!


参加者
東雲・苺(ドワーフの自宅警備員・e03771)
サクラ・チェリーフィールド(四季天の春・e04412)
ユーフォルビア・レティクルス(フロストダイア・e04857)
セレネテアル・アノン(綿毛のような柔らか拳士・e12642)
アーニャ・シュネールイーツ(時の理を壊す者・e16895)
霧城・ちさ(夢見るお嬢様・e18388)
卜部・泰孝(ジャンクチップ・e27412)
寺井・聖星樹(爛漫カーネリアン・e34840)

■リプレイ

●カップ麺を愛する鳥
 紅葉散りゆく街中の、小さな空き家に潜む影。
 鳥人間ビルシャナの魔の手から人々を守るため、ケルベロスたちはカップ麺の香りに満ちるリビングへと突入した!
「っ!? 何奴!」
「……」
 名を聞いてきたビルシャナを無視し、サクラ・チェリーフィールド(四季天の春・e04412)はカップ麺片手に固まっている10名の一般人へと向き直る。
「カップ麺、最近はいろいろなお店の再現なんかも出てきて美味しいですよね」
 はいっ、と元気な声が唱和する。
「ですが、それだけではやはり栄養が偏ってしまいます」
 カップ麺に詰め込める栄養素は限られている。それだけで必要な栄養が採れるほどにはまだ、なっていない。
「ですので他の食べ物も……例えば簡単なものでしたら、レンジで調理できるものなども種類が多くなっています。これからの寒い日なら鍋なども、好きなものを入れるだけで簡単に作れるかもしれませんね」
 言葉を終えれば、2名の男性と2名の女性が悩む素振りを見せていく。
 4名の男性はめんどくさいとの声を上げてきた。
 ビルシャナもまたくちばしを挟もうとする気配を見せる中、庭に1台のキッチンカー大きな音を立ててが突入してきた。
 一般人たちとビルシャナが視線を向ける中、中からはアーニャ・シュネールイーツ(時の理を壊す者・e16895)が顔を出していく。
「最近のカップ麺はたくさんの種類が出ており、美味しいのも確かでしょう。しかし、真に美味しいものを求めるのであれば、やはり自分好みのものを作るのが1番です!」
 親指で窓を示し、視線を集めた。
 窓の向こう側には、幾つもの大きな鍋。
「麺の太さやスープ、具材等、突き詰めれば無限大の組み合わせがあります! いきなり全部一からというのは難しいと思いますが、できあいの麺やスープ、具の組み合わせを試してみるだけでも結構な組み合わせが作れると思いますよ」
 鍋にはラーメンの基礎となるスープの名が記されている。
「美味しいものを求めるなら、こういう試行錯誤をするのもいかがでしょう?」
 悩む素振りを見せていた4名が、顔を見合わせ始めていく。
 反発していた4名と残る男女1名ずつは興味がないといった表情で、手元のカップ麺をすすり始めていた。
 すかさず寺井・聖星樹(爛漫カーネリアン・e34840)が歩み出て、4名の一般人を見つめていく。
「そもそも、カップ麺って毎日食べるほど美味しいかなあ? 味の変化も少ないし、具はペラッペラだし」
 リビング内が殺気立つ。
 構わず聖星樹は続けていく。
「そもそも手間がかからないって言ったら、お店に食べに行くのが良くないかな。あつあつの出来立てで、作り手の拘りも存分に味わえると思うんだよね」
 反応は待たず、1枚の写真を取り出した。
 写真の中には、半透明なスープが美しい塩ラーメン。
「……これこないだ食べた塩ラーメンの写真。美味しそうでしょ? 美味しかったんだー」
 うっとりした表情と共に笑い、人々の様子を伺っていく。
 6名とビルシャナが殺気立っていることは変わらない。
 4名は今一度顔を見合わせた後、1人の男性が静かな息を吐き出した。
「申し訳ないが、食欲はあまりそそられない。好んで食べていたものを、好みの領分であることで貶された後では、ね」
 でも、と1名の女性がキッチンカーへと向き直る。
「色々と試してみたいのは確かにそうかも。カップ麺でもアレンジはできるけど、限りはあるし……」
 彼らはキッチンカーに惹かれる素振りを見せている。この様子なら、ビルシャナの味方となって戦うこともないだろう。

 くちばしを開きかけたビルシャナを隠すように前に立ち、セレネテアル・アノン(綿毛のような柔らか拳士・e12642)は4名の男性へと向き直る。
「そもそも、カップ麺が楽に作れるって本当ですかー? お湯を入れて数分待つだけと言いつつ、実はかやくの入った袋を開けないといけなかったり、お湯だって準備しないといけないですよねー? 電子レンジで温めるだけの方がよっぽどお手軽ですー!」
 ピタリ、と4名の男性が手を止めていく。
 口の端を持ち上げ、セレネテアルは言葉を続けていく。
「それに食べ物に対する環境は日々進化しているんですよー? この先、ボタン1つで冷蔵庫から材料を取り出して自動で料理してくれるようになるかもしれませんし、人気店のラーメンが高速で配送される時代が来るかもしれませんっ」
 未来がどうなるかはわからない。
 目指さなければ望む未来は訪れない。
「毎日カップ麺で良いという考えに凝り固まってしまっては、栄養だけでなく美味しさと速さも兼ね備えた素晴らしい時代が来る可能性を捨ててしまう事になりますよー!」
「それに、だ」
 続いて、卜部・泰孝(ジャンクチップ・e27412)が演技が買った調子でまくし立てる。
「想像してみろ。後乗せ調味料の袋を蓋の上で温めて最後に入れる時に力を入れすぎて、あっ、と思ったら調味料の大半をロス、そして味が変になる。そんな悲劇がありえるのってのにお手軽デリシャスといえるのか!?」
 特に、最近の美味いカップ麺は多数の袋があることが多い。手間の他に、失敗する確率も倍増している。
「他にも普通に湯だけ入れるんじゃなく具材追加に湯量をあえて減らして最後に卵追加で別の味を求めたり、あえて湯じゃなく水を入れて3分どころか10分以上放置して食べるという隠しテクニックも存在する。ずぼらなお前らに其れができるかっ!?」
 勢いに気圧されたか、4名の男性は唸る。
 悩む素振りを見せていく。時間が経てば、きっとケルベロスたちの言葉もわかってくれるだろう。
 だから、東雲・苺(ドワーフの自宅警備員・e03771)はカップ麺が好きでたまらないという男女へと歩み寄った。
「カップ麺ばかり食べてるんだね―」
 他のカップ麺も同様に平らげてきたのだろう。
「おいしいかもしれないけどそればっかりはだめだよっ。でも手軽に美味しいものを食べたいならレンジでチン! もいいんじゃないかなー!」
 反応は薄くとも、変わらぬ調子で続けていく。
「開発進んで普通のも美味しくなってるし遠い名店のメニューなんていうのもあるみたいだよっ。種類だってカップ麺より全然多いよねー。でもレンジでチンしないで作ったものを食べるのはそれよりさらに、すごーくおいしいと思うんだよっ。食べてみたくならないかなー?」
 本当は作ったものを食べて欲しいけど、段階を踏む必要もある。だから提案してみたが、2人は変わらずカップ麺を見つめていた。
 だから霧城・ちさ(夢見るお嬢様・e18388)とバトンタッチ。
 位置を入れ替え、ちさは問いかけていく。
「毎日カップ麺は健康に悪そうですわね。健康にいいカップ麺ってありますの?」
 今はない、と男が答えた。
 食べることで支援して作られるようにする、と女性が口にした。
 ちさは腰に手を当て、なら……と言い含めるように語っていく。
「それまではやはり、ちゃんとお料理して栄養のあるものを食べないといけませんわね。麺類が好きなら普通のラーメンとか日本らしくおそばやおうどんはいけませんの?」
 男性は語る、いけないと。
 女性が続ける、同じ麺類でもカップ麺とそれらは違うジャンルだと。
 でも……とちさは食い下がる。
「いろいろな種類があるみたいですが、飽きると思いますの。評論家さんも不健康そうだったり病気されたりもあるみたいですわっ」
「カップ麺ばっかじゃ塩分過多だろうしなー!」
 畳み掛けるため、ユーフォルビア・レティクルス(フロストダイア・e04857)が言葉を繋いだ。
「カップ麺食べるなとは言わないけど、3食はやめよーねー。栄養が偏ってしまうし……」
 だからこそ……と男性が口を開く。
 遮り、ユーフォルビアは顔を寄せていく。
「栄養があるカップ麺作ればいい、だっけ? じゃあここで食べてばっかでないで作りなされ」
 作られることを期待するよりも早く、近い道。
「ま、濃い味付けばっかり食べてると、味覚障害起きて美味しいものかもわからなくなるしね―? それに先にも言ったけど偏食になるから、病院のお世話になるかもしれないよー? そーなったらもう、カップ麺どころじゃなくなるね!」
 ビルシャナの描く未来では病院食もカップ麺になっているのかもしれない。
 しかし、それはあくまで理想的な未来。今は違う。
「それとね……3食カップ麺だけじゃ、体がすっごく疲れやすくなるよ? ま、それでも食べ続けたら人生の限界ってやつがすぐそこに来ちゃうね」
 どことなく実感がこもっているような、あるいは実体験を聞かされかのような……そんな真実味のある表情で、ユーフォルビアは締め括る。
 2人の男女はしばしカップ麺を見つめた後、瞳をつむった。
 首を小さく横に振り、顔を上げていく。
「確かにその通りだ。食べられなくなっては元も子もない」
「その未来がいつ訪れるかわからない……だったら、それまで健康でいないと。ううん、私達の手で作り上げればいいのね!」
 2人は瞳を輝かせ、カップ麺片手に立ち上がった。
 リビングの外へ出ていく彼らに倣い、他の人々もまた離脱していく。
 最後まで発言を封じられていたビルシャナは、鉤爪をワナワナと震わせながら叫んだ。
「ガッデーム! リッセンリーのケルベロスはワードでハートをビウォルダー! 私のカップ麺へのラブをユーらに……!!」

●カップ麺をラブしたビルシャナは
 叫び終えがビルシャナが身構えた時、サクラ・チェリーフィールド(四季天の春・e04412)はボクスドラゴンのエクレールと共に正面へと歩み出た。
「さあ、始めましょう」
 微笑みを絶やさぬまま、凛と緊張感を帯びた空気とバチバチと火花を散らす紫電を拡散させ、自身を含む前衛陣を抱いていく。
「穏やかなだけだと思いました? 春の天気は荒れやすいんです」
「それじゃ、いっくよー!」
 横合いからユーフォルビアが飛び出して、ビルシャナの右側面へと回り込む。
 念のために脇腹を避ける形で掌底を放ち、右肩を打ち据え浮かぶ電流を導いた。
「むっ」
「まだまだ、畳みかけますっ!」
 直後、左側面に回り込んでいたセレネテアルが蹴りを放つ。
 そのつま先は掲げられた翼に阻まれ――。
「マカロン、今だよ!」
 ――直後、翼の隙間に苺のボクスドラゴン、マカロンが潜り込んだ。
「ぐはっ!」
 勢いのままの体当たりを浴び、ビルシャナは壁に叩きつけられていく。
 即座に苺が歩み寄り、つま先に理力を込めた星型のオーラを宿した。
 間髪入れずに蹴り込めば、ビルシャナは廊下へと繋がる扉の側へと吹っ飛んでいく。
 更にケルベロスたちは攻撃を畳みかけ――。
「シィット!!」
 ――半ばにて、孔雀の如き炎を避けるために飛び退いた。
 逃さぬとばかりにビルシャナは炎を放ち、くちばしを開く。
「我にルーズはナッシング! カップ麺へのラブでビクトリー! それこそが、ワールドのルールなのです!」
 情熱とともに盛る炎。
 迷いなき心が生み出す光。
 他の食べ物への冷たき心が生み出す氷輪。
 サクラと苺、ちさ、エクレールとマカロン、聖星樹のボクスドラゴン・ロールが率先して受け止めて、被害を最小限度に抑えていく。
 少し深いダメージを負ったとしても、ちさとウイングキャットのエクレアが中心となって治療を行った。
 今も炎を消すために、ちさがサクラにお弁当を振る舞っていく。
「これを食べてもうちょっとがんばりましょう、ふぁいとです」
 視線の先。
 ビルシャナの翼は半分ほど失われ、表面には氷が張り付いている。
 砕くため、決定打を刻むため、泰孝は虚空に偽りの金貨を放り投げた。
「くれてやる、拾いな」
 その黄鉄鉱で作られた偽りの金貨は魔性の力を内包していたのだろう。ビルシャナは抗いきれず、コインを拾い始めていく。
 その無防備な背中を、アーニャは静かにロックオン。
「時よ凍って……! テロス・クロノス!」
 姿を消し、次の刹那にはビルシャナの目の前で全武装を解放。
 主砲が、ガトリングが、ビームが……様々な兵器を叩き込まれ、ビルシャナは壁に叩きつけられた。
「ぐ……だが……」
 床にずり落ちながらも立ち上がろうとしていくビルシャナを見つめながら、聖星樹は歌う朗らかに。
「らんらららん♪」
 歌に誘われ、沢山の鳥が現れる。
 鳥たちは歌にさえずりを重ねながら、次々とビルシャナに突撃していった。
 体中をついばまれ、もはや喋る事も叶わない。
 その意思に引導を渡すため、サクラは歌う。
 つがえた矢に炎を宿す。
「さようなら、カップ麺を愛したビルシャナさん」
 弓を離れた矢はビルシャナの中心に突き刺さり、その体を焼いていく。
 炎に巻かれたビルシャナは徐々に動かなくなっていき……やがて、輝きを失うと共に消滅した。

●カップ麺も美味しいけれど
 サクラは仲間たちへと向き直り、微笑み絶やさぬままねぎらった。
「皆さん、お疲れ様でした」
「お疲れ様。これはもったいないから、回収しておこう」
 労い返しながら、苺はビルシャナの近くに置かれていた沢山のカップ麺が収められている箱を指し示す。
 頷き、セレネテアルは箱の中を覗き込んだ。
「私もカップ麺自体はきらいじゃないんですよー! 食べ比べとかしてみたいですし……」
「最近のカップ麺は色々とこだわってるらしいからねー。あ、カップ焼きそばはあるのかな」
 ユーフォルビアも横から眺め、カップ麺の種類を確認していく。
 一方、アーニャはキッチンカーへと戻っていた。
「さて、丁度よい時間ですし食事にしませんか? 今日の為に試行錯誤を重ねて張り切って作りました! 麺打ちから! スープも出しを20時間以上……」
「よければ一般人の皆様も……だったのですが……あ」
 ちせが周囲を眺めれば、キッチンカーの影に立ち去ったはずの一般人。
 話を聞いてみれば、匂いが気になり残っていたらしい。
 合計18名とサーヴァントの大所帯。キッチンカーとリビングを用いた食事会と相成った。
 次々とラーメンが出されていく中、聖星樹はロールに語りかけていく。
「ほら、ボクたちもラーメンを食べに行こ?」
 しかし、ロールはそっぽを向いたまま、のんびりと伸びをしている。あまり興味はないらしい。
 一方、泰孝はとんこつラーメンを口にして、一言。
「うん、上手い! きっとシュネールイーツ嬢ちゃんは良いお嫁さんに……」
 半ばにてはっとなり、体を小さく震わせた。
 今回の仲間たちは女性ばかり。
 さらに先程の言葉がバレたら、頭に浮かぶ彼女たちに何を言われることだろう?
 しかし、美味しいことに違いはない。
 泰孝は、集まった人々は舌鼓を打ちながら、様々なラーメンを堪能していく。
 カップ麺では味わえない、カップ麺とは違う美味しさが、ここにはある!

作者:飛翔優 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年10月20日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 5
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