私の姿をしたワイルドハント!?

作者:なちゅい

●私を見つめる……私!?
 福井県の郊外にある廃ビル。
 人がほとんど近寄らないこの場所に、長谷川・わかな(鋼鉄の鉄鍋使い・e31807)は1人で調査を行っていた。
「なんだろう、これ……」
 このビルには電気が通っていないらしく、わかなは階段を上っていく。上を目指そうとしていたのは、彼女が何か予感めいたものを感じていたからかもしれない。
 そうして、4階に差し掛かろうとしたとき、わかなはそこから上がモザイクに包まれていたことに気づく。外見からでは中を窺うことができなかった為、彼女はゆっくりとその内部に入っていく。
 中は、ビルの外壁、ドア、台所や風呂場などの部位があちらこちらに浮かんだ不思議な空間だった。
 また内部は、纏わりつくような粘性の液体に包まれている。どうやら、呼吸や行動などに支障はないようだが……。
「あら、あなたは……ふふっ」
 若菜の前に現れたのは、艶っぽい大人の女性の姿。だが、わかなは直感的にそいつの正体を悟る。
「……ワイルドハンドだね!」
「悪いけど、死んでもらおうかしら。今、ワイルドスペースについて知られるわけにはいかないものね」
 そいつは自身がワイルドハントと否定せず、手にした大鎌をわかなへと振るってきたのだった。

 乱発するワイルドハント事件。
 その予知があったということで、ヘリポートにケルベロス達が集まる。
「すぐに現場に向かって、調査に当たっていた人を助けて欲しいんだ」
 リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)は言うには、ワイルドハントの調査を行っていた長谷川・わかながドリームイーターの襲撃に遭ってしまうとのこと。
「ドリームイーターは、自らをワイルドハントと名乗っているよ」
 この敵は 『事件の場所』をモザイクで覆って、その内部で何らかの作戦を行っているらしい。
 このままだと、その場に入ってしまったわかなの命が危うい為、早急にワイルドハントと名乗るドリームイーターを撃破したい。
 現場は、福井県某所、郊外にある廃ビルだ。
 あまり人が立ち寄らぬ場所にある為か、解体工事が進まずに放棄された状態となっている。エレベーターもついてはいるが、ビルに配電されておらず機能はしない。
 そのビルは7階建てだが、4階より上がモザイクに包まれてしまっており、壁や機械がバラバラに混ぜ合わされたような特殊な空間になっている。ただ、戦闘には支障がない為、安心して敵の撃破に当たってほしい。
「ワイルドハントは、暴走したわかなの姿と酷似しているようだね」
 ドリームイーターはわかなが大人になったような姿をしており、サキュバスの特徴を色濃く出している。ただ、相手はわかなの外見を奪った夢喰いでしかない。
 攻撃グラビティも彼女が使うものとは異なる。ジャマーとして立ち回り、濃縮したフェロモンを振り撒き、めろめろハートを飛ばして相手の攻撃の手を止める。そして、簒奪者の鎌で生命力を奪ってくるようだ。
 説明を終えたリーゼリットはさらに、付け加えるようにして話す。
「ボク達ヘリオライダーが予知するより早く、わかなが調査に向かっているのは……、敵の姿と何か関係があるのかもしれないね」
 敵が応戦してきたということは、ドリームイーターはその中に何か重要なものを隠しているのかもしれない。
 ただ、それを調査するよりも先にわかなを助け出さねばならない。
「それでは、現場に向かおう。救出、頼んだよ」


参加者
ロベリア・エカルラート(花言葉は悪意・e01329)
テレサ・コール(黒白の双輪・e04242)
ククロイ・ファー(ドクターデストロイ・e06955)
端境・括(鎮守の二丁拳銃・e07288)
餓鬼堂・ラギッド(探求の奇食調理師・e15298)
比良坂・陸也(化け狸・e28489)
長谷川・わかな(鋼鉄の鉄鍋使い・e31807)
曽我・小町(大空魔少女・e35148)

■リプレイ

●モザイク内部を目指して
 福井県某所。
 ヘリオンで直接上空から目標に近づくことは難しいと判断し、メンバー達は一度着地してから現場を目指す。
「わかなさんのピンチなら、駆け付けないわけには行かないわ! どうか、無事でいて……!」
 廃ビル上部から、漏れ出るモザイク。
 そこにいるはずの救出対象を想う、白と黒の翼を持つ曽我・小町(大空魔少女・e35148)がアンニュイ無表情な眼鏡メイド幼女、テレサ・コール(黒白の双輪・e04242)の体を抱える。
「テレサちゃん、しっかり捕まっててね!」
「では、参りましょう」
 白黒一対のジャイロフラフープを持つテレサに、小町は親近感を抱きつつゆっくりと飛び上がった。
 ウイングキャットのグリも主人についていこうと翼を羽ばたかせていたが、さすがにライドキャリバーのテレーゼは重量オーバーとのことで、地上から向かうようだ。
「さーて、サクサク長谷川様を助けますかねー。恋人の比良坂様も気が気ではないでしょうし!」
 ドラゴニアン調理師の餓鬼堂・ラギッド(探求の奇食調理師・e15298)も意気込みつつ、ぼさぼさ髪のレプリカント、ククロイ・ファー(ドクターデストロイ・e06955)の体を抱える。
「準備はいいですか、ククロイ様。行きますよ!」
「わかなちゃん助け隊として、全力救助だァ!」
 2人もまた飛び上がり、ビルの3階から侵入していく。ビルに入った彼らは、地上班が直接昇れるように縄梯子を垂らす。
 それを見上げる、狸のウェアライダーの比良坂・陸也(化け狸・e28489)。
「…………」
 この場の誰よりも救出対象の身を案じる陸也はその梯子を昇りつつ、事前に入手した元のビルの図面を思い返す。
「わかなは大事な家族……妹みたいなものじゃからの」
 その陸也と救出対象に、家族のような愛情を感じる、熊耳熊尻尾の端境・括(鎮守の二丁拳銃・e07288)。
「一緒に急いで助けに行くのじゃ、急ぐのじゃ!」
 括はものすごい勢いで、梯子を掛け上がっていく。
(「敵の目的なんかが不明だけど、今回は安全第一、かな」)
 敵の目的は気になるが、最優先は襲われたケルベロスの救出。
 童話の赤ずきんを思わせるような衣装のロベリア・エカルラート(花言葉は悪意・e01329)は、仲間達からはぐれぬようにとビハインドのイリスと共についていくのである。

●大人の色気をかもし出して
 モザイク内部。
 粘性の液体に包まれた空間で、長谷川・わかな(鋼鉄の鉄鍋使い・e31807)はドリームイーターと対峙していた。
「私の姿のワイルドハントがいるだなんて、それに……」
 自分の姿のワイルドハントに彼女は驚きを隠せずにいたのだが、問題はその体つきである。
「ボインボインの、バインバイン……」
 自分の成長したような姿の敵が大鎌を揺らすごとに、今の自分にない物……たわわに実った2つの塊を大きく揺らす。
 斬りつけられたわかなは傷以上に、その大きな胸に動揺を隠せない。
「お、女の子の価値は中身だもんねー!?」
 彼女は大声で叫び、気合で傷を塞ぐ。
 しかしながら、傷を塞ぎきるとまではいかない。仲間が駆けつけることを信じ、プロポーションのよい相手の姿をじっと見ながら、わかなはこの場を耐え凌ぐ。
「くす……」
 悩ましげなポーズをとり、ハートを飛ばす夢喰い。
 そこに、駆けつけたテレサがわかなの前に飛び出し、そのハートを受け止めた。
「あら……?」
 驚きの声を上げる夢喰いの前に、空を飛んでビルに侵入した先発のメンバーが駆けつける。
「出やがったな、ワイルドわかなちゃん! ……略して、ワかなちゃん!」
 セクシーな敵の姿を目の当たりにして、ククロイが叫ぶ。
「……あれがわかなさんの……、あの胸部装甲……あれが可能性だというの……?」
 グリがわかなに対して翼を羽ばたかせる横で、敵の姿に慄いてしまう小町だったが。
「じゃなくて! わかなさんから離れなさい、偽物さん?」
 続くククロイがわかなに駆け寄って緊急手術を施し、彼女の体力回復を行う。
「お待たせしました、長谷川様。熊神様や愛しの比良坂様たちと助太刀に参りましたよ!」
 ラギッドもまた、わかなとワイルドハントの間に割って入る。
「ここは私たちが引き受けましょう。その内に態勢を整えて下さい。もう安心ですよ!」
「うん!」
 仲間の好意に甘える彼女が後退すると、後ろから見知った声が聞こえてくる。
「無事か、わかな!」
 恋人である陸也の姿を確認し、わかなも微笑んでみせた。
「さー、気合入れて、わかなさんにいいとこ見せんのよ。リッキィ!」
 やってきた陸也に小町がフォローの言葉を入れる。仲睦まじい仲間の姿はなんとも微笑ましい限りだ。
「わかなの姿を身に纏うとはけしからんのじゃ! ……えと。わかなの姿、なのじゃ?」
 括は改めてワイルドハントに呼びかけるのだが。あまりの本人との違いが目立つ部位に目を向けて。
「……けしからんのじゃ!」
「その……わかなー。ちょっと盛りすぎじゃね?」
 括と陸也。家族のような関係の仲間達の言葉に、わかなは「ムキーッ!」と顔を上気させる。
「男の子って皆、あぁいうのが好きなの……?」
 それでも、大切な人の反応が気になって仕方ないわかなだ。
「仲間とのご対面はいいけれど、ここから誰も逃がすつもりはなくてよ?」
 丁度、ロベリアもこの場へと駆けつけた。態勢も整ったケルベロス達は改めて、ワイルドハント討伐に臨むのである。

●ワイルドハントの力とは
 わかなの姿をとったワイルドハント。
 そいつは自らの色気をこれでもかと振り撒き、ケルベロス達を惑わせる。
 真っ先に盾となり、飛び込んだテレサ。敵が振るう大鎌の一撃は思った以上に痛いが、頑張り屋さんの彼女は表情を崩さない。
 とはいえ、それはテレサにとっても痩せ我慢ではあったのだが、相手は続けざまにハート光線を飛ばしてくる。
 そこへ、ライドキャリバーのテレーゼがアクセル利かせて飛び込む。表情こそ変えぬが、絶好のタイミングで飛び出した相棒に、テレサはサムズアップしていたようだ。
 敵が攻撃を行う合間に、ケルベロス達も攻め立てる。
 小町はゲシュタルトグレイブの先に雷を纏わせて突き出し、相手に痺れを与える。
「ガンガンいくよ!」
 そこへ、わかなが攻撃役に転じて、攻めに出る。オウガメタルのメルちゃんを纏わせた拳で、自分と似た相手を殴りつけていく。
「うっ……」
 鋼の鬼となったメルちゃんの力もあって、偽わかなの服が少し破けていくのに、やや、敵は呻く。
 陸也はそこで上の階に行く素振りをして、相手の出方を見る。
 多少の警戒は見せども、こちらに攻撃を仕掛けてくる状況にそれほど大きな変化を見ることはできないと判断した彼は、そのまま攻撃に転ずる。
「鍵の妖精は恋をした。それは王への叛逆の物語。これはただその残滓」
 紡ぐ詩編を媒介にした陸也は、その登場人物……邪視を持つ鍵の妖精を呼び出す。その一瞥は相手を縛りつけてしまう。
 そこで、括が敵に飛び掛り、流星の蹴りで敵の上半身を強く蹴りつけた。
「それで、私の動きを止めたつもりかしら」
 されど、ワイルドハントは涼しい顔で、その状態からも濃縮ラブフェロモンを振り撒いてみせる。
「おっと危ない。奥さん以外の女性にめろめろになるわけにはいきませんねぇ」
 ラギッドはそれに惑わされないよう気をつけながら、妖鎧『黒薙』を纏わせた拳で殴りかかり、ギザギザに変形させたナイフで相手を切り刻む。
「痛みにどストライクッ!!」
 惑わされた仲間には、ククロイが雷の障壁を張る。その際、彼は気になっていたことをワイルドハントへと問いかけた。
「お前達はギュバラギュバラ言わねーの?」
「一体何のことかしら」
 くすっと笑う相手はさらに、大鎌を振り回す。現状はまだテレサやラギッドが耐えてくれていた。
 その様子を見ていたククロイは、暴走時の力を持っているのではと懸念する。確かに敵は強いが、暴走したケルベロスの力を持つかと言われると疑問だ。
「敵の足を止めるよ!」
 悠然とワイルドスペース内を動き回る敵に、ロベリアが仕掛ける。
 想定していた轟竜砲の装備がなかったことにロベリアはややショックを覚えはいたが、プライドの高い彼女はそういった素振りを見せることなく、気咬弾を交えて立ち回る。
「イリス、合わせて!」
 ケルベロスチェインを前方に伸ばすロベリアの呼びかけに応じ、ビハインドのイリスが敵の体を金縛りで動きを止めようとする。
 想像以上の力で攻め来る相手にも、偽わかな……ワイルドハントは妖艶な笑みで対し、なおも惑わそうとしてくるのだった。

 ワイルドハントの力はわかなの力を模している部分が少なからずあるようだが、それでも本人とはまるで違う部分も多い。
 それは、陸也がはっきりと実感していたようだ。敵のラブフェロモンを受けてなお、彼はエアシューズでの一蹴を見舞いながら言い放つ。
「おめーさん、本物と違って俺の好きな暖かくなる笑顔がねーしなぁ」
「あらそう、残念ね」
 素っ気無く言葉を返すワイルドハント。しかしながら、本物のわかなはそんな陸也の言葉を喜ばしく思っていたようだ。
「俺のヒールがァ! スーッと効いてェ! ありがたいッ!!」
 多少の気の迷いを覚える仲間には、ククロイがすぐに癒しの雨を降らせて正気に戻させる。回復に専念するククロイの援護もあり、メンバー達はワイルドハントを全力で攻め立てていく。
 そのククロイが動けなくなっていないかと、小町は気に掛ける。
 ウイングキャットのグリが尻尾のリングを飛ばす横で、彼女も夢喰いを攻めるべく、祈るように両手を組んだ。
「希望の輝きよ、未来への道を切り拓け! ――シャイニング・デストーーームッ!」
 光り輝く竜巻を、小町は一気に敵へと放つ。
「あうっ……」
 光に包まれ、ワイルドハントが少しよろける。それをロベリアは逃さない。
「そろそろ、私も攻めようかな?」
 敵の動きが鈍ったことで、ロベリアも全力での攻めに切り替え、両腕を構成する地獄を解き放つ。
「地獄に吹くこの嵐、止まない嵐を見せてあげる」
 それらは無数の刃となり、剣風を纏わせて相手へと叩きつけて行く。
 舞い散る花のような刃はワイルドハントの体を切り裂き、さらに傷口を蝕む。
 さらに、括が猟銃のような形をファミリアロッドを振るうと、それはモモンガへと変形して相手に向かって飛んでいった。
 思いっきりその爪で引っかかれたワイルドハント。その姿はもはやボロボロ。弱ってきていたからなのか、所々がモザイクに包まれているようにも見えて。
「やらせはしないわよ……!」
 しかしながら、ワイルドハントもしぶとく応戦を続ける。大鎌で猛然と宙を振りぬく相手は、目の前のラギッドを強く切り裂いた。
 そのラギッドは調理師。されど、ワイルドハントは想い人のいる彼にはあまりお気には召さぬらしい。
「煮ても焼いても食えない輩は踊り食いだ」
 ラギッドは地獄化した胃袋を体表より滲み出し、相手に向けて解き放った。獰猛なる食欲がワイルドハントの体に向かい、数え切れぬほどに食らい付いていく。
「今です。長谷川様!」
「うん!」
 声に応じて、仕掛けるわかなとワイルドハントが対峙したその瞬間、括は意図せず首から提げたポラロイドのシャッターを切った。
「偽物さんは本物には勝てないって、相場は決まってるんだよ!」
 ストロボの光に照らされつつ、命中に問題ないと判断した彼女は鉄鍋を手にして、ワイルドハントの頭を強く殴りつける。
 ゴオオオォォォォォン……。
 心地よい音がこの空間内に響き渡る。
 ぐらりと夢喰いの体が揺らぎ、そのまま崩れ落ちていく。
「やっぱ、本物の方が活き活きしてて良いよな」
 精一杯鉄鍋を振るったわかなの姿に、陸也はしみじみと呟いた。
 このタイミングで、何かワイルドハントの中身に隠れていないかと考え、観察するわかな。
 ただ、敵は全身をモザイクに包み、そのまま薄れていく。結局何も見えはしなかった。
 緊張が解けたのか倒れこんでしまうわかな。括が駆け寄って気力を撃ち出し、手当てを行う。
 大事に至らぬ結果となったことで、メンバー達は皆、安堵の息を漏らすのだった。

●事なきを得て……?
 戦いが終わり、ワイルドスペースが閉じていく。
 ワイルドハントについては皆、気になるところ。
 モザイクの空間が閉じる前に、テレサも眼鏡を光らせて隠された真実を見つけようとするのだが、傍目から見るとボーッとしているように見える彼女である。
「イリス、ちょっとこれに触ってみてくれる?」
 ロベリアは自身のビハインドに、宙に浮かぶ壁に触れさせてみる。やや、本来の材質よりも柔らかい感触を覚えていたようだが、それ以上の反応は見られない。
 陸也は完全に閉じる前にヒールを掛けようとするが、何も起こらなかったようである。
 そして、括、ククロイは、なにやら「ギュバラギュバラ」と呟きながら作業に当たる。
「ギュバラギュバラ……反応や応答してくれる誰かいますかー?」
 ククロイは空間を包む粘性の液体をグラビティによって、凍りつかせ、水筒に採取しようとする。
「……皆でギュバラ言ってるのは、中々怪しい集団よね」
 そう言う小町も小声で同じ呪文を呟き、グリと一緒に粘性の液体を触ってみていた。
 すぐに空間は閉じたこともあり、調査もほとんどできず、これといった新情報は得られなかったようである。メンバーが採取した水筒の液体も、凍らせた分を含めて完全になくなってしまっていた。
 念の為にと、メンバーは元に戻ったビルで5階より上も探索したが、目立ったものは発見できずじまいだった。

 一息つき、ラギッドはこの場のカップルに目を向けて。
「やー、比良坂様が顔には出さないですけど、そわそわしていて大変でしたよー」
 同じ師団の友人ということもあり、2人の関係も把握していたラギッドは気安く彼らに話しかけ、存分に弄り倒す。
「じゃあ助かったことですし、ここで恋人同士の熱いキスを」
 ピキッ。
 とぼけた表情で弄り続ける彼に、2人は次第に青筋を立てて。
 わかなが無言で、ラギッドを床に沈める。完全に沈黙した彼を、陸也が回収していた。
「…………?」
 それを、恋愛事にまだ疎いテレサが、キョトンとした表情で見つめていたのだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年10月12日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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