●ハロウィンパーティへ行こう!
「バカヤロー、ハロウィンだか平等院だか知らねぇが、高校生にもなってオバケごっこだとかやってんじゃねえ! なんでもかんでも毛唐の遊びを真似すりゃいいってもんじゃねえんだ! 早く学校に行きやがれ、建太!」
怒声が響いて、高校生らしき少年が肩を落として家から出てくる。
「毛唐って、何億年前の言葉だよ……」
いや、怒ったのは外国のお祭りということより、仮装云々のあたりだろうか。
ともあれ学校の有志が集まって開く予定のハロウィンパーティに、建太が参加するのは難しいようだった。
日時を知られてしまったので、こっそり参加するのも厳しい。
「いいよな、他の奴らは親がこんな頑固じゃなくて」
昔気質の職人と呼ばれているらしいが、子供にとってはただ頭が硬いだけだ。
イベントごとは、今回のようにちょっとでも気に入らない部分があると参加を許してもらえない。
ため息をついて顔を上げる。
そこに、赤い頭巾をかぶった少女がいた。
鍵らしきものを手にしている……と、彼が認識する間もなく、それが建太の心臓に突き刺される。
心臓を貫かれても、血も出ず、傷もつかない。
「ハロウィンパーティーに参加したい……ですか。その夢、かなえてあげましょう。世界で一番楽しいパー ティーに参加して、その心の欠損を埋めるのです」
少女が告げると、建太が倒れる。
そして、倒れた少年の隣に、狼男が姿を見せた。
狼の被り物をして、爪が生えた毛皮の手袋を身につけた少年。
大きく開けた口からは、モザイクに包まれた顔が垣間見えている。
姿を現した狼男は、倒れたままの彼を置いて、いずこかへと姿を消した……。
●ヘリオライダーの依頼
ハロウィンを前にして楽しい気分がケルベロスたちの間に漂っている。
セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)に呼び出されたのは、そんな時期のことだった。
「日本各地でドリームイーターが暗躍しているようです」
挨拶の後、セリカはそう告げた。
藤咲・うるる(サニーガール・e00086)の調査による情報では、出現するドリームイーターはハロウィンに対して劣等感を覚えていた者たちらしい。
ハロウィンパーティの当日に、彼らは一斉に行動を開始するというのだ。
「敵が現れるのは、世界でももっとも盛り上がるハロウィンパーティ……つまりは、ケルベロスの皆さんも加わる鎌倉のパーティ会場です」
パーティを邪魔されないためにも、ハロウィンドリームイーターを直前までに撃破して欲しいとセリカは言った。
ハロウィンドリームイーターは数多く出現するが、ここに集まったケルベロスたちに倒して欲しいのは狼男の仮装をしたドリームイーターだ。
「全身がモザイクに包まれていて、その上から狼のマスクをかぶっています。それから、鋭い爪のついた毛皮の手袋も身に着けているようです」
爪は武器として使うこともできるようだ。玩具のような見た目に反して攻撃は重く、敵にプレッシャーを与えるという。
また、咆哮とともに猛烈な息を吐き出して、動きを止める攻撃も行う。この攻撃は遠くまで届き、隊列に応じて数人を巻き込んでくる。
それから体を覆うモザイクを使って傷を癒し、不利な状態を解除することもある。
「ドリームイーターはハロウィンパーティが始まると同時に現れます」
実際より早く、もうパーティが始まったかのように楽しげにふるまえば、ドリームイーターをおびき出すことができるだろう。
「ドリームイーターを倒せば、本当のハロウィンパーティがすぐに始まります。どうか、がんばってください」
セリカは言った。
ケルベロスハロウィンを楽しむためにも、ドリームイーターを必ず倒さねばならない。
参加者 | |
---|---|
星黎殿・ユル(聖絶パラディオン・e00347) |
乙川・千織(スターヴィセオ・e00711) |
眞山・弘幸(ドラゴニアンのブレイズキャリバー・e03070) |
井伊・異紡(地球人のウィッチドクター・e04091) |
相良・美月(オラトリオの巫術士・e05292) |
ククロイ・ファー(重傷一号・e06955) |
黒鋼・義次(ドラゴニアンの鎧装騎兵・e17077) |
不知火・みこと(ウェアライダーの巫術士・e18398) |
●ケルベロスだけのパーティ
「一般の人たちはもういないのね」
乙川・千織(スターヴィセオ・e00711)はちょっとだけ物足りなそうに呟いた。
この場にいるケルベロスたちの何人かも要請していたが、一般人の避難活動は滞りなく完了していた。
魔女の仮装をしているので、千織にしても、もとより役者だと気づかれることはないつもりではいたが……。
「芸をみんなの前で披露するのは、戦いが終わってからってことだね」
井伊・異紡(地球人のウィッチドクター・e04091)は、天狗面に着流しという和風の仮装をしている。
「楽しいパーティーが台無しになってしまうのも、誰かが怪我してしまうのも悲しいのです。みんなで楽しくハロウィンパーティーできるように精一杯頑張りましょうっ」
そう言いながらも、相良・美月(オラトリオの巫術士・e05292) はちょっと恥ずかしそうにみんなの輪から微妙に離れた位置にいた。
この場には誰もいないけれど、きっと鎌倉中、その外にも、パーティを楽しみにしている人たちがたくさんいる。
ケルベロスたちが負ければ、彼らをがっかりさせてしまうことになる。
「なんにしたってやるこたぁ同じだよな。人が少ない分派手にやるとしようか」
ククロイ・ファー(重傷一号・e06955)が言った。
付け髭をつけて、スーツにポーラーハットという英国風の仮装をしている。
「そうだね。さっさとおびき寄せて倒しちゃわなきゃ。折角、ボクが鎌倉の復興支援としてケルベロスハロウィンを提案したのに無粋な話だよ」
憤然として語るのは星黎殿・ユル(聖絶パラディオン・e00347) だ。
不満を述べながらも、少女が会場を彩る飾り楽しげなもの。きっと、これを見た人たちは心を踊らせたことだろう。
もっとも戦いとなれば、この飾りも壊れてしまい、また飾り付け直さなければならないのだろうが。
しばし後、ケルベロスたちは会場の飾り付けを終えていた。
「爆破演出! 俺!!」
ククロイが手にしていたスイッチを押すと、皆の士気を高めるカラフルな爆炎が会場を彩り、パーティが始まった。
「まずは飲めや。こう言う時は馬鹿になって騒ぐ方が正解なんだぜ」
マントを身に着け、吸血鬼の仮装をした眞山・弘幸(ドラゴニアンのブレイズキャリバー・e03070)が皆に飲み物をふるまう。
「リクエストがありゃなんでも作ってやるぜ。言わなくてもわかってると思うが、子供はノンアルのカクテル限定だけどな」
眉に皺を寄せた表情はいつもと変わらず。
けれども、むしろ吸血鬼には似合いの表情だ。
「ハロウィンだからな、お菓子でもどうだ?」
「わーい、トリックオアトリートなのじゃ、にゅふふ」
ジャックオーランタンが持ってきた、サーヴァントを模したケーキへと真っ先に手を伸ばしたのは白狼の少女。
8種のサーヴァントの詰め合わせから、オルトロスを手にとって不知火・みこと(ウェアライダーの巫術士・e18398)は頭からかぶりつく。
「ありがとうなのじゃ。わらわからもお返しじゃ」
かぼちゃ頭のヘルメットをかぶった黒鋼・義次(ドラゴニアンの鎧装騎兵・e17077)の手に載せられたのは、細長い棒状のスナック菓子。
1個10円とかで売られている、いわゆる駄菓子というやつの一種だ。
「……ああ、ありがとうな」
誇らしげに大きな胸をそらすみことに、3秒だけ間を置いてから義次は礼を述べた。
サーヴァントのケーキはちょうど人数分ある。義次はスナック菓子をかじりながら他のケルベロスたちにも配っていった。
仮装したユルが舞を披露し、異紡が林檎を空中で八等分してみせる。
「ほあぁ、カッコいいです~」
美月は会場の端っこから、ぽややんとその様を眺めていた。
ジャックオーランタンのヘルメットが、美月へと近づいてくる。
「あっ。とっととと、トリックオアトリートですよ」
義次が自分にもケーキを配ろうとしているのだと気づき、美月はおどおどとそう声をかけていた。
「ああ、トリートだ」
渡されたサーヴァント型のケーキを美月は両手で受け取った。
「あ、ここ、こっちもどうぞっ」
マカロンやギモーブの詰まった入れ物を差し出す。義次は柔らかいギモーブを1つを取って、口に放り込んだ。
「柔らかくて、なかなか美味しいな。ありがとよ」
「い、いえ」
礼を言われて美月は思わずうつむいてしまっていた。
人見知りの彼女はハロウィンパーティに参加するなど初めての経験だ。
もっとたくさんの人が来る本番のパーティは、きっともっと楽しいのだろう。
ククロイや千織もお菓子を配っているようだった。
せっかく持ってきたのだから、彼らとも交換しなければ。
飲み物を配っている弘幸や、芸を見せているユルや異紡にだって渡したい。
それに……ひっきりなしにお菓子をねだっては、駄菓子を渡しているみことにも、美月は視線を送った。
狼少女はケープとつながった赤いフードをかぶっている。
尖った感じの鼻面に、白い毛並みに覆われた体が服の胸元から見える。
彼女は獣人型と呼ばれるタイプのウェアライダーだ。
(「お菓子をあげてお願いしたら……もふもふしたり、顔を埋めたりさせてくれるでしょうか……」)
想像しながら、美月はお菓子の入った入れ物を手に会場の中心へと近づいていく。
きっと実際には恥ずかしくてお願いなんてできないのだろうけれど。
おっかなびっくり歩いてきた彼女に、仲間たちは笑顔を向けてくれていた。
●吹き飛ばしにきた狼男
ケルベロスたちの会場が盛り上がりを見せてきた。
ククロイは、お菓子を交換して談笑しながらも、警戒を怠ることはなかった。
無論仲間たちとて警戒を緩めるようなことはなかっただろうが、ともあれ最初に気づいたのは彼だった。
狼が吠える声とともに会場の窓にひびが入る。
「気をつけな! ガラスが飛んでくる!」
窓が弾けて室内へと飛び散る。
そして、狼の被り物をした人物がその窓からゆっくりと会場に入ってきた。
大きく開けた口の中は一面のモザイクが見えた。手足はもちろんのこと、ヘリオライダーから聞いていた通り、体すべてがモザイクに覆われている。
作り物の尻尾がちゃんと見えるのが、逆にシュールなほどだ。
ファンシーに飾り付けていた簒奪者の鎌を、ククロイはドリームイーターへ向ける。
敵が大きく息を吸い込むような仕草をしていた。
窓を破壊した息吹を、また放つつもりなのだ。
「まずはトリックオアトリートって言うもんだぜ、狼少年?」
語りかけながら、念のため立ち入り禁止のテープを貼ると、鎌とは逆の手で爆破スイッチを取り出す。
他のケルベロスたちも、それぞれの武器を構えていた。
「トリック……オア……トリィィィト!」
前衛に出た者たちへ、咆哮とともに猛烈な息吹が叩きつけられる。
接近しようとする足が止まった。
ユルが生み出したドローンが攻撃を受けた仲間たちを守るように展開する。
「なかなか付き合いがいいじゃないか。思う存分楽しんでいきな。それがお前さんに出せる唯一の薬だ」
スイッチを押す。
パーティが始まったときと同じように、ハロウィンらしいカラフルな爆発が会場を彩って、仲間たちの士気をあげていた。
弘幸は一瞬足を止められたものの、床を蹴って再びギアをトップまで上げる。
異紡や義次も同じだ。
ライドキャリバーに乗った義次がかぼちゃのヘルメットを放り投げた。
狼男のドリームイーターへと、恐れることなく接近した。
「おいクソガキ、親に反抗する玉もねぇのにこんな所で発散させてんじゃねぇよ」
最初に届いたのは弘幸の腕だった。
被り物の上から、彼の頭を引っつかむ。
「避けられるもんなら避けてみな」
右足を敵の足の間へと踏み入れて、地獄化した左脚に渾身の力を込める。
至近距離からの蹴りが逃れようもなくドリームイーターの体を捕らえていた。
被り物を燃やされながらも敵はおもちゃのような爪で弘幸を威嚇してくる。
だが、殴り合いなら望むところだ。
(「倒すのは俺らだけどな」)
恐れることなく、弘幸は零距離から被り物の口の中へとガンをつける。
「グダグダ拗ねてんじゃねぇよ。ガキはな、ワガママ言える特権を持ってるんだぜ。一度親と喧嘩してこい。拗ねるのはそれからにしろ」
腹に溜まった怒りが漏れ出たかのような低い声で、ドリームイーターへと彼は告げた。
異紡のガラスの剣が思わず見惚れるほどの動きで敵を切り裂いて凍らせる。
「ジオ、行くぞ!」
ライドキャリバーが炎をまとって突撃する。
炎と氷にさいなまれる敵と交錯する瞬間、義次もオーラをまとって痛烈な一撃を叩き込み、衣装の一部を引き裂いていた。
前衛の仲間たちが近距離で交戦する隙を狙って、後衛も攻撃を加える。
千織が魔女っ子らしい身振りを交えて古代語を詠唱し、石化の魔力を秘めた光線でドリームイーターをとらえる。
「やれやれ、デウスエクスとは本当に無粋な連中じゃのぉ。皆が楽しみにしている宴を護るのも、高貴なる者のつとめ。悪い狼にはおしおきなのじゃ」
みことは騎士のエネルギー体を呼び出す。
「……にゅふふ、サクッと倒してハロウィンパーティー、タダ菓子ゲットなのじゃ」
だが、思わず漏れた邪念が災いしたか……いや、単に仲間たちに幸運が味方していただけで、見た目より強いということだろう。敵は大きく飛びのいて氷結の槍を回避した。
美月は青ざめていた。
敵の姿は可愛らしい狼の被り物。けれども中に見えるモザイクが、得体の知れない恐怖を呼び起こす。
それでも彼女は、両手に持っていた弓を束ねて、敵に向ける。
「あわわわ、が、ががが頑張らなくちゃ……」
巨大な漆黒の矢をつがえて弦を引く。
顔色が真っ青でも、彼女もケルベロスだ。恐れに負けて動きを止めはしない。
「いっいきますっ」
一直線に飛んだ漆黒の矢は紙一重のところでドリームイーターを捕らえていた。
敵の振り上げた爪が義次を切り裂く。
まるで玩具のように見えるのに、傷は決して浅くない。
とはいえ、ドローンの守りもあってか、一撃で彼を倒すには至らなかった。
「竜と鷲獅子……キミはどちらが好みかな?」
ユルは表情を変えずに敵へと問いかける。
両の手で広げているものは、プリペイドカードだった。無論、ただのカードではない。超常存在を呼び出す神秘のカードだ。
プリペイドカードの形をしているのは、もしかするとチャージが必要ということなのだろうか。それを戦闘中にユルへ確かめようとする者は当然いなかった。
左右の手で広げたカードを、融合させる。
黄金の輝きとともに竜の姿をしたエネルギー体がパーティ会場に現れた。
竜が宙をかけると風が巻き起こった。ユルの青い髪が舞い上がり、流れる。
長い髪が再び彼女の背に戻るのと、竜の爪がドリームイーターを引き裂くのは同時。
追いすがり、確実に捕らえた爪の一撃で敵がよろめいた。
●狼なんて怖くない
よろめいた敵へと、ケルベロスたちは攻撃をたたみ掛ける。
ゆっくりと戦っていてはパーティに間に合わないのだ。
けれど、敵はモザイクを用いて自らの傷を埋め、炎や氷をかき消す。
「消えていく。失っていく。焔によって焼けていく。全能なる神は失われ独り立ちの時は告げられた。古き時代は終わり新しき時代が始まる」
異紡は自身の喪失を心の底からすくいあげる。
ドリームイーターに触れると、そこを起点にして世界に過去を思い出させる。
喪失の記憶を世界に再演させるのだ。
今しがた消したばかりの炎が再び、敵を燃やし始めた。
千織は敵味方が交錯する戦場で、ドリームイーターが近づいてきた瞬間を狙った。
「星の鼓動を宿して、かならず成すよ。遂げる。見つけてみせる、わたしだけの――!」
ひたむきな想いが音と光へと姿を変える。
それは祭りを楽しめない、可哀想な心につけ込む敵への怒りだった。
光がぶつかった衝撃が、狼男を吹き飛ばす。
星の輝きのような煌きがまるで音楽の終わりのように余韻を残し、やがて消えていく。
「回復より攻めでいくっ! 待っててねみんな。すぐにやっつけちゃうんだからっ!」
ここにはいない、けれど確実にいる、祭りを心待ちにしている人たちへと千織は呼びかけていた。
ユルの胸部から放つ光線が、美月の心を貫くエネルギーの矢が、敵を確実に射抜く。
「ぽちっとな」
ククロイがスイッチを押すと、見えない爆弾がドリームイーターを吹き飛ばした。
飛び込んだ弘幸が電光石火の蹴りを見舞った。
うなり声とともに敵が爪を振るう。
それは、追い討ちをかけようとした義次を捕らえていた。
痛烈な傷を受けて、青年がたたらを踏む。
「頑張るのじゃ! タダ菓子が待っておるのじゃぞ!」
みことは満月に似たエネルギーを彼へ飛ばした。
光は傷を癒すと同時に彼に凶暴性を与える。
「礼を言う! 俺は悪を許さない! ライトニング・キィィィック!!」
ジオのサドルを蹴って、義次は与えられた凶暴性のままに高々と跳躍。
同時に上空へ強い反発力を持つ壁を作っていた。
壁を蹴り、体を反転させながら敵へと急降下した彼の蹴り、雷鳴の速さでドリームイーターを貫いていた。
●祭りはこれからだ
ポン、と軽い音がして、ドリームイーターが弾けた。
後にはジャックオーランタンの飾り物が残る。
それは、戦いが終わったことをケルベロスたちに告げていた。
「建太さんがここにいるわけじゃないんですね……できたら、一緒にパーティを楽しみたかったんですが」
美月が寂しそうに呟いた。
時間があれば、彼の住んでいる場所を探して、お菓子だけでも渡しに行ってみてもいいかもしれない。
「祭りの前座はこれにてお仕舞だね。後は心置きなく本番を楽しもうか?」
ユルが表情を変えぬままに息を吐いた。
「おう! レッツパーリィ!!」
ククロイが爆破スイッチを押して、三度爆炎を生み出す。
戦いで壊れたパーティ会場を癒すためだ。
他の者たちも、手分けして会場をヒールして回った。
楽しみにしている人たちがたくさんいる。すぐにパーティの準備をしなければいけないのだ。
「馬鹿になって騒ぐが正解……自分で言ったからにはな。一杯やれる所があれば良いんだがなぁ」
弘幸が元の……とは少し違った姿を取り戻していく会場を見やってつぶやいた。
楽しい時間が、これから始まるのだ。
そこに背を向けたのはただ1人。
「行くぞ、ジオ。戦いは終わっていない」
会場を直し終えたところで、義次は自らのライドキャリバーへと声をかけた。
「年に一度のハロウィン、デウスエクスに邪魔はさせん……!」
まだ戦いが終わっていない場所があるかもしれない。
いや、ドリームイーター以外のデウスエクスが動いている可能性だってある。
皆がパーティを楽しむために、彼は休むことなく次の戦場へと向かった。
作者:青葉桂都 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2015年10月31日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 1
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