疾風拳!

作者:baron

「まだだ、まだ遅い!」
 竹林に囲まれた郊外の古い神社で、女はひたすら走り込んで居た。
 10mダッシュタックル、シャドーボクシングしながら境内周回マラソン。
 壁紙には四つの文言が刻まれている。
 いわく。
『疾きこと縮地の如く。侵略すること縮地の如く。静かなること縮地の如く、動かざること縮地の如く』
 そう、女は縮地という技を愛し、武術として現代に再現しようとしていたのだ。
 縮地とは五つから七つのコツを(数だけでも諸説ある)体現する総合体術と言われるが、女はこれを武術に取り入れ本気で流派にしようとしていたのだ。まさしく『愛』と言う他は無い。
 そんな時……。
「お前の、最高の『武術』を見せてみな!」
 いつの間にか神社の賽銭箱に座っていた少女が、乱暴に声をかけて来た。
「……」
 何故か女は言葉に頷くと、助走を付けて少女の右側に走り込み、転がる様に斜め左に飛び込みながら無理やり起き上がってアッパーカットを御見舞した。
 しかし、不意打ちを決めたものの少女にはまるで効いた様子が無い。
「僕のモザイクは晴れなかったけど、お前の武術はそれはそれで素晴らしかったよ」
 そんな呟きを漏らした後、少女は手にした鍵を女に突き刺した。
 するとどうだろう、女にソックリな何者かが現れたのである。


「武術を極めようと……ゆうか、新しい武術を起こそうゆう女性が襲われますん」
 ユエ・シャンティエがドリームイーターの事が書きこまれた巻き物を広げて説明を開始した。
「黒幕は幻武極ゆう御小さい子なんですが、既におらへんようですなあ。ですが武術家型ドリームイーターを生み出して、暴れさそゆう算段らしいですわ」
 拡げられた資料には、『感情』の次のコーナーに『武術』と記載されている。
 最近現れたドリームイーターで武術を探しているらしい。
「こん武術家型ドリームイーターは、元に成った犠牲者の女性が、なんとか体現しようとしてた武術……。縮地を取り入れた技を使います」
「縮地ってあの? すっごい速さで?」
「それは一パターンらしいぜ、その正体は定まってないんだ」
「仙術と一緒で、金剛力がテコの原理とかみたいに、単にコツが無かった時代の秘密の体術とも聞いたぞ」
 ユエが『縮地』という言葉を話すと、ケルベロス達はそれぞれに口を開いた。
 中には俺が覚えているブースター技こそとか、いやいや俺の演算コンピュターがとまで言う者すら現れる。
「まあ、その辺の原理を格闘術に統合して、無理やり再現しよと努力なさっておったみたいですわ。これをドリームイーターが途中から奪ってグラビティで再現したゆうことなんやろねえ」
 ユエはそういいながら、郊外の神社なので人は居ないと教えてくれた。
 特に避難誘導せず、闘うことが出来るだろう。
「こんドリームイーターは自分の技を見せつけたいゆう願望から生み出されたのか、勝負挑めば素直に戦うてくれます。舞台を用意すればそこへも移動してくれる思います。後は討伐よろしうお願いしますえ」
 ユエがそう言って軽く頭を下げると、ケルベロス達は相談を始めるのであった。


参加者
夢幻・天魔(千の設定を持つ男・e01943)
水沢・アンク(クリスティ流神拳術求道者・e02683)
コンスタンツァ・キルシェ(ロリポップガンナー・e07326)
氷鏡・緋桜(矛盾を背負う緋き悪魔・e18103)
スピノザ・リンハート(忠誠と復讐を弾丸に秘め・e21678)
イクシード・ドッグマン(迷いの獅子狗・e29451)
ミミ・フリージア(ヴァルキュリアの鎧装騎兵・e34679)
ブラット・ライン(黄衣の邪神の加護・e36237)

■リプレイ


『誰?』
 白い胴着だがベースに所々長めに作られているのは走る修行の為か?
 拳法家とも修験者とも取れそうな女は、竹林に佇む者に気が付いた。
「ククク……縮地の使い手か、相手にとって不足はない……」
 夢幻・天魔(千の設定を持つ男・e01943)は封印の地(自宅)より解き放たれ、今日も絶好調だ。
 天を舞うかの如きその動き、興味深いな! と腕をクロスさせるポーズを決めながら漆黒の道着へ転身。
「フハハハハ! 真の武術というものを見せてやろう!!」
『良いでしょう。勝負よ!』
 そのまま横走りに開けた場所に移動し、『フッ、かつて異世界にて百の道場を破った、究極の武術を見せる時が来たようだな!』と意味がありそうなセリフを呟いている。
 なお、『いきなり本気で行くのもつまらん』と理由を付けて最初は様子を見る辺り本当かどうかはお察しください。
「ん? 行かないならこっちの番かな。……さぁ、見せてみな。あんたの力をさぁ!」
 追随して移動した氷鏡・緋桜(矛盾を背負う緋き悪魔・e18103)が興味深そうに構えると、逆方向のサイドステップから声がする。
『ヒョウウ! 何処を見ているの!』
「なに!? 早いと判っちゃいたが、おもしれえ!」
 緋桜が髪をかきあげると、パックリと割られた額から血が流れる。
 今の一瞬で敵は手刀を放ち、一撃浴びせていたのだ。

「もう移動して居る……。間違いなく過去最悪の相性と言える相手ですね……。師匠から遠距離技も教わっておくべきでした……」
 水沢・アンク(クリスティ流神拳術求道者・e02683)が踏み込もうとした時、敵は既に間合いの外に居た。
「クリスティ流神拳術の技ではありませんが……今は、これに頼るしかないですね」
「仕方無いよ。あれはおそらく、一足一挙動の間合いをアレンジしたものだと思う」
 アンクが驚いていると、ブラット・ライン(黄衣の邪神の加護・e36237)が笑顔で声を掛けて来た。
 敵と味方は互いに移動し合っているが、こちらが間合いに踏み込むと離れ、留まって見極めとすると接近して来る。
「知っているのですかラインさん?」
 アンクが右腕に闘気を溜めながら、慣れない闘当の為に間合いを測り直していると、頷きながら足元を指差した。
「刀の間合いは決まっているし、それを『読み』と『歩法』を組み合わせて一歩だけ外すんです。幾つか欠点があって廃れてしまった概念ですけど」
 ブラットは小さな羽を広げて呟きながら、紙の兵士を立ち上げてこちらの前衛陣を水増しした。
「欠点ですか?」
 アンクの質問にブラットが答えるよりも早く、他の者から答えが返ってくる。
「集団戦に射撃、要するに時代の流れに付いて行けなかったということよ。……フッ、『死式』などという児戯、俺には通じん」
 天魔は敵味方の陣形を改め、敵が早くても抑え込めるような配置を計算。
 百戦百識陣という技に、全てを識るモノは全ての勝負に勝つ……というルビを勝手に振って叫んでいた。
「ゴチャゴチャ理屈は要らねえ。肉を切らせて骨を断てばいいさ」
 対して緋桜は独特の構えを取ると息を潜め、吐き出すと同時に相手の踏み込みに合わせて突入した。
 それは遠くへ要る敵に殴り掛る為の踏み込み技であり、仕留める為に繋ぐ氷接の手。
 内臓に向けて放つ貫手で相手の体力をすり減らす。


「中国の秘術? へー知らなかったっす! つまり縮地ってあれっすよね。要はMMOの時短っすよね?」
 時短は古代からあったんだ、中国四千年スゲー!
 仲間から蘊蓄を聞いていたコンスタンツァ・キルシェ(ロリポップガンナー・e07326)は、片目で見たり両目で見たり。
 絵でも書く様なポーズで眺めて見た。
「でもアタシたちだって負けてねっすよケルベロスの本気見せてやるっす!」
「そうさ。縮地の正体が何であれ、攻撃する瞬間には向こうも接近してくるんだろう? なら相手の直前の動きから攻撃を予測する事も不可能じゃない」
 コンスタンツァと緋桜は両極端な結論ながら、同じ解決方法に至った。
 相手の予測移動位置に放つスタンの射撃、相手の攻撃を待ち構えて相対距離を縮める緋桜の手請い。
 先に動くか後で動くかの差はあれ、どちらも結局は動線の把握である。
 魔法・銃でぶっぱする訳ではないのだ、どうやっても白兵攻撃は線の動きに成らざるを得ず予測し易い。そこを射撃や移動攻撃で狙い撃てばいつか倒せる理屈。
「しかし速度を活かした概念。それを応用したオリジナル武術なんておもしろい発想っすね。アタシも早撃ち自慢のガンスリンガー、速さを極める修行には興味あるっす」
 アンタも速さには自信あるだろうけど早撃ちならアタシのが一枚上手っす!
 スタンはニヤリと笑って植物の種を天に向けて親指ではじいた。
 そして腰に手を当て即座に銃を引き抜き、黒鉄の銃声を解き放ったのである!
「お、ようやくクリーンヒット、チャカなら十分に行けるな。しかし縮地かー、昔忍術修行した時に齧ったっけな」
 スピノザ・リンハート(忠誠と復讐を弾丸に秘め・e21678)は脳裏に間合いをチェス盤のように刻みながら戦場を俯瞰する。
「動きが素早いなら止めねばなるまい」
 同時にミミ・フリージア(ヴァルキュリアの鎧装騎兵・e34679)はハンマーを変形させると、グラビティをありったけ込めて暴発気味にぶっ放した。
「それにしても、縮地というのはすごい武術なんじゃのぅ。理想通りに完成するといいのぅ」
「所詮は廃れた技さ。まあ極めていると言うなら興味はあるがね」
 ミミが放った球は着弾と共に轟音と共に爆裂。
 その土煙りに隠れながらスピノザはゆっくりと間合いを詰めていく。
 投擲や銃撃に相性が悪いとはいえ、高難度の技術であるのは確かだ。
 常日頃から扱うのは無理だと概念のひとつを時折に用いるくらいだが、それを昇華させて使いこなすというなら興味を持たないと言う方が嘘である。

 まずは当て易く広く浅い攻撃を交差易いフォーメーションへ。
「……いつもは狙撃手として銃を使うが、今日は忍者として勝負してやるよ」
(「その技置いてけ、極意を覚えたら自分も使うというところかな?」)
 スピノザだけでなく、仲間達が興味を覚える様子にイクシード・ドッグマン(迷いの獅子狗・e29451)は誰知らず頷いた。
 拳士にして拳士にあらず、バリツは知ってるけどウーシューなんてやってない。
 闘いとは何か、戦いとは何か。追い求めるほどのモノなのか?
 ソレは識らないが、ソレを求める者は知っている。
「学ばせてもらおうか。無論、仲間たちからも、な。頼りにしてるぞ。シシは攻撃を頼む」
 イクシードはそう呟くと手にした符で仲間達の偽者を生み出していく。
 姿かたちだけの偽者ではあるが、身代わりには十分。敵の攻撃を支える役にくらい立つだろう。
 こうしてケルベロス達は、凄まじい動きで戦場を駆ける敵と相対して居た。


「移動に特化するのは悪くねー手だが、それだけじゃ勝てねーぜ」
「いえーす、準備は万端。お見舞いするっすよ!」
 スピノザは小刻みに動きながら、コンスタンツァは足を止めて銃を構えた。
『ゴー・トゥー・ヘヴン!』
 コンスタンツァは弾倉に送り込み、銃声と共に解き放つ。
 それは渦巻き竜巻と化して、周囲を呑みこみ始めた。
「喰らい付け」
 そしてスピノザは鎖鎌を絡めると、更にグラビティを変質させることで雷撃をタップリと含ませる!
 そこへ仲間達が次々に追い撃ちを駆けていく。
「ククク。まずは……右手一本で十分か」
 天魔はそろそろ本気を出すことにしたのか、右手に巻いている包帯を僅かに緩めた。
 そして苦しむ様なフリをした後で、突き出しながら左手でコッソリハンマーを変形させる。
「竜虎殲滅拳!」
 技の名前を宣言しながら空で拳を切るが、実際には左手でスイッチを推したハンマーが砲撃を掛けている。
 遅れて鳴り響く爆音が、クレーターを作るのがいかにもそれらしい。

 その爆炎を乗り越えて敵が姿を現し、仲間達は迎え討つべく接近していくが……。
『シャウー!』
「喰らえェ……っ!?」
 緋桜が何度目かのに殴りかかろうと踏み出した所、敵は一歩引いて腕を掴んで軌道を変えた。
 細い指なのにガシリとした確かさと、膝を蹴られてバランスを崩される。
 殴ろうとしていた腕、そのまま別方向へスライド。
「おっと、俺だ俺!」
「わーってるって。だけど急には留れ……」
 普段冷静なスピノザも思わずギョっとするが、迫る仲間の拳は留らない。
 これが掌握、態勢をコントロールする技というやつか!
「させません。掌握には掌握をっ」
 アンクは手刀で貫き手を捌きつつ、脇の間にもう一方の手を入れる。
 そして腰で回転させつつ弾いた後の手で掴むと、導くように元の位置に仲間を戻した。
「後はこちらで治そう。好きにに殴ってこい……とは言わんが。回復は任せておけ」
 イクシードにも攻撃したいと言う気持ちが無いでもなかったが、射撃や当てられる気がしなかったし、そういうのは性に合いそうにも無い。
 截拳道と首里手をベースにした飛び込み技を緋桜がやってはいるが、それはそれでというやつだ。
 紙の兵士に負担を肩代わりさせながら、元の様に戦えるように、今度は同じ目に合わない様に治療して行く。
「よくもやってくれましたねっ。今はこれが精一杯ですが……!」
 アンクは左掌に光球を作りだすと、貫き手が抉って行った脇腹を治療した。
 凍る様に鈍い痛みが次第に和らいでいくのが判る。
「外れた? でも次は当てる……」
「その意気じゃ。所詮敵は一人、諦めなければいつか倒せるからのう」
 ブラットとミミは二人で飛び込み、サッカーでスライディング部隊が迎撃するように滑り込んだ。
 敵は最初に来たブラッドを飛び越えるが、二人目のミミは避けられない。
 摩擦とグラビティで作る炎が着火し、竹林を赤く彩った。その間にテレビウムの菜の花姫は傷の残る仲間を治療して行く。
「その通りだ! こうして、ぶっ飛ばしてやればいい!」
 先ほど敵に先制され、催眠術みたいに翻弄された緋桜も戦線に復帰。
 今度は疾歩からの連撃を決め、見事に雪辱を果たした。
「そうだね。さっき当てた時とそんなに変わらないタイミングだったし、もうちょっと上手くやれば当たる気はする」
 ブラッドの方も二回に一度は攻撃を当てており、それが少しずつ当たるようになって来ている。ケルベロス達は連携しながら少しずつ追い詰めているのだ。


「とはいえ、自由に動き回られたら敵の好きに攻撃されるからのぅ。囲んだり動きを邪魔するように攻撃していくほうがよさそうじゃな」
「敵の底は見えたし、逃がさない様に、確実に決める様にする方がいいかもしれない」
 ミミが再び豪砲を放ちながら呟くと、ずっと見ていたイクシードが頷いた。
 どう言う事かと言うと……。
「敵の動きは確かに早い。でもタフだったり避けるのが上手い訳でもないからね。射撃なら狙えない訳でもないし」
「そういうこったな、特化するってのはそういうことでもある。敵さんが終わるのはそう遠くねぇ。試したいことがあるなら今の内って事だ」
 イクシードが月光の加護を授けると、スピノザは弾丸にグラビティを込め先ほど仲間がやった様に弾倉に凍気を込めた。そしてタイミングを見計らい弾丸として解き放つ。
「それは困るな。……せっかく俺をその気にさせたのだ。責任を取ってもらわなければなぁ」
 天魔はノリノリで拳でガードを固めると、通信で習ったシャドーボクシングの後で蹴りを放つ。
「フッ、今度こそ受けよ我が秘奥義! 紅蓮漆黒流星無双覇王撃砕脚!!」
 天魔は流星を落とした。
 カっと携帯からカットインBGMが流れ、星の形をした闘気を叩きつける!
 殺気外れたのはノリ切れなかったからだと、心の枷を取り払った全力攻撃であった。
「僕も続くよ、今度こそ!」
 ブラットはナイフを煌めかせて、相手の姿を移そうと試みる。
 今度は慎重に移動先を確認し、そこからこちらに向かうタイミングを『読んだ』のだ。
「これだけ強けりゃ試してみたいのも判るっす。だからって悪用はだめっす。武ってのはストイックに己を高め極めるもので無闇やたらと人を傷付けたら単なる通り魔っすよ!」
 スタンはなんだか珍しくキレが良い気がした、思わず超高速で連弾を放つ。
 一発目に再び速射で相手の足を撃つと、それに合わせて巨大な竜巻を引き起こす。
 まるでバッファローの群が家屋をなぎ倒す様な強烈さであったと言う。

 その時、敵の動きは目に見えて変わった。
 先ほどまで超高速で駆け回っていたのが、時々足を止めて、思い出したかのように再び走り出すのだ。
「そろそろ終わり、体力が尽きたと言う事ですか。トドメはお任せします」
 アンクが右腕の炎を闘気に混ぜて練り上げ、拳を突き出すと敵の周囲が炸裂した。
 遠当により敵は転がる様に吹っ飛び、それが技の動作でないことを察した仲間がトドメの一撃を見舞う。
「俺の知ってる縮地は、幻影で相手を翻弄する技だ。今からそれをお見舞いしてやるよ」
 スピノザは技の順番を変え、鎖鎌へ先に雷をまとわせる。
 それは鮫のような幻影であり、同時に大地に反発する事で超高速のターンを掛ける手順だ。
 敵が避けたと思ったところで岩にぶつかって跳ね返り、鮫が喰らい付くかの如く首に巻きついてトドメを刺した。
「……いつも使ってる技や組み立てが出来ないってのは恐ろしい相手だったな」
「……本来のクリスティ流神拳術は遠近を問わぬ武術……。私も早く遠距離戦闘手段を覚えないと、ですね……」
「そうだね。そして破れたのは多用し過ぎたからだ。飛んでるデウスエクスだと思えば、倒せない訳じゃあないんだし」
 緋桜が黙祷するとアンクは間を置いてから声を掛け、イクシードは彼らに話題を合わせながら治療と周囲の修復を開始した。
「後は被害者を探しておきたいのぅ。無事ならいいのじゃが。何か覚えてたりしないかのぅ」
「スピード重視の者同士、話を一花咲かせるのもいっすね。アタシも世界一のガンスリンガーめざしてるんす! 速さならまけねっす」
 ミミの言葉にスタンも賛成し、修復が終わったところで廃寺に向かうことにした。
「縮地について実際にできないか、家に戻ったら試してみようと思ってます。まずは先読みや直線ダッシュタイプから」
「ケルベロスならば理想に近い形で実現できるかものう」
 ブラットが敵から盗んだコツのうち、再現し易いモノを目指そうと言うとミミもそれに同意する。
「フフフハハ。それならば今直ぐにでも教えてやれん事も……。いや、まだ早い。その時ではないか」
 天魔は楽しく仲間達の会話に参加しながら、偶にツッコミを受けてドキドキしながら同行した。
 疾風の拳の使い手との戦いは、まさしく風のように過ぎ去って行ったという。

作者:baron 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年10月9日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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