命すら奪う弾き語り

作者:なちゅい

●選定の炎
 とあるスタジオにて――。
 スタジオにあるアンプから聴こえてくるギターの音色。それは、聞くもの全てを聞き惚れさせるほどの腕前だ。
 だが、この場に観客はいない。山崎・竜也は1人でギターの演奏を行っていた。
 見事なピック捌きで激しいビートを響かせる。ライブで演奏すれば、観客全てを魅了することができると彼は信じている。それだけ、自身のギターのテクニックに、そして、叫びに絶対の自信を持っていた。
「けっ」
 先ほどまで、彼は自身が付き合っているバンド「Century」で練習を行っていたのだが……。
 自身は自身のできる最大のパフォーマンスで演奏し、歌っていた。それなのに、ベースもドラムも、キーボードも、いまいち自身の技量についてこない。
 だからこそ、彼は言ったのだ。『てめぇらなんぞ、いらねぇ』と。
「バンドなんてくだらねえ」
 思いっきり機材を蹴りつける山崎の背後へ、タールの翼を生やした踊り子のような姿をした女性が現れる。
「その弾き語り……。あなたには才能がある。人間にしておくのは勿体ない程の……」
 暗い瞳で女性は山崎を見つめ、腕を突き出す。そこから紫色の炎が噴出し、山崎の体を包み込んだ。
「だから、これからは、エインヘリアルとして……私たちの為に尽くしなさい」
 燃え上がる炎は、山崎の体を作り変えていく。彼は長身ではあったが、その体は大きくなっていき、3mほどまで膨れ上がる。やや狭くなったスタジオで彼は膝を突く。
「力が……すげえ、乾く……!」
「人間を襲ってグラビティ・チェインを奪いなさい。後で迎えに来るから」
「おうよ」
 シャイターンの言葉に頷く山崎はスタジオの壁を突き破り、夜の街へと飛び出していったのだった。

 シャイターンの動きが活発したことを受け、ヘリポートへと駆けつけるケルベロス達。
「ようこそ。来てくれて嬉しいよ」
 リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)はやってきたケルベロス達に、小さく手を振る。彼女は早速、事件の説明を始めた。
「動き出したのは、有力なシャイターンだね」
 シャイターンの女性達は死者の泉の力を操り、その炎で燃やし尽くした男性をその場でエインヘリアルにすることができるようだ。
 出現したエインヘリアルはグラビティ・チェインが枯渇した状態のようで、人間を殺してグラビティ・チェインを奪おうと暴れ出すらしい。
「取り急ぎ現場に向かうから、キミ達には暴れるエインヘリアルの撃破をお願いしたいんだ」
 エインヘリアルは夜10時ごろ、千葉県某所の街中に現れる。
 歓声な街で、この時間帯ではさほど人が多くない場所だが、それでも飲み会帰りのサラリーマンなどが歩いていることがあるので、人払い対策は必要だろう。
 相手は1体のみ。ギタリストらしくバンドマンの姿をしており、そのギターを生かしたグラビティを使ってくる。
「エインヘリアルとなった男性は演奏、歌声で相手の攻撃の手を止めたり、魅了したりするようだね。動きが止まった相手へ、彼は硬化したギターで直接グラビティを込めて殴りつけてくるよ」
 非常にプライドが高くかなり性格に難がある男のようだが、ギターの腕、歌声に関してはかなりの技量を持つ。立ち回りとしては狙撃役としてグラビティを発し、相手を執拗に狙って命を奪うようだ。
「『自身は優れていて、そのギターや歌声によって魅了されて糧となるのは当然』なんて考えを持っている相手だね」
 エインヘリアルとなり、殺人すらも厭わぬ彼をそのままにしておくわけにはいかない。
 また、倒した後はヒール作業を行いたい。夜ではあるが、歌声や演奏などで癒すことができれば、現地の人々を安心させることもできるだろう。
 説明を終え、リーゼリットは更に続ける。
「この地の人々が危険にさらされている状況だけれど……、キミ達がエインヘリアルによる虐殺を止めてくれるとボクは信じているよ」
 これまで、様々な事件を解決に導いてきたケルベロスだからこそ、彼女は絶対の信頼を持って彼らを現場へと送り出すのである。


参加者
ミライ・トリカラード(獄彩色鉄鎖・e00193)
一式・要(狂咬突破・e01362)
モンジュ・アカザネ(双刃・e04831)
西院・織櫻(櫻鬼・e18663)
比良坂・陸也(化け狸・e28489)
ミスル・トゥ(本体は攻性植物・e34587)
伽藍堂・いなせ(不機嫌な騎士・e35000)
遠道・進(浪漫と希望狂いの科学者・e35463)

■リプレイ

●自分勝手なギタリスト
 千葉県某所の街中に現れたケルベロス一行。
 すでに、夜も更けており、彼らは照明をつけて周囲を見回し、討伐対象の姿を探す。
「とうとうエインヘリアルになっちまう奴が出てきたか」
 やや柄の悪い印象を抱かせる、伽藍堂・いなせ(不機嫌な騎士・e35000)が呟く。一応、性別女、らしい。
「以前から、一般人を襲ってエインヘリアルにしようっつー奴は相手取ってきたが、ついに、だな」
「直前まで普通の人だったって思うと複雑な気持ちだけど、黙って見過ごすわけにもいかないよね」
 いなせの言葉に、ボーイッシュなミライ・トリカラード(獄彩色鉄鎖・e00193)は多少唸っていたが、すぐにエインヘリアルとなった男性の討伐をと考えを切り替えていた。
 戦場想定場所を、ミライはハンズフリーライトで照らす。その際、彼女は偶々通りがかったほろ酔いの通行人に事情を話し、迂回を促していたようだ。
「だな、なっちまったモンは仕方ねェ。元人間だろうが倒すだけだ」
 その一般人にケルベロスカードを見せていたいなせも同意し、敵の捕捉に善良を尽くす。
 さらに、動力甲冑を纏った遠道・進(浪漫と希望狂いの科学者・e35463)が隣人力を使い、この場から離れるように誘導していた。
「にしても、強引に勧誘しといて放任主義とか、酷いプロデュースね」
 バンドを組んでおいて、『てめぇらなんぞ、いらねぇ』など、自分勝手にも程がある。オネエ口調の一式・要(狂咬突破・e01362)もハンズフリーの光源で前方を照らしながら、今回現れる敵に対して心底呆れていた。
 ピンクの髪のミスル・トゥ(本体は攻性植物・e34587)はこの状況にも面倒さを感じており、若干やる気がなさそうに依頼に当たる。
 首に愛用のチョーカーをつけた比良坂・陸也(化け狸・e28489)は腰に下げた携帯照明を使って、この近辺より人がいなくなったことを確認してキープアウトテープで封鎖しようとしていた。
「デカくてうるせェエインヘリアルなんて、相当目立つだろ」
 そろそろ、敵を発見したいところ。いなせはあたりに視線を走らせていると……、なにやら騒々しいギター音が鳴り響く。
 戦場想定場所より少しずれてしまったが、メンバー達は取り急ぎそちらへと急行する。
 鳴り響く音色はケルベロス達の直感通り、エインヘリアルがかき鳴らすギターに間違いなかった。
「んじゃ、よろしくな!」
 ランプを足元に置く赤髪の人派ドラゴニアン、モンジュ・アカザネ(双刃・e04831)。彼はキープアウトテープを貼り巡らして仲間に呼びかける。
 応じた西院・織櫻(櫻鬼・e18663)は淡々とした所作で近辺に人がいないことを確認した後、この場に殺界を展開させていく。
「聞け、俺のビートを……俺の歌を!」
 グラビティ・チェインの枯渇のせいか、やや苦しそうな表情で弾き語りしている大男。山崎・竜也だった人間は、もはやデウスエクスと成り果ててしまっている。
 演奏の切れ間、自然なタイミングでするりと差し込むように陸也がそいつへと声をかけた。
「おぅ、ヒトを辞めて得た力、見せてくれよ」
 彼は目の前のエインヘリアルを逃がさないようにと、プライドを刺激する。
「ふん。つまんねー音だわ。ギターは殴り心地と打撃音で決めなきゃね」
「んだと……?」
 要も一般人がいないことをチェックしつつ、相手を挑発する。敵は「つまんねー音」という言葉ですぐに沸点に達し、ケルベロス達を睨みつけてきた。
 スポットライトを使う進は相手の正面を歩き、ベルトを起動させて鎧装騎兵の姿へと変身した。
「そんなに自信があるならかかってこいよ、三流のヘボシンガー?」
 進がなおも挑発するのに、山崎は身体を震わせる。
「あらゆるものを斬ってこその至高の刃。姿無き音を斬る事が出来れば、私の刃はまた一つ鋭くなるでしょう」
 織櫻はすらりと刃を抜き、敵へと突きつけた。
「あなたの主義主張など知りません。私に必要なのは刃を磨くための敵のみです」
「ああ、うざってぇ。てめぇらも俺の弾き語りに酔っちまいな!」
 ギターを一度大きく振るった山崎は苛立ちながら、ケルベロスへと叫ぶ。
「どんなにすごくたって、一人じゃ限界があるってことを教えてあげよう!」
 1人で襲ってくるデウスエクスに対し、ミライは仲間と共にその討伐に当たり始めるのである。

●心に響く演奏だからといって……
 ギターの弦を鳴り響かせるエインヘリアル、山崎・竜也。
 グラビティ・チェインの渇きを癒そうと人々を襲う危険の高い彼を止めるべく、ケルベロス達はグラビティを繰り出す。
「魔と契約すれば、その日から地獄の番犬に追われて、やがて命を奪われてしまうんだぜ」
 敵の演奏を邪魔するように、陸也が相手に語りかける。
「クロスロード伝説、知ってっか?」
 ――鍵の妖精は恋をした。それは王への叛逆の物語。これはただその残滓」
 陸也の呼びかけに応じ、青き月の光から現れた妖精は敵対する王をも縛り付けた一瞥を送りつけ、相手の体を刹那縛り付ける。
「なめんな、俺のビートは、止まらねぇ!」
 それでも、山崎はピックを持つ手を動かし、激しくビートをかき鳴らしてケルベロス達の攻撃の手を止めようとしてきた。
 確かに、山崎の演奏や歌声は、多くの人を引きつける力を持つが……。
「その演奏で人集めでもされてたら、もう少し面倒だったろうけど」
 それに少し耳を傾けかけた要はすぐに気を強く持ち、相手に呼びかける。
「残念ながら、地球さんには少しばかり害になってしまうんだよ」
 そして、地球の力を借りた要はオイルライターをナックルダスターとして使い、殴りかかっていく。
 止まらぬエインヘリアルの演奏に、ミライは黒い鎖を地面に這わせて描いた魔法陣で前線メンバーを包み、守護を行う。
 いなせもまた黒のアメリカンショートヘアの姿をしたウイングキャットのビタと一緒に、仲間の回復支援に当たる。
(「ギターの叩きつけでブレイクされるだろうが……」)
 ビタが黒い翼を羽ばたかせる手前で、いなせはそう考えながらも、攻性植物から収穫した黄金の果実のよる光で仲間の進化を促していた。
 同じく、攻性植物を操るミスルは、 自身と同じ名「ミスルトゥ」と名づけられた植物を蔓草状にして敵の体を縛り付けていく。
 それが攻撃の拠点となり、ケルベロス達は一気に攻め入る。
 仲間を気遣い、回復支援を考えるモンジュ。ただ、すでに初撃を仲間が抑えていたことで彼は一時的に攻撃へと回ることにし、オウガメタルを纏わせた拳に降魔の力を込めて殴りかかる。
 続けて飛び込む織櫻は、日本刀「瑠璃丸」でエインヘリアルの傷口を抉るように緩やかに切り裂く。
 仲間が抑えつける敵へと進も真っ正面から飛び込み、バトルガントレットでの一撃で強く殴りかかり、敵の魂を奪い取ろうとした。
「その程度で、俺のシャウトを抑えられると思うんじゃねぇ!」
 今度は演奏しながら、歌に力を込める山崎。相手を魅了させる歌声に耐えながら、ケルベロス達は応戦を続けていくのである。

 思わず、聞き惚れそうになる、山崎の弾き語り。
 力のない人々であれば、あっさり魅了されて棒立ちになっていたことだろう。
 だが、目の前の相手はエインヘリアル……デウスエクスだ。
 グラビティ・チェインの渇きを覚える敵は棒立ちになった相手を、硬化した自らのギターで殴り倒してしまう。
 それを止めるべく、織櫻は2本の刀、「櫻鬼」と「瑠璃丸」で斬りかかる。
「我が刃の前に、如何なる守りも無意味と知れ」
 刃に螺旋の力を込め、長身の織櫻は自身よりも大きな相手へと深く切り込む。
 しかしながら、エインヘリアルの演奏は止まらない。常にこの場で観客となるケルベロスへと自身の奏でるビートを響かせる。
「音楽を絶やすなよ。ケルベロスが追い付くぜ。――ほら、追い付いた」
 陸也は敵にエアシューズで疾走して迫り、飛び上がってから流星の蹴りをエインヘリアルに食らわせていく。
 相手の状態をしっかりと様子を見ていたミスルも、比較的守りの薄い胴体へと攻性植物をけしかけ、身を守る服を破りさる。
 肌が露わになる場所目掛け、進がバトルガントレットを嵌めた指を突き出す。完全に相手の気脈を断ち切った一突きによって、エインヘリアルの腹部が石のように硬くなり始めていた。
 同時に、モンジュは敵の演奏によって、仲間達が時に攻撃の手が止まっていることを気にして、戦場を舞い踊る。
 遠国生まれのモンジュだが、日本の舞に通じる動きで踊ることが出来る。
 戦いの最中ということもあって、その動きはやや速くはあったが、モンジュは神に捧げる舞を思わせる動きで花びらのオーラを出現させ、仲間の体を癒していく。
 メインの回復役となるミライもまた、精一杯の演舞で仲間の癒しに回った。2人の癒しがメンバー達に力を与え、更なる攻勢に当たらせることとなる。
 心のどこかでエインヘリアルの演奏を聞きたい衝動に駆られる要だが、仲間達の癒しで我を取り戻して電光石火の蹴りを敵の脚部に叩き込み、痺れを走らせた。
「まだだ、ケルベロスだって、俺の演奏に……!」
 ケルベロスから距離を取るエインヘリアルは、なおも心の叫びに力を込める。
「応急処置だ」
 だが、いなせがそっけなく言い放ち、前線で敵の演奏と叫びを受けていた仲間の体に治療を施す。
 緊急処置だが、この場では十分。織櫻は強く自身を持ち、手にする刃を影の如く繰り出す。
 織櫻に身体を刻まれ、エインヘリアルは苦悶の表情を浮かべる。ケルベロスであれば、叫ぶことで幾分か自身を癒すことができようが、生憎とデウスエクスである山崎にはそれはかなわない。
「システム稼動」
 敵の疲弊を察した進は、改良されたベルトとボディの加速を限界値にまで引き上げて。
「限界値トップ エネルギー供給完了 行くぞ」
 僅かに時が止まった世界。進はそこで、エインヘリアル目掛けて強烈なる一蹴を見舞った。
 小刻みに揺らぐ敵へ、回復メインで動いていたミライが攻撃に転じ、地獄の炎で魔法陣を描いて、赤、黄、青の鎖を召喚する。
「じ、ご、く、に――落ちろおおおおおっ!」
 3本の鎖は音を立ててエインヘリアルに襲い掛かり、強く縛り付けたそいつの体を魔法陣の中へと引きずり込もうとする。
 だが、エインヘリアルは大きく暴れて抵抗を続けて。
「この俺が、やられるかよ!!」
 鎖から逃れて這いずるように魔法陣から逃れるエインヘリアル、山崎。
 そいつを陸也が捕捉しており、シャーマンズカードから氷結の槍騎兵を呼び出していた。
「穿ち巻き込み、諸共爆ぜよ。――急急如律令」
 彼の命令に応じた騎兵は突撃し、敵の体を貫くと共にガラスが砕けるような音を立てて爆ぜ飛ぶ。
「ぐあああああぁぁぁっ!!」
 歌声以上に大きな声で叫ぶエインヘリアル。人ならざる者に成り果てた彼の体もまた、塵すら残さず爆ぜ飛んでしまった。
 そんな敵の最後を見た織櫻は相手を切った感覚を確かめつつ、2本の刀の刀身の状態をチェックしていたのだった。

●修復作業にもエンターテインメントを
 エインヘリアルによる演奏は終わったが、戦場跡にはケルベロスによる歌声が響く。
「ふんふんふーん♪」
 ミライは気分よさげに鼻歌を歌って戦場跡に花びらのオーラを降らせ、仲間が貼り巡らしたテープを剥がしていった。
「歌はなぁ……。素で歌うか?」
 気力を撃ち出す陸也は、某総天然色の狸合戦の挿入歌を歌う。
「……んだが、歌うのか?」
 黄金の果実を輝かせていたいなせは、時刻を気にする。さすがに、近所迷惑にはならないか、と。
 すでに歌っているメンバーがいたことで、彼女は壁際で煙草を吸い始めていた。同じく、進も仕事終わりの一服をしつつ、仲間の歌に耳を傾ける。
 刃をしばし確かめていた織櫻も、歌を聴きながら分身の幻影の力で壁や道路に空いた穴を塞いで行く。
「俺も歌とか楽器とか、からっきしなんだよなぁ……」
 そう言うモンジュは、ヒールの為にとこの場で舞い踊る。
 ダンスは多少の心得があるのだが、人に見せられる出来だと思っていないらしく、モンジュは恥じらいを見せていた。
「特に、鑑賞に堪え得る演奏とかは出来ないのよね……。残念」
 こちらも気力を撃ち出す要。何か身につけようかと考えていた彼は、ちらほら集まる人々が拍手するのを見て。
「アンコールは無しだ」
 夜が更けてきたこともあり、要は人々に応対して丁重に人々を散開させていった。
 その間、ミスルは1人、難しい顔をしていて。
(「シャイターンがエインヘリアルの選定に成功したのなら……」)
 今後、増えるであろうエインヘリアルとの闘い。原因を作り出すシャイターンの早期発見を急がねばと、彼女は考えるのだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年9月30日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 7/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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