「ねぇ、君達、怖い話は好きかしら?」
放課後の男子校、ミステリー研究会の部室。数人の男子部員が無駄話をしているところに、不意に不気味な少女が声をかけてくる。
「こ、怖い話?」
部員たちは、一瞬顔を見合わせる。君は誰だ、どうして男子校に女の子がいるんだ、どこから入ってきた、そんな常識的な質問を発する前に、部長がメガネをくいと上げながら即答する。
「ああ、好きだとも。大好物だね」
「ならば教えてあげる。昔、この学校の旧校舎が使われていたころ、二階のトイレ、五つ並んだ個室の真ん中で、愛し合う生徒が二人密会していたの。もちろん、男の子同士よ。でも、それを妬んだ別の生徒に密告されて、風紀の先生に踏み込まれたの。二人は退学処分になって引き離されたのだけど、ある晩、密会していたトイレに来て、互いに頸動脈を切って心中しちゃったの。だから、その個室のドアを、二人が心中した夜中の二時ちょうどに二回叩いてごらんなさい。トイレの中から、二人の男の子が合体した姿の血みどろの恐ろしい怪物が出てきて、お前が僕らのことを密告したのか、と恨めしそうな声を出して、ドアを叩いた人を真っ二つに裂いてしてしまうから」
そう言って、不気味な少女はくくくと笑う。部長は、眉を寄せてむむむと唸る。
「……ボーイズラブな幽霊か。生身なら正直関わりあいたくないが、人を殺すとあっては放置できんな」
いや、放置しておけよ、と、内心突っ込みを入れた部員もいたとは思うが、そもそもミステリー研究会に在籍している時点で、怪談話を実証せずにはいられない部長のアホな性癖は承知している。今までそれで本当の事件に関わったことはないが、そこは怖いもの知らずの男子生徒、何かあったら面白いじゃん、程度の認識しかない。
しかし、彼らは知らない。怪談を語って、いつの間にか姿を消した不気味な少女が、実は本物の怪物、ドラグナー『ホラーメイカー』で、夜中のトイレには、これまた本物の怪物、屍隷兵が待ち構えていることを。
「神奈川県横浜市の私立男子校で、セージ・ハッピーフォーエバ(サキュバスの風紀委員・e30800)さんの宿敵、ドラグナー『ホラーメイカー』が、屍隷兵と学校の怪談を利用して事件を起こそうとしています」
ヘリオライダーの高御倉・康が、難しい表情で告げる。
「『ホラーメイカー』は、作成した屍隷兵を学校に潜伏させた後、怪談に興味のある生徒に、その屍隷兵を元にした学校の怪談を話して聞かせ、怪談に興味をもった生徒が屍隷兵の居場所に自分からやってくるように仕向けているようです。何でそんなややこしい真似をするのかよくわかりませんが、この学校には怪談話を聞くと実証せずにはいられない生徒……ミステリー研究会の部長だそうです……がいるので、放置しておいたら、まさに飛んで火にいる夏の虫になってしまいます」
やれやれ、と、康は小さく溜息をつきながら、プロジェクターに地図と画像を出す。
「現場はここです。既に使われておらず取り壊し間近な旧校舎があり、そこの二階トイレに五つ並ぶ個室の中央に、屍隷兵が潜んでいるようです。今から急行すると、現場には夜中十二時頃には到着できますが、屍隷兵が何時からその場所に現れるかはわかりません。怪談に語られた二時には出現するはずですが、あまり早くから現場近くに皆さんがいると、警戒されて配置されない恐れもあります。また、何も対策を講じないと、一時半前後にミステリー研究会の部長と部員、計五名の男子生徒が旧校舎に入り込んできます」
元凶の『ホラーメイカー』の所在は掴めていませんが、どこかから現場付近を見ている可能性はあります、と、康は告げる。
「屍隷兵は二人の男性をごちゃごちゃに混ぜたような姿……この学校の生徒が犠牲になったわけではないようですが、四本の腕、四本の足、二つの顔面があり、怨嗟の叫びをあげながら、殴る、蹴るの攻撃をしてきます。恐ろしい怪物ではありますが、屍隷兵としては普通程度の強さと思われます。ポジションなどはわかりません」
そう言って、康は再び溜息をつく。
「なぜ、ドラグナー『ホラーメイカー』がこんな手の込んだ真似をするのか、わからない分不気味ですが、とりあえずは、好奇心旺盛な生徒たちが屍隷兵の犠牲にならないよう、速やかな対処をお願いします」
参加者 | |
---|---|
メルティアリア・プティフルール(春風ツンデレイション・e00008) |
不知火・梓(酔虎・e00528) |
ベルンハルト・オクト(鋼の金獅子・e00806) |
空鳴・無月(宵星の蒼・e04245) |
円谷・円(デッドリバイバル・e07301) |
リノン・パナケイア(保健室の先生・e25486) |
プラン・クラリス(愛玩の紫水晶・e28432) |
イクシード・ドッグマン(迷いの獅子狗・e29451) |
●おや? 意外に状況わかってた?
「……あれね」
神奈川県横浜市の私立男子校、深夜一時二十分頃。
今回の現場、今は使われていない旧校舎に通じる道を登ってくる数人の人影を認めて、空鳴・無月(宵星の蒼・e04245)が呟いた。
既にケルベロスたちは現場近くに到着しているが、今回の事件を仕掛けたドラグナー『ホラーメイカー』がどこかから眺めている可能性を考え、少し離れて潜伏する者……メルティアリア・プティフルール(春風ツンデレイション・e00008)不知火・梓(酔虎・e00528)ベルンハルト・オクト(鋼の金獅子・e00806)と、『ホラーメイカー』が怪談話を聞かせて呼び寄せたミステリー研究会の男子生徒と同行する者に分かれている。
同行組は、円谷・円(デッドリバイバル・e07301)リノン・パナケイア(保健室の先生・e25486)プラン・クラリス(愛玩の紫水晶・e28432)イクシード・ドッグマン(迷いの獅子狗・e29451)、そして無月の五人だ。
「こんな時間に何処に行くの?」
プランが声をかけると、登ってきた人影……ミステリ研部員たちは、ぎくりとした様子で足を止めた。
そして、眼鏡をかけた長身の生徒……おそらく部長が、意外に落ち着いた声で応じる。
「旧校舎の二階のトイレへ。用を足しにいくわけではなく、とある怪しすぎる女子がでっちあげたインチキ怪談を検証に行くのです」
「インチキ怪談?」
オカルト好きな円が少し眉を寄せて訊ねると、部長は少々皮肉っぽく応じる。
「ええ。その女子は、旧校舎二階のトイレで男子生徒同士が心中して、その幽霊が午前二時に訪れた人を殺す、という怪談を話していきましたが、そんな心中事件は起きたことがないし、幽霊の噂も聞いたことがない。この学校の生徒で、怪談じみた噂には常に気を配っている僕らがまったく知らないのだから、この話は彼女の創作と考えるべきでしょう」
「なるほど」
リノンがうなずき、そして訊ねる。
「で、君らは、その怪談がインチキとわかっていて、わざわざ検証に来たのかい?」
「ええ。なんせ、僕らにその話を伝えた女子が、あまりにも怪しすぎましたから。あれは、たぶん人間じゃない。幽霊とも思えない。おそらくは、地球侵略者デウスエクス」
きっぱり言い放つ部長に、数人の部員が驚きの声を発する。
「な、なんだってー!」
「おや、気が付かなかったのか? あの女子は、いつの間にか現われて、しかも僕の視線を遮った瞬間に消えた。並の人間にできることじゃない」
そう言うと、部長は眼鏡をくいと上げて、事もなげに言う。
「おそらく彼女は、その気になれば一瞬で、部室にいた僕らを皆殺しにできたはずだ。しかし、なぜか怪談を語り、この時間、この場所へ僕らを誘った。誘いに乗るのも危険だが、乗らないのはもっと危険だ。『そんな見え透いた誘いに乗るものか! 俺は行かないぞ!』とか主張した者が、一足先に自宅で無残に殺されるのは、お約束じゃないか?」
「た、確かに……」
部員たちが唸り、イクシードが凛とした風を使いながら、声を潜めて部長に告げる。
「そこまで分っているなら、明かしておこう。俺たちは、ケルベロス。デウスエクスの動向を追って、この噂を掴んだ。君たちのことは絶対に守るから、奴らの企てを暴くために協力してくれないか?」
「ケルベロス! 来てくれたんですね!」
イクシードに合わせて声を抑えつつも、皮肉っぽく冷静だった部長の表情が一転してぱっと明るくなり、年相応の少年じみた印象になる。
イクシードはうなずき、抑えた言葉を続ける。
「ああ、正義の味方参上だ。だが、君たちを誘った怪しすぎる女子が、どこで様子を窺っているかわからん。現場までは、ただの同行者のふりをさせてくれ」
「わかりました」
うなずくと、部長はくいと眼鏡を上げて普通の声で告げる。
「なるほど、あなた方も危険は承知というわけですね。ならば同行しましょう。だいたい、別行動をとった途端に、おかしなことが起こるのがお約束ですからね」
「ああ、それがお約束だ」
リノンが真顔で、小さくうなずいた。
●屍隷兵無残
「そろそろ、二時だな」
現場のトイレに入り、リノンがスマホを見て時刻を確認する。
すると部長が、自撮り棒の先にプラスチックの拳を取り付けたようなものを取り出した。
「直接ノックしたら危なすぎるんで、こういうものを用意してきたんですが、使いますか?」
「使わせてもらうわ」
プランが受け取り、部員たちを見やる。
「何か出たら、私たちが相手をするわ。君たちには、逃げてもらった方がいいと思うけど」
「いや、逃げ出して『ここまで来れば安心だ』とか言った途端、待ち構えてた怪しすぎる女子にばっさり殺られるとか、お約束じゃないですか。皆さんと一緒にいますよ」
部長の抗議に、リノンがうなずく。
「一理あるね。とはいえ、私たちの視界が届くところには、デウスエクスの視界と攻撃も届く。外の廊下まで下がってもらって、護衛にサーヴァントをつけよう。……円さん、イクシード君、頼めるか?」
「もちろん!」
「ええ、了解です」
サーヴァント持ちの二人がうなずき、ここまで姿を隠していた円のサーヴァント、ウイングキャットの『蓬莱』と、イクシードのサーヴァント、オルトロスの『シシ』が姿を現す。
更にリノンは、スマホから潜伏組のメルティアリアに一報を入れ、ボクスドラゴンの『ヴィオレッタ』を部員たちの護衛に回してもらうよう依頼する。
「よし、二時だ」
リノンが告げ、プランが自撮り棒を伸ばして五つ並んだ個室の真ん中のドアを、こんこんと二回ノックする。
すると。
「ベーン!」
「ジョー!」
妙に哀しげな咆哮とともに、トイレのドアをばきばきと破って、四本腕四本足首なしの、奇怪にして魁偉な屍隷兵が飛び出してくる。
「うわっ! 出たっ!」
「廊下に出るんだ。怪しすぎる女子が出るかもしれんから、油断するな」
頼むぞシシ、と、サーヴァントに向け付け加えながら、イクシードが部員たちを促す。腰を抜かしそうになる部員の腕を部長が掴み、引きずるようにしてトイレから出る。
そして部員たちと入れ違う形で、メルティアリア、梓、ベルンハルトの三人が、トイレに飛び込んでくる。
「うっ、グ、グロい……」
相棒の『ヴィオレッタ』を部員たちの護衛に残してきたメルティアリアが、魁偉な屍隷兵の姿に、一瞬立ちすくむ。その可憐な姿を、屍隷兵の股間に張り付いた欧米人風の男性の顔がぎろりと見据える。
「ひっ!?」
「まったくもう、悪趣味ったらないわね」
犠牲者だとはわかってるけど、と、呟きながら、プランが幻影の竜を召喚、火炎ブレスを噴きつける。
「ちょっと手荒だけど火葬してあげる、安らかに眠って」
「ベーン!」
「ジョー!」
絶叫する屍隷兵に向かって、銜えていた長楊枝をぷっと吐き捨てた梓が、愛刀『Gelegenheit』を構えて豪胆に踏み込み、雷撃を帯びた神速の突きを見舞う。
続いて、防具効果のエイティーンを使って十八歳の姿になったベルンハルト(実年齢十一歳)が、懐中時計から生み出した光の剣を振るう。
深夜だし、戦闘時まで潜伏していたのだから、誰が見るわけでもないのになぜエイティーンを使うのか謎だが、本人としては、高校で活動する以上それにふさわしい姿でないと、という思いがあるようだ。
そしてリノンが、ドラゴニックハンマーを砲撃形態にして撃ち放つ。
(「あの部長、本当は怖いけど、びびって逃げるとお約束で殺されてしまうと思って、強がって冷静を装ってたのか……なるほどな」)
その気持ちはわかるな、と呟きながら、リノンは小道具として持参した心霊写真集を軽く撫でる。怖いものに対して背を向けて逃げると、たいていの場合、恐怖と危険は倍加する。
一方、円は少々複雑な表情を見せる。彼女はオカルト好きで、ミステリー研の面々は同好の士だと思っていて、場合によってはサキュバス的誘惑で信用してもらおっかな、と考えていたのに、少なくとも部長は、この話が怪談ではなくデウスエクスの罠だと看破していたので、いろいろな意味で当てが外れてしまったのである。
(「まあ、怪談じみた噂には常に気を配っているって言ってたから、詳しいのは確かよね。とっととデウスエクスやっつけて、もっとロマンのある怪談がないのか、聞いてみよっと」)
さすがに言葉には出さずに呟きながら、円は雷電の障壁を展開、前衛に状態異常耐性を付与する。
そして無月は、初手からオリジナルグラビティ『氷花槍(ヒョウカソウ)』を炸裂させる。
「……咲け」
短い一言とともに、無月が氷の霊力を帯びた愛槍『星天鎗アザヤ』をトイレの床に突き立てると、屍隷兵の足元の床から巨大な氷の薔薇の花が生じ、敵の巨体を包み込む。
「ベーン!」
「ジョー!」
咆哮をあげ、屍隷兵は氷の薔薇を打ち砕くが、その手足や胴の各所には氷が張り付いたままだ。最初にプランが召喚した幻影竜の火炎ブレスの炎も一部残っているので、焼かれながら凍り付くという悲惨な状態に陥っている。
そこへ更に、メルティアリアが時空凍結弾を叩き込む。
「凍って……固まってろ!」
「ベーン!」
「ジョー!」
四本の腕のうち二本が、凍り付いて動かなくなり、屍隷兵は残る二本の腕を強引に振り回す。
「オオオオオオオオオ!」
「アアアアアアアアア!」
「くっ……」
位置的にいちばん近いプランが、防御したものの、その上から殴打を叩きつけられた。
「凶暴だね……」
「今、治癒します!」
イクシードが満月に似たエネルギー光球をプランに飛ばし、傷を癒して同時に攻撃力を上げる。
それを受け、プランは巫術「禁縄禁縛呪」を駆使。具現した半透明の力「御業」が、屍隷兵を鷲掴みにする。
「縛ってあげる大人しくしてて」
「ベーン!」
「ジョー!」
屍隷兵はじたばたと暴れるが、「御業」を完全に振り切るより先に、梓が猛然と踏み込んでくる。
「チャンスだ、行かせてもらうぜ……我が剣気の全て、その身で味わえ」
梓のオリジナルグラビティ『試製・桜霞一閃(シセイ・オウカイッセン)』は、威力絶大だが攻撃速度が遅く躱されやすい。そのため、不意打ちや動きの鈍った敵に対して使わないと、なかなか威力が発揮できない。
だからこそ、使えそうな機会には逃さず使う。剣から飛ばされた梓の渾身の剣気が屍隷兵を直撃、股間の二つの顔面の口から、同時に大量の血が噴き出す。
「ベベベベベベベベベベ、ウェベベベベベベベベ!」
「ジョジョジョジョジョ、ジョジョジョジョジョ、ジョジョジョ!」
夥しい血をどばどばと噴きながら、屍隷兵は狂乱気味に、声にならない声を漏らす。
哀れな、と呟いたベルンハルトが、予定を変更して最も破壊力の高い技……オリジナルグラビティ『竜皇(ドラコケーニヒ)』を発動させる。
「これで葬れればよいのだが……猛き者よ。その身を奮い、大地を鳴動させん、全てを焼き尽く雄叫びを上げよ」
いっそ沈痛な詠唱に続き、魔術により出現した砲台から竜の息吹を模した業火が放たれる。一瞬、屍隷兵の全身が炎に包まれ、黒く焼け焦げた姿と化すが、しかし、まだ斃れない。
「及ばないか……」
「心得た。私が後を務めよう」
落胆するベルンハルトに声をかけ、リノンがこちらも予定変更し、破壊力最大のオリジナルグラビティ『サタナス・ズレパニ・レモス・ハイレン』を発動させる。
「ただ苦しむために造られた命……狩る」
それは、リノンが『とある魔術師』から教わった魔法の一つ。魔物のシルエットをした影が、敵と見做した者を狙い、ダメージを与える。何かいわくがあるのか、滅多に使わない技だが、リノンは屍隷兵の苦しみを断つため……というか、苦しみを断ちたいというベルンハルトの想いを受け、この技を使った。
そして影の一撃を受けた屍隷兵は、身体を胴切りに両断され、本来の屍肉と化してその場に崩れ倒れた。
●そして
「この怪物……もとは人だったんですよね?」
戦闘が終わり、廊下からトイレに入ってきたミステリ研の面々は、ヒール途中の凄惨な現場を目にして息を呑んで絶句していたが、やがて部長がイクシードに訊ねる。
「ああ、そうだ。デウスエクスが、殺した犠牲者の死体を使って造る怪物だ」
イクシードの返答に、部長は蒼ざめた表情で更に訊ねる。
「僕らも……皆さんが来てくれなかったら、この怪物に殺されて、新しい怪物の材料にされてたんでしょうか?」
「そうかもしれない」
そう言うと、イクシードは苦しげに続けた。
「この人たちが殺されて怪物にされるのを、俺たちケルベロスは防げなかった。それどころか、殺されたという事実すら把握できていなかった。……いくら詫びても足りないし、どうにもならない」
「……僕らは、運が良かったということですね」
そう言って、部長は小さく吐息をついた。
「デウスエクスに目をつけられたら、立ち向かっても逃げても殺されます。ケルベロスの皆さんに助けてもらうしか、生きる道はない」
「ああ、可能な限りのことはする」
そう言って、イクシードは部長にケルベロスカードを渡した。
「君の観察眼は素晴らしい。もしも身辺で、デウスエクスが絡んでるかもしれないという話があったら、すぐ知らせてくれ」
そしてイクシードは、きらりと瞳を光らせて付け加えた。
「でも、決して無謀な真似をしないでくれよ。デウスエクスに殺されなくても、世の中には危険がごろごろしてるんだからな」
「ええ、肝に銘じておきます」
そう言って、部長は眼鏡をくいと上げて笑ったが、まだその顔は蒼かった。
作者:秋津透 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2017年9月12日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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