いなか、の、じけん

作者:あき缶

●外道
 盆休みで帰省している孫達に、老女は笑顔で飯を盛る。
「さあ、よしくん、たんと食べな」
「もーそんないっぱい食べられないよ、おばあちゃん……」
 と眉をひそめながら受け取る少年に、老人は笑顔で軒先のタライを指す。
「スイカもあるぞ」
「お、いいですね。井戸水で冷やしたスイカなんて、懐かしい」
 少年の父が頬を緩ませる。
「あーやっぱ母さんの作る煮物には勝てないわー」
 と少年の母がほっくりと仕上がっている南瓜に手を伸ばす。
 その先に忽然と現れた黒子のような男が、ガシャンと皿ごと南瓜を踏み割った。
「ヒッ?!」
「ヨシキ!」
 父母はとっさにヨシキ少年をかばおうとするも、次の瞬間首がなくなった。
 どん、ごろんとまるでスイカを転がしたような音をたてて、畳に呆然とした顔が二つ転がる。
「なんだお前……ごぼっ」
 怒鳴る老人の胸を手刀で貫き、もう片方で老女を締めた黒子は愕然としているヨシキに、にったりと笑ってみせた。
 ――大丈夫、家族はずっと一緒だよ。
 黒子は持っていた肉塊をヨシキだったものや、その父母、祖父母だったものと混ぜ合わせる。
 少年の上半身が長い首のようになった巨大なキリンめいた異形一つと、手足に直接首をつなぎ合わせた虫のような異形が四つ。
「うえええええん」
 まだ十にも届いていなかったヨシキが、父母と祖父母の部位を引きずりながら、泣いているのを背に、黒子は満足そうに立ち去った……。

●田舎の惨劇
 螺旋忍軍が研究していたデータを元に、屍隷兵を利用しようとする勢力が現れ始めた。
「螺旋忍軍の傀儡使い・空蝉がやることは、えげつない……。仲のええ家族を惨殺して、そのパーツを継ぎ接ぎして屍隷兵を作るんや。家族の絆が屍隷兵を強化すると考えてるんや」
 長野の山村にて屍隷兵にされた家族は、近隣住民にも評判の良い仲睦まじい一家だったという。
「屍隷兵は、近隣住民を殺してグラビティ・チェインを奪おうとする。そんなモノに、人殺しなんてさせられへんやろ。その前に倒してほしいんや」
 急いで行こう、と香久山・いかる(天降り付くヘリオライダー・en0042)はヘリオンにケルベロスを誘う。
 敵は四体。六歳のヨシキという少年の上半身、大人の胴体を丸めた肉塊に生やした下半身に生やした成人男性の足二対で歩行する、例えるならガニ股のキリンのような大きな一体。そして、ヨシキの祖父母と父母の首に、三対になるよう手足をつけた昆虫型の小さな個体が四体。
「きっついことに、攻撃すると、首やヨシキ君が攻撃された部位の元々の持ち主の名前を呼んで泣き叫ぶんや。例えば、キリン型の前足を攻撃したら、ヨシキ君が『おとうさぁん!』って具合にな……。気はシッカリもってや……」
 いかるは暗い顔で忠告する。
 屍隷兵の戦闘力は決して高くはないはずなのだが、仲の良い家族が素材になったからか、うまく連携してきて強敵と化しているようだ。
「今ならまだ、ヨシキ君のおじいちゃんの家の敷地内で倒せるはずや。田舎やさかい、近所の家も少し離れてるけど油断は禁物や。絶対に被害者は出さんようにな!」
 いかるの説明を聞きながら、
「……許せねえ……ッ」
 アーヴィン・シュナイド(鉄火の誓い・en0016)は低くつぶやいた。ギリリと噛み締めた歯から漏れるのは憤怒、目の地獄は燃え盛っていた。


参加者
蛇荷・カイリ(暗夜切り裂く雷光となりて・e00608)
ソネット・マディエンティ(クライングブルー・e01532)
葛籠川・オルン(澆薄たる影月・e03127)
鏡・流(不与不還・e05595)
ハンス・ドレイク(ドラゴニアンの降魔拳士・e18232)
神野・雅(玲瓏たる雪華・e24167)
黒岩・りんご(禁断の果実・e28871)
津雲・しらべ(追憶者・e35874)

■リプレイ

●楽しかった日常は遠く
 田舎の夕方は、静かなようで騒がしい。虫がそこかしこで鳴いている。
 事件現場である民家の庭に足を踏み入れたケルベロスは、夕日に照らされながら縁側にぬぅっと立っている屍隷兵を目の当たりにして息を呑む。
「なんて、むごい事を……」
 呆然とハンス・ドレイク(ドラゴニアンの降魔拳士・e18232)はそれを見上げた。
「ええーん、うええーん」
 泣きじゃくる少年の上半身には手がないので、涙を拭うことも出来ない。ぼたぼたと涙は縁側の板に落ちてはシミになっていく。
 その周りを少年の保護者達の生首が、カリカリと爪を鳴らしながら這い回っている。四つの首に六本ずつ足をつけるには、部品が足りなかったらしく、縦に裂いた腕をまるで甲虫の前脚のように生やされている彼らには、生命の尊厳など欠片もなかった。
「……悪趣味だわ」
 ずきと痛む胃を押さえ、鏡・流(不与不還・e05595)は呟いた。どうにも気分が上がらない、鬱々としてしまう。彼と同じことを感じた黒岩・りんご(禁断の果実・e28871)は、ただひっそりと眉を寄せた。
「狂っていますね」
 家族のパーツを継ぎ接ぎして『家族の絆を強める』という傀儡使い・空蝉のやりようは、理解が出来ないと、葛籠川・オルン(澆薄たる影月・e03127)は吐き捨てた。
 空蝉を知る津雲・しらべ(追憶者・e35874)は口をつぐんだまま、ひたすらまっすぐと異形を見つめていた。今は背負うしか無い、復讐の理由が一つ増えた光景を。
「…………私には、救えない」
 蛇荷・カイリ(暗夜切り裂く雷光となりて・e00608)は、変わり果てた一家を見つめ、ひりつく喉からようやくそれだけ絞り出す。
  戸惑いを見せるケルベロス達の中にひとり、平然としている女が居た。ソネット・マディエンティ(クライングブルー・e01532)、不機嫌そうな顔のまま、ただ飛び出す。
 ――所詮はただの継ぎ接ぎの肉の塊だ。躊躇はしない……する意味が無い。
「――滅ッ!!」
 ドラゴニックハンマーに地獄をまとわせ、焔剣に変えると横に薙ぐ。
 生首が焼けて、嫌な匂いが広がる。
「あああああああ! 痛いぃいい!!」
「たすけて、痛い痛ぁい……!」
「お母さぁああん!」
「助けてください、やめてください」
 口々に屍隷兵は叫んだ。聞くに堪えない人語ばかりを。それは心に直接響く敵の攻撃で、ケルベロスの足がすくむ。
 だがそれをソネットは聞き流す。
「嘆いてやれば蘇るわけでも無し」
 少し震えている己の手に気づかぬまま、ソネットは呟く。
「糞ったれ……!」
 早く静かに楽にしてやらねば。
 神野・雅(玲瓏たる雪華・e24167)は、嫌な予感が当たってしまった現実を迅速に終わらせんと白銀をまとう。
 その姿を仮初ではあるが、氷竜に変えて、死を呼ぶ呪歌を唄う雅。
「我が血肉よ、無を齎す災厄と化せ――」
 壮烈に冷気が生首達を包む。せめて痛みを感じる前に斃れてほしいと願っての攻撃だが、いかに脆いとは言えデウスエクスはデウスエクス……屍隷兵はまだ動いている。
「やめてくれぇ」
「助けてください! 助けてください!」
「あなたァア、あなたァ! 助けてぇエ!」
 この言葉は力を持っては居なかったが、だからといってケルベロスがそれを平然と聞けるわけではない。
 竜から人へと姿を戻した雅はたじろぎつつも、強く自分に言い聞かせた。――動揺するな、迷うな……!
「お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん……嫌だァアアアアア!!!」
 キリン型の屍隷兵、ヨシキの喉から悲鳴がほとばしる。
「ううっ」
 びりびりと鼓膜と心を傷つけていく悲鳴をケルベロスは必死に耐えた。
「これも、私の罪……だから……全部、見届ける……」
 しらべが前衛を守ろうとドローンを飛ばした。オルンも続けて電撃の壁を形成、ケルベロスの前に展開する。
 流が黒き太陽を具現化させ、生首達を黒い光で灼く。少しでも屍隷兵の声に惑わされないように、と流は集中する。聴覚を絶ち、狙いを定めることを一心に。
 援護に来たレイ・ローレンスが、キリン型を狙う。
「ヨシキ!」
 老人の首が孫を守ろうと身を挺する。
 ハンスの吐いたブレスに生首が巻かれて燃えていく。
 アーヴィン・シュナイド(鉄火の誓い・en0016)の地獄に苛まれ、目を見開き口を歪めて苦悶の表情をつくる老人に、りんごは手刀を突き入れた。
「すみません……これくらいしか……」
 紫炎が祖父の首を両断する。
「できなくて。…………せめて安らかに」
 りんごに出来ることは、命が消える生々しい感触を忘れないことだけだ。
「貴方達にとってこの一撃が苦痛かもいれない、最後に苦痛を与える私は恨まれるのかもしれない」
 それでも。化物から解放することがケルベロスとして、カイリが出来ることだ。
 頭痛と吐き気に耐え、カイリはぐっと木刀を握り込む。目にも留まらぬ一閃で、老女の首が動かなくなる。
「おじいちゃん、おばあちゃん……」
 悲しげなキリン型のつぶやきをカイリは聞いてしまい硬直する。
 カイリは子供が好きだ。師範を務めている剣術道場にも少なからず子供が訪れる。その子とヨシキ、何が違ったというのだ。
「~~っ」
 振り払うようにカイリは木刀をキツく握った。

●美しき哉家族愛
 ヨシキが泣きわめきながら、突進してくる。
「おじいちゃぁあああん! おばあちゃああああん!」
 りんごを庇ってタックルを受け止めながら、しらべは呻くようにキリン型屍隷兵に告げる。
「その恨みも、悲しみも、怒りも、憎しみも……全部、私がもらうから……よそ見は、許さない……」
 流が放った炎から妻をかばおうと夫の生首が飛び出してくる。
「あなたーっ! いやぁああッ!」
 焼けただれていく愛する者を見て、妻の生首が半狂乱に泣き叫ぶ。
「……むごい」
 ハンスは呟く。美しき夫婦愛の姿ではあるが、生首に足が生えた冒涜的な格好にされていては、嫌悪しかわかない。
 せめて、と夫めがけてハンスは蹴りを放つのだが、
「やめてーっ!!」
 金切り声をあげながら、妻が文字通り齧りついて夫を庇ってくる。
「ぐうっ……」
 肉に食い込む平たい前歯が与えてくる痛みに耐えながら、ハンスは静かに怒りを燃やす。こんないじらしい様を、こんな尊厳の欠片もない姿で見せつけられて――空蝉の嘲笑いが聞こえる気がした。
「早く終わらせてさしあげなければ」
 既に彼らは救えない、動く死体でしかない。オルンはそう理解している。無残な彼らを、とにかく一分一秒でも早く終了させることが、オルンに今できる全て。そう、かけるべき言葉すら今は皆無。
 早く終わらせてやってくれ、と焦燥をにじませながらオルンはハンスの咬傷を縫合する。
「助けてくれっ助けてくれぇっ」
「生者ぶって喚くんじゃない、耳障りだ」
 ソネットの思い切り振り下ろした降魔の拳が、壊れたレコードのように命乞いする夫を潰した。ビチャッと頭蓋の中身が飛んで、一家の楽しい団欒の舞台だった部屋の障子を汚す。
「ひぃいいいい、あなたぁ……ッ!!」
 妻が引き絞るような悲鳴を喉からほとばしらせる。
「……此処にいるのはただの敵よ」
 ソネットは、拳についた血を振り払い、独りごちる。
「生命の尊厳を踏みにじる……吐き気がしますね。今、楽にしてあげますから!」
「痛いっ! いやっ、助けて、あなた、父さん、母さん! 助けて助けて助けて……!」
 りんごのグレイブに突かれながらも、アーヴィンの刃を既の所でくぐり抜け、妻はヒィヒィと叫び、絶え間なく助けを求めながら、カサカサと地を逃げ惑い這いずり回る。
 哀れな様を雅は悲しく見つめる。
(「戻せないなら、戻らないなら――出来るだけ苦しまないように」)
 鞘に刃を滑らせ、その速度を高めて、逃げる妻が意識するより早く、後頭部から両断――雅の居合の一刀が、妻を止めた。
 以前、月喰島で初めて屍隷兵を見たときも、彼らは痛みを訴えていた。それに心を痛めた思い出が蘇り、雅はため息を吐いた。今回はきっと痛みすらなく、死を贈れた。その首尾への小さな安堵。
「あとは……」
 アーヴィンは眉をひそめ振り返る。
「……おかーさん……おとーさん……おじーちゃん……おばーちゃん……」
 大好きだった親や祖父母が無残な姿で転がる庭を、涙を流して見下ろすキリン型屍隷兵がいた。
 屍隷兵はふと顔をあげる。その顔は途方に暮れたように虚無に満ちていて、皆ぞっとする。
「これで最後か。悪い夢は終わらせてやらないとな」
 流が低い声で言う。平静な彼の態度が、ケルベロスの動揺を鎮めてくれる。
 カイリは屍隷兵から目をそらさず、まっすぐに見据えた。流が言うように、此の悪夢から世界を救うまで、あとすこしだ。だからカイリは、そこまで剣を届かせるためにも、見つめる。
 ヨシキは見つめてくるカイリにぽつんと訴えた。
「やだよう」

●夏の夜が終わっていく
 ギャアアアと耳をつんざく絶叫が夜の静寂に響き渡る。ヨシキが孤独を泣き叫ぶ。
 りんごが唇を噛む。目の前で、親が祖父母が――子供が最も愛する人々全てが死に絶えたのだ。彼が泣かない訳がない、彼の悲しみをやり過ごすことが出来ない。
(「ごめんなさい……」)
 謝ってどうなるものでもないが、それでもりんごは心のなかで詫びざるを得ない。鼓膜の痛みも心の痛みも生半可なものではない。屍隷兵の悲鳴のプレッシャーに苛まれ、りんごの狙いがブレて空を切る。
「嘆いても……やめない……終わらせるだけ、だから……」
 しらべはヨシキの懐へ飛び込もうとするが、キリン型の四肢を形成する父と祖父の足は、孫を守ろうとするのか、巧みにしらべの攻撃を掻い潜る。
 ヨシキの言葉に肝胆を寒からしめたカイリだが、
「それでも……それでも!!」
 ぐっと前を見据える。
「邪気宿り肉体を塵と砕き、宿る魂を天へと還すッ!」
 自身を白き雷槌へと変え、ヨシキめがけて降下。
 轟音と共に屍隷兵は落雷に撃たれ、聞くに堪えない声をあげた。
 オルンは冷静に電気壁を張って、戦線を支える。
「彼らは死者だ。死者は在るべき処へ送らなければ」
 冷たく見えてもオルンには確かに心に秘めた情動がある。オルンの情動と同じものをハンスは抱いている。それは静かな怒り。
「喰らえっ」
 ハンスの爪がブンと空気ごとデウスエクスを切ろうとするのだが、うまく狙いが定まらない。
「余計な感傷は邪魔になるだけ……だから、殺るだけよ」
 ソネットが地獄の炎弾を屍隷兵に浴びせる。
「穿て、印せ、刻め」
 平静なる詠唱と共に黒い影が弧を描いてキリン型の胴を穿つ。
 急所を攻撃する流のグラビティは、キリン型に大打撃を与えたようだ。
 苦しみ悶えて跳ねる屍隷兵に、雅の月光を思わせる軌跡を描く刃が浴びせられる。
「やだああっ」
 ドンと屍隷兵がハンスを苦し紛れに跳ね飛ばす。
「ぐふっ」
 強かに地面に叩きつけられたハンスだが、屍隷兵には大きな隙が生じた。
「私たちが、復讐するから……眠って……悪夢は覚める……」
 今度こそ、とキリン型に飛びかかったしらべの瞳が僅かに赤く染まった。
「……あなたに……贈る……最期の……温もりを………さようなら……」
 しらべの腕から現れた鋭利な刃が、大人の胴を丸めて形成された体から、ヨシキを切り離した。
 どさりと湿った土嚢が落ちたような音がして、それでおしまい。

●鎮魂の言葉はそれぞれに
 ケルベロスは言葉少なに後始末を始める。朴実・木蓮は少しでも何か得られないかと家を調べ始めた。他の者は、尊厳を踏みにじられた家族をせめて人間らしくと弔う。
 しらべは手向けの言葉を呟く。
「静かに、眠って……さようなら……」
 流はそんなしらべを少し離れた場所から見つめている。見る限り、しらべは落ち着いているようで、流の言葉は不要そうだったからだ。
(「成長を見守る親の心境ってのは、こんなもんなのかねえ……」)
「魂だけでも救えたと……思います」
 りんごは亡骸に祈りを捧げ、苦しげに誰にともなく言う。命を作り替える行為は許せない、今はただこれ以上の犠牲を出さずに終われたことを良しとするしかない。
 線香を手向けて黙祷を捧げているハンスの背を、じっと風音・和奈は見つめていた。
(「次、倒してくるよ。私ができるのはそれくらいしかないから」)
 しばらく惨状を見つめていたソネットは、
「ま、せめて。向こうで仲良くやってなさいな。あっちなら邪魔は入らないでしょ」
 と一家に言葉を残して踵を返し……こちらを見つめながら頬を濡らしている暁星・輝凛に気づいた。
 ソネットが気づかぬまま抱えていた苦痛を全て写し取ったかのように泣く彼を、ソネットは戸惑ったように見つめ、そして長い沈黙の後ようやく言った。
「……何泣いてるのよ」
「一緒に帰ろう。皆の待ってる場所へ」
 雅はぎりぎりと拳を握りしめている。
「こんな事をした奴は赦さねぇ……。絶対に尻尾を掴んで引き摺り出してやる」
 燃やすのは空蝉への怒り。
 フィルトリアも同じ怒りを共有していた。昔は何もできなかった彼女も、ケルベロスとなった今ならば何か出来るはずだ。
 各々言葉少なに感情を抱えている仲間たちに、カイリは面倒見よく励ましと労りの言葉を、笑顔で陽気とも思える口調でかけていく。
 だが門を出て、他の者の目がなくなった途端、カイリは崩れ落ちた。
「ごめん、本当に、ごめん……助けられなくて……」
 慚愧の念を滲ませて、子供を愛する優しいシャドウエルフは蹲り声を引きつらせて泣きじゃくる。
 ――やだよう。
 ヨシキの言葉がカイリの脳裏をぐるぐる回る。
 カイリの剣は、人を、未来のある子供達を護るための剣なのに。今日、カイリは年端も行かない少年を斬った。
 慟哭が田舎の闇をつんざいた。

作者:あき缶 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年8月27日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 2/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 16
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