精霊馬事件~あの人に会いたい

作者:秋津透

 茨城県笠間市。古ぼけたアパートの庭先で、一人の年老いた和服姿の女性が、ナスやキュウリに割り箸で足をつけた精霊馬を並べながら、溜息をついていた。
「お盆にゃ亡くなった人が帰ってくるというけど、あの人が帰ってきたなんて話はとんとないねぇ……あの人のことだ、あの世で楽しくやっていて、あたしのことなんか忘れちまってるんだろうかね」
 数年前、彼女は長年連れ添った夫を亡くした。夫は遊び人で、年老いてからも多くの女性と付き合って、さんざん彼女を怒らせ泣かせたものだが、それでもいなくなってしまうと、胸の中にぽっかり穴があいたような気がする。
「あの人が帰ってくるより、あたしがあっちへ行く方が先だろうね、きっと……」
 はは、と女性は力なく笑った。すると、その時。
 ぱからんぱからんと蹄の音も高らかに、普通の馬に匹敵するほどの大きさのある、キュウリに割り箸の四肢のついた精霊馬が空から猛然と駆け下りてきた。
「ひょえ~!」
 腰を抜かした女性に、怪しいキュウリの精霊馬は一方的に言い放つ。
「死に別れた夫に会いたいとな! ならば、我と一体になるがよい! そーれ、ギュバラギュバラギュバラギュバラギュバラギュバラギュバラギュバラギュバラ!」
「あーれー!」
 逃げる間もあればこそ、黒い靄のようなものが女性にまとわりつき、そのままキュウリの精霊馬へと引き付ける。そして靄が晴れた時、彼女は若く美しい姿になっていたが、モザイクで覆われた帷子のような衣をまとい、精霊馬と一体化してしまっていた。
「くくく……汝のワイルドなドリームエナジーが我に流れ込んでいるぞ! 死者に会うという望みが叶うまで、汝は我のためにドリームエナジーを生み出し続けるであろう! そして、その望みが叶うことはありえない!」
 好き勝手にほざく精霊馬の声など全然聞こえていないらしく、若返った女性は夢見るような表情でぼんやりと呟く。
「……あの人に、会いたい……」
 そして、彼女を乗せたキュウリの精霊馬……デウスエクス・ジュエルジグラットことドリームイーターは、出現した時と同じように、空に向かってぱからぱからと駆けあがっていった。

「お盆の精霊馬……想いの籠った霊魂の乗り物に化けたドリームイーターが、死んだ夫を想う老いた女性を取り込んで、不当に強い力を得ようとしている。許し難い」
 天崎・祇音(埋没神霹靂・e00948)が、怒った口調で言う。そして、ヘリオライダーの高御倉・康が、難しい表情で続ける。
「茨城県笠間市で、精霊馬……キュウリに割り箸の四肢がついた姿のドリームイーターが出現し、亡くなった旦那さんを偲んでいた女性を取り込んでしまったようです。おそらく、このドリームイーターは、人間からドリームエナジーを根こそぎ奪って殺すのでは無く、ドリームエナジーを生み出し続ける人間を生きたまま取り込む事で、より強い存在になろうとしているのでしょう。放置はできませんが、なかなか厄介な相手です」
 そう言って、康はプロジェクターに地図と画像を出す。
「ヘリオンで急行すると、女性を取り込んだドリームイーターが近所の寺院に降り立つところへ行き会います。そこは、亡くなった旦那さんが彼女を見初めた思い出の場所で、人がいようがいまいがドリームイーターはそこへ行くため、事前に避難勧告して無人にしておくことができます。寺院の境内は広く、戦闘に支障はありません」
 そう言って、康は画像を切り替える。
「精霊馬型ドリームイーターのポジションは、キャスター。炎を噴いて列攻撃をしたり、体当たりで攻撃してくるようです。ドリームイーターらしく、モザイクでヒーリングすることもあります。攻撃力、体力、治癒力がいずれも高く、かなりの難敵です。また、取り込まれた状態のままドリームイーターを撃破すると、被害者の女性は大怪我をするか場合によっては死亡してしまいます。戦闘をしながら説得をして、彼女が『亡くなった夫に会いたい』という望みを捨て去れば、攻撃力と体力は八割程度に落ち、炎を噴くこともできなくなるようです。そして、役立たずになった被害者をドリームイーターは投げ捨てるので、巻き添えで死亡させる危険性はなくなります」
 そして康は、一同を見回して告げる。
「取り込まれた女性は、外見は若返っているようですが、自分の意志を奪われてドリームイーターの道具にされてしまっています。何とか、現実に戻して助けてあげてほしいと思います。どうか、よろしくお願いします」


参加者
天崎・祇音(埋没神霹靂・e00948)
ラインハルト・リッチモンド(紅の餓狼・e00956)
流星・清和(汎用箱型決戦兵器・e00984)
武器・商人(闇之雲・e04806)
一色・紅染(脆弱なる致死の礫塊・e12835)
葉桐・雪乃(眠り姫・e28093)
天満月・咲音(月音奏姫・e28189)
鞘柄・奏過(曜変天目の光翼・e29532)

■リプレイ

●臨機応変の用意
「お年寄りを無理矢理取り込むのみならず、人の思いを、魂を乗せる精霊馬を利用するとは……許すわけにはいかん」
 茨城県笠間市の現場へ急行するヘリオンの中、天崎・祇音(埋没神霹靂・e00948)が決然とした表情で呟きながら、和服の袖を縛り紐でまとめる。
「うん、ドリームイーターは許せないけど……でも、取り込まれたおばあさんは、何とかして助けたいね」
 一色・紅染(脆弱なる致死の礫塊・e12835)が、真剣に考え込む表情で応じる。
 すると流星・清和(汎用箱型決戦兵器・e00984)が、当然のような調子で告げた。
「おっちゃんは、被害者の方をドリームイーターから引き剥がし終えるまでは、いっさい攻撃しないつもりだよん。万が一ということもあるし、やっちまったら取り返しつかないからね」
「え? で、でも、それで大丈夫でしょうか?」
 敵は、かなり強化されているようですし、と、ラインハルト・リッチモンド(紅の餓狼・e00956)が不安げな声を出す。
 それに対して、清和は事もなげに答える。
「たぶん大丈夫だと思うけど、根拠はない。それぞれが、状況見て判断すればいいさ。でも、おっちゃんは攻撃しない宣言しとく」
「そうですね。おそらく、防御と治癒だけでいっぱいいっぱいになるのではないかと思います」
 メディック役の鞘柄・奏過(曜変天目の光翼・e29532)が穏やかに応じ、同じくメディック役の天満月・咲音(月音奏姫・e28189)もうなずく。
「おばあちゃんの安全を第一にするのはもちろんやし、おばあちゃん引き剥がすまでは、嫌でも防戦一方になると思うんよ。説得しながら防戦してたら、たぶん攻撃する余裕はないんよ」
「まあ、足止めぐらいはつけといてもいいんじゃないかな、状況次第だけど」
 眠そうな表情で、葉桐・雪乃(眠り姫・e28093)があまり熱のない提案をする。
「そうそう、敵の力は未知数だからね。決め打ちせずに、臨機応変でいけばいいと思うよ……ヒヒヒ」
 武器・商人(闇之雲・e04806)が、言葉の内容としては至極まともなのだが、どうにもうさん臭く感じられる口調で告げ、ヒヒヒと嗤う。
 そしてヘリオンは現場上空に到着し、ケルベロスたちは次々に地上へと降下した。

●状況即応の戦い
「むむむ、早くも嗅ぎつけて来おったか、ケルベロスどもめ。これも、我がエナジーが隠しようもなく強力になったためであろうか」
 笠間市内の古い寺院の境内で、若返った姿の女性を背に乗せた精霊馬型ドリームイーターが、天を仰いで呟く。
「雑魚敵に始終うるさくつきまとわれるのは、強者の逃れ得ぬ宿命。ちと面倒ではあるが、我が新たな力の前にことごとく滅ぼしてくれようぞ」
(「……自己陶酔するのはご自由ですが、他人のエナジーを無断拝借して力を得たキュウリ風情が格好をつけても滑稽なだけですよ」)
 真っ先に降下した奏過が、声には出さずに呟く。そして、清和、祇音とサーヴァントのボクスドラゴン『レイジ』、ラインハルトと、前衛陣が降りてきたタイミングを見計らって、ケルベロスチェインで防御の魔方陣を描く。
 続いて清和が、ヒールドローンを召喚して前衛の防御力をあげる。そして、防御力強化を待った上で、祇音がドリームイーターの割り箸状の脚部へ、ローキック気味に重力蹴りを打ち込む。
「確かに死んだ人に会いたい気持ちはわかるが、ただ会うだけでいいのか? お主はそれで満足か?」
 蹴りを打ち込みながら、祇音は精霊馬に乗っている女性に呼びかける。しかし女性は反応せず、うつろな表情で呟く。
「会いたいのよ……あの人に……」
「死んだ人に会いたいという貴女の気持ちはわかります。けど、どんな手段を使っても死者と再会することは不可能なんです!」
 祇音に続きラインハルトも、ドリームイーターの脚部を蹴りつけながら、女性に呼びかける。しかし、目立った反応はない。
 そしてドリームイーターが、ケルベロスの前衛に猛火を吐きつける。
「くらえ、我が新たな力、精霊火ファイアー!」
「おっと!」
 レイジが祇音の、清和がラインハルトの前に飛び出して庇う。庇われた方は無傷で済むが、庇った方は二重に攻撃を受けた状態になり、ディフェンダーのダメージ半減と相殺になる。
「す、済みません!」
 僕が皆さんの壁役を務めるつもりだったのに、と、ラインハルトは清和に謝る。すると清和は淡々と答える。
「壁になるつもりなら、ディフェンダーポジションで来ないと、ダメージが重くなりすぎてもたないぞ。今回の壁役は、おっちゃんに任せな」
「は、はい……」
 恐縮して、ラインハルトはうなずく。一方、その間に降下してきた紅染は、祇音やラインハルトと同様、割り箸状の脚部へ重力蹴りを入れながら呼びかける。
「……おばあさんが、おじいさんを忘れて、いないのなら、おじいさんも、おばあさんを忘れてなんていないと、思います。夫婦の間の絆は、きっと、人が思うよりも……あるいは、本人が思うよりも……ずっと強いものだと、僕は、そう信じています、から」
 切々とした紅染の訴えかけは、しかし、女性の耳に届いているようには見えない。
 というか、その説得は、むしろ彼女の故人に対する追憶を強める方に働くのではないでしょうか、と、奏過が首をかしげる。
 そして、次に降下してきた雪乃が、彼女にしてはずいぶん気合の入った真剣な表情で、オリジナルグラビティ『地霊の悪戯(ノームノイタズラ)』を発動させる。
「おじいさんを思うおばあさんの気持ちを利用して……絶対に許さないからね! ボクの奥義を食らえ!」
 気合一閃、地面から土で出来た手が無数に伸びてドリームイーターの割り箸四脚を掴み押さえる。
「ぬぬぬ、小癪な……!」
「おばあさん、今の自分の姿、わかってる? キュウリの化物デウスエクスに利用されて、ボクらケルベロスを傷つけるエネルギー源にされちゃってるんだよ? ボクがおじいさんの立場だったら……そんな姿のおばあさんには会いたくないよ」
 雪乃の真摯な言葉に、女性は小さく呟く。
「今の……あたしの……姿?」
「そうなんよ! このままでいたら、おばあちゃん、悪いキュウリの化物に連れていかれてしまうんよ!」
 続いて降下した咲音が、黄金の果実を掲げて前衛を癒しながら、懸命に言葉を張る。
「おばあちゃんがおらんくなるのは、初対面のうちでも悲しいんよ! お友達やみんなは、もっと悲しむんやないん? おばあちゃんはそれでええん? 後悔せんの? 最後の思い出がみんなの泣き顔なんか、うちは嫌やよ! おじいちゃんだって……おばあちゃんが皆を泣かせて来たら……会えても喜ばんと思うんよ?」
「皆が悲しむ……? あの人も、喜ばない……?」
 女性は、更に呟く。若返った美しい顔が、ぼんやりと無表情なのは変わらないが、言葉は明らかに、雪乃や咲音の呼びかけに反応している。
 そして最後に降下した商人は、黄金の果実で前衛を癒し、ちょっと皮肉っぽい口調で言う。
「まァ、キミは若干強引にそこに乗せられたような気はするけれど……考えてもご覧よ、長年連れ添った番なら会ったら言いたいことが目一杯あるんじゃないかぃ? なのに、ただ会いに行って文句の一つも出ないんじゃあ、あまりにキミが損じゃあないか」
「あの人に……言いたいこと?」
 女性は、ゆっくりと瞬きをする。よし、反応が出てきましたね、と内心うなずきながら、奏過はオリジナルグラビティ『逆式「左右創傷の鬼」(オーガ・イン・ザ・ミラー)』を駆使して味方を治癒する。
「今瞳に映るは鏡像……信じて身を委ねて欲しい……」
 グラビティで赤光のメスを顕現。このメスによって「傷つける行為」は「癒す行為」に反転される。具体的には、傷口を切開するように刃で撫ぜると、傷が塞がり、癒される。
 そして奏過は、あらためて女性に告げる。
「あなたは今、キュウリの化物デウスエクスの悪事に、心ならずも利用されてしまっています。このままでは、たとえ伴侶の方に会えたとしても、胸を張って会いにいけるのでしょうか? キュウリの誘惑を断ち、悪用されるのを拒んでこそ、凛とした貴女らしいと思います」
「そうだねぇ。キュウリの甘言に惑わされて、結果的に悪事の片棒担いじまったら、会いたい人との大切な思い出とかぶち壊しになるよ。それでよいの?」
 清和が、自分自身をシャウトで癒しながら、淡々と訊ねる。
 するとドリームイーターが、憤慨した声で叫んだ。
「おのれおのれ! 我がいったん手中に取り込んだ者を、甘言によって惑わそうとしているのは貴様らではないか! そうはさせぬぞ!」
 まずは小娘、貴様から潰してやる、と、ドリームイーターは雪乃に殺到する。
「げっ!? ボク!?」
 あわわわ、と、雪乃はパニックを起こしかかったが、そこへ清和が飛び込んで庇う。
「そうはさせん!」
「おのれ、潰れろ!」
 がつん、と、精霊馬型ドリームイーターと汎用箱型決戦兵器が激突。清和は小さからぬダメージを負い、ドリームイーターはドレインで体力を回復する。
 しかし、この一撃はドリームイーター側に取り返しのつかないダメージを与えた。激突の衝撃で、危うく振り落とされそうになった女性が、完全に我に返ってしまったのである。
「な、なんだい、このキュウリは!? なんだい、この趣味の悪い服は!? あなたがた、いったい、どちら様かね?」
「こ、こいつらは、汝を夫に会わせてやろうとする我を邪魔する邪悪な奴らだ!」
 狼狽気味に、ドリームイーターが女性に告げる。
「さあ、我と力を合わせて、邪魔者を排除殲滅し、夫に会いに行こうではないか!」
「おふざけでないよ! あの人に会わせてやるって、あたしをあの世に連れていく気かい? 冗談じゃないね!」
 きっぱりはっきり、女性は凛然と言い放つ。
「それにこの方たち、地球を守るケルベロスじゃないかね! テレビで見たことあるよ! てことは、あんたは悪い宇宙人かい! この悪キュウリ!」
「うわうわうわ!」
 力を合わせるどころか、女性に容赦なく殴られ毟られ、ドリームイーターは悲鳴をあげる。
 そして彼女は、涙ぐみながら叫ぶ。
「あの人はね、女にはだらしなかったけど、気が優しくて、いつもにこにこ笑っていて、人様に手をあげるような真似は絶対にしなかったんだよ! あたしがキュウリに騙されて、ケルベロスの方々に乱暴したなんて知られたら……おおやだ、恥ずかしくって合わせる顔がないよ!」
「ぬうっ、もはや已む無し!」
 ついに観念した声を出し、ドリームイーターは大きく宙返りをする。同時に、今までどんな衝撃を受けてもドリームイーターの背から離れなかった女性の腰が、あっけなくぽんと離れる。
「あーれー!」
 高々と放り出された女性は、みるみるうちに年老い、衣装もモザイクまみれの帷子から元々彼女が着ていた和服に戻る。そして、その落下地点へ、咲音と彼女のサーヴァント、ウイングキャットの『もふもふさん』が全力急行する。
「頼むんよ!」
 咲音の指示に応じ、女性が空中にいるうちに、翼を広げた『もふもふさん』が下から入り込んで減速。そのまま咲音の広げた腕の中へ飛び込む。
「ナイスキャッチ!」
 思わずといった感じで奏過が声をかけ、咲音は受け止めた女性に訊ねる。
「おばあちゃん、大丈夫? どっか痛いとこ、怪我ないん?」
「ああ、大丈夫だよ」
 本当に、優しい子だねえ、あの人を思い出すよ、と、老いた女性は穏やかな笑顔でうなずく。
 一方、女性を振り落としたドリームイーターには、遠慮会釈のないケルベロスの猛攻が襲い掛かる。
「御婦人の気持ちを利用しようとした……その罪、万死に値する!」
 怒りを籠めてラインハルトが放った居合い斬りが、今まで何度蹴りを浴びせてもびくともしなかったドリームイーターの割り箸脚をばっさり両断する。
 続いて祇音が、文字通り身を削って放つオリジナルグラビティ『天津罪(アマツツミ)』を発動させる。
「天罰、執行」
「ぎゃああああああああああああああっ!」
 凄まじいとしか言いようのない雷……神成りの一撃がドリームイーターの全身を貫き、ぷすぷすと煙を吐く黒こげキュウリに変える。
 それでも、かろうじて一撃で潰れはしなかったが、ほとんど間髪を入れず、紅染が対になるオリジナルグラビティ『国津罪(クニツツミ)』を発動させる。
「神罰、逆行」
「ぐえええええええええええっ!」
 紅染自身の罪……それは、邪神、狂神、悪神問わず、無数の神の力を下して使うことによる混沌の穢れ。純気を求める神の罰は覿面に下されるが、神を宿らせる紅染本人は加護により無傷。周囲に在る彼の敵が巻き込まれて破壊されるという、正しく、罪を罪とも思わぬ者のみが扱えるとんでもないトバッチリ外道技である。
 この、夫婦揃って天罰神罰二連オリグラコンビネーションに耐えた敵は、今のところ存在しないらしい。
 むろん、取り込んだ女性を失って劣化したドリームイーターなど、どうなるものでもなく、完全に砕けて塵と化した。
「……やったか」
「やったね。おばあさんも無事だったし……よかった」
 そう言うと、紅染は祇音に口付ける。祇音の頬に浮かんでいた黒い紋様が、薄れて消える。
 そして奏過が、救出した女性を含め、一同に告げる。
「どうやら、無事に終わったようです。ご自宅までお送りしますが、すぐに動くのも大儀でしょう。お茶とお饅頭を用意してきましたので、しばらくここで休んでいきませんか」
 そう言って、奏過はにっこり笑う。
「お饅頭は、つぶあん、こしあん、両方用意してありますよ」

作者:秋津透 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年8月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 4
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