
●周りにもっと配慮すべきだと思います!!
夏期講習を終えて校舎を後にする女子高生達は校則に則り制服を着ているものの、暑さに負けてシャツをくつろげていた。
「ほんと暑過ぎぃ」
「マジしんどいよねー!」
風を作ろうとスカートをバサバサ上下させていると、校門の陰から集団が飛び出してきた。驚く少女達が足を止めると口早に罵り始める。
「なんだそのふしだらな振る舞いは!胸元チラつかせたりスカートまで振り乱しやがって……おぱんつ見せ攻撃か!?貴様らのような乱れた存在が、どれだけ社会に悪影響を及ぼしているか自覚はないのか!!」
教師っぽいスーツ姿のビルシャナの背後で「そうだそうだ!」「迷惑してるんだぞ!」と男達が猛抗議する。呆然とする女子高生達に鼻息を荒くしたビルシャナは手にする鞭で地面をピシャリと打つ。
「女子高生は劣情を催させる危険極まる存在だ、消し去れ!!」
逃げだそうと背を向ける少女達を信者と化した男達が掴みかかり、ねじ伏せ殺すまで大した時間はかからなかった。
「萌えというものですと、殿方のスーツ姿や筋張った手の甲を見ると無性にときめいてしまいますわねぇ」
突然のカミングアウトにケルベロス達は硬直するが、当のオリヴィア・シャゼル(貞淑なヘリオライダー・en0098)はなんでもない様子で話を続ける。
「こういった趣味嗜好を悪感情と捉え、こじらせたのが『劣情を催させる女子高生絶対許さない明王』でしてよ。『女子高生は劣情を催させる害悪である』として、教義に従って女子高を襲撃するつもりですわ」
恐ろしいことにビルシャナは既に信者化した一般人を引き連れているようだ。
「ビルシャナの主張を覆すような『インパクトのある主張』を行えば、信者達と戦わずに無力化させることも出来るかもしれませんわ。ビルシャナを撃破するまではビルシャナのサーヴァントのような形で戦闘に参加いたしますが、普通に攻撃すれば死んでしまいます。ビルシャナさえ倒せば元に戻りますが、信者が多いほど妨害されてしまうためそれだけ不利になるでしょう」
当たり屋まがいの主張を認めてはいけない、至急ビルシャナを倒して欲しいと要請される。
「しつもーん!女子高生のなにがいけないんだい?」
永喜多・エイジ(お気楽ガンスリンガー・en0105)が手を上げるとオリヴィアの表情が消えた。
「存在自体ですわ。ブレザー、セーラー、ポニーテール、ショートヘア、清楚系、ギャルなど。なんであれ『女子高生』という要素が加わるだけで劣情を催させるから絶対許すな、という教義なのです」
どんだけ女子高生消したいんだよ! しかし、つけ入る隙は教義そのものにあるとオリヴィアは言う。
「信者が支持する理由もビルシャナの説法によって趣味嗜好を曲解させられたためですわ。『女子高生にときめくなんて悪い思想だから』と。ですので、信者達に女子高生の素晴らしさを説き、フェティシズムを暴力的に刺激して、己の女子高生にときめいたり興奮する趣味嗜好を認めさせれば教義から自ずと外れていくでしょう。特に見た目でインパクトを与えられれば効果が期待できましてよ」
ちなみに信者は20~30代男性が10人である。それぐらい自力で抑えろ、と言いたいがビルシャナの言葉はそれだけ強力な説得力を有するのだ。
「ビルシャナは一本鞭を多方向から振り回して強化効果を消したり、傷口を抉ってきますわ。強力な説得力を用いて強制的に禁欲状態に陥らせてくるようなのでお気を付けくださいませ」
信者が賛同したのは世間の目を気にしすぎた余り『諸悪の根源を無くせばいい』という極論に達したことが原因でもある。
「確かに人前で女子高生に興奮すると主張したり、犯罪行為に及んでしまえばポリスメン案件ですわ。余裕がありましたら、上手く付き合っていく方法を教えてあげるのもいいかもしれませんわね」
参加者 | |
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![]() ウォーグ・レイヘリオス(山吹の竜騎を継ぐもの・e01045) |
![]() クリスティア・マーレイ(ぺったんこの妖精・e05505) |
![]() 天野・司(焼き餅・e11511) |
![]() 正門・絵夢(正門流の妖姫・e14620) |
![]() 宇原場・日出武(偽りの天才・e18180) |
![]() 青木・杏奈(やかましかしましお喋り大好き・e30474) |
![]() 矢柳・夕(目元に縦線入ってる系女子・e32041) |
![]() カテリーナ・ニクソン(忍んでない暴風忍者・e37272) |
●女子高生について真剣に考察してみた
クリスティア・マーレイ(ぺったんこの妖精・e05505)はロリコンである。どえむで褐色でエルフ紳士という名の変態です。既に属性盛り盛り、盛りクミコな訳だが。
「僕は女子高生に劣情を催さない!!何故だかわかるかビルシャナあああああああッッッ!!!!」
開口一番、女子高の真ん前でとんだ戦術兵器を投下。さらに持論が繰り出されようとしている。
「それ解ったらダメな奴では?」
明王ビルシャナすら白目を剥くがクリスティアには関係ない。同志でもなければ、ましてやロリですらない!すっこんでろ鳥野郎、俺の話を聞けェェ!!
「それはああああちっぱいと!!!幼女を愛しているからだあアアアーーーーッッッ!!!!!」
庇護的な父性を催させるあどけなさ。抱きしめたくなる可憐な立ち姿。純粋で無垢な笑顔! これ以上に素晴らしいものがあるか?ねーよ!!(反語)
「いいかい?レディ達というのはね、ミルクな香りを持つ希少な存在であると同時に未来の可能性の宝庫でもあるんだよ……女子高生というのは確かに魅力的だが決定的に欠けているものがあると言わざるを――」
この炎天下であと6時間くらい語りそうな気配だが信者達は既に反応を示している。
「あの人疲れてるのかな……」「いや、暑さにやられたんじゃ」「もしもしポリスメン?」
元々は周囲の目を過剰に意識するほど真面目人間な信者達である。ヤヴァイ人を見る視線を向け、さらにヒソヒソと声を潜める様子がまたきっつい。味方サイドからも生温い目を向けられクリスティアは交互に見やる。
「何故だ!!何故あの素晴らしさが解らない!!?」
理解者が増えず感嘆する変態紳士を永喜多・エイジ(お気楽ガンスリンガー・en0105)は静かに引き戻す。それもまた趣味嗜好、誰も否定してはいけない不可侵領域。
ただ信者達の琴線に触れなかっただけである。
「HAHAHA!」
ブロンドニンジャことカテリーナ・ニクソン(忍んでない暴風忍者・e37272)がブレザー姿でエントリーすると、
「拙者はJC故、セーフでござるな!」
と女子中学生アピール。これでエロい目で見られることはないとしたり顔。一瞬ざわついた信者達もスッと鎮静化する。
「JKがそんなに危険でも、JK限定ならJCには劣情を抱かないでござるな?女教師とかも劣情祭りですよねー」
不敵な笑みを浮かべて挑発するカテリーナはスカートでバタバタと太腿を扇ぐ。しかし、『女子中学生』と聞いてしまったが故に信者達の反応は手厳しい。
「女子中学生と女子高生は別物だ!」「女教師なんて細胞から違う!」「はやく夏休みの宿題やったほうがいいよ」
ビルシャナの影響下とはいえ『一緒にするな』という猛抗議にカテリーナでなくとも問い質したくなる。
「お、お主らが許せないJK、制服姿のJCな拙者!そこになんの違いもありゃしないでござろう!?」
「「「違うのだ!!!!」」」
似て異なるは同一に非ず。非常に複雑で奥深いのが『萌え』の精神。
合法ロリとロリBBAが同じではないように、青春真っ只中でも中学生と高校生を一緒にしてはいけない!! 此なる『解釈違い』は派閥において御法度なりけり。ここテストに出ます。
「ぐぬぬ、いっそ縄を打った女子高生を用意すればよかったのでござるか!?」
発想が迷走し始めているカテリーナだが忘れてはいけない。インパクトにこだわっても納得させられなければ本末転倒である。
(「解釈の差をつつくと長引きそうですね……」)
違いは気になるが時間がかかれば敵の思う壺とウォーグ・レイヘリオス(山吹の竜騎を継ぐもの・e01045)は聞きたい気持ちを押し留める。22歳、母に無理やり着せられた経験を活かし制服姿で説得に加わる。大事なことなのでもう一度。22歳、渾身の制服姿である。
「もしやあなた達は……男性同士の恋愛を応援したり広めていく所存なのですか?」
「「!?」」
唖然とする信者達にウォーグはポッと恥じらいながら首を傾げる。
「女子高生を絶滅させると言うことは、その先に至る道……『女性』を将来的に絶滅させるのと同義ですよね?」
女子大生だろうが人妻だろうが老婆だろうが、今の社会では女子高生を経て至るもの。絶滅すれば種として残るのは男のみ、薔薇の花咲く漢の世界になってしまう。
ウォーグ的には話題に出しただけで興味がある訳じゃないよ?男同士の恋愛にも否定的な訳じゃないよホントダヨ!!
「それ糾弾されず難癖もつけられない、しかも過剰反応するPTAすら消失した素晴らしい世界ではないか!?」
女子高生に劣情を催さずにいられる世界、ビルシャナ的にはオールオッケー☆
ただ信者も肯定するかと言われたらそうでもない。鳥肌が立った信者の1人は校門から飛び出していく。残り9人。
「お、思ったよりしぶといですね!?」
女の子に『男好きなんですか?』と聞かれて傷つく者は居るが、せっかくの制服姿を説得に活かしきれていないのが実に惜しい。着るだけでなくもう一言、女子高生らしさがあれば効果も増しただろう。
(「恋真っ盛りの女の子達がいなくなったら、アンナちゃんは一体誰の恋バナを聞けば良いんですか!?」)
(「私、女子高生なので、死活問題、です。なんとしてでも止めないと……!」)
絶滅対象にがっつり認定されている現役女子高生、青木・杏奈(やかましかしましお喋り大好き・e30474)と矢柳・夕(目元に縦線入ってる系女子・e32041)は方向性が近かった。好機とみて畳みかける。
「ふっふっふ、このアンナちゃんに秘策アリ、です!」
『大胆な脱衣は女子の特権!』とばかりに制服を脱ぎ捨て――杏奈はスクール水着に変☆身! 夕もハーフパンツの体操着姿を披露。時流もあってブルマより認知度は高いだろう。
「どうですかどうですか?同級生のスク水を見てドキドキしちゃった高校生の時のあの夏の思い出とか思い出しちゃうでしょう!」
「あの、ブ、ブルマのほうが、お好きですか?」
ラブフェロモンで杏奈が注目を集めると幾人が胸を押さえて悶絶し始める。
「ヒューッ!ショートヘアの闊達なスク水少女、初心なおさげの体操着少女!いいセンスだ……で、どっちが好み?選べないって?気持ちは分かるぞ、どっちもいいものだ!」
ちゃっかり信者達に混じる天野・司(焼き餅・e11511)は身悶える1人を肘で小突く。はやく帰ってらっしゃい!
「さあさあこのアンナちゃんに高校時代の甘酸っぱい恋バナ聞かせて下さい!」
自らの体験を思い出すがよいと促すと、甘い思い出が浮かぶリア充と苦い思い出が蘇る非リア充で反応が二分し始める。
さりげなくウィークポイントを抉られた非リア勢に同情しつつ、三つ編みを揺らす夕も相槌を打ちながら自らの主張を向ける。
「私たち女子高生を好きと思ってくれるのは、嬉しい、ですよ?」
ひた隠しにした想いを発するように、腹の底から思い切り声を張る。
「それに好きと言う気持ちはわかります、私も眼鏡かけた人とか大好きですし!」
「……うっ」
元より女子高生にときめく男達に『大好きです』の一言は対戦車ライフルよりも破壊力がある。二人のアピールに発作を起こしたように眼鏡をかけた2人と、連鎖して悶絶する2人の信者が倒れていく。
安心してください、エイジが逐一回収します。これで半数が離脱した。
(「『劣情を催す』から『滅べ』っていう論理の飛躍が、もう無茶苦茶と言いますか……」)
卒業したての正門・絵夢(正門流の妖姫・e14620)はしまっていた半袖セーラーを持参し膝上スカートと黒タイツの文学少女鉄板スタイル。目薬を仕込んで潤ませた瞳で訴えかける。
「私たちはそんなつもりじゃありませんのに……本当に、私たちを絶滅させちゃうんですか?」
犯罪に繋がらぬよう抑制する理性があれば、目の保養でも充分なはず。好きなのに絶滅させるなんてお互いにとって不幸、文学少女な絵夢の視線にグラグラと心揺らいできたのか、たじろぐ5人。
さあ今こそ男心に訴えかけるとき――宇原場・日出武(偽りの天才・e18180)の沈黙が破られる!
「女子高生!10代後半!ちちしりふともも!――劣情を抱かないなど男ではない!! 本当にそんな事が可能か!きさまのキ●タマに聞いてみろ!」
よい子がプレイするケルベロスブレイドでこの発言は通されるのか!?
何事もなかったかのように戻ってきた司も見事な仁王立ちで高らかに叫ぶ。
「異性にやらしー感情を持つのは、雌雄の区別ある人間として正しい形だ!自分のキン●マに自信持て!」
いいのか!? 成人男性二人が女子高の前で●ンタマキン●マ叫ぶ光景は許されていいのか!? 教えて偉い人ぉ!!(必死)
しかし説得という名の暴走特急は走りだしたら終着駅まで止まらない。
「ガードの硬い成人の女性とは違う、何処と無く無防備で、それ故に活動的な彼女達の若々しさ!発育しつつある肢体!……意識しない方が無理ってもんだろ!!」
(内容はともかく)断言する司のなんと男らしいことか! 開き直りっぷりはいっそ清々しい。
「く、なんというわかりみ……つら……」
信者達の共感性に揺さぶりをかけたところで「だが」と付け加える日出武の顔が劇画調に変わる。
「男なら守らねばならぬ一線がある――イエスJK!ノータッチ!」
タッチとは実際に手を出すことだけに非ず――絶滅・イズ・タッチ!!
「男なら女子高生をタッチしちゃいかん!遠くから見守るのもまた愛!それとも貴様らもわたしのようになりたいか!?ついに29歳132か月を超えてしまった今なお年齢イコール彼女イナイ歴のわたしのように!!」
「アッ、ハイ……」
要らぬ共感まで得てしまった日出武は一人悲しみを覚えるが、だいたいビルシャナが悪い。後で叩きつけておくことにする。
「自分が抱く愛情を正しく受け入れられない未熟さを、かけがえのない命に押し付けるもんじゃない!愛と命を産む為にある、あんたら自身のキン●マに対する冒涜でもあるぞ!」
あーーー!困ります!困ります!!伏字が追いつかなくなります!!困ります、あーーーーーー!あーーーーーーーーーーーーーー!!?
女子高生が聞いてるかもしれないのにあの四文字を叫ぶなんて尋常ではない、偉い人に怒られないか今から心配だがそんなことは重要ではない。
もうここまで自分に正直な姿勢を見せられては、常識とか世間を気にする自意識過剰ぶりがいかに愚かであるか信者達も考えさせられる。
男なら、漢なら……己の想いに殉じてみせんかい!!(ヤケクソ)
●愚かでいいとは言ってない
急変する信者達の様子に慌てふためくビルシャナが叫ぶ。
「お、落ち着け!あんな主張がまかり通って良いはずなかろう!?」
しかし所詮は上っ面で取り繕った世間体で補正されたもの。己の心に迸る女子高生へのときめきは誰にも止められない!――そう、女・子・高・生・への・ラブ!!
「「うおおおおおおおおおおっ!!」」
「みんなー、校舎じゃなくて校庭に避難するんだよー」
すっかり目が覚めた5人はエイジの誘導に従い校庭へ走りだす。もちろんノータッチの精神は忘れない。
「おのれ最低のクズ共おおおお!!」
集めた信者全員が離散して嘆くビルシャナの叫びが虚しく響いた。おまちかねの明王折檻タイム開始。
「それはアンナちゃん達の台詞です!女子高生絶滅なんて許せませーん!!」
ライドキャリバーのキャリバーくんにアシストされながらスク水姿の杏奈が感応波を飛ばす。痺れる明王にすかさず司がホーミング付きドロップキック。
「男として雄として至極健全、女子高生にときめいて何が悪い!!それでもキン●マついてんのか!?」
カッコよく言っているようでかなり酷い発言をくりだす司は無色の炎が灯る指で目潰し。実にえぐいラフプレーである。スカートをはためかせるウォーグとやるせなさに満ちた日出武も両脇から攻めていく。
「全力で行きますからね!」
「おまえはたぶん●んでいる……たぶんで済めばいいなこの野郎ぉぉぉ!!」
軽快な如意棒からのヌンチャク捌きで追い打つウォーグの絶技、私怨ぶっぱの日出武はパイルバンカーやら拳やら蹴りやらで当社比3割増しで滅多打つ。
サンドバック状態のビルシャナへボクスドラゴンのメルゥガも追加のもう一発。
「ならば何故罰する!?何故蔑む!?女子高生に劣情を催す者が、何故咎められるのだ!!女子高生さえいなければ苦しまずに済むではないか!!」
なんか割と真面目っぽいこと言いだしたぞこいつ、今更おせぇんだよ!!
振りかざされた一本鞭めがけてどえむのクリスティアが走りだす。支援?永喜多君に任せるよ☆
「嗚呼ああああリアル一本鞭いいいいいいいいいいいいンンンンンぎもぢいいいいいいいいいいいい!!!」
「……治療しますね」
ビュンビュン空を切る音の中できりもみした褐色エルフは幸せそうに地べたへ放られる。夕は色々振り切ったように冷静な治療を施し、シャーマンズゴーストのヨアケも両手を合わせて回復中。祈ってるポーズが別のものに見えてくる。
「男の人が若い女の子に興味をもつのは自然な事だと思いますが……あなたの教義は完全に偏見です!」
快楽エネルギーを求める本能を自力で抑える絵夢が言うと説得力が増す一言である。
女子高生が劣情を催させる? その発想自体ドスケベじゃないと出てこないんだよ!!
「――万物の根源よ! 我が敵を穿て!」
絵夢の頭上から振り下ろされる巨大な振り子のギロチンは明王の腹に突き刺さり、ギィコォと音を立てて揺れる。ボトボトと赤い液体が飛び散り、カテリーナが螺旋忍術と手裏剣殺法で着実にダメージを与えていく。
「HAHAHA!ジャパニーズHENTAIであるがゆえでござったか!しからばベッドの下の秘密のアレをバラさざるをえないでござるなぁ?」
きたないさすが忍者きたない、風穴の空いた腹を押さえる明王にこの精神攻撃である。
カテリーナ達の容赦ない制裁を前にビルシャナもなす術なく、ワンサイドゲームが展開される。
「じょ、しき、世間、てい、評価……おのが保身に、はしって……なにが、わるいか……!」
「かっこつけてますけど身勝手な欲望を女子高生のせいにして恥ずかしくないんですか? 己の未熟さを省みながら逝きなさい!!」
どれだけカッコよさげな台詞を吐こうが『劣情を催させる女子高生絶対許さない明王』である、全力でかっこ悪い。黄金に輝くウォーグの痛烈な論破とラッシュで明王は弾けるように四散した。
大切なことなので忘れないよう3回言います。22歳、迫真の制服姿です。
「今回も、ありが、と」
着替えなおした夕がヨアケを抱きしめ労う。その傍らで女子高生とのお付き合いブートキャンプ中。女子高の敷地内で。
「きさまらまだ若い!女子高生とだってワンチャンある!もしかしたら女子高生とお付き合いをして『大人になったら結婚しようね♪』的な事だって可能性もなくはないのだ!きさまらはまだ恵まれている!」
全てはチャンス!と力説する教官(日出武)の言葉に元信者達は「「サー!」」と威勢のいい返事を返す。女子高の敷地内で。
「ふふ。これで一件落ちゃ――」
気持ちよく締めようとするクリスティアの肩が叩かれる。それは紛れもなくサツだ。
「おや、お勤めご苦労様。どうかしたのかな」
「女子高の敷地内で『ちっぱいと幼女を愛している』と叫ぶ人物が居ると通報があったのですが、特徴がよく似ていたもので」
はっはっはっはっは。そんな、そんなまさかね?はっはっはっはっはっはっはっは……。
――よい子のみんな、趣味嗜好は人それぞれだ! ポリスメンが来ない範囲で楽しむんだぞ!!
作者:木乃 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
![]() 公開:2017年8月16日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 8/キャラが大事にされていた 0
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