可愛い保母さんにオトナな甘え方したい園児大募集!

作者:質種剰


 歓楽街の一角。
 様々な店がネオン煌めかせて営業に励む中、一軒の喫茶店だけが扉を閉ざしていた。
 看板には『いたずらほイくえん』とある。
 店内は保育園を謳うだけあって普通のテーブル席がなく、代わりにおもちゃ箱や本棚、背の低いロッカーが壁際に並んでいる。
 まるで本物の保育園のようだが、それにしては本棚に詰まった本の内容が異様だ。
 『戦乱を生きた漢達』、『僕の義姉さんは夜の蝶』。
 とても保育園児の読むものではない。
 それもそのはず、ここは大の大人が童心に返ったり返らなかったりしつつ、店員扮する保母さんに色んな方法で甘やかして貰うお店なのだ。
「……良いコンセプトだと思ったのに」
 だが、やはりマニアック過ぎたのか店の経営は立ち行かなかったらしく、店主は暗いホールでがっくり項垂れている。
 すると、店主の前に第十の魔女・ゲリュオンが現れた。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『後悔』を奪わせて貰いましょう」
 彼女の鍵に心臓を穿たれた店主が、声もなく倒れる。
 店主の後悔を元にゲリュオンが産み出したドリームイーターは、若く可愛らしい巨乳お姉さんであった。


「なるほど保育園プレイ……赤ちゃんプレイの亜種でありましょうか。保母さんといえば殿御にとって憧れの存在……淡い初恋の相手ですらあるなら、求めるのは母性だけじゃない、初恋の相手に抱くような神聖視すら……」
 と、何やらぶつぶつと煩いのは小檻・かけら(藍宝石ヘリオライダー・en0031)。
 一方のシェイ・ルゥ(虚空を彷徨う拳・e01447)は、楽しそうに微笑した。
 例の喫茶店主の逼迫した状況を突き止めた張本人である。
「保育園プレイ……世の中には本当、面白い事を考える人がいるんだね」
「かけらも見習うべきでありましょうかね? ……と、それはともかく」
 こほん、と咳払いしてようやくかけらは説明を始める。
「自分のお店を潰して後悔なさっている方が、ドリームイーターに襲われてその『後悔』を奪われる事件が起こりました」
 『後悔』を奪ったドリームイーターは既に姿を消したが、奪われた『後悔』を元に顕現したドリームイーターの方が、新たに事件を起こそうとしているという。
「どうか一般人に被害が出る前に、ドリームイーターを撃破して下さいませ。ドリームイーターを倒す事ができれば、『後悔』を奪われてた被害者も目を覚ますでありますよ」
 ぺこりとお辞儀するかけら。
「皆さんに倒して頂きたいドリームイーターは、優しそうで可愛らしい保母さんといった出で立ちであります」
 保母さんドリームイーターは、手にしたゴムボールを両手で投げつけて攻撃してくる。
 複数人に当たる射程の長い破壊行為で、時に相手を催眠状態にする。
 また、大きなノコギリで相手1人を斬りつけ、傷口を抉り広げる事もある。
 それぞれ、ボール遊びは頑健に優れ、ノコギリ引きは敏捷に長けている。
「店へ乗り込んでいきなり戦闘を仕掛ける事もできますが、客として保育園プレイを心から楽しんであげると、ドリームイーターは満足して戦闘力が減少するでありますよ」
 そうかけらは補足した。
「それに、満足させてから倒した場合、意識を取り戻した被害者の方も『後悔の気持ちが薄れて、前向きに頑張ろうと思える』ようでありますな」
 そう説明を締め括るや、ケルベロス達へ改めて頭を下げた。
「後悔を奪われてしまった被害者さんの為にも、保母さんドリームイーター討伐、宜しくお願い致します……」


参加者
日柳・蒼眞(落ちる男・e00793)
マロン・ビネガー(六花流転・e17169)
九十九折・かだん(泥に黎明・e18614)
ロージー・フラッグ(ラディアントハート・e25051)
黒岩・りんご(禁断の果実・e28871)
茅間・司(ウェアライダーの降魔拳士・e29540)
葛之葉・咲耶(野に咲く藤の花のように・e32485)
ダスティ・ルゥ(名乗れる二つ名が無い・e33661)

■リプレイ


 『いたずらほイくえん』なる喫茶店の前。
「えっ喫茶店じゃないの? 保育園? いかがわしい店??」
 面白いぐらいに狼狽えて半泣きになっているのはダスティ・ルゥ(名乗れる二つ名が無い・e33661)。
「何なのどういうコトなの!?」
 半ばパニック状態で悲鳴を上げるダスティは、誰に対しても腰の低い丁寧な物言いが特徴のウェアライダー。
 どうやら、日々苛まれる劣等感と自己嫌悪と罪悪感が、小心者の彼をますます礼儀正しくさせるようだ。
「世の中にはすごい趣味の人もいるんだねぇ……」
 一方、葛之葉・咲耶(野に咲く藤の花のように・e32485)は、両目を一遍に覆う眼帯の下で表情こそ判りづらいが、余裕のある声音で感嘆していた。
「でも流石にお店をやれるほどとは、んぅ……」
 その怪しい風体からは意外に思える程、常識的な言動をする上に面倒見が良くて優しいお姉さんな咲耶。
「みんなはちっちゃい子みたいによしよししてもらうのとかぁ、好きぃ?」
 今も、間延びして舌ったらずな口調ながらも溢れる母性を発揮して、仲間へ戯れに問いかけた。
「好きですっ!」
 すると、茅間・司(ウェアライダーの降魔拳士・e29540)が、ダスティと声を合わせて大層良いお返事をしたものだ。
「ん、いっぱいおねーさんに甘えていいんですよねっ? わふっ、楽しみだなー♪」
 咲耶に正面から抱き締められて頭と背中を撫でられつつ呟く司は、実に幸せそうだ。
 生来の女好きであるエロ犬もとい狼のウェアライダーだから、真に母性を求めていそうなダスティとは対照的に、欲望に忠実に保母さんへ甘え倒すつもりらしい。
 他方。
「保育園なのに大人向けです? ホステスさんとかじゃ駄目だったですか?」
 マロン・ビネガー(六花流転・e17169)は、素直に素朴な疑問を口にして、こてんと首を傾げた。
「ところで保育って、悪い子を鞭で叩いたりご飯抜きだったりです?」
 親を知らぬ出自故か——もっとも彼女の先入観は無知だけじゃないようだが——保育園に通った事のないマロンは、自由に想像を巡らせている。
「後は定期的な採血、緊縛に強制労働とか?」
 しかし、まるで実験体か奴隷の如き扱いをされると素で勘違いしていた。
「大人の人でも、時には子どもの頃に戻りたいモノだって聞きますけど……喫茶店でやるコトじゃない気がしますね。大人向けのお店でやればもっと思いっきり……」
 こちらはこちらで歳相応に冷静な分析をするのは、ロージー・フラッグ(ラディアントハート・e25051)。
「……それはともかく、子どもの演技が必要とあらば!」
 そう意気込むロージーは、女児用のシャツにフレアスカートで園児コスプレに余念がない。
 当然女児服のサイズは合ってなく、豊満な胸や太ももが裾から殆ど飛び出している。
 ちなみにショーツはウサギさん柄のお子様ぱんつで、ブラは園児になりきる為着けないという徹底ぶりだった。
 その傍ら。
「ここほんとに喫茶店です? 風俗じゃなくて……?」
 黒岩・りんご(禁断の果実・e28871)は、仲良しなロージーの肩を叩いて不安そうに呟いた。
「メイド喫茶みたいなものなのですかねぇ……?」
 今日はロージーと一緒に童心に返って遊ぶべく、服装も示し合わせて園児服を着てきたのだが。
「それにしてもこのスモック、胸が持ち上がるせいか下着が丸見えになって……わたくし恥ずかしいですわ」
 りんごの方は目下勉強中な友人に比べて常識人らしく、頬を染め戸惑いの表情を浮かべていた。
「…………こうゆうの、あれだろ? バブみ……? っていう……」
 九十九折・かだん(泥に黎明・e18614)も、プレイへ理解を示してはいるがどことなく微妙な顔つきであった。
 同じ頃。
 ——ドサッ!!
 日柳・蒼眞(落ちる男・e00793)は、いつも通りにヘリオンから蹴り落とされて地面へ墜落していた。
 実は、ずっとどんな保育園プレイをするかという、いつにもまして無駄な考え事に没頭していたせいで、無視された小檻が怒ったのが真相だそうな。
 なお、蹴られた時に何とも無意味な執念を発揮して、しっかりおっぱいを一揉みした蒼眞。
「考えが纏まらない……お遊戯なら……もありなのだろうか……」
 地面に激突してもまだ思考の沼から抜け出せない辺り、余程プレイが楽しみなのだろう。


「みんな~おはよ~っ♪」
 9人が店内に入ると、エプロン姿の女性が明るい笑顔で出迎えてくれた。
「みんなは今日同じバスで来たのかな?」
 何名様が尋ねているらしい彼女こそが、件の保母さんドリームイーターである。
「うむ」
 小檻に水色のスモッグを着せられ、頭には黄色い園児帽を被ったガイバーン・テンペスト(洒脱・en0014)が、つけ髭を撫で撫で頷く。
「は〜い、おままごとしたい人この指とーまれっ!」
 全員が名簿に記名した後、保母さんの呼びかけへ応じて手を伸ばしたのは、マロンとダスティ。
「普通ってどんなですかね?」
 そう思案しつつも、マロンは床へチョークで家の間取りを描いてみた。
「えっと……ここが子ども部屋なのです!」
 部屋の囲いの中に、おもちゃ箱から引っ張り出したクマのぬいぐるみを目印に置くマロン。
「お母さん、広いダイニングキッチンが欲しいな〜♪」
 そんな娘役の頭を優しく撫でて、母親役の保母さんが笑った。
「わしは、日がな一日、猫とのんびり座っていられる縁側が欲しいのう」
「ええ、作りましょうねお父さん♪」
 祖父役のガイバーンもせいぜいそれっぽく演技する。
「じ、じゃあ父さんは、その、自分の書斎が良いですね!」
 セリフひとつ言うだけでもかなり緊張しているのはダスティだ。
「……夢のマイホームの相談みたいになったです」
 これはこれで面白いですが、とマロンは笑って、おもちゃ箱からお盆や食器を取り出す。
「みんな、今日のお昼は私がそーめんを茹でてみたですよ」
 食器を乗せたお盆をリビングの中へ運んで、せっせとお給仕すれば、
「マロンは偉いわねぇ、お素麺とっても美味しいわ〜♪」
「うむ、マロンが良い子に育ってくれてうれしいのう」
「ま、マロンは偉いですね、もう素麺をひとりで茹でられるようになったとは……時の経つのは早いものです。うっうっ……」
 父親役のダスティなどは、感極まって涙ぐみすらした。
(「失っていた子ども時代の青春を、こんな形で取り戻す事になるなんて……」)
 それと言うのも、おままごとへの照れや童謡が収まるにつれて、ふっと昔——ずっと仲間外れだった幼少期を思い出してしまったのだ。
(「どうしようおままごと中に泣くとか恥ずかしい……こうなったら宇宙人になって誤魔化すしか!」)
 ともあれ、一気にテンパったダスティは勢い振り絞って立ち上がり、無理して高笑いする。
「馬鹿メ……我ハウチュウジンダ! コノ家ヲ足ガカリニ世界支配ダ……!!」
「何ですって……それで貴方はさっき、1人になれる書斎を欲しがったのね! 計画を気づかれない為に?」
「ほれ見ぃ、だからわしはこんな、どこの馬の骨とも知れぬ男との結婚は反対したんじゃ!」
 突拍子もない展開の筈だが、意外と家長が宇宙人というネタ振りは受け入れ易いらしく、すんなりと考えたセリフを返す妻と義父。
「もーっ、パパが大声出すから赤ちゃんが泣いたです。はーい、よしよしよし、べろべろばー!」
 マロンはマロンで、弟が妹に見立てた人形を抱きかかえて、楽しそうに寝かしつけるのだった。
「んもう、父さんは酷い事言わないで! たとえ宇宙人でも私が選んだ旦那様ですっ!」
 そして、憤った妻の保母さんにぎゅうと抱き締められた夫ダスティは、
「うっうっ、ママぁ〜……!」
 彼女の豊かな胸に顔を埋め、ぐずぐずと鼻を鳴らして本格的に甘え始めた。
「よしよし、もう大丈夫だからね、パパ。私がついてるから……」
 保母さんのあやし方が上手いのか、次第にダスティは微睡み、彼女の腕の中で静かに眠り始めた。
(「ああ、誰かに優しく見守られながら寝るなんて十数年ぶりだよ……」)
 という訳で、おままごとを楽しんだ後はお昼寝タイム。
「ん……せんせぇ……おやすみなさい、です……」
「はい、おやすみなさいマロンちゃん♪」
 雰囲気を出そうと、クマのぬいぐるみをぎゅっと抱き締めて離さないマロンの頭を、隣に寄り添った保母さんが優しく何度も撫でてくれた。
(「巨乳です……豊穣なる母です……!」)
 目の前で揺れる胸に圧倒されるも、マロンはさりげなく彼女のエプロンの裾を握って、すぅっと眠りに引き込まれた。
 勿論、寝たふりなので実際には寝ていないが、健やかそうな寝息がリアルである。
 その隣りでは。
「えへー♪ やわらかふかふかー♪」
 しっかりきっちり寝巻きに着替えた司が、積極的に保母さんへ抱きついて、胸の感触を堪能していた。
「ふふっ、司くんはおっぱいが大好きなのかな、眠れそう?」
「あふ……おねー……んんー……」
 保母さんからの問いかけに寝惚けたフリで返しつつも、両足で彼女の太ももを挟み込み、ぐりぐりと腰を押しつける様は見事である。
「あぁん、熱い……司くんたら、どんな夢を見てるの……先生のおっぱい、吸っちゃだめぇえ」
 嬌声を上げる保母さんだが、当然抵抗らしい抵抗はせずに、司が両手でむにゅむにゅと揉みしだくままに任せている。
「おかあさ……すぅ……」
 保母さんドリームイーターのおっぱいを揉むだけでは飽き足らず、舐めたりしゃぶったり心から愉しんだ司は、幸せそうに眠りにつく。
 別に、モザイクの味はしない白い美巨乳だったとか。
 一方。
「ど、どれをやっても恥ずかしいよねこれぇ!?」
 プリント風のメニューを見て声を上擦らせるのは咲耶。
「じゃ、じゃあまだそんなでもなさそうなお昼寝をぉ……そんなでも、ない……??」
 とりあえず無難と踏んだお昼寝に挑むも、司と保母さんの生々しい様子を見れば自信がなくなる。
 それでも、保母さんに子守唄を歌って貰えば、
「あっ、これだめになっちゃうよぉ!?」
 お布団に入った状態ながらテンション高く感動した。
「あーっ、子守唄もよしよしも心地良くてぇ、気持ち良くてぇ!」
 更に、優しい手つきで頭をそうっと撫でられている間中、咲耶はまるで狼狽する店員のように悲鳴を上げていたが、
「あーっ、あー……すやぁ」
 すぐ、糸の切れた人形みたいに沈黙して熟睡を始めた。
 他方。
「ロージーちゃん、こちょこちょー」
「きゃーっはははは!」
 ロージーを布団にどーんと押し倒して、シャツが隠しきれていない脇腹をくすぐるのはりんご。
「りんごちゃんやめてよー、もう、おかえしー!」
 ロージーも決して負けていない。りんごと取っ組み合っては、白いお腹をくすぐり返した。
「やーん、くすぐったいー」
 園児同士仲良く布団の上でじゃれあっている光景だと思えば微笑ましいが、実際は2人とも花も恥じらうハイティーンの乙女。
 だから、2人が服を引っ張り合う度にスモックやシャツ、スカートがどんどん脱げて、目にも眩しい美巨乳や爆乳が露わになった。
「あらあらりんごちゃん、ロージーちゃんをいじめちゃダメよ〜?」
 景気良く暴れながらイチャつく2人へ、保母さんがそれらしく注意すると、
「いじめてないです、なかよしです」
「うん、わたし、りんごちゃんとなかよしだもん」
 2人もにこっと無垢な笑顔を返した。
「おかーさーん、パジャマー」
 乱れに乱れた服が殆ど脱げたところで、りんごとロージーは保母さんにパジャマを着せて貰った。
「一緒にねよー?」
 スモックを脱がして貰う間にも甘えるりんごの演技は堂に入っている。
「はぁい、じゃあ3人一緒に寝ましょうね〜♪」
 りんごは保母さんの胸に縋って甘え、青いふりふりパジャマが似合うロージーは太ももに頬をすりすり擦り寄せて、仲良くお昼寝したのだった。
 その傍ら。
「『あ……駄目……駄目よこんな……もしバレたら私も貴方も、社会的に終わりなのに……』美弥子はイヤイヤするように首を振るも、声は甘く掠れていたし、言葉と裏腹に頭の中は快楽に押し流されそうであった」
 保母さんに膝枕をして貰った態勢で、官能小説の読み聞かせを大人しく聞いているのは蒼眞だ。
「自分の言葉など意に介さないように船底を撫でてくる指先が、熱い……あ、もう、蒼眞くんったら、スカートの中まで手を入れるなんてイケない子ね♪」
 生の太ももを掌で撫でて感触を楽しんでいたが、つい保母さんのトーンを抑えた声に負けて少し眠った。
 ちなみに、彼以外にも官能小説の読み聞かせへ興味を持った仲間は多く、昼寝から意識が浮上したダスティの目は泳いでいたし、かだんも耳をそばだてている。マロンは聞きたいのを堪えて我慢していた。
「ん……?」
 さて。膝枕でぐっすりという想定外の事態も上手く利用するのが、蒼眞のズル賢いところ。
 寝惚けた様子で頭を起こすや、保母さんを押し倒す形で再びダウン。迷わず巨乳に顔を埋めた。
「あっ……ん、蒼眞くん、そんなにおっぱい好き?」
 すりすりむにむに。
 巨乳の張りのある弾力を満喫すれば眠気も飛びそうに興奮する蒼眞だが、頭を撫でられている内につい穏やかな気分になったのか、そのまま本格的に眠ってしまった。
「……診察される側でも楽しそうだけど、俺は診察する側で」
 次に蒼眞が提案したお遊戯はお医者さんごっこ。
「それじゃ、診てみるので前を開けて下さい」
「はい……先生」
 早速保母さんの服を脱がせて、蒼眞曰くおっぱいにおかしな所がないか探る為にしっかり両手指で触診しまくった。
 更には、心音を確認すべく直接裸の胸に顔を埋め、耳を当てるフリをする蒼眞。
「んふぅ……先生……そこで息しないでくださ……!」
 その後は、沢山遊んで汗をかいたからと、蒼眞は下着も含めて保母さんに着替えさせて貰った。
「や、やだ……あれだけ遊んだのに、まだまだ元気ね……」
「先生と遊んだから元気になったんですよ?」
 顔を赤らめ恥ずかしがる保母さんへの言葉責めも無邪気に楽しんでいた。


 さて、全員が保育園プレイを満喫したところで、いよいよ保母さんドリームイーターとの戦闘へ雪崩れ込む。
「あ、もういいです? では遠慮なく」
 と、光の翼を一気に暴走させるのはりんご。
 一時的に全身を『光の粒子』に変じた状態でドリームイーターへ突撃、ダメージを与えた。
「撃ち負けはしません、当たるのであればっ!」
 ロージーもりんごと呼吸を合わせて、全身に装備した火器を全て同時に展開。
 それらをドリームイーター目掛け一斉発射して、彼女の柔らかそうな肢体を徹底的に粉砕した。
「んもぅ、みんな痛いじゃないの。じゃあボール遊び、しましょうか……」
 保母さんドリームイーターは、一応笑顔の仮面を貼りつけたまま、グラビティのボールを渾身の力でぶつけてきた。
 ゴスゥッ!!
 マロンを庇ったロージーの爆乳に、モザイクだらけの球体が減り込む。
「はいはーい、だいじょうぶぅ? すぐ回復するからねぇ」
 咲耶はロージーへ駆け寄り、魔術切開とショック打撃を伴う強引な緊急手術を施した。
「母と言う単語に夢を見た私が愚かでしたですー!」
 達観したような嘆きを叫ぶマロンは、スペシャルトーストをぶぉんと全力でドリームイーターの顔面目掛け投げつける。
 それは、生クリームと上等なバターを贅沢に使った特製厚切りパンをこんがり焼いたものへマーガリンと美味しいマロンクリームを塗ってホイップクリームや栗の甘露煮を乗せた豪華さで、マロンの球筋もといトースト筋も実に正確である。
「ーーーーウ"ゥルルォ"お"オ"オ"アア"ァ"!!!!!!」
 ただただ腹の底から喉、脳天、空気を貫いて、ドリームイーターの敵対する意志までも揺さ振る咆哮を上げたのはかだん。
「もっと甘えてたかったですけど仕方ありませんねー」
 わきわきと揉む仕草をした手指から氷結の螺旋を放って、ドリームイーターの豊満な身体を凍てつかせるのは司だ。
「……なかなか良い眺めだな。ますます下半身が元気になりそうだ」
 蒼眞は、半透明の御業にドリームイーターの巨乳を鷲掴みさせて、まるで荒縄のようにギリギリと締めつける様子を眺めた。
「当たれっ!」
 最後は、ダスティがライトニングロッドの先端から迸る雷をドリームイーターへしっかり命中させて、トドメを刺したのだった。
「ぶじに勝ててよかったです」
 はにかんで微笑するダスティ。
「むー、もっとしたかったなー」
 司は甘え足りないのか不満顔だ。
 すると、ガイバーンが奥から顔を出して皆を手招いた。
「本物の保母さん店主が目を覚ましたのじゃ」
 ソファから起き上がった店主は、ドリームイーターほど可愛い容姿では無いにしても、優しそうな雰囲気である。
「普通の喫茶店でスキンシップは厳しいと思うんです」
「もっと大衆向けのネタを考えた方が良いかもしれませんわね」
 彼女へ親身になってアドバイスするのはロージーとりんご。
「いっそ、児童館みたいな保育施設で働くのはどうです?」
 マロンも思い切った転職を薦めている。
「はい……ありがとうございます。何故かわからないけど、寝てる間に気分がスッキリして、お店が潰れても好きな事をやりきって満足したから良いやって思えるようになりました」
 まずは普通の喫茶店から再スタートしてみますね。
 店主はそう答えてにっこり微笑んだ。

作者:質種剰 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年7月29日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 0
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