ジグソーパズルの時間

作者:洗井落雲

●喫茶、閉店。
 男はジグソーパズルのピースに埋もれていた。
 路地裏にひっそりとたたずむ喫茶店である。
 店内には当然、カウンターといくつかのテーブル、椅子。
 それから――ジグソーパズルがあった。
 完成し、飾られているもの。
 壁面に設えられた棚に置かれた、未完成のもの。
 とにかく、大量の、大量のジグソーパズルが、店を埋め尽くしていた。
 ジグソーパズル喫茶。
 男が開いた店のコンセプトがそれである。
 近年、ボードゲーム喫茶等、アナログゲームを遊べる喫茶店がちらほらと開業している。
 ならばジグソーパズルも、と思ったかどうかは不明だが、男はジグソーパズルが遊べる喫茶店を開業。
 そして。ものの見事に廃業した。
 さて、男の隣には、女が一人、佇んでいた。
 彼女は、人間ではない。デウスエクス・ドリームイーター。ジグソーパズルのピースに埋もれ、意識を失った男――この店の主の心臓に「心を抉る鍵」を突き立て、その夢を奪った張本人である。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『後悔』を奪わせてもらいましょう」
 ふぅ、とため息ひとつ、女は呟いた。
 すると、彼女の前に、ジグソーパズルのピースで構成された、人型のドリームイーターが誕生したのだ。

●ジグソーパズルの怪人
「夢を叶える、と言う事は一種のゴールだ。だが、現実とは厳しいものだね。夢を叶えた後も道は続く。叶えた夢を手放さざるを得なくなる、そう言う事も有るのだろう。すべての人間が夢を叶え、幸せに夢を見続けられればいいのだが……難しいものだな」
 アーサー・カトール(ウェアライダーのヘリオライダー・en0240)が言った。
「……すまない、妙な感傷に浸ってしまった。兎に角、事件だ」
 曰く、念願であった自身の店を廃業せざるを得なくなり、後悔に打ちひしがれているある男が、ドリームイーターに襲われ、『後悔』の心を奪われてしまう、という事件が起こってしまった。
 首謀者であるドリームイーターはすでに姿を消しているようだが、奪われた後悔を元に誕生したドリームイーターが事件を起こそうとしているらしい。
「なんでも、店長のようにふるまい、店の近くを通りかかった人間を中に引きずり込み、強制的に店のサービスを提供、満足しなかったら殺してしまう……と言う手口のようだ」
 心からそのサービスに満足すれば見逃してもらえるそうだが、ドリームイーターによる強制サービスである。一般人がそうなる事は稀であろう。
 敵であるドリームイーターは、1体。
 戦場となるのは潰れた喫茶店の中で、ケルベロス以外に一般人はいない。
 立地条件のせいか、元々あまり人通りもなかったので、戦闘中に一般人が現れるような事もないだろう。
 被害者である店主の男は、ドリームイーターによって、店内の奥、店員用の休憩スペースに運ばれている。こちらも戦闘の邪魔になるような事はないだろう。また、無事ドリームイーターを倒せれば、意識を取り戻すはずだ。戦闘後に様子を見たり、話しをしてみたりするのもいいだろう。
 敵はジグソーパズル状の身体を活かした攻撃をしてくることが予想される。
 例えば、ジグソーパズルのピースを投げつけてきて、ケルベロス達の身体に貼り付けたり、ジグソーパズルのピースで傷口を埋めてしまったり、ジグソーパズルを固定するのりでこちらの行動を阻害してきたりなどだ。
「これ以上の被害者を出さないことはもちろんだが……今は立ち止まってしまったとは言え、男の大切な夢だ。その夢で誰かを傷つけるようなことがあってはならない。どうか、彼を助けてやってくれ」
 アーサーは髭を撫でつつ、一礼。
 そして、ケルベロス達を送り出すのだった。


参加者
クラム・クロウチ(幻想は響かない・e03458)
伊佐・心遙(ポケットに入れた飛行機雲・e11765)
澤渡・和香(押しかけ事務員補佐心得・e13556)
リリス・セイレーン(空に焦がれて・e16609)
ヴォルフラム・アルトマイア(ラストスタンド・e20318)
灰縞・沙慈(小さな光・e24024)
ロフィ・クレイドル(ペインフィリア・e29500)
佐々・木佐木(刀剣士・e37861)

■リプレイ

●ジグソーパズルの時間
「えっと……こんにちわ」
 ちりりん、と、ドアに据え付けられたベルが鳴る。
 とある奥まった路地に存在する喫茶店、その入り口の扉を開いたのは、ドラゴニアンの少女。
 灰縞・沙慈(小さな光・e24024)は半分ほど開かれたドアの隙間から、店内を窺うように、のぞき込む。
「よう、やってるか?」
 沙慈の後ろから、沙慈を後押しする様に、ドラゴニアンの男性――クラム・クロウチ(幻想は響かない・e03458)が、ドアを開きながら、言った。
 店内はしっかりと整理整頓されていた。恐らく、ドリームイーターが営業可能な状態を維持しているのだろう。店内には、静かで穏やかなBGMが流れていて、なるほど、居心地はよさそうである。
「いらっしゃ、い。ませ」
 店内、カウンターの中から、たどたどしい声が聞こえた。その身体を、ジグソーパズルのピースで構成されたドリームイーター。この喫茶店、本来の主の後悔から生まれたデウスエクスだ。
 どうやら、店を切り盛りするための最低限のコミュニケーションは出来るようである。
「団体なんだが、構わねぇか?」
 クラムの言葉に、こくこく、と沙慈が頷いて追従した。
「かまいま、せん。よ。さあ、どうぞ」
 ドリームイーターが頷いて、入店を促す。
「おう」
 とクラムは言うと、後ろに視線をやり、後ろに待機していた仲間たちに向かって頷いた。クラムと沙慈が入店すると、続いて、6名の女性たちが入店してくる。当然ながら、全員がケルベロスである。
 澤渡・和香(押しかけ事務員補佐心得・e13556)は物珍しそうに、店内を見まわした。店内には壁にかけられた完成済みのパズル、客の遊戯用である未完成のパズルがしまわれた箱などが置かれている。
「すご~い! 店長さん、いっぱい綺麗なパズルがあるんですね~」
 瞳を輝かせ、感動したように、和香が声をあげた。
 実際、店内に存在するパズルの量は大したものだ。完成済みのものでは、和香の身長に迫らんばかりのサイズのパズルも存在する。果たして何千、いや、何万ピースの物なのだろうか?
「すごい大きさですね。このパズルは遊べるのですか?」
 壁にかけられていた巨大なパズルを指さしながら、佐々・木佐木(刀剣士・e37861)が尋ねる。ドリームイーターはゆっくりと首を振ると、
「すみま、せん。それは、飾りでし、て」
「じゃあ、遊べるパズルで、一番おっきいのを貸して欲しいなぁ。みんなで一緒に遊びたいんだ!」
 伊佐・心遙(ポケットに入れた飛行機雲・e11765)が提案する。
「その……出来れば、猫さんの絵柄のパズルがいいな……」
 沙慈が付け加える。その言葉に、ドリームイーターはぎこちない笑顔を浮かべ、棚からかなりの大きさのパズルを取り出した。
 総ピース数にして、4000ピース。絵柄は、草むらで、数匹の子猫がじゃれ合っている様子を切り取ったものだ。
 ドリームイーターは、テーブルをいくつか移動させてくっつける。それから、テーブルの上に台紙を敷いた。この上で遊んでくれ、という事だろう。
「ごゆ、っくり」
 そう言うとドリームイーターはカウンターの中へと引っ込んでいった。
「けっこうなピースの量ね。やりごたえありそうじゃない?」
 パズルの箱を開け、中身を確認しながら、リリス・セイレーン(空に焦がれて・e16609)が、ふふっ、と笑った。
「確かに……これは凄い量だな」
 ヴォルフラム・アルトマイア(ラストスタンド・e20318)は、少し目を丸くし、驚いた様子で、言った。何度かジグソーパズルは遊んだことはあったようだが、このサイズのパズルは流石に初めてなのかもしれない。
「まぁ……まぁ……♪ この中から正解のピースを一つ一つ探し当て……当てはめていく……気が遠くなりそう……♪ 話には聞いていましたが、これは……うふふ、楽しそうですね……♪」
 頬に手を当て、どこか上気した様子でそう言うのは、ロフィ・クレイドル(ペインフィリア・e29500)だ。ジグソーパズルを前にしてする表情ではない気もするが、本人は楽しそうなので良いのかもしれない。
「よーし、じゃあ、はじめよう!」
 心遙が片手をあげて、そう言った。ケルベロス達は頷きあうと、早速ジグソーパズルに取り掛かるのだった。

「まずは外枠からだよな……探すのも一苦労だぜ。クエレ、手伝ってくれるか?」
 クラムは自身のボクスドラゴン、『クエレ』に声をかける。クエレは嬉しそうに頷くと、がさがさとピースを探し始めた。
「クラム様、私もお手伝いします……ああ、この中から、探すのですね……うふふ、凄い……気が遠くなりそう……♪」
 嬉しそうに、ロフィもピースを探し始める。
「いや、楽しいならそれでいいんだが……まぁ、頼むぜ」
 苦笑を浮かべつつ、クラムもまた、ピースを探し始めた。
 さて、外枠を埋めつつも、別アプローチからパズルを組み立てるものたちもいる。
「まずは、色で分けて……これは、猫さんのおひげかな? どの猫さんのおひげだろう。なんだか、トパーズのおひげに似てる?」
 沙慈はウイングキャット、『トパーズ』のひげにピースをかざしてみる。トパーズは楽し気にひと鳴き。くすり、と沙慈は笑う。
「さじさん、それ、きっとこっちの猫ちゃんのじゃないかな?」
 心遙が声をかける。心遙は丁度、猫の顔のピースをくみ上げていて、丁度、そのひげのピースが当てはまりそうだったのだ。
「あ……本当だね。じゃあ、これを……」
 言いながら、沙慈がピースをはめ込む。まだ未完成ではあるが、可愛らしい子猫の顔が見てわかるようになっていた。
「やったー! ひとまず猫ちゃん完成だよ! どんどん作っていこうね!」
 満面の笑顔で、心遙。それにつられて、沙慈も微笑を浮かべるのだった。
 楽しいパズルづくりの時間はあっと今に過ぎていく。とは言え、相手も4000ピースの、かなり大きめなサイズのパズルだ。そう簡単に完成させてはくれない。
「ふぅ……ある程度カタチは見えてきたのか? でも、まだまだみたいだな」
 一息つきつつ、ヴォルフラムは作成途中のジグソーパズルを眺めた。
 外枠は完成し、分かりやすい絵柄部分のピースはそろい始めていたが、まだまだ道半ば、とったところである。
「8人……いや、サーヴァントたちを入れて12人か。それでもこれほど時間がかかるとは……私とアレクだけだったらどれくらいかかったろうな」
 その問いに、ビハインドの『アレク』はこくり、と頷いて同意を示した。
「ふふ、パズルはこれからが本番よ。細かいところを埋めていくのが難しいのよね」
 指でピースを弄びながら、リリスが言う。
「リリスはジグソーパズルはよく遊ぶのか?」
 ちょっとした気分転換に雑談もいいだろう。そんなヴォルフラムの問いに、
「そうね、普通に好き、と言った所かしら」
 リリスが答えた。ふむん、とヴォルフラムは唸ると、
「なるほど……そう言えば、全てが真っ白なジクソーパズルとか見かけたけど……アレはどうやって作るんだ?」
「そうね……まずはやっぱり、外枠を埋めるの。それからは人によるけど、総当たりでピースを当てはめていったりするかしら」
「総当たりで!? ううむ、凄いな……」
「パズルには色々な遊び方があるわよ。三つのパズルのピースを混ぜて、三つ同時に作る……そんな遊び方もあるらしいわ?」
 リリスのその言葉に、ヴォルフラムは目を丸くした。
「なんと……奥が深いな……」
 手にしたピースを見つめながら、思わずぱちぱちと瞬きをしてしまうヴォルフラムであった。
「皆さん~、一息つきませんか~?」
 と、カウンターから声をかけたのは、和香だ。見れば、美味しそうな、よく冷えたドリンクやコーヒー等がカウンターに並んでいる。考えてみれば、喫茶店である。当然この手の物は用意されているのだ。
「丁度良かったです、一息つきたい所でした」
 木佐木がカウンターに歩み寄ると、カフェオレを口にした。グラスを片手に、作りかけのパズルを見やる。もう完成に近い。あともう少し、と言った所だろう。
「しかし……ふふ」
 木佐木が笑うのへ、
「どうかしましたか~?」
 和香が首をかしげる。
「いや……思った以上に、楽しくて、ですね。偶にはこういうのも、悪くありませんね」
 その言葉に和香は、
「そうですね~」
 と、笑顔を浮かべた。

 それからほどなくして。
「できたぁー!」
 心遙が両手をあげて喜びの声を上げる。
 テーブルの上には、見本品と同じ、草むらで遊ぶ子猫たちの姿があった。
 完成したパズルを見つめるケルベロスの顔は、どこか満足げだ。
「いいですよね~、一つ一つが小さなピースでも完成するとこんなにおっきくて綺麗」
 感慨深そうに、和香が言った。しかし、その言葉には続きがある。
「店長さんも、本当の店長さんのピースに戻りませんか~?」
 そう、ケルベロス達にはまだ仕事が残っている。本来の仕事、ドリームイーターの撃退だ。
 ドリームイーターは、ケルベロス達の放つ雰囲気が変わった事に気付いたらしい。表情が、ぎこちない笑顔から、にらみつける様なそれへと変わる。
 ケルベロス達が、一斉に、戦闘態勢に入った。

●夢の終わりと新しい始まり
 情報通り、店舗のサービスをしっかりと受けて満足した効果が表れたのだろう。ドリームイーターの攻撃が弱体化していることが、ケルベロス達には理解できた。
「少々物足りませんよ、ドリームイーター様。先ほどパズルのピースを探していた時の方が、何倍も素敵でした……♪」
 降魔の一撃を撃ち込みつつ、ロフィが言う。ドリームイーターはその攻撃を受け、吹き飛んだ。それを尻目に、彼女のサーヴァント、『クー』は、仲間たちの傷をいやすために飛び回る。
「悪いけど、このサービスは今日で終わりにさせてもらおうか」
 ヴォルフラムが追撃の鋭い蹴りを放つ。そのタイミングに合わせ、ビハインドであるアレクが金縛りで攻撃を行った。
「店主さんの為にも……後悔とは、サヨナラする番……!」
 沙慈が縛霊手『ルビー』を振りかざし、斬りかかる。トパーズも主とタイミングを合わせ、引っ掻きで応戦する。
「パズルは楽しかったけど、それとこれとは話が別だようっ!」
 マインドリングより実体化した剣を片手に、心遙が走る。その剣はドリームイーターの身体を切り裂いた。
「Bloom Shi rose.Espoir sentiments, a la hauteur de cette danse」
 リリスは舞い踊る。優雅に。そして軽やかに。そしてその踊りに誘われるように、その足元からは蔓薔薇が咲き、リリスとともに舞い踊る。
 『幻想の蔓薔薇(イミテーションヴァンローズ)』によって生まれた蔓薔薇は、ドリームイーターの動きを封じた。
「ジグソーパズルというのは戦うものではなく、遊ぶものよ?」
 ひらり、と一礼ひとつ。リリスが言った。
「ホントはあんたに向ける歌じゃねぇんだが……」
 クラムは歌う。それは、未来への一歩を踏み出せないことへの絶望と嘆きを込めた歌。その歌を聞いたものは、後悔と絶望に塗れ、その足を止めてしまうだろう。『Secular Stagnation(セキュラー・スタグネーション)』。その歌は、ドリームイーターすら止めてしまう。
 ケルベロスの猛攻を受けたドリームイーターは、慌てて自身の身体の修復を開始する。だが、焼け石に水だ。そんなドリームイーターを、木佐木のケルベロスチェインがからめとった。
「捕獲、完了」
 呟いて、思いっきり引き寄せる。ドリームイーターの身体は宙を舞い、木佐木の射程内へとその実を晒す。
「寄せて斬ります!」
 『竜躁斬(リュウソウザン)』。その強烈な斬撃は、ドリームイーターの少々の回復など無に帰する様に、甚大なダメージを与える。
「皆さん~、もう少しですよ~!」
 仲間をオーラで癒しつつ、和香が言った。
 ロフィが電光石火の蹴りで以て、ドリームイーターの身体を貫いた。
「ヴォルフラム様!」
 ロフィの言葉に、ヴォルフラムが飛び出した。
「後悔はここにおいて行け」
 鋭い蹴りの一撃。構造的な弱点を突いたその一撃によって、ドリームイーターはその身体を四散させた。
 飛び散ったピースは地面に落ちると同時に消滅していく。
 ドリームイーターの消滅……ケルベロスの勝利の瞬間だった。

 店内のヒールを終え、ケルベロス達は店長の下へとやってきた。
 目を覚ました店長は、ケルベロス達に事情を伝えられると、何度も頭を下げて、迷惑をかけたことと、助けてもらったことについてのお礼の言葉を述べた。
「確かに、数日前までは後悔で一杯でした……でも今は、なんとなくですが、前向きな気持ちにはなっているんです」
「よかったじゃねぇか」
 店長の言葉に、クラムが答えた。
「勝手に楽しませてもらッたが……俺は割と気に入ッたぜ、この店。商売ッてのはタイミングやら運やらも絡むしな。懲りずにまた何か創り出してみてくれや、応援してるからよ」
 クラムの言葉に、
「そうですね。また来ます。あなたのお店に」
 木佐木が続ける。
 二人の言葉に、店主はもう一度頭を下げた。
「えっと……もしよかったら、またパズル、やりたい。いいかなぁ?」
 沙慈が小首をかしげなら尋ねる。
「こはるからもおねがい! 次は違うパズルで遊びたいー!」
 心遙もそれに同調する。
「まぁ……! また、あのパズルを堪能できるのですわね……♪」
 どこか恍惚とした表情で、ロフィ。
「なら、今度は少なめのピースのパズルで、皆で競争しましょうか?」
 リリスが微笑みながら、言った。
「そうだな……ああ、もしよかったら、おすすめのパズルを売ってほしいな。私も色々挑戦してみたくなったよ」
 と、ヴォルフラム。
「あ! それもいいんですけど~、その前に、さっき作ったパズルの前で、皆さんで記念写真を撮りませんか~? 店長さんもご一緒に、どうです~?」
 和香がぱん、と手を叩いて、提案する。
 店長は、泣きそうな顔になって、何度も、何度も礼を言う。ぐっ、と涙をぬぐうと、
「ありがとうございます……皆さんが最後のお客さんで、本当によかった……!」
 その言葉に、ケルベロス達は思い思いの笑顔を浮かべたのだった。

 その日、閉店したはずの喫茶店にともった明りは、遅くまで尽きることなく。
 賑やかな、楽し気な笑い声が絶えなかったという。

作者:洗井落雲 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年7月31日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 7/キャラが大事にされていた 0
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