通り抜ける時間、夢

作者:宮内ゆう

●シープゴーズ
 羊が一匹、羊が二匹、羊が三匹……。
 少年は目の前の柵を跳び越える羊を数えていた。
 ぬいぐるみのような羊たちが幾度も幾度も通り過ぎ、一方に大量の羊が固まりつつあった。それでもなお羊は増え続け、やがて巨大な毛玉かと見紛う程になったとき、毛玉がこちらを振り向いた。
「え」
 それは大量の羊ではなく、一匹の巨大な羊であった。
 そして、こちらに狙いを定めると突進してきた。
「ぎゃああああああああああ!!!」
 少年は毛玉に潰され、飲み込まれていった。

「ぎゃああああああああああ!!!」
 叫び声とともに少年はベッドから跳ね起きた。
 だが、目の前に毛玉はなく、肩を大きく上下させて自分の状況を確認。
 ああ、どうやら羊を数えているうちに寝てしまったようだ。そんなもので眠れるとは思わなかったのに、分からないものだ。それに何より――。
「まさか、あんな夢を見るなんて」
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『驚き』はとても新鮮で楽しかったわ」
「え」
 覚えのない声に、またも驚く少年。だがこんどは叫び声を上げる間もなく、深い深い眠りへとおちていったのだった。

●夜を行くもの
 全くもって不可解。けれど、とにかくびっくりする夢を見る。
 そんな子供の『驚き』を奪うドリームイーターがいる。そしてその『驚き』を元に新たなドリームイーターが生まれるというのだ。
「今回の少年もそのタイプです」
 ヘリオライダーの茶太が説明する。
 夢の中の羊が合体して巨大化し、自分を踏みつぶすという夢だったようだ。
「まあ、いきなり襲われたら驚くでしょうね」
 無害なものだと思っていたらなおさらだ。
 これによって生まれたドリームイーターがさらに事件を起こそうとしているので、それを未然に防がねばならない。
「倒れた少年にせよ、ドリームイーターさえいなくなれば回復しますしね」
 早急にドリームイーターを倒すことが望まれるということだ。
「現れるのは夜の住宅街です」
 時間も遅く、閑静な場所であり、戦闘するにあたっては特に留意することはない。
 敵を見つけるのも、ドリームイーターの方が相手を驚かせようとしているので、なんとなくそのあたりをうろついているだけで遭遇できることだろう。
「このドリームイーターの特徴として、自分の行動に驚かない相手を優先的に狙って来るみたいですね。情報はそんなところですが、どうぞ退治をお願いします」
 そういって締めくくり、茶太は頭を下げた。
 さて、どんなドリームイーターなのだろうか。
 おそらくは巨大な羊の姿をしているのだろうが、現時点でどんな驚かせ方をしてくるかは想像もつかない。
「うーん、大漁のもこもこ羊さんを突撃させてくる、とかどうでしょう」
 なんかセティが予想。
「私なら埋もれてぐっすりの自信があります!」
 もう驚きとは関係ない。
 ある程度予想をたてておけば、驚かない下準備は出来ることだろうとは思う。予想が当たるか当たらないかはともかく、考えておくことが大事だろう。
「関係ないけど羊さんってマシュマロみたいですね」
 この期に及んで食べることを考えているセティ、どうやら今回はついてくる気のようである。


参加者
アリス・ヒエラクス(未だ小さな羽ばたき・e00143)
シエル・アラモード(碧空に謳う・e00336)
レカ・ビアバルナ(ソムニウム・e00931)
姫百合・ロビネッタ(自給自足型トラブルメーカー・e01974)
鮫洲・蓮華(ぽかちゃん先生の助手・e09420)
ナルナレア・リオリオ(チャント・e19991)
アーニャ・クロエ(ルネッタ・e24974)
巡命・癒乃(白皙の癒竜・e33829)

■リプレイ

●眠りの町
 深夜、誰もが眠り、静まりかえった住宅街をケルベロスたちが歩いていた。
 人を驚かせる、巨大なひつじの姿をしたドリームイーターを探して。
「聞くだけなら可愛らしいのですが……実際に存在してしまうと笑ってもいられませんね」
 感情が姿を成し、ドリームイーターとなって人を襲う。
 そうなる前になんとしても倒さねばならず、ボクスドラゴンのレイラニさんとともに気を引き締めて仲間たちに目を向けるナルナレア・リオリオ(チャント・e19991)だが、思った以上に場の雰囲気は緩かった。
「今回の目的はふわふわを堪能すること!」
「ああ、もふもふに包まれるとか、考えただけでも幸せな気分です……」
 興奮のあまりか、鮫洲・蓮華(ぽかちゃん先生の助手・e09420)とアーニャ・クロエ(ルネッタ・e24974)はお互いの手をたたき合ってたりする。おちゃらかほい。
「もっふる?」
「もっふるもっふる」
 楽しそう。
 でもその様子を見てなんだか不満そうな目を向けるウイングキャットのぽかちゃん先生さんとティナさん。こっちはこっちでお互いにもふもふし始めてしまった。
「あの、よろしいでしょうか」
 ぱたぱたと巡命・癒乃(白皙の癒竜・e33829)が舞い降りてきた。ちょっと別働で周囲の様子を探っていたようだ。表情から何かあったことが窺えたのでセティ・フォルネウス(オラトリオの鹵獲術士・en0111)が聞き返した。
「なにかあったんですか?」
「遠目ではっきりとは分からなかったのですが、あちらの方で倒れている人が……」
 あっち、とシャーマンズゴーストのルキノさんが首をかしげながら指をさした。
 一同に緊張が走り、弾け飛ぶようにその場の全員が駆けだした。そして彼女たちはそれを見た。
「あ、あらあら、まあ、まあ、まあ!」
 驚きの声をあげたシエル・アラモード(碧空に謳う・e00336)の視線の先、そこには塀の上で気持ちよさそーに寝息を立てているアリス・ヒエラクス(未だ小さな羽ばたき・e00143)の姿があったのだ。
「大丈夫ですの? こんなところで寝ていたら風邪を引いてしまいますわ!」
「のーぷろぶれむ……森では木の上で寝るのも常識……」
 慌てて起こされるがまだ眠そう。夜だから仕方ない。
「……」
「……」
「森のエルフってだいたいみんなあんな感じ?」
「ち、ちがうと思います」
 姫百合・ロビネッタ(自給自足型トラブルメーカー・e01974)の言葉をはっきり否定したいレカ・ビアバルナ(ソムニウム・e00931)だったが、なぜかあんまり自信も持てなかった。
 一方その頃――。
 がらごろ、がらごろ。
 ルシエドが車輪つきの犬ぞりを引いて歩いていた。
 そりには、今回のサポートに来てくれた2人が乗っているのだが。
「むにゃー……あさごはんはどーなつとココアでおねがいしますー……」
「ドーナツがひとつ、ドーナツがふたつ、ドーナツがみっつぅ……」
 よく寝てた。なにしにきたこの人たち。
 ルシエドはそりを引くのをやめて、仲間たちと合流することにした。
 平たく言えば、諦めた。

●まんまるすがたのひつじさん
 巨体であればすぐに見つかりそうなものなのに、歩けども歩けどもドリームイーターの姿は見えない。
 故に油断していたのであろう。
 ぼふん。
 十字路を曲がってすぐの所にいたドリームイーターに、先頭を歩いていたアリスがぶつかった。埋もれた。
「まぁ……! 随分と大きなひつじさん……!」
 まっさきに驚いたのは癒乃だが、半ば興味津々といった様子もつよい。しかし、そんなおっとりした反応をかき消すほどに、一気に騒ぎが起きた。
「まあ! まあ! まあ! なんてまんまる! まあまあ! アリスさんの姿があっという間に見えなくなってしまいましたわ!」
「えっ、助けなくて平気なんでしょうか。あと、あそこに顔があるので多分ひつじです」
「あらあらほんと、ひつじでしたのね! ひつじってこんなに丸かったですのね!」
 おもいっきりびっくりしてるシエルにレカが言うが、聞いてほしいとこはそこじゃない。でもそこはナルナレアが把握してくれていた。
「いきなり毛玉に取り込まれるとは想定外でしたね……なんとか助け出したいところですが、無闇に向かっても取り込まれてしまう可能性が……」
「わーい、もふもふ……じゃなくて仲間を返せー!」
「聞いてました、人の話!?」
 問答無用でロビネッタが突っ込んで行った。埋もれた。
 なお、埋もれた2人はさんざん内部でもごもご動いた挙句、顔だけ毛玉から出してきた。
「もふもふ……もふもふ、いいなぁ」
「くっ、先を越されたっ。蓮華ももふもふするーっ」
 アーニャや蓮華までもがもふもふに手を出そうとし始めた。なんかもう驚くとか驚かないとか以前に戦線が崩壊してる。
 とはいえそこからは慎重に。上手く距離を取りながら牽制しつつばいんばいん跳ねては降りかかるように襲いかかってくるひつじの相手をする。
「……」
 そんな様子をじっと堪えて見守る癒乃をセティが突っついた。
「ひゃっ」
「もふもふ、羨ましいんですか?」
「えぇっ、そ、そんなことは……!」
 図星だった。
 さて、奇襲を仕掛けたのだか仕掛けられたのだか、よくわからないままに戦いの火ぶたが切って落とされた。
「ドリームイーターは夢のある姿をした個体が少なくないように思えますが……なんにしろ、2人を助け出さないといけませんね」
 そう言って、レカは轟竜砲を撃ち込んだ。多分ひつじの足があるっぽいあたりに。
「シエルさん、お願いします」
「分かりましたわ!」
 敵がよろめいたところに、すかさずシエルが飛び込んでいく。毛玉に取り込まれないよう、近づきすぎないようにしながら目にもとまらぬ斬撃で毛の一部を刈り取っていく。
「まあ、まあ! もふもふですわ! きもちいいですわ!」
 たのしそう。刈り取った毛玉が人ひとり分くらいの量になったところで、ロビネッタの腰から上辺りまでが外に出てきた。
「せぇ、のっ!」
 そこまで動けるようになれば十分。強引に毛玉から飛び出し、脚を振り回してさらに毛を刈り取ってから、ナルナレアのそばに着地した。
「いっけない、あたし何時間寝てた!?」
「ついさっき毛玉に埋もれただけですけど」
「やー羊数えるのってすごいね!」
「数えてませんよね」
 癒やしつつ受け答えをするが、何故こんなにハイテンションなのか分からない。
「なんというか……ドリームイーターより味方の言動の方が驚きです」
「ああもう、やっぱり……あのもこもこした姿、可愛すぎます……!」
「ふわもふーっ!」
「……驚きです」
 ナルナレアの呟きも気にせず、アーニャと蓮華がドリームイーターに向かっていく。いや、もふもふに釣られたわけではない。あくまでディフェンダーとしてみんなの壁になるためである。
「……ルキノ、お願い。それから私も……」
 ルキノさんにお祈りをしてもらって2人を支援。その上でドリームイーターの足止めをするべく、癒乃は電撃を放った。
 ――ばちばちばちんっ!
「あ……」
 ドリームイーターがなんだかすごくスパークしたかと思うと、ふわふわの羊毛がツンツンになってしまっていた。
 ぽかちゃん先生さんが毛玉を拾ってきた。もふもふしてみた。気持ちよかった。でもすごく悔しそうに震わせるその肩をティナさんがぽんぽんと叩いていた。

●眠りが覚めたら
 ルシエドの視線の先が燃え上がり、毛玉の一部を焼いた。
「あっ、散り散り……でもなんかかわいい……」
 アーニャが言う。もうひつじならなんでもかわいいかもしれない。
 しかし、そんな機敏な動きも痺れさせたり燃やしたりなんだりで上手く出来なくなってきたようだ。ましてやあちこちの毛を刈られてバランスも悪い。
 身体がむき出しになった部分にファミリアたちを放って敵の傷を増やしてきたところで、癒乃が首をかしげるセティに気がついた。
「どうかしたんですか……?」
「いえ、何か忘れているような気がして」
 きょろきょろと辺りを見回す。
「そういえば、何か足りないような……」
「……」
「……」
「あ、そうだ。アリスさんが毛玉に埋もれたままでした」
「たいへんじゃないですか……!」
「……ここにいるぞー……」
 ぼこんっとアリスが再び毛玉から顔を出してきた。
「寝ていたわけじゃない……敵の内側から最大の隙を狙っていたのよ」
「ねぐせねぐせ」
 セティに指摘されてそっと直した。
「目に見えるものばかりが、目立つものばかりが本物ではない……ご注意を」
 アリスが言うや否や、斧が落ちてきた。一体いつから用意していたのか、どこから狙っていたのか。慌てて避けるドリームイーターの毛を掠め切り落としていく。
 同時に取り出したナイフで、身体を一突き。引き抜くと同時にドリームイーターの毛の中から飛び出した。
 毛玉の中にじわりと赤が滲む。
 原理などはよくわからないが、何しろあそこが傷。狙うべき場所なのは誰にも合点がいった。
 レイラニさんにブレスを吐かせている間に、ナルナレアが仲間たちの後方で花火のようにカラフルな爆発をあげた。
「サポートします、どうぞ」
「もふもふ祭り~!」
 半ば語彙を失ってる。なんだかもうお祭り気分な勢いで蓮華が飛び込んでいく。
「そのもこもこ、むしっちゃうよー!」
 鋼拳一閃。繰り出された拳が容赦なく毛をむしり取り、その弱点を晒した。
「ちょっと痛いけど……ごめんね!」
 正面から向き合っていたロビネッタでは本来撃ち込めない、晒された身体の部分。地面と塀とを利用した跳弾が正確にめり込んだ。
「sheepをsweepしちゃうよ! なんちゃって」
「メエエエェェ~」
「あ、鳴くんだ」
「苦しそうでかわいそうなのです……」
 ならば少しでも早く終わらせられるよう、アーニャが手を振るう。手から発せられた冷気が目印のように傷口に張り付いた。
「この一矢、受けていただきます!」
 ずっと狙いを定めていたレカが矢を放った。集中して定めた狙い、氷の目印、状況に合わせて追尾する矢。もはや外れる理由などどこにもない。
 矢はドリームイーターの中心の奥深くまで突き刺さった。
「妖精さん、妖精さん。どうか、わたくしに教えてくださいませ」
 かなり動きが鈍ったが、まだ余力がありそう。そんなドリームイーターにとどめを刺すべく、シエルが妖精を喚び出した。そっと耳打ちをして何事かを伝える。
「あら、あら! まあ! まあ! まあ! そうなのですわね!」
 妖精の囁きが伝える回答が夢を覚ます。それすなわちドリームイーターの終焉。
「あの、いったい何を聞いたんですか」
 おもわずレカが問う。
「それは……秘密ですわ」
 優しい微笑みを返すだけで、教えてはくれなかった。

●おやすみ
 こうしてドリームイーターは倒された。
 それと同時にあっちで寝てた人たちもだいたい目を覚ました様子。
「ふあ~、よく寝ました。おっきなマシュマロさんを食べる夢を見たような」
 ほんとになにしにきたエルトベーレさん。
「でも夢じゃお腹は膨れませんね! さ、こんなこともあろうかとドーナツを作って……」
 箱出した。例のごとくドーナツがない。ファミリアズをみた。リヒトさんもカイさんもハイルさんも首を振った。
「ど、どういうことなんですか……!」
「誰かかからうばってきたドーナツがありますです! みんなでやまわけしましょう!」
 犯人はリリウム。しっかりドーナツを奪ってくると指定していたので仕方ない。
 で、いつの間にやら集まってたサーヴァントたちで分けることにしたらしい。
「じゃんけんできめます! あ、わたしは3つ食べたいです!」
 仁義なき生存競争。じゃんけんで、などといっている間にめぼしいドーナツはすべて奪われるのも、仁義なき世界。
「うう、抹茶ドーナツになってしまいました」
 にがいけど、残してくれる優しさ。そんな姿を見てルキノさんはただただ首をかしげるばかり。
 ドーナツ戦線はさておいて、こちらでも動きがあった。
「大変、大変だよ!」
 危機といわんばかりにロビネッタが騒ぎ始めたのだ。
 いったい何が起ころうとしているのか。まさか倒したはずのドリームイーターが息を吹き返したか、それとも新たな敵が現れたりしたのか。
「ほら、ドリームイーター倒したからもこもこが消えていっちゃう!!」
「驚かせないで下さい」
 この期に及んでびっくり、ナルナレアはため息をついた。
「でももふもふが!」
「今のうちに堪能しておけばいいじゃないですか」
「それもそーだ!」
 なんていいつつ、ナルナレアもしっかり一部のもふ毛玉を確保して、消えゆくまでのひとときを堪能していた様子。レイラニさんも毛玉もふもふ、なんか不思議そうな顔してる。
 そうして誰もが消えゆくもふもふを堪能した。
 それは一抹の夢。掌から雫がこぼれ落ちるかのような、儚いひとときだった気がする。
「ぽかちゃん先生ーっ!」
 もこもこをさんざん堪能してから、蓮華がぽかちゃん先生さんに飛びついた。でもぷいってされた。
「え、なんで? どうしたの?」
 ぷいされた方に回り込むと、反対側にぷいってされた。
「えええ~! どうして~!?」
 しばらくご機嫌取りが大変なことになりそうな予感。
 ウイングキャット仲間のティナさんは、素直にアーニャにだっこされていた。
 もふもふばかりにご執心で構ってくれなかったことはティナさんも不満だったとは思われるのだが。
「ティナの毛並みももっふるもっふる……」
 そういわれると悪い気はしない。けどそこにはもうひとつ問題がある。
「もっふる……幸せなのです……はふ……」
 寝そう。だっこしたまま寝そう。こんなところで寝られては困ると、ばたばた暴れ出すティナさんだった。
 いろいろと落ち着いたところで、シエルがレカを呼んだ。どうやらセティのことを紹介したいらしい。
「戦いの前で落ち着きませんでしたものね。改めて紹介いたしますわ。こちらがセフィ様……じゃなくて、セティ様」
「セ……です」
「え? あら?? セフィ様が正解? え、あら、あらあら?」
「紹介する方が混乱するんですかっ?」
 それこそ驚きである。
「困りましたわ、結局どれが本名なのでしょう」
「実はセリとかセミかもしれませんよ」
「さらに混乱させようとしないで下さい」
 悪乗りセティさん。
「あら、大丈夫ですか?」
「あ、うん――ダメ、かも」
 ふらふらし始めたロビネッタを、癒乃がそっと支えた。
「ひつじのせいじゃないと思うんだけど、眠くなって、来ちゃった……」
「もう夜も遅いですからね」
 なお、アリスがまた塀の上でで寝てる。どこでも眠れるようにフードのついた服を着てる説。いやそれよりねこなんだろうか。
「無理はしないようが良いですよ……?」
「でも、今寝ると……朝起きられるか、心配で……」
 夜は眠るもの。
 ドリームイーターではあったが、眠りに落ちる中で生まれたその姿に思うところは多々ある。
 びっくりしておきてしまったとはいえ、眠ることが出来た少年はきっと幸せなのだろう。
 この世の中に、ゆっくり気持ち穏やかに、ぐっすりと眠ることが出来る人はどれだけいるというのだろうか。
「……おやすみなさい」
 ふわもこのひつじに思いを馳せて、癒乃は遠い夜の空に呟いたのだった。

作者:宮内ゆう 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年7月23日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 1/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 6
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