鎌倉ハロウィンパーティー~皆とコスプレを

作者:なちゅい

●コスプレを楽しみたいのに……
 ハロウィンと言えば。
 日本ではコスプレイベントとして、各地でイベントが行われている。もちろん、それは一種のお祭りとして。皆と楽しく触れ合うイベントのはずだ。
 ところが、鬼頭・友里にとっては違う。大学生にもなって。1人寂しくコスプレを行うのがハロウィンというイベントだ。
 悲しいかな、家族はあまりコスプレに理解がなく、友人達にもハロウィンなんてと笑い飛ばされてしまう始末。
 かといって、1人でイベント会場に行っても、知人がいないのでは盛り上がれるはずもなく、行く気が起きない。
「はぁ……」
 都内某所の自宅、自室で溜息をつく鬼頭。今年も自室で寂しくハロウィンを過ごすことになるのだろうか。
 そんな考えを巡らす鬼頭の後ろから、そっと近づいてきたのは、赤い頭巾を被った少女だ。ドリームイーターである彼女は手にした鍵で、鬼頭の心臓を後ろから一突きする。
 体を貫かれた鬼頭は、ばったりとその場に倒れてしまう。しかし、血が流れ出る様子はなく、意識を失っただけのようだ。
「皆でコスプレ、いいですね……。その夢、叶えてあげます。世界で一番楽しいパーティーに参加して、その心の欠損を埋めるのです」
 少女はそう言うと、倒れた鬼頭の横に、新たなドリームイーターを生み出した。
 全身モザイク人間。しかしながら、服はカボチャを基調とした可愛らしいワンピース。ロッドと魔女っ娘風の帽子。鬼頭が皆と一緒になって着たいと思っていた、ハロウィン風の衣装である。
「そうだ……行かなきゃ……」
 新たに誕生したハロウィンドリームイーターはそう呟き、その場から姿を消してしまったのだった。
 
 街では今月末のハロウィンに備えて賑やかに準備が進む中、ケルベロス達は神妙な顔で集まる。
「藤咲・うるる(サニーガール・e00086)さんの調査によれば、ハロウィンに乗じて、日本各地でドリームイーターが暗躍しているそうだよ」
 リーゼリット・クローナ(シャドウエルフのヘリオライダー・en0039)はケルベロス達へとそう話す。
 出現しているドリームイーターは、ハロウィンのお祭りに対して劣等感を持っていた人で、ハロウィンパーティーの当日、一斉に動き出すようだ。
「ハロウィンドリームイーターが現れるのは、世界で最も盛り上がるハロウィンパーティー会場……つまり、鎌倉のハロウィンパーティーの会場だよ」
 リーゼリットは、実際のハロウィンパーティーが開始する直前までに、ハロウィンドリームイーターを撃破して欲しいとケルベロス達に依頼する。
 今回現れるハロウィンドリームイーターの特徴は、カボチャをイメージしたワンピースに、魔女っ娘風の帽子にロッドを身につけている。顔、手足はモザイクになっている為、すぐにそれと分かるだろう。
「ロッドはドリームイーターの鍵のように使うし、また、モザイクを飛ばして攻撃をしてくるから、注意をしておいてね」
 また、このハロウィンドリームイーターは、ハロウィンパーティーが始まると同時に現れる。
「だから、少し早い時間……昼間くらいに、パーティーが始まったように楽しく振る舞えば、ハロウィンドリームイーターを誘い出せると思うよ」
 このドリームイーターの元となった鬼頭は、皆でコスプレイベントを楽しみたいという願望があったそうだ。その為、皆で楽しくコスプレすることで、早い時間に誘い出すことができるかもしれない。
 一通り説明を終えたリーゼリットは最後に、ケルベロス達へとこう告げた。
「ハロウィンパーティーを心から楽しむ為にも、ドリームイーターの討伐を頼むよ。キミ達ならばできると、ボクは信じているからね」


参加者
癒伽・ゆゆこ(湯治杜の人形巫女・e00730)
大神・凛(ドラゴニアンの刀剣士・e01645)
本坊・チロ(恋焦ビビット・e01884)
ラズ・ルビス(祈り夢見た・e02565)
マサムネ・ディケンズ(乙女座ラプソディ・e02729)
レベッカ・ハイドン(鎧装竜騎兵・e03392)
朝倉・くしな(鬼龍の求道者・e06286)
アリシア・マクリントック(奇跡の狼少女・e14688)

■リプレイ

●コスプレ会場にて
 鎌倉のパーティー会場。
 その中に、8人のケルベロス達の姿があった。
 ケルベロス達はデウスエクス、ハロウィンドリームイーターを誘い出す為に、全員コスプレを行っている。
「折角の催し物ですから……荒らされるのは、避けたいですね。しかし、コスプレ……私はあまり、経験が……」
 恥ずかしそうにしているラズ・ルビス(祈り夢見た・e02565)は、のっぺら坊の被り物を行うことにしていた。顔が見えないものであればそこまで目立たない。だから、多少は自然に振る舞えるのではないかとラズは考えたのだ。
 だが、このままでは前が見えない。その為、彼女はこっそりカメラを服にセットし、その映像をアイズフォン経由で確認するなどして、視覚をカバーしていたようだ。
「誘い出す為だとしても、この格好は恥ずかしいな……」
 スタイル抜群の大神・凛(ドラゴニアンの刀剣士・e01645)は、ナース服でこの場に立っている。コスプレというのは、慣れないと恥ずかしいものだ。
 だが、他のメンバーは意外と乗り気な者も多い。
「ふむむ、周りはコスプレに理解がない。楽しみたいのに呆れ気味にされちゃうのは、シンドイっすねぇ」
 お人形のような顔だちの本坊・チロ(恋焦ビビット・e01884)は非常に楽しそうにしており、今回の依頼にかなりやる気を見せている。彼女は下駄にちゃんちゃんこ……とある子供の妖怪を彷彿とさせる衣装だ。
 コスプレが趣味のチロは、アリシア・マクリントック(奇跡の狼少女・e14688)へと衣装を着せている。狼に育てられた少女のアリシアは、普段からも手足を地面につくような体勢で、まさに狼少女。どうも自身の体を締め付ける服が苦手な様子。
 それでも、赤いワンピースにフリルブラウス、リボンに犬耳と、チロが可愛らしくコーディネートすれば、アリシアも我慢し、大人しく着飾られていたようだ。
「みんな、たのしい、じゃまする、だめ。わるいやつ、やっつける」
 可愛らしい犬娘に扮したアリシアも敵の討伐に意気込んでいたようで、チロも一安心していた。
「ハロウィンこそ、楽しくてハメ外せる楽しい祭だよね」
 ぬりかべのコスプレをしたマサムネ・ディケンズ(乙女座ラプソディ・e02729)は、コスプレ好きに年齢など関係ないと話す。
「仮装するだけでお菓子が食べれるお祭りは、楽しいですよね」
 朝倉・くしな(鬼龍の求道者・e06286)は鬼棍棒に見立てたルーンアックスと鬼の子パンツという、鬼娘のコスプレである。祭は楽しむものだと主張するくしなは、こうした会場で友達をつくるのもいいのではと語るが、その内容よりは食べ物に興味津々な様子だ。
「皆で和風仮装陣営! 百鬼夜行でございます」
 打ち合わせで間に合わなかった者もいたが、ほとんどのメンバーはくしなの言う通り、和風妖怪モノでコスプレしている。
 白い着物を着て雪女に扮したレベッカ・ハイドン(鎧装竜騎兵・e03392)。だが、一見、単なる和装……女幽霊に見えてしまうのが難点である。
(「幽霊じゃない雪女らしさって、何でしょうね?」)
 レベッカがそんなことを考えていると。
「素敵なハロウィンパーティー、台無しは阻止しないとですっ!」
 天狗っぽい山伏風の服の、癒伽・ゆゆこ(湯治杜の人形巫女・e00730)が叫ぶ。
 作り物の黒い翼を背中につけるなど拘ってはいたものの、転ぶことを懸念してか、履いているのは天狗下駄ではなく普通の下駄である。
 仮装をしていたケルベロス達は、ドリームイーターを誘い出す為の準備を始めるのである。

●始まる大道芸
 ドリームイーターはパーティーが始まれば、それにつられて姿を現すという。
 イベント準備が進む中で心苦しくはあるが、メンバー達はこの後の戦いに備え、攻撃が当たらぬようにとテーブルなどを壁際へと移動させていた。
(「もうお菓子とかいろいろ、テーブルに乗ってるんですよね」)
 とはいえ、デウスエクス接近に伴って一般人は避難し、イベント準備も止まっている。レベッカは淡々とテーブルを隅へと運ぶことにする。
「ハロウィンも食べ物くれるのがいいですよね」
 テーブルを移動させるくしなも、すでに用意された食べ物に目移りさせながらも、まずはやることを行う。
 敵を誘い出す為に、メンバー達はこの場で、自分達の得意技を使った大道芸を行うことにしていた。
 例えば、テーブルの移動を終えたくしなは、鬼棍棒の先に竜の息吹で火を点けてぶんぶんと回す。
 それをきっかけに、メンバー達は次々に芸を始める。
「カラス天狗のわざ、見せちゃうのですよー!」
 ゆゆこはライトニングロッドを振るって雷を操り、壁を成す。自在に操る雷は、大道芸に見えないこともない。
 突如始まる大道芸。マサムネはミュージックファイターらしく、雰囲気溢れる音楽を演奏する。ぬりかべのコスプレをしたままでは、マサムネも演奏しづらそうではあったが。
 それに合わせ、テーブルを運んでいたラズも時折、離れた場所にリンゴを置き、それ目がけてメスを投げていた。見事にその中心を貫くのだが、観客がいないのが非常に残念だ。
 大道芸のメインはチロとアリシアだ。
「戦闘中にテーブルひっくり返して、みんなガッカリとか嫌っすからね」
 他メンバーがテーブルを運ぶ様子を見ながら、チロはフリスビーを投げ飛ばす。アリシアが会場を駆け抜け、それをジャンピングキャッチ!
 アリシアはくわえたフリスビーを、チロの元へと持っていく。
 チロは何度もフリスビーを飛ばすが、アリシアはそれを1つたりとも逃しはせず、地につく前に口でキャッチして見せた。
「ヒェッ、どこに投げてもしっかりキャッチ……!? アリシアさん、スゲェ」
 チロは思わず、本音を思わず口に出していた。
 また、2人は少しずつ、障害物がない場所へと徐々に移動も行っていたようだ。
「本当にアリシアは、元気だな」
 凛も彼女達のサポートを行いつつ、場を盛り上げる。そんな中でも、凛はすぐに動けるようにと位置取りを行っていた。
 わいわいと大道芸を行っている一行のそばへ、1人の女性らしき人影がゆっくりと現れた。
 カボチャをイメージしたワンピースに、魔女っ娘風の帽子にロッドを持った女性。だが、服からのぞかせた顔や手足にはモザイクが掛かっている。出現が予知されていた、ドリームイーターだ。
「楽しそう……」
 そいつはまっすぐに、大道芸を行うケルベロスの元へと歩いて来る。目につけたのは、仲間達とわいわい楽しくしながらも炎を操るくしなだ。
 火を吹く彼女は早速、ドリームイーターの存在に気づき、声をかけた。
「火の輪潜りでもしてみません?」
「そうっす、一緒に楽しんで、心のもやもやをスバッと取り払っちゃおうっすよ」
 チロも一緒に声をかけた。
「私も……楽しみたいのに……」
 コスプレして楽しみたいという願望から生まれたドリームイーターはケルベロス達の手を取ることはなく、手にしたロッドを使って襲い掛かってくる。
「それじゃ、ドリームイーター退治ですね」
「楽しい一時を邪魔させはしない! 行くぞ、皆!」
 凛は敵と戦うのに支障がない場所へと誘導していく。レベッカは構えを取ると、マサムネも演奏を止めて仲間へと呼びかけた。
 ハロウィンパーティーを壊させやしない。そんな想いを抱き、メンバーは戦いへと臨むのである。

●ドリームイーターを止めろ!
 パーティー会場では、ケルベロスとデウスエクス、ハロウィンドリームイーターの戦いが始まる。
「しかし、これからイベントの度に、こういうこと起きるんですかねえ」
 レベッカはヒールドローンを使って、仲間に盾を張りつつ考える。これは、赤い頭巾の少女が自分のモザイク埋めるパターンではないのかと。そして、この狙いは、ケルベロスハロウィンであるのが見て取れる、と。
「何か別の目的あって、一斉に生み出した感があるけど、気のせいでしょうか」
 思案を続ける彼女の前では、仲間達が身を張り、攻撃を行う。
 ドリームイーターが顔のモザイクを大きな口の姿に変え、食らいついて来ると、救急箱のようなものが飛んできて盾となる。それは、ラズのミミック、エイドだ。食らいつかれたエイドには、怪しげな魔力が取り付いて負荷を与えるのにゆゆこが気づく。
「好きにはさせないのですっ!」
 これ以上、仲間が異常を感じる前にと、ゆゆこは先ほど同様に雷を操り、それを前衛メンバーの手前に壁として展開していった。
 援護を受けたラズは、淡々と敵へと攻め入る。
「……逃がしてあげません」
 ラズはミミックの中からメスを取り出す。強力な麻酔薬を塗りつけたメスを手にしてラズが敵を切りつければ、エイドも口を大きく開き、お返しとばかりに食らいついていたようだ。
「奏でよう、戦いの歌」
 後方からは、マサムネが声を上げて歌い始める。芸としての先ほどの演奏とは違い、歌とは違い、「季節の灯」というそのメロディは仲間達を鼓舞した。
 マサムネから力を得たくしなは、楽しそうな表情でドリームイーターへと呼びかける。
「ドリームイーターも楽しみましょ?」
 名もないその敵へと彼女は語りかけ、さらに自身の身体に紫電をまとい、電光石火の蹴りを浴びせかけた。くしなは強引にでも、この引っ込み思案な敵を舞台に引っ張り上げたいとすら考えているのだ。
「コスプレの良さ、楽しさを理解してもらえないのって、悲しいっすよね」
 コスプレが趣味だからこそ、チロは自身の心情を吐露し、重力を宿した蹴りを叩きつける。一瞬、敵の動きが硬直したようにも見えたが、それでもそいつはドリームイーターである己の役割を果たそうと動き出す。
「我らを守る盾となれ!」
 敵の次なる攻撃に備え、凛は自分の霊力を武器で増幅させ、霊力の盾を前方に作りだす。彼女は目つきを鋭くし、敵を見据えて次なる攻撃の構えを取っていたようだ。
 そこで疾走してきたアリシア。彼女は器用に手足で地面を走り、二の腕に付けたウエポンホルダーから短刀をくわえ、そのまま切りかかる。一閃した彼女は、両手足を使ってすたっと着地した。
 傷つきながらも動き出したドリームイーター。そいつが手にしたロッドを突き出してくると、今度は仲間を庇ったラズがロッドに貫かれてしまう。突然幻覚のように見えてくるトラウマに、彼女は呻いてしまっていた。
「絶対倒れさせないのですっ!」
 それを見たゆゆこは溜めたオーラを撃ち放ち、仲間の異常を取り除く。
「なんで、そんなに……」
 ドリームイーターは立ち向かってくるケルベロス達に嫉妬すら覚える。そして、満たされぬ自身の想いをまたもケルベロスへとぶつけてくるのだった。

 ミミックのエイドと共に、敵の攻撃を抑えるラズ。時にカバーが間に合わぬことはあったが、彼女達は淡々と敵の攻撃を受け止める。
 敵は腕を振るい、モザイクを飛ばしてくる。精神が自らのものでなくなる感覚を覚えたラズは、大きく叫んで我を取り戻していた。
 さらに、ケルベロスはドリームイーターへと攻撃をぶつけていく。
 自らの鬼っ娘の……ドラゴニアンなら鬼龍っ娘だろうか。そんな姿のくしなは満ち溢れた表情で、ルーンアックス……鬼棍棒を敵の急所に叩き込む。
 その一打で服を破かせた敵へ、チロは殴りかかる。噴射された網状の霊力に絡みとられてもがくドリームイーターへ、アリシアが力の限り前足、もとい、右手を握り締めて敵へと叩き込んだ。
「いきますよっ!」
 ゆゆこも御業を召喚し、敵をつかんでもらうことでその動きを封じようとする。マサムネも演奏を止めて攻撃に参加し、炎を纏ったエアシューズで蹴りつけてドリームイーターの体を炎に包んだ。
「う、うう……」
 モザイクの下から漏れ出る声。激しくなる息遣いは、敵がもう長くないことを物語る。
「楽しくすればいいものを。どう見ても貴様は迷惑行為しかしてないな!」
 凛はくしなとは逆に、この敵の存在を迷惑とすら感じていた。
 ケルベロスへと攻撃を仕掛けてきたドリームイーターが害となるのは明らかだからだ。
 凛はライドキャリバーのライトと共に、ドリームイーターを狙う。ライトが全身を炎で包んで突撃するのに合わせ、凛が自身の力作である愛刀に雷の霊力を纏わせる。仄かにピンク色に輝く刀身を、彼女は敵の身体へと突き入れた。
 それでも倒れぬドリームイーター。またもロッドを振るおうとする敵を狙い、周囲に被害を及ぼさないよう移動していたレベッカがアームドフォートの主砲を一斉発射させた。
 全身に爆炎を浴びたドリームイーターは、ついに膝を突く。
「私も……皆と、一緒に……」
 崩れ落ちるドリームイーター。その姿は突然ポンと音を立て、姿を変えた。ハロウィンらしく、顔の形に穴の開いたカボチャだ。
「これ、折角だから皆で食べない?」
 くしなは喜んでそのカボチャを手にし、仲間へと呼びかける。
「目覚めたら、次はイベで会おうね!!」
 チロはそのカボチャへと声を掛ける。被害に遭った女性が目覚めたら、次はコスプレイベントへと来てくれることを願って。

●それじゃ、楽しみましょう!
 ドリームイーターを倒したメンバー達は、改めてパーティーを楽しもうと考える。
「無粋な輩は、いなくなったな。パーティーぐらい楽しまないといけないな」
「みんなで思いっきり……」
 凛の言葉に、ゆゆこが思いっきりはしゃごうとするが、戦闘による影響が皆無だったわけではない。会場のテーブルや椅子、設置されてあった会場の舞台などもちらほら壊れてしまっている。
「周りが荒れたままじゃ、パーティーどころじゃないしね」
 マサムネは早速、設備へとヒールを施す。他のメンバー達も修復を図っていたようだ。とはいえ、メンバー達の配慮もあって被害は元々軽微で済んでおり、補修もすぐに終わったようだ。
「これで無事に、本番のパーティーを開始することが出来ますね」
「宴の続き!」
 レベッカもくしながそう叫ぶと、会場に戻ってきた主催者達がイベント準備を再開したようだ。メンバー達はこれを使ってくれと、先ほど拾ったカボチャを差し出す。
 これで、心置きなくパーティーを楽しめそうだ。アリシアも初めてのことで目新しいことばかりのようで、準備の進む会場へと目移りさせていたようだ。
「改めて、皆で思いっきりたのしみましょうですー!」
 ゆゆこが今度こそと叫ぶ。ケルベロス達はこのまま、これから始まるパーティーに身を投じていくのだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2015年10月31日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 8
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