だって、美味しいのです

作者:菖蒲


 大きく盛られたパフェ。
 カステラに沁み込んだシロップに苺、メロン、盛られたクリームの上にはショートケーキが乗っている。チョコレイトのアイスクリームは僅かに溶けだしバニラと混ざり込むが、其れさえも少年にとっては『おいしい』の魔法だった。
「おいしい!」
 瞳を輝かせ、パフェを食べ続ける。しかし――しかしだ。
 それは一向に減る気配がない。
 食べてるうちに徐々にアイスクリームが増えてきている。増えて……?
「も、もう――」
 無理だと言おうとしてもパフェは勢いよく増え続けていっている。
 目の錯覚ではないのだ。夢のような巨大パフェ。しかし、増え続けるそれは耐えきれるほどじゃなくって。

「うわぁっ!?」
 がばりと起き上がった少年は周囲を見回した。
 常と変わらぬ部屋、窓から差し込む灯りはカーテンの隙間から優しく漏れているだけだ。肩で息をし、周囲を探せど巨大パフェは存在していない。
「よ、よかった……びっくりした……夢、だったんだ」
 増え続ける巨大パフェなんてなかった! と大きく伸びをした少年の胸に刺さったのは鍵。
「ぇ――」
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『驚き』はとても新鮮で楽しかったわ」
 ずるりと引き抜かれた鍵。少年はその儘ベッドに倒れてゆく。
 気を失い、パフェの事など考える隙も与えられなかった彼の眼前には巨大なパフェを模したドリームイーターが存在していた。


「美味しいは正義!」
 どどん、と効果音もつきそうなフェクト・シュローダー(レッツゴッド・e00357)は杖の代わりにスプーンを握りしめている。
「巨大パフェってお腹いっぱいで冷たいものを食べ過ぎると死んじゃいそうになるんですよね!」
 耳をぺこりと折り首を振った笹島・ねむ(ウェアライダーのヘリオライダー・en0003)は「それが増えるなんてビックリなのです……」と呟いた。
「理屈もへったくれもないですが、子供の夢ってびっくりの連続です。
 それで、その吃驚の夢がドリームイーターに奪われちゃったのです!」
 驚きを奪うドリームイーター。その夢の内容が食べても減らない巨大パフェなのだろう。
 成程、とうなづくフェクトは「パフェを倒せばいいんだ」とフォークも握りしめた。
「は、はい。それで、巨大なパフェ型のドリームイーターが合われてたので倒してほしいです!」
「それを倒せば夢を奪われた子も無事ってことだよね? 大丈夫だよ!」
 へらりと笑った神様の力強い言葉に、ねむは小さく首を傾いだ後、頷いた。
「巨大パフェはクリーム攻撃とか、苺爆弾とかをしようするんですよ!」
 力説するねむはパフェの攻撃はそれだけではないと告げた。
 一番怖いのは『パフェを食べろ』と強要されるものだという。巨大なパフェを食べきらなければドリームイーターは謎に強い。
 謎という言葉は万能だ。
 謎だから、仕方がないが、強いのでパフェを食べきらなければならない。
「え――まさか、この富士山みたいなパフェを食べ……?」
「るのです」
 こくり、と頷くねむにスプーンを落としたフェクトは小さく咳払いをした。
「OK! 神様(ケルベロス)だからなんとかなるよ! 多分」
「はい! ドリームイーターは驚きを奪われた男の子家の近くに現れます。
 えっと、近くに児童公園があるのでそこで戦うのがぴったりだと思うのです」
 きっと、少年は巨大なパフェが食べたかっただけだった。
「おいしいは正義です! ですが、それで悪いことをしてはいけないと思います!」
 ――だから、救ってみよう。おいしいを攻略して!


参加者
フェクト・シュローダー(レッツゴッド・e00357)
深月・雨音(夜行性小熊猫・e00887)
平坂・サヤ(こととい・e01301)
市松・重臣(爺児・e03058)
百鬼・澪(癒しの御手・e03871)
ウィゼ・ヘキシリエン(髭っ娘ドワーフ・e05426)
上里・もも(遍く照らせ・e08616)

■リプレイ


「準備は?」
 問い掛けるアンゼリカ・アーベントロート(黄金騎使・e09974)は来る巨大パフェとの戦いに緊張の色を滲ませる。早くも到来した真夏日で汗も滲む緊迫した空気の中、市松・重臣(爺児・e03058)は水筒に温かな茶を入れて「応」と一つ答えた。
「ふふーん」
 何時もより上機嫌に笑って見せたゴッド、フェクト・シュローダー(レッツゴッド・e00357)に平坂・サヤ(こととい・e01301)は首を傾ぐ。
「パフェ位、ゴッドの前では敵なし……でしょうか?」
「モチのロン! なんたって神様、なんたって女の子だよ。パフェ位ちょちょいのちょいっと女子力で何とかなる!」
 無い胸を張った彼女に百鬼・澪(癒しの御手・e03871)は小さく笑う。
「ええ、でも楽しみですね。巨大なパフェ……美味しいのでしょう?」
「ああ、美味しいと聞いた。楽しみだな!」
 2リットルのペットボトルを携えて上里・もも(遍く照らせ・e08616)はにんまりと笑う。相手はパフェだ――それもとても巨大な、敵と呼ぶにはあんまりにもファンシーなパフェである。
 タヌキ……失礼、レッサーパンダの尾をふんわりと揺らし深月・雨音(夜行性小熊猫・e00887)は豪華パフェを無料で、しかも、ケルベロスとしての職務の中で食べれると聞き瞳を煌めかしている。
「これまでに多くのお菓子イーターを退治してきたからのう」
 ウィゼ・ヘキシリエン(髭っ娘ドワーフ・e05426)は今回も完食して見せると余裕の笑みを浮かべている。
 しかし、彼女たちの瞳に光が宿り、『パフェだーー! たのしいーー!』とテンションを上げて居られたのはこの瞬間までだった……。
 そう、途轍もない存在なのだ。パフェの塊というものは。

 ――そして、到着したのは変哲もない場所だった。
 周辺を確認し、人払いと事前準備。定石だ。作戦は万全なのだ。
(「……この依頼も成功ですね」)
 サヤはそう確信していた。魔法使いだから先が見えるのも仕方ないのだ。
(「甘いしょっぱいの永久機関が完成さえしてしまえば、敗北はあり得ません」)
 大きく頷くサヤ。その黒髪から覗いた瞳がサヤ至上最強という位に歪んだ笑みを浮かべている。
 足元で怯えた表情をした花嵐。パフェより先に強敵が現れたとでもいうのか。
「と、兎も角。パフェですよ、花嵐。美味しいものを食べると楽しくなるでしょう?」
 慌てて頭を撫でて見せた澪は不安げに花を揺らした花嵐を宥めて見せる。
「うむうむ、甘いお菓子を鱈腹食べて、倒すだけじゃからのう。
 巨大パフェというだけで相手の敗北も決まったようなもの……お主も心穏やかに挑むとよいのじゃ」
 へへん、と胸張ったウィゼが花嵐に送ったエールは食欲に満ち満ちている。
 そもそも地の文にさえドリームイーターという文字が出てこない程に食欲だらけなのだ。
 パフェ談議に花咲かせるケルベロス達の前に遂に姿を現すのだ――!


「こんなに大きいの! タダで食べれるとは! デウスエクスもいいやつがいるにゃ!」
 きゅるるるとお腹を鳴らして雨音は素直に感激する。尻尾はばしんばしんと床を打ち心の底からの感激が伝わった。
「ああ、暑い季節はぱふぇが恋しくてならんのう……たらふく食べたいもんじゃ」
 きゅるると腹を鳴らした重臣は八雲と共に巨大なパフェと相対した。口直しの和菓子と温茶、空きっ腹を装備していざ、出陣と言う訳だ――宿敵(笑)とのひそかな戦いが始まりそうだが……それは胸の内に秘めておくとしよう。
「うわああああ!」
 吃驚仰天とはこの事か。大袈裟も大袈裟な程に仰け反ってももは「児童公園になんか富士山みたいなパフェがあるパフェー!」と叫ぶ。
「ホントだパフェー」
「驚きましたパフェー」
「そうですねパフェー」
 とりあえずノってみたフェクト、サヤ、澪。
「だが、任せろ! こんなこともあろうかと!」
 お決まりな台詞はRPGのお役立ちNPCのようだ。
「ある日、突然児童公園にバケツサイズのケーキやアイスとかフルーツがふんだんにトッピングされたゴージャスな無限増殖パフェが鎮座しているような! ことも! あろうかと!」
 そう、予測して!
「ペットボトルのお茶とメイド服を用意してきたんだ!!!」
 おいしくなあれ付きなのである! 此処で使わずしてどう使う、おいしくなあれ!
「な、なんだってー」
 ローテンションでももに驚いて見せたサヤ。
 戯れる少女たちの様子に重臣は頼もしいばかりだと大きく頷いた。
「巨大パフェ討伐戦だね……おどろいたよ、ここまで強敵に見えるとは……」
 歴戦の戦士たるアンゼリカの額にも(暑さからか)汗が滲む。
「攻略方法は分かっている。アイスばかり食べてはだめだよ。心が死ぬからね」
 持参したしょっぱいものや常温のもので味覚を取り戻し、心も取り戻す。
 それが大事だと告げるアンゼリカの言葉にフェクトは大きく頷いた。
「うむ、パフェがいかに好物でも、この量は暴力だね……!」
「さあ引っ込んでろスサノオお前にはドッグフードで十分だ。このパフェは私がすべて頂く!!」
 やる気十分のももにフフンと笑ったウィゼは「シェフ、そろそろ、締め……いや、メインディッシュの巨大パフェを頼むのじゃ」と手を上げる。
 目の前のパフェに飛び込む準備はウィゼとて万全だ。
 巨大パフェを相手とるに十分な実力を持っていると自負している――あれだけの相手だ、少しは苦戦するだろうが……「敵ではないのじゃよ」とウィゼもドヤ顔である。
「それでは、いただきましょう」
 執事服姿で手を合わせたサヤ。心が死ぬ前に、しっかりと準備は怠らず。
「アイスとケーキ、アイスとフルーツ。味が単調でもしょっぱいものを間に挟めば心はまだ保てるはずです」
 スプーンで掬い上げたサヤの口内に広がったのは甘い幸せ。
 それは雨音も同じだったのだろう「おいしい!」とぴょいんぴょいんと跳ね上がっている。
「うわっ、このパフェ神様的においしい……ゴいしい!」
 ゴッドおいしいパフェなので、梅干しで甘いBSのキュアもまだまだ必要ない。
 パフェ美味しいと全力で食べ続けるゴッドフェクト。
 小さく笑みを溢しながら「溢していますよ」と微笑む澪は姉の様にそそくさと世話を焼く。
「お主の為に何も食べずわくわく……ごほん、備えてきた甲斐があったわい!」
 やる気十分な重臣。パフェにはその気持ちが悟られぬ様にと首を振る。
 誰ぞがギブアップすればその分も食べきって見せようと満遍なく食べ始めた重臣。
 フードファイターの様にがつがつと食べる重臣、雨音、ウィゼが居れば大丈夫だろうと安堵したアンゼリカの心はパフェの増殖で凍え始めるのは少し後の話だ。
「コーヒーとウェハースよ。我を救いたまえ……!」
 全力で願いたもうたアンゼリカの言葉。その願いの儘に彼女は懸命にアイスを食べ続ける。
 放置されてもパフェをがつがつと食べてもらえることには嬉しいようでドリームイーターもなぜか八人の中に混ざっている。
 スサノオがドリームイーターをぺろりと舐めて美味しかったと報告するようにももの裾をくいくいと引くが彼女は目の前のパフェとの格闘が続く為か心なしか青ざめた顔で首を振っている。
「おお……」
 お腹もたぷたぷと音が鳴り始めそうだとももは感じていた。おいしいお茶は確かにおいしいのだが、常温のお茶があったかいと感じる程に世界は凍えている。
「さ、さむい……」
 ふるりと震えた澪は暖かなレモネードを飲み、アイスを舐め続ける花嵐の冷たい体を温める様に撫で続ける。
「完食までがんばりましょう……!」
 もう一度、とやる気を出した彼女の目の前には――「お嬢様、お坊ちゃま、どうぞおひとつ」
 顔を上げゆっくりと皿を返そうとする澪にサヤは今までにないような笑顔で「おひとつ」とぐいぐいと押し付けてゆく。
「まだまだいけますよ」
「ま、まあ……まあ……」
「だいじょうぶですよ」
 それは、悪魔の『ささやき』であった。


「んんー飽きを感じさせないループだねー。
 いくらでも食べられそうだねーおいしくなあれしたお茶もあるし完璧だねー」
 ももの心は死んでいた。その言葉には覇気がない。
 ちら、と見やったフェクトは彼女の『心』を察した様にゆっくりと目を伏せた。
 ゴッドおいしいが、ゴッド寒かったのだ……。
「やっぱりスサノオも食べる……?」
 ふるふると首を振った愛犬。
「くえよ……!」
 声は震えていた。
 その声に神は「惨酷な世界だ……!」と惨たらしいアイスの暴力を嘆く。
 俄然元気な重臣とウィゼが取り分けていたアイスを完食したことを確認しアンゼリカはひとつ、咳払いをして見せた。
「さ――さぁ、黄金騎使がお相手しよう」
 オーラを纏い、天光の瞳――アイスのおかげかやや光が宿っていないが……――を煌めかせたアンゼリカはじりじりとパフェへと迫る。
「ふふ……華麗なる杖じゃなかった、スプーン捌きで神様的に食べてやるから!」
 びしりと指さすゴッドフェクト。彼女の宣言に頷き、アンゼリカが地面を蹴った。
 ふんわりと揺れたクリームがべちゃりと周囲へと飛び出してゆく。きらりと瞳を輝かせた雨音は「生クリーム食べ放題にゃ!」とにくきゅうをぷにぷにさせながら飛び付いた。
「おどろいたにゃ! もぐもぐ……すごい、おいしい……おいしいにゃ!」
 ぴょんぴょんと跳ね上がる貧乏っ子。軽いステップで怒涛の勢いで食、失礼、攻撃を繰り返していく。
「……クリームも食べきったら攻撃はどうなるにゃ?」
 それは企業秘密です!
 そういう様にドリームイーターはくねくねと体を揺らしている。
(「……うう……まだある……」)
 明るい顔をしていられるのは今の内だとももはお茶をお供に回復を周囲へと展開した。
 不安げな彼女はスサノオに「食べる?」と問い掛け乍ら賢明なる巨大パフェ完食の道を辿っていたがそろそろ飽きが来る時期であった。
「ふむ? いらぬならいただこうかのう!」
 もはや取り合いになる巨大パフェのケーキ部分をしっかりと確保していたウィゼはスポンジにアイスを沁み込ませぱくりと口に含む。
 知っているのだ。夏なのに温かな茶が無ければ凍えることを――!
 そうなのだ……。アイスばかりでは飽きが来ると! そして、冷たすぎて味覚も莫迦になるのだと!
 それを的確に理解していたウィゼはスポンジというゴッド素晴らしいアイテムを使用していたのだ。
 ゆっくりと紅茶を口に含んだ澪は花嵐と共にふるりと体を震わせた。相手の攻撃もパフェなことを考えれば冷え切った体には堪えるというものだ。
「花嵐、おいしそうでしょう?」
 ほら、と撫でる澪の目線の先にはドリームイーター。つまりはあれは食事なのだ。
「ハッ――」
 その時、雨音の中で何かが弾けた。
 べちゃりと尻尾についたクリーム。種族の誇り、レッサーパンダのプライドは甘く汚されている。
「……」
「お、おーい……?」
 恐る恐る話しかける神の声さえも超越し、雨音は地面をダンッと踏みしめた。
 その勢いには可愛いお皿に盛り付けをし続け他人に『押し付け』ていたサヤでさえもぱちりと瞬いてしまう。
「なにかありましたか?」
「しっぽ」
「しっぽ……」
 こてりと首を傾いだ儘のサヤ。怒りに打ち震える雨音は「しっぽ」と何度も繰り返す。
 重臣は悟った様にゆっくりと目を伏せ、ももはそろそろと後退してゆく。
「しっぽが汚れたにゃーー!」
 ぷちん、とキレたしまった雨音の回路。大暴れのレッサーパンダに畳み掛けるチャンスだとアンゼリカが顔を上げる。
「今だ! グラビティの氷は、アイスとは違う…お見せしよう!」
「た、確かに!?」
 メイド服姿のももは慌てた様に顔を上げ、前線でおろおろと動くスサノオに「攻撃だ!」とびしりと指さす。
「とりあえず、このアイスは食べておくからの!」
「糖質なんて世界の平和の前では気にしないことにしたんじゃ!」
 大暴れレッサーパンダの後ろでびしりと合図するウィゼと重臣。
 世界平和の前で糖質という言葉は必要ないのだという事を我々は学ぶことが出来たのだ。
 そんなこんなで以下略!
「さあ、この一刀で、最後にしてやろう!」
 アンゼリカの華麗なる切り分けでパフェの猛攻がぴたりと止まる。
 ――無事に、完食なのだ!


「ごちそうさまでした」
 両の掌をぱん、と打ち合わせアイスに濡れた衣服を見下ろしてウィゼはスプーンとフォークをしっかりと仕舞う。一番に食していたはずが、一番に耐え抜いたのは彼女であった。
「御馳走さんじゃった! 少年もまた適度に楽しめると良いのう」
 にんまりと笑った重臣はおやつに目が無い事からか『つめたい』に何とか耐え抜いた猛者であったのだろう。然し、年齢的にも甘いと甘いの何重奏とも言えないソレには存外、腹が冷えて大変なことになるかもしれない。
 一方で、つめたいにやられたものも多い。
「……」
 息を吸い込みアンゼリカは光を失いかけた瞳で虚ろに空を見上げる。
 夢の主に安息を与えられたならばケルベロスとしての責務は果たせた気もするが……巨大なパフェは案外堪えるものだ。
「ううっぷ……」
 ころりと転がっていたももは己の隣で首を傾ぐスサノオをちらりと見る。アイスをぺろぺろと舐めていた彼と比べれば自分のHPはもうゼロに等しかった。
「……温かいものってこんなに幸せなんですね」
「ええ、ええ、……あたたかいは大切ですね。ごちそうさまでした!」
 はあ、と息を吐きながら夏の温かな温度の中で凍える澪にサヤは小さく頷いた。
 目をキラキラと輝かせ一番にパフェへと飛び付いていた雨音とおいしくなあれと唱え続けていたフェクトがアイスのあった場所でややグロッキー状態なのに目をやって澪は目を伏せる。
「ア、アイスいっぱい食べれて幸せにゃ……」
「ううっぷ……おうちまで遠回りして帰らなきゃ……ゴッスタイルが……」
 神様的に素晴らしいスタイル――ゴッスタイルもパフェの前では完敗だ。
 かかか、と笑った重臣の声とまだまだ食べれるのう、と次なる『美味しいドリームイーター』を探すウィゼに目をやりながらフェクトは薄らと目を閉じる。
 ――ああ、あったかいって、しあわせ……なんだなぁ。

作者:菖蒲 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年7月11日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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