千年狐は山の奥

作者:飛翔優

●天狐を探して
 鬱蒼と生い茂る木々をかき分けて、腐葉土を大樹の根を踏み越えて、マコトと言う名の小学四年生の少年は進んでいく。道を外れて進んだ先にある、艶やかに緑陽輝く木々に満ち溢れた山林を。
「四尾の狐かぁ……どんなやつなんだろうなぁ。なんか、すっげぇやつって書いてあったけど……」
 漫画を読んでいた時に見つけた、四尾の狐。
 名を天狐。千年を越えて生きた狐が成る化物。
「なんか別の本も調べたら凶暴だ、とか書いてあったけど……ま、大丈夫だろ。とっておきの油揚げ、用意してきたもんな!」
 リュックサックを軽く持ち上げながら、マコトは臆する事なく歩き続けていく。
 背の低い木々のアーチをくぐり抜けた時、大樹の側に佇んでいる黒衣の女性を発見した。
「ん? なんでこんなところに……」
 自分のことをは棚に上げ、マコトは小首を傾げながら近づいていく。
 手を伸ばせば届きそうな距離へとたどり着いた時、前触れもなく女性が振り向いてきた。
「っと、こんにちは」
「……」
 女性は微笑み、一本の鍵を取り出していく。
 戸惑うマコトを見つめながら歩み寄り、彼の胸に鍵を突き刺した!
「えっ……」
 小さな声が上がる中、女性は鍵をひねる。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの興味にとても興味があります」
 引き抜けば、マコトは気を失い地に伏せた。
 入れ替わるようにして一匹の狐がマコトの側に出現する。
 狐は四つの尾を持っていた。
 尻尾の付け根がドリームイーターであることを示すモザイクに覆われていた。

●ドリームイーター討伐作戦
「……なるほど。なら」
「はい、そのために……っと」
 蓬生・一蕗(残影・e33753)と会話していた笹島・ねむ(ウェアライダーのヘリオライダー・en0003)は、足を運んできたケルベロスたちと挨拶を交わしていく。
 メンバーが揃ったことを確認し、説明を開始した。
「一蕗さんの予想から、四尾の狐……天狐とも言うらしいんだけど、それに興味を持った小学四年生の男の子、マコトくんが、ドリームイーターに襲われてその興味を奪われてしまう事件が起きているみたいなんです!」
 興味を奪ったドリームイーターは、すでに姿を消している様子。しかし、奪われた興味を元にして現実化したドリームイーターが事件を起こそうとしているのだ。
「この興味を元にしたドリームイーターによる被害が出る前に、撃破してきて欲しいんです」
 無事に倒すことができれば、興味を奪われてしまったマコトも目を覚ましてくれることだろう。
 ねむは地図を取り出し、街の外れにある山林を丸で囲った。
「ドリームイーターが現れたのはこの山林。マコトくんもこのどこかに倒れています」
 驚きを元にしたドリームイーターは山林を走り回っている。そのため、丸の範囲内を探索していればいずれ出会うことができるだろう。
「また、このドリームイーターは自分の事を信じていたり噂している人がいると、その人の方に引き寄せられる性質があるようです。上手くおびき出せれば、有利に戦えると思います」
 更に、ドリームイーターは人間を見つけると、自分が何者であるのかを問いかけるような行為をしてくる。正しく対応できなかったものは殺してしまうという。
「このあたりも作戦に組み込むと良いと思います! 最後に、今回のドリームイーターについて説明しますね!」
 姿は尾のつけ根がモザイクに覆われている、四尾を持つ狐。天狐と呼ばれることもあるという。
「マコトくんは漫画でそういう狐を見て、実際にいるんじゃないか? と気になって探しに出たみたいですね」
 戦いの際は妨害特化。グラビティは全て複数人を対象としている。内訳は敵を焼き尽くす狐火、足を止めさせる突風、心を奪う幻影だ。
「以上で説明は終わりになります!」
 ねむは資料をまとめ、締めくくった。
「何に興味を持つかは人それぞれ! 知的好奇心を持つのも良いことです。ですから、その興味が悲劇を生み出すことのないうちに……どうか、よろしくお願いします!」


参加者
ゼレフ・スティガル(雲・e00179)
ロベリア・エカルラート(花言葉は悪意・e01329)
伊佐・心遙(ポケットに入れた飛行機雲・e11765)
椿木・旭矢(雷の手指・e22146)
藍凛・カノン(過ぎし日の回顧・e28635)
蓬生・一蕗(残影・e33753)
ラルフ・ガーファ(アクロニム・e35444)
王・美子(首無し・e37906)

■リプレイ

●千年狐が住む山へ
 風が吹くたび木漏れ日揺れて、大地に恵みを与えていく山の中。ざわめく木々の間をくぐり抜け、ケルベロスたちは四尾の狐を探し練り歩く。
 小さな蝶々止まる花の向こう側、揺れる草の狭間を観察しながら、ゼレフ・スティガル(雲・e00179)は呟いた。
「千年生きたというくらいだから、きっと大きくてふさふさの尻尾なんだろうね。一本一本、抱き枕くらいあるのかな。真っ白か、それともキツネ色なのか気になるけど」
 どちらでもない蝶々と花から視線を外して大樹の影へと向き直る。
「案外自分で枕にして寝ているかもしれないな……あれ、結構可愛らしいんじゃない?」
「……可愛らしいかは個人の感想に任せるが、本来、悪さをしない佳い神獣と物の本では書いてあったな」
 小鳥のさえずりが聞こえない方角を眺めていた椿木・旭矢(雷の手指・e22146)が、首を傾げ続けていく。
「何故か、ドリームイーターは悪さをするように捻じ曲げられているが」
「そうだね。もしかしたら、マコト君の呼んだ本とかでそういう風に変わっていたのかもしれないよ。要素の付け足しや別のものとの融合なんて、よくある話だし」
 ゼレフが推測を語っていく。
 藍凛・カノン(過ぎし日の回顧・e28635)が頷いた。
「そうじゃの。山と言うのは物の怪類の噂が絶えぬし、猫又やら九尾やら尾の別れた物の怪も有名じゃしの」
「長生きってのもな。人間だって、千年も生きりゃ化物にもなるだろうよ」
 最後尾で観察を行っていた王・美子(首無し・e37906)は、気のない表情を浮かべながら首を軽く回していく。
 彼女の首に走る地獄の炎が害を抑えた火の粉を散らす中、伊佐・心遙(ポケットに入れた飛行機雲・e11765)は弾んだ調子で坂の向こう側を確認しに行った。
「四尾になるのに千年なんだよねー。天狐って初めて聞いたよ、名前がかっこいいと思うなー!」
 わくわくおめめで周囲を見回していく彼女の背に注がれたのはきっと、暖かな視線。
 ゼレフは銀の瞳を細めながら、頭を軽くかいていく。
「ま、いずれにせよ期待しつつ注意もしておこう。まだ近くにはいないと思うけどね」
「ああ、そうだな。いつ遭遇しても良いよう、備えておくべきだ」
 同意し、旭矢は心遙が戻って来るのを待った上で移動を再開した。
 開けた場所、木々の途切れた場所、草花が繁茂している場所、崖の近く……特徴的な何かがあるたびに足を止めて周囲を観察していく。
 木々が立ち並ぶ視界の悪い場所へと到達した時、右手側前方の茂みから何かが近づいてくる音が聞こえてきた。
「……」
 旭矢が仲間たちを手で制し、ガサガサと音を立てている茂みを見つめていく。
 薄い影を浴びてなお緑鮮やかな葉の間、キツネが顔を覗かせた。
 キツネはどんぐりまなこを輝かせ、右へ、左へとケルベロスたちを見回していく。
 草むらの中に見えるのは、キツネと同じくらいの大きさを持つふさふさ毛並みな四本の尾。
 ゼレフが小さな口笛を響かせた。
「立派な毛皮だねえ」
 もっとも、尾の付け根にはモザイクの群れ。
 ケルベロスたちが四尾のキツネ……天狐の姿をしたドリームイーターを観察する中、どこからともなく厳かな声が聞こえてきた。
「我は誰だ」
 くりくりな瞳を見つめ、旭矢は答える。
「……九尾は有名なのだが、あんたは尾が足りんか。さあ、なんという狐だったか……俺には分からんな」
「尻尾が四本……天狐ってやつかな?」
 一方、ロベリア・エカルラート(花言葉は悪意・e01329)を含める多くの者たちは正しい返答を行っていく。
 ドリームイーターは自分の名を呼んだ者たちを満足気に見回した後、瞳に宿す光を厳しいものに変えて旭矢ら答えを違えた者たちを射抜いていく。
 睨み返し旭矢らは身構えた。
 場が静まり返る中、天狐の姿をしたドリームイーターを倒すための……マコトの興味を取り戻すための戦いが開幕する……!

●天狐との戦い
 ラルフ・ガーファ(アクロニム・e35444)がいの一番に飛び込み、蹴りを放つ。
 後ろへ跳び回避したドリームイーターは植物のない腐葉土の上に着地して、一つ、二つと小さな炎を生み出し始めた。
 無数に増えていく炎を瞳に映しながら、蓬生・一蕗(残影・e33753)は隣に立つ旭矢へと意識を向けていく。
「出来るだけ庇い、誰一人倒れることなく守れるよう努めよう」
「ああ。そっちは任せた、一蕗」
 頷き合う中、無数の炎が扇状に広がる形で解き放たれた。
 一蕗はさっそうと炎の中に飛び込んでいく。
 身をを焼かれながらも鎖を振るって、旭矢、ロベリアのビハインド・イリス以外の前衛陣へと向かう炎を叩き落とす。
 出会った際の返答が効いているのだろう。ドリームイーターの瞳に一蕗と旭矢以外が写ることはない。
 程なくして放たれた突風も彼らを含む前衛陣に向けたものだった。
 耐えるため、抗うため、一蕗は腰を沈ませていく。
 膝を土につけてブレーキをかけながらも、ジリジリと後退させられた。
 体がきしみ始めたようにも思える中、不意に、痛みを拭う暖かな力が体を包み込んできた。
 それが美子の力だとは知っているけれど、視線を向けることはない。今の彼女は、労われることも望んではいないだろうから。
 ドリームイーターから最も遠い場所。美子は軽やかなステップを踏み続け、花びらのオーラを踊らせている。
「畜生、メルヘンかよ……」
 真っ赤に顔を染めながらも、悔しげに唇を結びながらも、足を止めることはない。
 少し前に仲間を守る紙の兵士はばらまいた。後は自分が恥辱に耐えている限り、狐火も突風も幻影も問題にはならないはずだ。
 仮に旭矢か一蕗がバランスを崩したとしても、イリスが間に入ってかばってくれるはず。
 いざとなれば自己治療による危機脱出を呼びかける余裕もある。
 けれど、やはり恥ずかしい。
 動きが淀まぬよう心を強く持ちながら美子はただただ舞い踊る。
「……せめてオーラの形が違えば、いやしかし……」
 可愛らしい舞踏と悔しげな声が響く中、再び盛りながらも沈下していく炎の群れ。
 火傷が癒えていくのを感じながら、一蕗は腰を落としていく。
 本当のところ千年も生きるキツネがいるかどうかは定かではない。けれどもし居るのなら、化け物や怪物の類ではなく神聖な存在ではないかと思う。先程語らったように、天狐は本来、悪いことはしないという話もあるのだから。
「……」
 名を汚すのは悪いからしっかりと退治する。
 そのために再び炎の中へと飛び込めば、火傷する前に花びらのオーラが癒やしてくれて……。

 狐火を放ち終えてなおドリームイーターに残る炎は紫色。
 ちりちりと毛並みを焦がしていく炎と同じ色を纏うロベリアが、鉄塊のごとき剣を振るい刻んだから。
 少しだけ距離を取ったロベリアは、最も熱き場所に狙いを定めで鎖を鞭のように振るっていく。
 左側へ転がることで避けたドリームイーターの紫炎からは火の粉が散り始めた。
「突風、来るよ!」
 風によって散らされたものだと、ロベリアは念のために身構える。
 前衛陣も次々とバックステップを踏んで影響範囲外へと逃れていく中、最も近い場所にいた旭矢は、一つ星の欠けたうお座のゾディアックソードを地面に突き刺しその場に留まった。
「っ……!」
 刃を僅かな風よけとして、突風を受け流していく旭矢。周囲の腐葉土があらかた拭き散らかされるも、彼自身に変化は訪れない。
「この程度で俺は止まらん」
「椿木さんが耐えてくれている内に……」
 滞りなく治療が行われていく中、カノンが大きな鎌をぶん投げた。
 幾つもの円を描きながら虚空を駆ける大鎌を、ドリームイーターは四本の尾で跳ね除ける。
 直後、大きな砲弾が小さな体をふっ飛ばした。
「……ふぅ」
 担い手たる心遙は深呼吸を刻むと共に、長柄のハンマーを構え直す。
 カノンは打ち返されてきた大鎌を掴み取った。
「それなりに上手くいっているようじゃのう」
 ロベリアとカノン。
 性質は微妙に異なれど、双方とも動きの精彩を削ぐ事と継続的に体力を削ることを主軸に行動していた。
 徐々にその結果が現れ始めているのだろう。
 反撃として放たれた幻影をものともせず、ゼレフが長柄の刃を袈裟に振り下ろした。
 ドリームイーターの尾をかすめ、艶やかな毛並みを削ぎ取っていく。
 さなかには美子の舞踏が治療の花びらを吹雪かせて、幻影による影響を完全に消し去った。
 振りほどけない呪縛が重なっていることをドリームイーターが一番良く理解しているのだろう。消し去ることのできない紫炎に蝕まれながら、高く、高く咆哮した。
 カノンは若干眉根を下げていく。
「……ちょいと可愛そうな気もしてきたがのう」
「あいつはマコトくんの興味の形よ? 取り戻さなくちゃ」
 短く諌めつつ、ロベリアは鉄塊のごとき剣に紫炎を走らせた。
「違いない」
 距離を詰めていくロベリアを、カノンは寂しげだけれど迷いのない笑顔で見送っていく。
 深い山林を照らし駆けて行く紫色の炎。その行く先が同じ色をした炎の中心であるように、カノンは大地を駆け回るドリームイーターを指し示した。
 間を置かず、オーラの弾丸をぶっ放す。
 ドリームイーターが尾の一振りで弾いた瞬間に、ロベリアが紫炎の剣を振り下ろす!
 一本、飛んだ。
 モザイクに覆われていてつなぎ目すら定かではない尾が、一本。
 光に変わっていく尾を横目に捉えながら、ロベリアは本体にさらなる紫炎を注ぎ込み……。

 焼かれ続けてなお艶やかに輝く毛並みが逆だてば、無数の狐火がドリームイーターの周囲を満たす。
 すかさず一蕗が旭矢、イリスと共に飛び込んだ。
 解き放たれる前の狐火を払い消し、被害を最小限度に押さえ込む。
「誰一人倒れさせはしない、護ってみせる」
「護ってくれている内に、こはるたちが……!」
 光の剣を輝かせ、心遙はきゅっと息を吸う。
 視界から木々を、聴覚から木々のざわめきを……全ての感覚からドリームイーター以外の存在を消し去り、間合いの内側へと踏み込んだ。
 右へと飛び逃れんとするさまも、着地と共に走り出していくさまも、散りゆく紫炎ですらもひどく緩慢に思える世界の中。
 先回りする形で踏み込み、光の剣を横に薙ぐ。
 ドリームイーターはすっ転び、バウンドしながら大樹のもとへと向かっていった。
 ラルフが正面へと回り込む。
 飛んできたドリームイーターを、高く高く蹴り上げた!
「……」
 うめくような鳴き声が聞こえて来る。
 大きな反応は見せずにラルフは距離を取った。
 腰元の刀に手をかけながら、時の流れが鈍化していく世界を観察し始める。
 落下していくドリームイーターに炎斬が、刺突が鎖が浴びせかけられていく。
 空中で弄ばれ地面に激突しながらも、ドリームイーターは立ち上がり……。
 ――居合い、一閃。
 ラルフの刀が虚空を裂く。
 風刃が腐葉土を割りながら、ドリームイーターの尻尾を一本切り飛ばした。
 紫炎は熱を増し縛鎖は強靭なものへと変わって行く。
 走り出そうとした姿勢のまま、ドリームイーターは動けない。
「動きは封じた。トドメと行こう」
「うん!」
 心遙が短く息を吸い、掌に力を込めていく。
 掌に集いゆくグラビティの光が輝く中、ゼレフが握る銀の牙が尾の一つを縫い止めた。
「次に会う時は九本になっているといいね」
 熱が溢れ、銀白の炎をドリームイーターの内側より溢れさせた。
 混じり合う銀と紫の炎。
 心遥は踊ることもできないドリームイーターを見つめながら、グラビティの光にふっと息を吹きかける。
「月の涙、星の鼓動―夜を超えてかがやけ……!」
 天球儀のように幾つもの光が作用しあい、ゆっくりと回転して風を生み出していく。
 高く掲げるとともに風は強さを増し、やがてドリームイーターを巻き込むほどの嵐となった。
 突風が巻き起こされた時より強く、誰かが叩きつけられた時よりも激しく木々がざわめく中、嵐に巻き上げられたドリームイーターは太陽の光に混じり……。
 ケルベロスたちが見つめる中、形を失い光と化した。
 太陽光に遮られて後を追うことはできなかったけれど、きっと、その光はマコトのもとへ……。

●新たな冒険へと備えるために
 各々の治療や事後処理を終えたケルベロスたちは、希望者を募りマコトの捜索を行った。十分ほどの時が経った後、写真片手に捜索していたラルフが木陰で寝転んでいるマコトを発見する。
「ここにいたか。無事で良かったな」
 上手い具合に草がクッションになってくれたのだろう。少々の擦り傷はあるものの、概ね無事と呼んで良い状態だった。
 ラルフが仲間たちを呼び集める中、マコトは小さな風の訪れと共にゆっくりと目を覚まして行く。
 キョロキョロと周囲を見回していく光景を、ケルベロスたちは明るい感情を胸に見つめながら説明を行った。
 上手く飲み込めないのかキョトンとした顔をしているマコトの頭を、カノンが優しく撫でていく。
「ともあれ、今日は少々災難じゃったな。まだまだ日は明るいが……今日はもう、気をつけて帰るが良いぞ」
「え……」
「私も、今日は休息が必要だと思うな。送っていくよ」
 ロベリアも手を伸ばしていく。
 どうしようかと、マコトは若干悩む様子を見せた。しかし、ドリームイーターに襲われたことによる消耗を本人も感じていたのだろう。
 頷き、ロベリアが手を引くままに立ち上がった。
 マコトの家に向けて下山し始める中、ふとした調子で旭矢が首を傾げていく。
「まあ、反省しすぎず、ほどほどに冒険しろ。今後もな」
「……うん!」
 曇りのない笑顔と元気な返事に迷いはない。
 今日はちょっとだけ怖いことが起きてしまったけれど……彼はこれからも、様々な興味を胸に、好奇心赴くままに冒険を続けていくことだろう。
 もちろん、大切な人を悲しませることがないように、万全の準備をした上で……!

作者:飛翔優 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年6月20日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 0
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