●忍びに忍び
一見、古めかしい日本家屋を思わせる室内。
枯れ木のような中年男性(黒尽くめ)が掘りごたつに足をつっこみ、寄木造のテーブルにつっぷして泣き濡れていた。
「だってだって、忍者カフェって言ったらやっぱりカラクリ大事でござるしっ!」
どんっ。
軽く握った拳でテーブルを叩くと、どこからともなくテーブルの中からメニュー表がにゅっと顔を出す。
「あと、忍者と言えば、忍犬連れてないとでござるしっっ」
ごんっ。
掘りごたつの角を蹴ったら、どこからともなく、首に赤いバンダナを巻いた一匹の柴犬がわふわふっと駆けて来て――そのまま駆け去った(多分、オーダー伺いを担う筈だった)。
「それに何より、忍者カフェなんだから忍んでいないといけないと思ったんでござるぅううう」
……そう、忍者カフェなるその店は。
路地が複雑に絡み合う繁華街の一角の、影の影の影に店舗を構えていた。
入り口は、両隣の店舗の間にひっそり(黒く塗られた壁はそもそも境が分かりにくいのに、見た目はただの壁。しかも引き戸)。
当然、看板なぞ出ているはずもない。
つまり、だ。
「分かっているでござる。我の拘りのせいで、この店は潰れてしまったんでござる」
忍びに忍んだ忍者カフェは、開店から僅か一か月で敢え無く閉店。
様々なカラクリを施した店内は、殆どお客様に楽しんで貰えることなく埃を被っている。当然、忍者ラブな店長は後悔のどん底だ。
そんな状態と来れば、まぁ。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『後悔』を奪わせてもらいましょう」
第十の魔女・ゲリュオンが現れ、店長の後悔を奪うと、忍者っぽい外見の店長型ドリームイーターが爆誕するのであった。
●ござるござる
「合言葉は『ござるござる』ですでござる」
若干、リザベッタ・オーバーロード(ヘリオライダー・en0064)の日本語がおかしくなっているのはさておいて。
念願の夢であった忍者カフェをオープンさせた忍者大好き中年男性が居たのだが。
立地から忍びに忍びまくって発見さえ面倒くさい事にしたせいで、この度残念ながら閉店の運びとなり。結果、彼の後悔がドリームイーターに奪われるという事件が起きてしまった。
「後悔を奪ったドリームイーターは既に姿を消していますが、新たに出現した忍者風店長型ドリームイーターが更なる事件を起こす前に、皆さんに対処して頂きたいのですござる」
そうすれば後悔を奪われ意識を失っている中年男性も目を覚ます、と付け足し、リザベッタは事件解決に必要な事を説明し始める。
一つ。
忍者カフェ店内は様々なカラクリが施されているが、そこそこの広さがあるので戦闘は問題なく行える。
一つ。
敵ドリームイーターには配下はいない。
一つ。
一度は閉店してしまった忍者カフェだが、今はドリームイーターが営業再開中。メニューは様々なドリンク(ただし全部お抹茶風味のお抹茶色)と、色んな味の兵糧丸もどき(チョコ味、ストロベリー味、きなこ味、よもぎ味、ドリアン味などなど)。
「店内に乗り込んでいきなりドリームイーターを叩きのめしても良いですが、まずはお客として忍者カフェを堪能してあげると、ドリームイーターの力が弱まりますでございますでござるので。皆さんも忍者っぽくあれこれ楽しんでみると良いんじゃないでしょうかでござる」
店内ではカラフル忍者装束がレンタルされているので、それを着てなりきるのも良いかもしれない。
「全てはディヴィニティさんが懸念された通りでしたね……皆さん。どうかこの忍者大好き店長さんを助けてあげてくださいでござる!」
そーです。
これはセリア・ディヴィニティ(忘却の蒼・e24288)が危惧した案件。
そういうわけで、皆さん。
力を貸して欲しいのでござるー。
参加者 | |
---|---|
エルモア・イェルネフェルト(金赤の狙撃手・e03004) |
古峨・小鉄(とらとらしっぽ・e03695) |
茶野・市松(ワズライ・e12278) |
姫宮・楓(異形抱えし裏表の少女・e14089) |
ラズリア・クレイン(蒼海のラケシス・e19050) |
セリア・ディヴィニティ(忘却の蒼・e24288) |
フィアルリィン・ウィーデーウダート(死盟の戦闘医術士・e25594) |
氷月・沙夜(白花の癒し手・e29329) |
「まさか、こんな努力の方向音痴とも言うべきカフェが実在するとは……」
懐にそっと何をか仕舞い込み、セリア・ディヴィニティ(忘却の蒼・e24288)は壁にしか見えない入り口を見る。
「どうか、しましたか……?」
「いえ、なんでもないわ……でござる」
姫宮・楓(異形抱えし裏表の少女・e14089)の弱弱しい問いかけに、はっと我に返ったセリカは引き戸に手をかけた。いや、実在も何も。この事件を危惧してたのはあなたですからね、とか。さっき仕舞ったのが『このカフェがヤバい! 百選』とかタイトルからしてアレな雑誌だったぽいとか色々ツッコミ所は満載だけどもっ。
いざ、ござるござるの忍々活劇、開幕でござる!
――の、前に。
フィアルリィン・ウィーデーウダート(死盟の戦闘医術士・e25594)、ぽつり。
「そういえば、私達って正義のケルベロス忍軍でもあるらしいですよ」
そだね、タイムリーだったねー。
●ござる!
「入り口か分かり難いなら、庭からとも思ったのですが……」
「え、う……ゴザるぅ」
フィアルリィンにしょんぼりさせてしまって、白前掛け店長(もどき)もしおしお。此処は繁華街の一角、庭を確保するだけの資金がなかったんだ――というのはさておき。
「折角なので白のくノ一っぽい忍者装束をレンタルしてみます……で、ござる」
たどたどしいござる口調で氷月・沙夜(白花の癒し手・e29329)は、近くの壁を軽めにドン。何処か扉が回転して、衣装棚が出てくるかなって思ったんだ。
その予想は正解。正解ではあった……けど。
「ふぎゃっ」
突然、飛び出した壁材はまさかの古峨・小鉄(とらとらしっぽ・e03695)を直撃。そして「あいたたなのじゃ……」と小鉄が赤くなった額をこすると、背負ったリュックが心配そうにもぞり。
「大丈夫じゃ、お花ちゃんは安心しとるんじゃ」
こそり呟きはリュックの中のボクスドラゴンへ。本当は一緒に遊びたいけど、サーヴァントを表に出すと、ケルベロスだってばれちゃうので今はじっと我慢の子なのでござる。
それに貰ってしまった先制パンチも忍者カフェの醍醐味と思えば、「すってきー♪」となるのが自由奔放悪ガキ健康優良児な小鉄。
「口コミ足りひんだけとちゃうの? 黒塗り壁もカッコええし、忍びは忍じゃ。通の人には判る魅力があるでござるじゃ」
さっそく店内きょろきょろ(壁歩きで自由自在!)な小鉄のわくわく気分は、「皆さまで楽しく過ごすでござるですよっ」なラズリア・クレイン(蒼海のラケシス・e19050)も同じ。
「えい♪」
見つけた思いっきり怪しげな突起を、ラズリアは迷わずポチり(『押すなよ、押すなよ!』って前振りですよね、とラズリアは証言しており)。
どん。
「きゃあああっ」
天井から落っこちて来たハリボテ忍者に楓は驚嘆。更に、
「えっ、きゃあああっ」
目の前を過っていった横断幕ならぬ『いらっしゃいませ』座布団に気を取られ、あからさまな段差に引っ掛かって華麗に転倒。
……。
「と、とりあえず。着替えちまおうぜー」
ハードな歓迎(起動させてるのは同胞だが)に、茶野・市松(ワズライ・e12278)は唐草模様の風呂敷包みをぎゅっと抱き締めた(中にはウイングキャットのつゆさんが収められているモヨウ)。
「ゴージャスなわたくしに似合うのは、やはりゴールデン! 忍犬なら、ゴールデンレトリバー!」
すちゃっと。上から下まで、金色尽くしのに忍者衣装に着替え、エルモア・イェルネフェルト(金赤の狙撃手・e03004)は縦ロールを揺らしてどやぁ。
「フィンランドからやってきた新世代型ニンジャの登場でございま……ござる!」
新世代型イコールなんか凄い。序に言うと、称号の『赤金』から分かるように、目立つの万歳、忍ぶ気まったくないけど忍者は忍者、滅茶苦茶上等エルモア嬢、また縦ロールばっさぁやってどやぁ。そんでもって。
「おーっほっほっほ!」
お約束的に高笑い。だが、勘違いしてはいけない。これは彼女なりの自我を保つための苦肉の策。ござるのせいでお嬢様言葉が封じられるなんて、アイデンティティの危機なんだものっ。
かくして。
「なぁ、オレ似合うだろ?」
大人なのに煩い系市松、オーソドックス忍者に。
「にんにん、です……ござる」
沙夜、極めて露出度低い真っ白くノ一に。
「いくでござるじゃ!」
自前の白虎尻尾で床をたすたす小鉄は、水色忍者に。そんでもってフィアルリィンは自前(!?)で変身を遂げ。まずは皆で仲良くカフェタイム。
「ゴールデンはいないんですの、でござる? 残念ですわ、でござる」
「ここかしら……ござる?」
ゴールデン忍犬は所属していないのを知らされしょんぼりエルモアを横目に、ござる口調に照れを覚えども、しっかり使っていく真面目なセリア嬢、適当に寄木テーブルを叩いた。
したら、ば。
「きゃあ、……、きゃああああ」
……楓の悲鳴を順に追って説明すると。まず、楓が座っていた床が数センチ上がった(巻き込まれかけた市松、もぞもぞ動いた風呂敷包みのお陰で無事回避!)。気を取り直して、別の所を叩いてみた。結果、天井から蜘蛛の糸っぽいのが垂れてきて、楓の顔にぺちょりした。
「一瞬も気が抜けませんね……で、ござる」
初っ端のハプニングも相俟って沙夜のドキドはMAX。けれどその分だけ慎重になった沙夜は、無事にメニューゲットと御用聞きの忍犬召喚に成功!
「あ、あ! 柴わんこ! 柴わんこ! 柴わんこじゃー!」
「きゃわんっ!?」
猫化の筈なのに初わんこに小鉄大興奮。おかげで現れた赤いバンダナ巻いた柴犬は、スルーする暇もなく小鉄の腕に収まったのでした。めでたしめでたし。でござる。
●ござるござる♪
さらさらさら。郷に入っては郷に従えに倣い、用意しておいた和紙に筆ペンで全員分の注文内容を記入して。
「この密書、主に届けて欲しい……ので、ござる」
フィアルリィンもモフっていた忍犬へ沙夜はオーダーを託す。わふわふっ。
そこから待つこと数分。
「わたくし一押しはストロベリーでございますわでござる。だって抹茶ストロベリーのスイーツとかもございますござるから、ドリンクにも合う筈でございますござる」
縦ロールわっしゃわっしゃエルモアさん、逐一ござるをありがとう。そんな感じで、テーブルには様々な兵糧丸とドリンクがずら~り。
ストロベリー超プッシュながらも実は和風テイストにも興味津々なエルモアへは、沙夜がシェアを申し出たりしたりして、いざカフェタイム開幕――なのだけども。
「……ストロベリースムージー?」
何処からどう見ても抹茶なグラスの中身に、セリア戦々恐々。
「香りも……抹茶」
どきどきしつつ、意を決して一口――。
「味も……ストロベリー……!?」
味はちゃんと苺なのに、逆にセリア驚嘆。この色味、香りから、目的の味になる理由は深く考えちゃいけないゾ☆
「日本の歴史は素敵でござるですね」
白い肌に青い髪と瞳ながら、しっかり日本生まれの日本育ちなラズリアは、無難なお抹茶を頂きほっこり。
「不思議ですね、忍者って聞くとわくわくするのです――ところで、どなたかこの怪しげな色の兵糧丸もどきの味見、してみません?」
そしてチョコ味の兵糧丸もどきを味わいながら、黄色とも緑色とも言えないモノをちらり一瞥。
けれど、メニュー表のおかげで全員正体を知ってるから当然、二の足を踏む。
「言い出しっぺが食べるべきでしょうか……」
だからラズリアが先ず動いた。すると、
「私、好き嫌いありませんから……で、ござる」
献身的な沙夜が生贄に手を挙げた。あれ、これもお約束パターンじゃね? 当然、末路も然り。
「頂きますでごz……」
終いまで言い切れず沙夜、倒れた。ぱたり。シュガーコーティングで抑えていたが、口に放り込めば強烈な異臭は誤魔化しきれず。恐るべし、ドリアンパワー!
だったんだけど。
「沙夜さん、あなたの勇姿は忘れません。それにしても、鞘や柄が容器になってるのも面白いです――」
一通り店内探検(壁歩きしつつ)を終え、そんでもって畳返しにハマっていたフィアルリィン。喉が渇きました、と抹茶フロートごくりの後に、問題のブツをぱくり。
「あら、これは忍者味だったのでしょうかござる?」
――まさかの、納得!
流石、困った時は攻勢あるのみがキャッチフレーズなだけはある(多分)。
「ところで、私。さっきからこの掛け軸が気になっているんですが……まぁ」
そして何の気なしに、壁にかかっていた掛け軸をぺらり。
「ぶぇーぶぇー」
そこには当然の如く隠し通路があったのだが、動物変身してたせいで完全に罠から抜けられなくなった小鉄(本気泣き中)がおりましたとさ。
教訓。
人間サイズで作られてる空間で、あちこち隙間に入れるからと小さくなると、思わぬ窮地に陥る可能性がある。
ここ、テストに出るからメモっておくでござるー。
こうして程よく甘味等々を味わった後。
「さぁ、全カラクリ制覇致しますわよござる。だってわたくし、負けず嫌いですのでござる!」
金髪縦ロール(以下略)してエルモア、ぐいぐいハッスル――した、ところ。
「ふぉっ」
お茶もそこそこカラクリ堪能し、突飛な出来事に慣れて来た筈の市松の頭上がぱかっ。唐突過ぎてつゆレーダーも追いつかず、華麗に白粉塗れ。背にある竜翼で飛べば回避も間に合ったかもだが、そういうのは封印。
「だって、今日がござるござるだからなでござる」
ござるをゲシュタルト崩壊させつつ、市松けらりと笑う。だってこういうのを含めて愉しいのだ。
「お、小鉄。なんかあったかー?」
「ここ、ここ! ここ危険な匂いがぷんぷんじゃ」
すっかり少年の心を取り戻した市松、ガチ少年小鉄と(サーヴァント隠し仲間でもある)一緒にきゃっきゃ。因みに、現在彼らの目の前にあるのは、変な影が描かれた障子。
「これは開けるしかないのじゃ」
普段なら食べ物に飛びつくけど、今日ばかりはカラクリ万歳な小鉄、目をキラキラ。勿論、市松に異論はなく。風呂敷やリュックがもぞもぞ訴える危険を省みず、2人は威勢よく障子を横に開き――……。
「やっぱりそうくるよなーっ」
「あははなのじゃー」
「きゃあああ!」
案の定、矢の雨が二人を襲い(この時、セリアさり気なく何気なく流れ矢キャッチ。電動でもグラビティでもない仕掛けに謎の感動を覚えていた)、続いて開いた床の穴(通称、奈落)に飲み込まれてしまったのだった。
あ、最後の悲鳴は、安定の巻き込まれ女王。楓のものでござるよー。
ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ。
「……いえ、楽しんだはずです……多分」
そうして楓の息が絶え絶えになる頃。満を持して、ケルベロス達は正体を明かす!
「さぁ、いざ尋常に勝負でございますわでござる!」
「ナッ、ナンダ、とでござるぅ!?」
ゴールデンエルモアに宣戦布告されて、夢喰いが事の真相に気付いても既に遅し。
「つゆ!」
「お花ちゃん、ゆくのじゃ!」
二体のサーヴァントもやーっと解放されて良かった良かったで、戦闘開始ぃの巻きでござるぅ。
●ござるっ!
「私に眠る脅威……異形の魂……、お願い……、私を……皆を助けてあげて……!」
捧げる祈りは魂へ。っそうして灰髪黒瞳気弱な少女であった筈の楓は一転、金髪赤瞳の『人格』を顕現させて白装束を脱ぎ捨てる。
「そんなに拘るならいっそ螺旋忍者か忍軍になれば良かろうが、忍を営利物にする奴に、死線は越えられぬよな」
攻撃的に敵をねめつけカエデは言う。あれこれ含めて自分自身も忍者っぽくないのは華麗に棚上げて。
「ぬぬ、サセヌですござル!」
とまぁ、夢喰い忍者も抗ってみるものの。忍者カフェを堪能されきった後なので残念グレードダウン。
「皆さんの事は、私が守ります……で、ござる」
(「口調を変えるって、意外と難しいですね」)
白いくノ一沙夜、なんやかんやで傷を負った楓(本人曰く、カエデ)に緊急オペを施しながら、ヘリオライダーの少年の完璧な言葉遣いを思い出す余裕もばっちり(いや、おかしかったからね、あれ。思い出補正凄い)。
って、ゆーか。
「お遊びはここまでござる! ……ってもうござるは要りませんのよ!」
そう! ラズリア嬢の仰る通り。かくて面倒な語尾とおさらばしたラズリアは、古の剣姫が討伐したと云われている亡霊王の槍をエネルギー体として召喚し、鋭く激しい一撃で夢喰いの体力をとんでもなく削った。お陰で、白前掛け忍者風はもうへろへろ(略したけど、この前にも数手攻防があったのですよ!)。
終わりはもう間近。序にもう『ござる』は要らないけど。付き合って下さる方は、是非最後まで!
「ゴールデン忍法! 煌く氷の波動! 勿論、ゴールデンに煌きますわ、でござる!」
どうやらやりきってくれるらしいエルモア、ただのフロストレーザーをゴールデンにぶっぱする。
「此の手に宿るは氷精の一矢。――さあ、射ち穿て」
照れが隠せなかった(危惧した当人は以下略)セリアは、普段通りに凍てつく光線を放つ。直前のエルモアと雰囲気被っちゃったのは気にしない!
「炎竜の大筒、いくですよ!」
入店前から忍者だったフィアルリィンは、どうやらエルモア派。戦闘序盤中盤は沙夜と共に癒しを担っていたが、もうそれも終わりとばかりにドラゴニックミラージュを忍者の大技っぽく打ち放つ。
「うう、ウウ……で、ござ……る」
ぶすぶす、ぶすぶす。
炎に巻かれて、夢喰いは今にも消え入りそう。と、来れば。
「行くぜ、小鉄!」
「任せるのじゃ。お花ちゃん、つゆも一緒に征くじゃー!」
壁歩きでありとあらゆる角度から忍者カフェを知り尽くした青年忍者(市松)と水色忍者(小鉄)は、絶好の角度から夢喰いに飛び掛かり。
「ござるござるで」
「ござるんじゃー!」
どがーん(お約束的効果音)。
市松は渾身の鬼拳、憧れの手裏剣を受けそびれた小鉄も音速超えの拳。そしてつゆは引っ掻き、お花ちゃんは体当たり。息吐く間もない連携で、彼らはデウスエクスに永遠の終焉を呉れてやったのでござる(なお、トドメはお花ちゃんでした)。
「とても楽しかったです」
「これからも頑張って欲しいーじゃ」
ラズリアの笑顔と、再開したら是非呼んで欲しいと尻尾たすたすしながら小鉄が願いに、目を覚ました枯れ木忍者は晴れやかに頷く。
「任せて、約束するよ」
「その時は、もう少し敷居は低くて良いのではないかしら……」
セリアさん、忠告ありっす!
「色々改善点もあると思いますのよ。まずはお土産も起きましょうよ。ござーるでバザ――」
おおっと、ゴールデンエルモア! そこまでだ! それ以上はちょっと危ないかもしれない。
然して、一件落着。
いつか再開した折には、小鉄くんのみならず。皆さん是非、お立ちより下さいでござるっ☆
作者:七凪臣 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2017年6月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 6/キャラが大事にされていた 4
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