「はあ……」
ドアに『閉店』の張り紙がある店の中。床にモップがけをしながら店主らしき女性が溜息をついた。20代半ば位だろうか、髪をアイスクリームモチーフのアクセサリーでまとめ、エプロンもアイスクリーム柄。店内にアイスクリームのショーケースもおかれている事から、ここはアイスクリーム店だったのだろう。
「アイスクリームが好きで好きで始めたのに、借金だけが残っちゃったよ……」
こぼれそうになった涙をぬぐい、女性はモップを置くと、ショーケースの前に置かれていた立て看板を片付ける。
「やっぱりこれがいけなかったのかなあ……」
立て看板には『アイスクリームのお味とシングルかダブルかトリプルか! は運におまかせ!』とかかれている。
壁際に看板を折りたたんだ店主は、ふと誰かが店内にいることに気づいた。
「あれ? あなた誰、」
ばたりと店主が倒れる。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『後悔』を奪わせてもらいましょう」
第十の魔女・ゲリュオンが、鍵を手に言った。
そしてゲリュオンの隣には、店主と同じエプロンとアクセサリーをつけ、さらに頭の上に山盛りのアイスクリームの入ったカップをのせ、両手にもアイスクリームコーンを持った女の子が、にっこり笑って立っていた。
「うーん、わたしもアイスは大好きだけど、種類や量が選べないんじゃ、がっかりしちゃうお客さんも多かっただろうな」
セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)の説明をきいていたプルトーネ・アルマース(夢見る金魚・e27908)が言った。眉毛凛々しくリボン可愛いテレビウムのいちまるも、うんうんと頷く。
「『後悔』を奪ったドリームイーターは既に姿を消しているようですが、奪われた『後悔』を元に現実化したドリームイーターが事件を起こそうとしています」
「この女の子が近づいてきた人をお店に引き入れて、無理やりサービスをするんだね。今回の場合は『おまかせの味のアイスがシングル、ダブル、トリプルのどれかで出てくる』サービス、ってことかな?」
「はい。受けたサービスを心の底から楽しんだ場合は見逃してもらえる場合もありますが……」
「嫌いな味のアイスクリームがでてきちゃったり、逆に大好きな味だからいっぱい食べたかったのにシングルだったりしたら……」
「やはり楽しめず、ドリームイーターに殺されてしまうでしょう」
「うん、被害が出る前にこのドリームイーターを倒さないとね。倒せば店主さんも目を覚ますんだったよね?」
「はい。彼女はお店のバックルームに寝かされているようです」
ドリームイーターは1体。戦闘場所はドリームイーターの力で営業を再開している店内となり、戦闘時にはアイスクリームを投げてきたり、手に持ったコーンで刺してきたりする。ポジションはクラッシャー。
店にのりこんでいきなり戦闘をしかけることもできるが、客として店に入ってサービスを受け、心から楽しんであげた際には、満足したドリームイーターのポジション効果がなくなる。
またその場合、意識を取り戻した被害者も『後悔の気持ちが薄れて前向きに頑張ろうという気持ちになる』といった効果も発生する。
「店主さんのこともあるし、そのあたりはみんなでよく相談したほうがいいね。とにかくがんばろう」
プルトーネの言葉にいちまるも、おー! とフォークを掲げ、セリカはよろしくお願いします、と頭を下げた。
参加者 | |
---|---|
シエル・アラモード(碧空に謳う・e00336) |
パティ・パンプキン(ハロウィンの魔女っ娘・e00506) |
鈴代・瞳李(司獅子・e01586) |
天津・総一郎(クリップラー・e03243) |
咲宮・春乃(星芒・e22063) |
朝霞・結(紡ぎ結び続く縁・e25547) |
プルトーネ・アルマース(夢見る金魚・e27908) |
小鳥遊・涼香(サキュバスの鹵獲術士・e31920) |
●
「お店本当にあったんだね。びっくりしちゃった」
ひよこのようなお手手とお口に凛々しい眉毛の女の子、テレビウムのいちまると一緒にプルトーネ・アルマース(夢見る金魚・e27908)。紫色の竜胆が茶色の髪に咲き、今日は新緑のような色のワンピース姿。いちまるのピンク色ともよく似合う。
「おいしいだけじゃダメなのか。商売って難しいな」
天津・総一郎(クリップラー・e03243)が首をひねる。
「アイス屋さんってこう沢山の味がバーッと並んでて、そこから選ぶのが楽しいんだもんね」
小鳥遊・涼香(サキュバスの鹵獲術士・e31920)が両腕を広げてみせると、ロシアンブルー風ウイングキャットのねーさんは、そうなの? とでも言いたげに小首を傾げた。
「まあ、サービスは遠慮なく楽しませてもらおう」
鈴代・瞳李(司獅子・e01586)がまとめた長い黒髪の先を後ろへ払う。総一郎に次ぐ高い身長に凛々しい身のこなしは大人としての貫禄十分――のはずだが、
「ああいや、仕事であってアイス目的じゃないぞ?」
聞かれてないのに弁解。さらに本当だからな? と両手の拳を握ってダメ押し。さて今日1日威厳を保てるのか。
「うむ! 今回はアイスを食べに来たのだ!」
パティ・パンプキン(ハロウィンの魔女っ娘・e00506)は堂々宣言。しかし、
「あらパティ様、本音がダダ漏れですわ!」
シエル・アラモード(碧空に謳う・e00336)がすかさず指摘。
「あっ、本音と建て前間違えたのだ! ……えっと……」
考えるパティの周りを、ハロウィンウィッチハットに尻尾に炎灯すボクスドラゴン、ジャックがふよふよ。パティはよしっと目を開け、
「アイス食べに来たのだ♪」
「もうパティ様ったら!」
泣きぼくろもキュートなシエルの淡い蜂蜜色の髪が揺れる。そんな2人に微笑みながら、
「アイス、この時期はとっても美味しく感じるよね! アイスで頭いっぱいになっちゃうのも仕方ないかも」
ウイングキャットのみーちゃんを連れた咲宮・春乃(星芒・e22063)が空を見上げた。なびく銀鼠の長い髪には青藍の瞳を彩る様な花菖蒲。
「どんなお味をいただけるのか楽しみですわ!」
シエルは名前の通りの空色の瞳を輝かせ、
「うん!」
猫耳ぴくり、猫尻尾がゆらり。金の瞳くるくる、朝霞・結(紡ぎ結び続く縁・e25547)。
「食べたことのない味も出てくるかな。ハコもいっぱい食べていいから、ね?」
結の言葉に、暑さでバテバテしていたボクスドラゴンのハコもスピードアップ。
「いちまるも、いっぱいアイス食べていこうね」
種類も量も選べないのは困るけど、食べないなんてもったいない。もちろん、とばかりいちまるもこくこく。と、
(「ん、男は俺一人?」)
ふと気づいた総一郎、
(「落ち着け俺! ここでニヤけたら変質者だ!」)
●
「いらっしゃいませ♪」
アイスの精の様な店員の姿に内心キュン、な瞳李だが、
「席に案内してもらえるかな?」
威厳威厳。
「カップとコーンはどちらに♪?」
「あっ、コーンでお願いします。ねーさんコーンあげるからね!」
涼香が言うと、ねーさんは長い睫毛を返事代わりに瞬く。総一郎は、
「俺もコーンで」
「パティもコーンが良いー!」
とんがり帽子を隣においたパティがはいはいと手を挙げた。
「私はカップで頂こう」
表情引き締め瞳李が言い、
「私とハコもカップにするね」
結はそわそわしているハコをお菓子缶に座らせつつ。
「わたくしもカップでいただきますの! アイスを選んでくださるなんてうれしいですわ!」
シエルが言い、
「実に遊び要素のあるサービスだな。福引みたく何が当たるか分からないドキドキ感があるよ」
総一郎がさりげなく褒める。それをきいた結、
「そうだね、シングルかなーダブルかなー、どんな味かなー? っていうのもワクワクするね。店主さんもそういうの感じてほしかったのかな……」
「そっかー……そうかも」
涼香も頷き、
「さてさて何の味が出て来るかな。チョコミントって食べた事無いんだよね」
「チョコミントおいしいよ!」
と言ったプルトーネ、大きな椅子をよいしょと持ち上げている。
「うわ、重いだろ? 俺が運ぶよ」
総一郎が即ヘルプ。
「ありがとう!」
プルトーネは運んでもらった椅子を、いちまるとわけあってちょこんと座った。
「わたしもチョコミントかクッキーアンドクリーム、それにストロベリーとかいいなあ」
「ストロベリーいいね! あたしも普段はバニラやチョコみたいにシンプルなアイスを食べることが多いよ。今日は何が出てくるんだろう〜」
楽しみでたまらないといった様子の春乃。
「私は和風のフレイバーがいいなぁ♪ 抹茶とかきな粉とか黒蜜とかあずきとか……!」
結が言う。パティもうきうき、
「どれも美味しそうなのだ、楽しみなのだー♪ 瞳李は何が好きなのだ?」
「私か? 私はチョコや苺や桃、」
言いかけてはっと口をつぐみ、
「……ではなく、コーヒー、抹茶、ラムレーズン辺りかな」
「さすが大人のせれくしょんなのだ!」
感心するパティに瞳李、ににににっこり。
「俺は好き嫌いないんだよな。 と来たみたいたぞ」
総一郎が言う。
「おまたせしましたー♪」
ワゴンにアイスをのせ、店主が戻ってきた。
●
「見てくださいませ! 大当たりですわ」
トリプルのシエルが大はしゃぎ。かと思えば、涼香も、
「これよく落ちないね?」
渡されたコーンには縦に3つ。結はカップを受け取り、
「私はダブルでハコはシングルだね。……うん、うらめしそうに見なくても分けてあげるよハコ……」
(「い、苺にチョコマーブル……!」)
ふおおおなる瞳李だが、
「欲しい人は言ってくれ」
唱える呪文は威厳威厳。
「さぁ皆様、一緒にいただきましょう!」
シエルが言い、みんなでいただきます!
「プルちゃんは何?」
春乃がたずねると、
「ストロベリーヨーグルト! とっても美味しいよ、みんなも食べてみて!」
大喜びのプルトーネ、みんなにも早速お裾わけ。結も、
「抹茶美味しい♪ けど、こっちのレーズンはちょっと苦手、かも」
鈴代さんくらい大人になったら美味しさがわかるのかなあ? と見上げられた瞳李、
「よかったら交換するか?」
と申し出たものの、すかさずハコがラムレーズンをぺろりごっくん。何しろ氷属性の上大食いときており、
「ご、ごめんなさい、だよ」
「いや、構わない。折角だからこれも食べるといい」
瞳李は笑いながらイチゴとチョコマーブルを結のカップにわける。
「わ、ありがとう、だよ!」
●
「パティはダブルなのだー♪」
上はブルーベリー、下はキャラメル。
「はるのんは何が当たったのだー?」
「あたしのはバナナだよ。食べてみる?」
「ありがとうなのだ! あ、シエルー、それパティも食べたいのだー!」
「あらあら、パティ様ったら」
片手にコーン、片手にカップを持ったパティを見て、シエルが言う。
「わたくしのも差し上げますが、ちょっと食べ過ぎじゃありませんか?」
「アイスならいくらでも入っちゃうのだ! シエルのは……赤いのが気になるのだ!」
「これですわね? はい、どうぞですわ」
「ところでそれは何味?」
春乃が言うと、
「アイスは甘いものと思っていたのですが……甘くないお味もあるのですね」
シエルが意外そうに呟いた。途端赤アイスを一口食べたパティが、
「んなーーーっ!?」
叫んで走り出す。シエルは同じ赤アイスを平然とぱくぱく、
「パティ様、お行儀が悪いですわ!」
ふぅと溜息。
「……一口もらっていいかな?」
涼香が恐る恐る言った。
「もちろんですわ」
そして食べるなり涼香はぎゅっと目をつむり、
「……梅干し……だ……」
「それは……爽やかだが覚悟はいるな……」
総一郎はピスタチオのアイスを食べながら、にこにこ梅干しアイス完食のシエルを見、お嬢様って強いと密かに思う。さらに、
「まぁ、ジャック様まで! どうなさいましたの!?」
どうやら梅干しアイスの残りを押しつけもといもらったらしいジャック、酸っぱさに涙を流している。
涼香は自分のナッツ、アップル、バニラのトリプルで口直し、
「ほらねーさん、カリカリだよ」
ワッフルコーンの端をぱきりと折って掌にのせた。ねーさんは鼻を近づけてから、小さく口を開けて上品にカリカリ。
「猫用のアイスもあるのかな?」
「んー、猫にアイスか」
総一郎が次のを待つ間にスマホで検索、
「アレルギーがないならバニラならOKらしいぞ」
「そうなんだ。ねーさん、食べてみる?」
どちらでもいいわという表情ながら、スプーンに少しのせたあげるとぺろっとなめ、お気に召した様子。
そして総一郎の次のアイスは、
「お、トリプルだし、チョコミントもあるぜ? あとこれは大納言だと思うが……誰か好きって言ってなかったか?」
「はい! なんだよ!」
「じゃあこれは朝霞に、こっちは小鳥遊に」
「ありがとうなんだよ! ……んー、おいしい! ハコもいる?」
「ありがとう。こ、これが噂のチョコミント……! ん、スッとする味とチョコの甘さが不思議な感じ!」
「やみつきになるんだよね」
プルトーネがカップを手にやってきた。
「今度はクッキー&クリームだったんだ。これもおすそわけに!」
女の子達がきゃっきゃしている姿を見ながらアイスを食べる総一郎、すごく充実した時間を過ごしている気がすると同時、カップでよかったと安心。コーンだと上は自分下はあげる、
(「つまり……そのなんだ……かかか間接キ」)
「どうかした?」
プルトーネといちまるが覗き込む。総一郎内心ワタワタ、
「いやー、このアイス美味いなぁ」
棒。一方その頃、パティのアイスを見る目も棒になっていた。
「何か妙なものがきたのだ……」
「ああ、これは恐らく」
香りを確認した瞳李、
「わさびだ」
シエル以外に戦慄が走った。
「無理しなくていいよ! あたし食べるよ!」
春乃が言い、
「俺食べるぜ。オトナだし」
ここにも大人ぶりたい男がいた。
「いやこれは私が頂こう。正真正銘私が一番大人なのだからな」
瞳李はすっとわさびのカップを引き寄せ、かわりに自分のチョコチップを渡す。そしてスプーンを入れ、
「ーーーーー!」
瞳李の表情は変わらなかったが皆には一瞬稲妻が見えた。途端机に突っ伏す瞳李。
……。
……。
「鈴代さん……?」
結が心配して声をかけると、起き上がり、
「問題ない」
といった瞳が涙で潤んでいた。
●
「コーンのサクサクも美味しいね。あーでもマシュマロチョコもっと食べたかったなー。中々思い通りにいかないねー」
とはいえ次も当たりますようにとドキドキ待つのも楽しいプルトーネ。まだまだぱくぱく食べているいちまるや、またハズレに当たったのか騒がしいパティ達を見ながら、アイスに負けずに笑顔も尽きず。だがそろそろ、
「ごちそうさまでした! とても美味しかったですわ!」
満面の笑みを浮かべたシエルが両手を合わせてペコリと会釈。皆もごちそうさま、お仕事の時間。
「みーちゃん、頑張ろうねっ」
春乃が剣先で守護星座を描き出し、みーちゃんが翼を羽ばたいたのを合図に戦闘開始。プルトーネが炎を蹴り放ち、いちまるがフォークでぶすり、
「『俺の太陽は勢いよく昇るけどよォ~、オメーの太陽は沈む時だぜ!』」
結からエネルギー球を受け取った総一郎、黒くなった闘気を纏い下方から掌底を叩き込む。
「その場でどうぞお待ちください、なんてね!」
涼香が煌めき散らして蹴りを見舞い、ねーさんはゆったり羽ばたいて耐性付け。劣勢の店主はアイスを次々投げつけるが、
「アイスが勿体ない!」
お怒りの瞳李が刀を薙ぎ払えば、雨の警鐘。大量の弾丸と雨の音が店主を襲った。
「食べ物を粗末にするのはだめなんだよっ!」
結もパティと頷き合い、
「『凍てつく刃、断ち切る華となって、そこに』」
「『お菓子をくれぬなら……お主の魂、悪戯するのだ!』」
結が伸べた片手から渦を巻いて青白い薄刃が飛ぶ空間はまるでハロウィンの夜。刃が店主を斬り裂くに続き、大きなジャック・オー・ランタンの幻影が大鎌で両断。そして、
「『妖精さん、妖精さん。どうか、わたくしに教えてくださいませ』」
シエルが魔導書をめくり詩を読み上げる。召喚された妖精達は氷と火の息を同時に浴びせかけたハコとジャックを見上げ、シエルの耳元で何かを囁いた。
「そうですわね!」
シエルはぱたんと魔導書を閉じ、
「かしてくださいませ!」
ジャック・オー・ランタンから大鎌を借り、真横に思いきり斬りつける。
「もう終わりにしようね!」
プルトーネからゆるり離れたオウガメタルが鬼となり、店主を拳で打ち砕いた。
●
「うわーすっかりアイスだらけだね。ねーさん、お風呂はいろうか!」
涼香が言うが早いか、ねーさんが距離をとった。猫らしくお風呂は嫌い、顔を顰めていたが、
「私がクリーニングしよう」
瞳李が言うと、そっと羽ばたいて側へ。みーちゃんはおすわりで順番待ち。
「ほら、ハコも、きれいにしてもらうん、だ、よ!」
身体が甘いままのほうが嬉しいらしいハコは抵抗中、マントが汚れてしょげ気味のジャックはいちまるに励まされながらやってくる。
「アイス、美味しかったですわ!」
目を覚ました店主にシエルが言う。
「それはもう『花より団子』でしたの!」
ちょっと間違っている気もするが、
「またステキなお店を開いてくださるのを楽しみにしております♪」
「店……」
店主は息をつき、
「不思議ですね。後悔ばかりだったのが、今はがんばろうって気持ちになってます」
「また挑戦するなら客として応援するぜ。前向きな奴は応援したくなる性分なんでな」
総一郎が笑って言った。
「前向きになれたんだね。よかった。あたしも、これからもアイス売ってほしいなって思うよ」
と言って、春乃は指先に輝く星光の欠片に息をふきかけ、壊れたケースへ星の光を降り注がせる。
「何が出てくるか分からないってサービスは、希望する人だけにしてあげるといいと思うよ」
プルトーネが言った。総一郎も頷き、
「そうだな。あくまで客の感想だけど、意志が全く反映されず運任せは敬遠されると思う。味は悪くないんだし、こんなサービスもありますよでいいんじゃないか?」
プルトーネは少し考え、
「いっそじゃんけんで勝った人1日3人までシングル無料! とか」
「それはいいですね!」
「それはいいな!」
ハモった声に店主が振り返るが、視線を逸らしている瞳李しかいない。
「パティはシャーベットも食べたいのだ♪」
ジャックと一緒に綺麗にしてもらったパティが言う。そして星色に輝くケースを指差し、
「それから旅団の皆にアイスを買って帰りたいのだが、よいかのぅ?」
「もちろんです! 用意しますね」
「お店開いたらまた遊びにいくね」
プルトーネが言い、
「おいしかったね、いちまる」
いちまるとにっこり微笑み合った。
作者:森下映 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2017年6月29日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 5
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