尻尾の数は?

作者:あかつき

●とある薄暗い神社にて
「さて私、本日はなんと……人を襲う化け猫が現れると噂の神社に来ております!」
 テンションを上げ、自分の回すビデオカメラに叫ぶ女性。大学生の彼女は、インターネットの動画サイトにて、噂の怪しげな場所をめぐると言う動画を配信していた。
「近所の小中学生に話を聞いたところ、その化け猫は十年前までこの近辺で見かけられた気性の荒いキジトラ猫にそっくりで、体長は150センチほどで、尻尾が二本か三本に別れてるという話なので、もしかしたら猫又なのかも?! 私としては、諸説ある猫又伝説を参照にして二本説を推していきたい所ですが……気になるところです!」
 鬼気迫る様子で拳を握り締める彼女は、そこで一度ビデオを止める。
「ところで化け猫って、またたびで釣れるのかな……?」
 百円で買って来たまたたびスティックを手にした彼女。しかし、次の瞬間、彼女の心臓に鍵が突き刺さる。膝から崩れ落ちる彼女。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『興味』にとても興味があります」
 鍵を手に立っているのは、第五の魔女・アウゲイアス。
「ふにゃ〜〜〜……ご」
 そして、彼女の隣に現れたのは、尻尾の部分がモザイクになっており、二足歩行で片手に鍵を持った身長150センチくらいの、とても可愛く無いキジトラ猫のドリームイーターだった。

●猫又?
「不思議な物事に『興味』を持って調べていた人がドリームイーターに襲われ、その『興味』が奪われてしまう事件が起こってしまったようだ」
 雪村・葵(ウェアライダーのヘリオライダー・en0249)が、集まったケルベロス達に言う。
「『興味』を奪ったドリームイーターは既に姿を消しているようだが、この『興味』を元にして現実化した怪物型ドリームイーター……今回は化け猫型ドリームイーターが、事件を起こそうとしているらしい。化け猫型ドリームイーターによる事件が発生する前に、このドリームイーターを撃破してくれ。『興味』を奪われた被害者も、このドリームイーターを倒せば目を覚ましてくれるだろう」
 この化け猫型ドリームイーターは配下などはおらず、一体のみだ。猫らしく砂をかけてきたり、ドリームイーターらしく鍵で斬りつけてくる。毛玉も吐き出して攻撃してくるが、この毛玉は本物の猫のようなウェットなものではなく、毛糸玉のような形らしい。
「この化け猫型ドリームイーターは、人間を見つけると『自分が何者であるか問う』ような行為をして、正しく対応できなけらば殺してしまう。尚、このドリームイーターは被害者が興味を持っていたのが尻尾の数だったので、尻尾の部分がモザイクになってしまっている。このドリームイーターを上手く引き寄せて、できるだけ被害を出さずに倒してくれると助かる。性質として、自分のこと……今回で言えば化け猫の事を信じている人や噂している人に引きつけられる傾向にある。この性質を上手く利用してくれ」
 葵は一度そこで区切り、ケルベロス達の顔を順番に見つめ、言う。
「何に興味を持つかは人それぞれだが、その『興味』を奪って人に迷惑をかける化け物を作るのは許しがたい。是非、早めに倒してきてくれ」
 そう葵は締めくくった。


参加者
睦沢・文香(ブレイクスルービート・e01161)
セルリアン・エクレール(スターリヴォア・e01686)
隠・キカ(輝る翳・e03014)
ラピス・ウィンドフィールド(天蓋の綺羅星・e03720)
茶斑・三毛乃(化猫任侠・e04258)
虹・藍(蒼穹の刃・e14133)
カルラ・キルステン(黒猫のアリエ・e34755)
リオネル・ジヴェ(静謐の藍・e36251)

■リプレイ

●化猫、ねこまた、夢いっぱい
 薄暗い件の神社に到着したケルベロス達。
「ここが噂の神社だね」
 確かに何か出そうな雰囲気はしている、と思いながら、虹・藍(蒼穹の刃・e14133)は周囲に気を配る。
「またアウゲイアスですか……。なかなか本体と邂逅できませんが、今はここで被害を食い止めるのが先ですね」
 リオネル・ジヴェ(静謐の藍・e36251)は、神社の周りに目をやりながら、呟いた。
「ふむ、成る程ね。人気は無いけど、念のため人払いはしておこう」
 神社の佇まいを興味深げに見つめながら、セルリアン・エクレール(スターリヴォア・e01686)が殺界形成で一般人が近寄らないように配慮する。
「好奇心は猫を殺すと言いますが、こんな事で意識や命を奪われるのはいささか理不尽に過ぎますね」
 周囲を確認していた睦沢・文香(ブレイクスルービート・e01161)が、目を細めた。
「時に御存知か、各々方。なんでもこの辺りにゃァ、でかいナリをした化け猫が『出る』のだとか……」
 殺界形成が敷かれたのを確認し、茶斑・三毛乃(化猫任侠・e04258)が仲間達に問う。その問いに、仲間達はそれぞれに頷いた。
「みなさんもご存知だったのですね。化け猫の噂」
 リオネルが、やたらと真面目くさった顔で相槌を打つ。
「化け猫が出るって噂、私も聞いたよ。身長は150センチ位。それはもはや猫とは呼べない気がする」
 あまり大きすぎると、可愛くないし。藍は、150センチの化け猫を想像しながら、眉間に皺を寄せた。
「そういうねこ、きぃも本で読んだことあるよ。ねこまたって言うお化けなんだよね。食べられちゃったらどうしよう。こわくないといいな」
 そう言うのは隠・キカ(輝る翳・e03014)。その手には、玩具ロボのキキが大切そうに握られている。
「おっきいねこさん、どきどきするね。しっぽ、何本あるのかな。ふわふわでかわいいのかな。キキも気になるよね」
 キカは楽しそうに、抱きしめたキキに語りかけた。
「私も化け猫に会うの、楽しみだよ。もふもふさせてくれるでしょうか〜」
 楽しそうに持参したねこじゃらしを振るのはラピス・ウィンドフィールド(天蓋の綺羅星・e03720)。少し大きな猫、くらいに思っているラピスは、じゃれてきたら可愛いなぁとか思っていた。
「あ、猫じゃらし! 実は僕も持ってきたんだよね! ねこまた、ジャパニーズ化け猫! 尻尾がふたまたとか、ボク、憧れる!」
 カルラ・キルステン(黒猫のアリエ・e34755)は右手にねこじゃらし、左手にまたたびという対猫完全装備。彼女の尻尾は、ピーンと立って興味やら好奇心やらが溢れ出るようだった。
「キジトラってところもいい! でも、うん、150センチはちょっと大きくて、怖い、かも」
 多少の恐怖心も、ジャパニーズカルチャーに対する好奇心の前には大したことは無いようだ。
「猫又ってあれでしょ? 年取って妖力みたいなのが扱えるようになった猫さんだよね。小動物、イコール、可愛い。つまり猫も可愛いは真理だよ」
 セルリアンは、猫及び小動物の可愛さについて、自信満々に語る。
「加えて、猫って人間の扱い方知ってるから厄介だよね」
 可愛いって思われて、だからこそ構ってもらえるとわかってる。まぁ、可愛いっていうのは間違ってないんだけど。
 それはそれは楽しそうに、セルリアンは語り続ける。
「楽しみだね、化け猫!」
「かわいいといいね」
 セルリアンの熱弁に、ラピスとキカが笑顔で頷く。
「うんうん、おっきくっても、可愛い猫なら良いよね。そういう猫なら見てみたいかなぁ」
 藍も、楽しそうに同意を示した。
 その時。

●猫、現る
「ふにゃ〜〜〜……ご」
 地の底から響くような、ドスの効いた猫の声が辺りに響く。
「ねこ!!」
 カルラの耳がピーンとなって、目がキラキラと輝く。その横では、三毛乃の尻尾も僅かに揺れた。そして、現れたのは。
「…………か、可愛くない」
 先程までの楽しそうな雰囲気は何処へやら、藍は眉間に皺を寄せ、ぽつりと零した。
「大きいですね」
 冷静に言うのはリオネル。
「想像と違う……っ!!」
 愕然としながら、ラピスはねこじょらしをそっとしまって、じとりとドリームイーターを睨みつける。
「なかなかの可愛くなさですね」
 そう言って逆に関心したようにしきりに頷くのは文香。
「化け猫型っていうから、どんなに可愛いやつかと……思って、いたのに……」
 絶望したようにぼそぼそ言いながら、セルリアンは見てる方が気の毒になるほどがっくりと項垂れた。
「元気出して! ほら、猫は猫だよ! おっきい猫! ジャパニーズ化け猫!」
 可愛い可愛くないが目的でなかったカルラは、見当違いな方向でセルリアンを励ますが、いまいち効果は無かった。
「お、おっきいね。でも……かわいいな……」
 キカがぽつりと言った言葉に、仲間達はえっ?! と思わず聞き返そうとするが、キカのきらきらした瞳を見たらなんだか聞き返すのが野暮な気がしてきて、結局誰も聞き返さなかった。
「ふな〜〜〜〜ご……さっきから黙っていれば、どいつもこいつも失礼だにゃあ……」
 じとっとした瞳をぱちぱちさせながら、ドリームイーターが不満げに零すが、なんと言った所で可愛くないものは可愛くない。
「所で貴様ら、にゃあが何者だかわかるかにゃあ? 失礼な奴らだから、きっとわからないにゃあ。だから、特別酷い目に合わせてやるのだにゃあ、俄然やる気が出るんだにゃあ」
 鍵を持っていない空いている方の手をわきわきさせながら、ドリームイーターはケルベロス達に問いかける。
「あなた、ねこまたでしょ? だって、しっぽ一本じゃないもん」
 にっこりと笑顔を綻ばせながらキカが答える。
「ボク知ってる! ジャパニーズ化け猫、ねこまた!」
 キカに続き、ビシッとねこじゃらしのふわふわをドリームイーターに向け、カルラが叫ぶ。
「みなさん、何をおっしゃるのやら。直立二足歩行、人語を解し、鍵という道具を扱い、可愛くない造形……」
「可愛くないは余計だにゃ」
 犯人を言い当てる名探偵のように自信満々な文香に、ぶさいくなドリームイーターはぼそっと文句を垂らしたが、文香はそんな事は気にしなかった。
「あなたの正体はズバリ! この神社のマスコットである、ゆるキャラですね!」
「んなわけあるかなのだにゃ!!」
 開いた瞳孔でドリームイーターが叫び、手に持つ鍵を振り上げた時、三毛乃がキリッと鋭い目つきで懐に手を突っ込んだ。
「あっしの答えは……ズバリ! お前さんの正体は犬でございやしょう!!」
 そして、懐から出した手に握られていたのは、愛玩犬向け骨ガムだった。
「にゃあは犬じゃないにゃあっ! ゆるキャラだの犬だの、許さないにゃあ!! 貴様ら、特別酷い目に合わせてやるんだにゃあ!!!」
 カッと目を見開き、鼻の頭に皺を寄せ、牙を剥いたドリームイーターは、ばっしばっし尻尾を左右に振り回し、そして。
「ヴ……ゲ、ゲェッ……」
 その場でえづき始めた。
「なんだかゆるキャラにしては、壮絶な景色ですね。そして、可愛くないのはともかくデザインコンセプトが見えません。しかし、今がチャンスです!!」
 攻撃を自分に集中させる為、ゆるキャラ説を推し続ける文香が、ルーンアックスを構え一歩踏み出した瞬間。
「ゲエェ!!!」
 バビュン、とすごい勢いでドリームイーターの口から限りなく毛糸玉な見た目の毛玉が吐き出され、文香に直撃する。
「っう……しかし、普通の猫と違って、ウェットな毛玉でないのが救いです……」
 ぐらりとふらつきながら、ルーンアックスに絡みついた毛玉をぽいぽい捨てて、文香がほっと息を吐く。もしこれが、本物の猫のようなウェットなものであったら、もっと大変な事になっていただろう。
「あっ、毛玉……は、後で!!」
 コロコロ転がる毛玉に目を奪われる自身を叱責し、カルラはねこじゃらしから持ち替えたライトニングロッドを掲げ、雷の壁を構築した。
「猫と名乗る位なら、もっと可愛くたって良いはずなのにっ……むしろ猫に謝れっ!!」
 ドリームイーターに対する不満を垂れ流しながら、藍は走る。
「さくっと倒しますよーっ!」
 そして、不満と重力を宿した飛び蹴りを炸裂させた。
「ふぎゃっ!!」
 体勢を崩したドリームイーターの周りを、瑠璃蝶が舞う。
「にゃ……?」
 不思議そうに蝶を見つめるドリームイーター。
「私とあまり変わらない背丈の、ドラ猫なんてっ……!!」
 ラピスはぐっと拳を握りしめる。
「天蓋に舞う蝶よ風となり刃となれ!!」
 ラピスの瑠璃蝶は、風の刃となってドリームイーターを取り巻いた。
「ぶにゃっ!!」
 瑠璃蝶が去った頃にはドリームイーターの毛並みはばっさばさになっていた。
「猫は世間様に愛されてナンボでございやしょう。化猫任侠黒班一家家長、茶斑・三毛乃……ケジメ、取らせて頂きやす」
 す、と地面にごく自然な所作で骨ガムを置き、三毛乃はその両手に武器を構える。
「巷で噂のケルベロス新武装、当方もちょいと持ち込ませて頂きやした。一撃必殺・パイルバンカー! 支援の要・フェアリーブーツ! 息子の友人が拵えて下すった肝煎りでござんす。試打ついでにその首頂戴致しやすぜ」
 右手にパイルバンカーのところてん突き、左手にフェアリーブーツの便所スリッパを持った三毛乃。
「いざ!」
 便所サンダルを装備した三毛乃は、フローレスフラワーズを発動する。舞う花びらのオーラがなんだかトイレの芳香剤のような雰囲気を醸し出した。
「次は私の番ですね」
 リオネルはドリームイーターの隙を見て、翼を出して飛び上がる。
「にゃ?!」
 それを見たドリームイーターは、慌てて鍵を構え、迎撃の姿勢を整える。
「はぁっ!!」
 気合いと共に斬霊刀を構え、そして。
「にゃんと?!」
 しかしその一閃は空を切り、タイミングを逸したドリームイーターはたたらを踏む。そこへ、リオネルはスターゲイザーを叩き込む。
「にゃあっ!」
 ずべっ、と無様に転んだドリームイーター。
「かわいいけど、人をきずつけるのはだめ」
 諭すようにそう言って、キカはハートクエイクアローを放つ。そこへ、ドリームイーターの吐き出した毛玉が、風に乗ってコロコロ転がってきた。
「あ、毛糸玉だ。あれ、これは毛玉じゃないの?」
 その先で、うずうずとカルラが尻尾を左右に振っていた。
「なるほど」
 情報が集まるまで牽制を主目的に動いていたセルリアンが、目を細めた。このドリームイーターの攻撃パターンは、大分掴めてきた。かれこれ、頃合いだろう。
 そう判断したセルリアンは、遍喰<アマネクライ>を構え、ドリームイーターを見据える。
「小動物は好きなんだけど、こいつは取り敢えず殲滅しよう」
 宣言するや否や、セルリアンは地を蹴り駆ける。振り被った鎌は影の如き一撃で、尻尾を切り裂く。
「ぎゃっ!!」
 そこへ、カルラが猫らしい機敏な動きで駆けてきて、目をキラキラさせてドリームイーターの背後を取る。
「尻尾! 尻……モザイクで尻尾見えないっ!!」
 がっくりとするカルラに、ドリームイーターはくるりと反転、けけけと笑った。
「なにをがっくりしてるかは知らにゃいんだにゃあ、でも隙ありなんだにゃあっ!」
 その瞬間、カルラはかっと顔を上げ、ぐっと拳を握り締める。
「楽しみにしてたのにっ! これだからドリームイーターは!!」
 獣化した拳の怒りの鉄拳が、ドリームイーターに直撃する。
「にゃにゃっ!!」
 そこへ、ところてん突きを構えた三毛乃が走りこむ。
「次はこちら!」
 ぐっと突き棒を押し込むと、中からにゅっとところてんが飛び出す。
「にゃ?!」
 綺麗に素早く押し出されたところてんは、しかし雪さえも退く凍気を纏い、ドリームイーターに突き刺さる。
「猫を汚すやつには、死、あるのみだよ」
 冷たい瞳で、セルリアンは言い放つ。
「我が身に宿りし暴虐を司る二柱の眷属よ、王座を脅かす虚ろの神を殲滅せし刃と化せ!」
 セルリアンは武器に【天ツ雷】と【遍シ霧】を纏わせる。そして、蒼雷と蒼嵐を纏った雷速の斬閃は、空間を震わす咆哮と共に、ドリームイーターを斬り裂いた。
「ぶにゃあぁぁ!!」
 ドリームイーターはそんな声を上げながら、空気中に溶けて消えていった。

●化猫よりも
「う、ううん……」
 神社の破損個所をヒールで治した後、倒れている女子大生の様子を見に、ケルベロス達は移動した。
「大丈夫ですか?」
 リオネルが尋ねると、女子大生は数回目を瞬いてから頷いた。
「それは良かったでやんす」
 ふ、と一息吐き、三毛乃は僅かに目を細めた。
「あっ、化猫……いや、猫又!!」
 ハッとしたようにビデオカメラを握り締めた彼女に、キカが答える。
「んと、ねこまたはね……すっごく、おっきかったよ」
「尻尾は……?」
 尋ねる彼女に、カルラが唇を噛み締めて、答える。
「ボクも、見たかったんだけど……ごめん……」
 彼女の目尻から、悔し涙がほろり。それを見た女子大生は、同じように唇を噛み締めて、カルラの肩にポンと手を置く。
「ありがとう……」
 涙目で礼を言う女子大生。元気そうでなにより、と安心した文香は、残った猫の毛を払いながら一言。
「災難でしたね。ただ、今回はレアケースだとしても、女性がこういう人通りの少ない場所を一人で歩くのはお勧めできません。動画を撮影する際には、安全に十分注意してくださいね」
 文香のアドバイスに、セルリアンも頷いた。
「そうそう、今回はドリームイーターで自分らが対処できたからいいけど、こーいうとこって暴漢とかも出るから、注意しなきゃダメなんだよ?」
 二人のアドバイスに、女子大生はしゅんとして、頭を下げる。
「ほんと、すいませんでした。皆さんにご迷惑おかけして……今後、気をつけます」
 そう言う女子大生に、ラピスが笑顔を向けた。
「可愛い猫の癒し系の取材して、動画配信してくれたら、嬉しいなっ!」
 顔を上げた女子大生に、藍も続ける。
「うんうん、可愛いにゃんこの映像流した方が、カウンターは上がると思うよ! 猫は可愛いのが一番!」
「そ、そう……?」
 首を傾げる女子大生に、藍が元気づけるように頷く。
「楽しみにしてるからね!」
「ありがとう……頑張るねっ!」
 笑顔の女子大生は、その後ケルベロス達に再度頭を下げて、去っていった。
「境内を荒らしてしまったことだし、神様に謝罪を兼ねてお参りしていこうかな」
 そう言って、セルリアンは古びたお賽銭箱に小銭を投げ込んだ。チャリーンという金属の音が、人気のない神社に響く。
 化猫型ドリームイーターは、こうして誰かに被害をもたらす前に、撃破された。近いうち、女子大生はきっと可愛い猫の動画をアップするだろう。ケルベロス達はそれを楽しみにしながら、帰路についたのだった。

作者:あかつき 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年6月17日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 6
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