夢見た巨大カブトムシ

作者:飛翔優

●夏休みを夢見た少年は
 太陽が燦々と輝いて、世界を汗ばむような熱気で満たす日本の夏。少年は虫かごと虫取り網を携えて、意気揚々と森の中を歩いていた。
「今年こそ、カブトムシを見つけるんだ! おっきいおっきいカブトムシ、クラスの奴らになんか負けたりしない!」
 樹液を見つけては立ち止まり、周囲の木々を探っていく。
 カブトムシがいないと分かるたびに肩を落とす。
 すぐさま気を取り直して奥へ奥へと向かっていく。
 時には木陰に入り込み、水筒で喉を潤した。瞳を瞑り、耳を澄まし、虫の鳴き声を探ろうともした。
 けれど、中々カブトムシは見つからない。
 数時間は経っただろうに見つからない。
 ちょうちょにクワガタ、セミなんかは見つかるけれど、カブトムシの気配はまるでない。
「……」
 唇を尖らせた少年は、今日は終わりにしようと踵を返す。
「……?」
 直後、背後に大きな羽音を聞き、小首をかしげながら振り向いた。
「えっ……」
 まあるく見開かれた瞳の中、カブトムシが風を切りながら向かって来る。
 慌てて虫取り網を握りしめたけど、そのカブトムシは車みたいに大きくて……。

「うわあ! ……って、あれ?」
 静寂と闇に満ちた夜。ベッドから飛び起きた少年は、胸のあたりをさすりながらきょろきょろと周囲を見回した。
「なんだ、夢か。そうだよね、あんなに大きなカブトムシ、いるはずないもんね……」
 深い深い息を吐き、口元に小さな笑みを浮かべ……。
「……ん?」
 何かの気配を感じ、窓の方角へと視線を向けた。
 女性が一人、静かに佇んでいた。
「……」
 少年が警戒した表情で後ずさる中、女は一本の鍵を取り出しながら近づいていく。
 ベッドの端に追い詰めた女性は慣れた動作で少年の胸に鍵を突き立て、刺した。
「っ!?」
「……私のモザイクは晴れないけれど、あなたの驚きはとても新鮮で楽しかったわ」
 囁くような声と共に鍵を引き抜けば、少年はベッドの上に倒れていく。
 代わりに、大きな羽音が一つ。
 車くらいの大きさを持つカブトムシが、部屋の中で滞空していた。
 もっとも、それはカブトムシではない。羽ばたき続ける翼が、ドリームイーターであることを示すモザイクに覆われていて……。

●ドリームイーター討伐作戦
「なるほど、出たんだな」
「うん、だからね……あ!」
 七々美・七喜(黒炎の幼狐・e35457)と会話していた笹島・ねむ(ウェアライダーのヘリオライダー・en0003)は、足を運んできたケルベロスたちと挨拶を交わしていく。
 メンバーが揃ったことを確認した上で、説明を開始した。
「子供の頃って、ビックリする夢を見たりしますよね! 理屈は全く通ってなくても、とにかくビックリして、夜中に飛び起きたり……」
 七喜の予想によって、そんなビックリする夢を見た子供が、ドリームイーターに襲われてその驚きを奪われてしまう事件が起きていることがわかった。
「だから、現れたドリームイーターによる被害が出る前に、このドリームイーターを撃破してきてほしいんです!」
 このドリームイーターを倒すことができれば、驚きを奪われてしまった被害者ももとに戻ることだろう。
 続いて……と、ねむは地図を取り出していく。
「今回、驚きを奪われちゃったのは……この街に住む男の子。現れたのは、車くらいの大きさを持つカブトムシ!」
 虫取りが大好きなその男の子。きっと、夏休みの虫取りを夢に見て、車くらいの大きさのカブトムシに驚かされたのだと思われる。そして、その驚きがドリームイーターとして具現化してしまった。
「このドリームイーター、人を驚かせたくってしょうがないみたいなんです。ですから、付近を歩いているだけ、向こうからやって来て驚かせてこようとしてくると思います!」
 出現する時間帯は夜。そのため、人払いをしつつ、男の子の住む街を歩くと良いだろう。
「それから、このドリームイーターは、自分の驚きが通じなかった相手を優先的に狙ってくるみたいです。なので、この性質を上手く利用できれば有利に戦えるかもしれません!」
 そして、戦うことになるドリームイーター。姿は、車ほどのサイズを持つカブトムシ。羽根がモザイクになっているという特徴を持つ。
 戦闘においては攻撃特化。角突撃によって加護を砕く、飛行しての体当たりを複数人相手に次々とかましていく、超高速の突進で相手を突き飛ばし足元をよろめかせる、といった攻撃を仕掛けてくる。
「これで説明は終わりになります!」
 ねむは資料をまとめ、締めくくった。
「男の子の驚き、奪われたままにはさせておけないよね! だから、どうかお願いします! ドリームイーターを打ち倒し、男の子を救って下さい!」


参加者
ミューシエル・フォード(キュリオシティウィンド・e00331)
泉賀・壬蔭(紅蓮の炎を纏いし者・e00386)
アイン・オルキス(誇りの帆を上げて・e00841)
斎藤・斎(黒の剣の担い手・e04127)
アレックス・アストライア(煌剣の爽騎士・e25497)
祝部・桜(玉依姫・e26894)
小鳥遊・涼香(サキュバスの鹵獲術士・e31920)
七々美・七喜(黒炎の幼狐・e35457)

■リプレイ

●夜を駆ける夢の使徒
 まあるいまあるい月の下、冷たい風が世界をかける五月の夜。ぽつり、ぽつりとおぼろげな光が道路を照らしてくれている街中で、七々美・七喜(黒炎の幼狐・e35457)はキープアウトテープを貼っていた。
 商店街へと繋がる道を塞ぐと共に、ため息一つ。
「……歩き回んのに、場所決めて貼るってムズいな! 出て来る場所ピンポイントでわかんねーのか!?」
 今、夜の街を飛び回っているドリームイーター。
 少年の驚きを元にした、車サイズのカブトムシと言った形をした化け物。
 住宅地の中にいることは知っているけれど、具体的な場所は分からない。ケルベロスたちの側から探しに行かなければならない存在だ。
 町内放送でも……と愚痴をこぼしながら、七喜は仲間たちと共に次に封鎖すべき場所を目指して歩いて行く。
 道すがら、探索や警戒にも力を注ぐ。
 程よい緊張を保てるように会話の華も咲いていく。
 話題の中心はカブトムシに関すること。
 ミューシエル・フォード(キュリオシティウィンド・e00331)が声を弾ませた。
「ミューはね、ここに来るまでカブトムシなんてぜんぜん見なかったから、どんなのが出てきてもうれしーよ! ……あっ、でもドリームイーターはダメだよ! 本物のカブトムシじゃないもん! まぎらわしーから、早くやっつけないとね!」
「そうだな。正直な話、よくわからねーことも」
「あっ」
 頷くアレックス・アストライア(煌剣の爽騎士・e25497)の言葉を遮る形で、ミューシエルが前方を指差した。
 まんまると見開かれた瞳の中、光り輝く黒のボディ。天を突くかのような長くて大きな角。けたたましいほどの音を鳴り響かせているモザイクまみれの羽。
 車ほどのサイズを持つ、巨大カブトムシ型ドリームイーター。
「ふわあ! 話には聞いてたけど、ホントにおっきいんだね!」
「……巨大なら、やっぱり昆虫って生物と、ローカストとの違いはよくわかんねーな」
 驚くミューシエルとは対象的に、アレックスとウイングキャットのディケーはドリームイーターを見つめていく。
 一方、斎藤・斎(黒の剣の担い手・e04127)は小さく肩をすくめた。
「黒糖を日本酒で溶かして煮詰め作った蜜を昼のうちに木に塗っておいたのですが……いやはや、話題に出す暇もなく現れるとは思いませんでしたよ」
「わー……」
 傍らでは、アイン・オルキス(誇りの帆を上げて・e00841)がどこかやる気なさげな様子で両手を上げていた。
 各々違った反応を見せるのは、ドリームイーターの性質を利用して被害をある程度コントロールするための作戦だ。
「わぉ、デカイな……こいつ……。外国産のヘルクレスヘラクレスじゃないんだ……」
 泉賀・壬蔭(紅蓮の炎を纏いし者・e00386)は軽く身をすくませながら、低く腰を落としていく。
 後ろでは、小鳥遊・涼香(サキュバスの鹵獲術士・e31920)が表情を歪ませていた。
「うわあぁやっぱりカブトムシも此処まで大きいと怖い!?」
 近づいてくる耳をつんざくほどの羽音、人間など簡単に串刺しにできてしまいそうなほど大きく鋭い角、自分より小さいものなど押しつぶしてしまえると言わんばかりの重く感じる黒い体。
 暗闇に紛れ、足の動きなどと言った細かな部分が見えなかったのは、きっと幸いなことだっただろう。
 ケルベロスたちはひとしきり反応を見せた後、街を守るための戦いへと移っていく……。

●モザイクの翼で飛ぶカブトムシ
 ――カブトムシのライバルはクワガタムシ。ならば、カブトムシと相対している彼らもクワガタか。
「一番手、頂きぃ! 翔王流星脚!」
 羽を畳み地面に降りて行くドリームイーターの背中めがけ、七喜が急角度からのジャンプキックを放っていく。
 彼女の通った道を追うかのように、祝部・桜(玉依姫・e26894)も高く跳び上がった。
 七喜のつま先が硬い外骨格とぶつかりあった直後に、桜は頭を踏みつける。
 踏みつけた方が怪我をしてしまいそうな程の硬さを覚え、苦い表情を浮かべていく。
「す、すごく、硬いです……!」
「二人共、離れて下さい」
 斎が警告を飛ばしながら巨大な剣を握り締める。
 全身を駆け巡る感覚を増幅していく中、二人が水の中で動いているかのようにゆったりとした速さで飛び退いていくさまが見えた。
 後を追う素振りも見せず、ドリームイーターもまたゆっくりと角を持ち上げていく。
 黒き瞳に写り込んでいるのは、巨大な剣を構えている自分。
 即座に斎は踏み込んだ。
 自らの動きもまた、スローモーションのように感じる世界の中、カブトムシが羽を広げる素振りを見せた瞬間に右へとサイドステップを踏んでいく。
 遅れて、翼をはためかせて飛ぶドリームイーター。
 斎が着地した瞬間に、今まで彼女がいた場所を貫くように飛び去った。
 何もない場所へと飛んでいくカブトムシの背中を見つめ、斎は静かな息を吐き出していく。
「こんなに大きかったら商売にならないのです。さっさと倒されて、新しい顧客さんの驚きを返しなさい」
 ――傍から見れば斎がすんでのところで回避ように思えただろう、スローモーションではない世界の中。続いていく仲間たちの攻撃に混じるため、七喜が弓に矢をつがえた。
「食らえ、死魂激震弾! おらおらー、標本にしてやんぜ!」
 解き放たれた矢はドリームイーターの体は傷つける事なく意思そのものを貫いて、相手を挟んで放さぬクワガタのように心を掴んだ。
 右へ、左へと角を振り回しながら、激しく羽ばたいていくドリームイーター。二度、三度とバウンドしているかのように上下に動いた後、前衛陣の間を跳び回り始めた。
 勢い余ってとばかりに、ミューシエルの眼前にもドリームイーターの角は迫る。
 素早く身構えている内に方向転換して去っていく背中を見つめながら、深く息を吐き出した。
「あぶなくなかったけど、ほんとおっきくてはやい! すっごくあぶないし、やっぱりはやくやっつけよう!」
 大槌の石づきを地面に突き立てながら、目でドリームイーターを追いかける。
 速度を緩めながら地面に降りて行く瞬間を見逃さず竜の咆哮がごとき轟音響く砲弾を撃ち出した!
「いっけぇぇぇ!!」
 砲弾はドリームイーターの側面を捉え、その巨大な体をブロック塀へとふっ飛ばす。
 大きな音を建てて崩れていくブロック塀。
 埋もれていくドリームイーター。
 トドメをさした手応えはなかったから、ミューシエルは警戒したまま鎌に持ち替える。
 強い視線を向ける先、ドリームイーターは崩れたブロック塀を振り払い……。

 角を突き出した姿勢のまま、斎に狙いを定め突進攻撃を仕掛けてきたドリームイーター。
 道中にアレックスが立ちふさがり、強く心に抱く気迫と剣を握り腕を護るための籠手を盾に見立てて角の一撃を受け止めた!
「っ!」
 駆け抜ける衝撃が体を浮かび上がらせていく気配を感じ、自ら後方へと飛び退る。
 両足を後方へと向け、ブロック塀の側面に着地。
 膝を畳んで勢いを削りつつ、ベクトルを上方へと変え跳び上がった。
「よっと」
 空中にて姿勢を正し、斎の隣に着地する。
「君のような麗しい花が傷つく姿は見ていられないな」
 笑みを贈った後、再びドリームイーターへと向き直る。
 傍らにはディケーが付き従い、共に斎を……仲間たちを護る構えを取った。
 そんなアレックスを、やさしい霧が包み込む。
 涼香が操る治療の霧だ。
 力を注ぎ込みながら、涼香は同様に治療を行ってくれているウイングキャット・ねーさんに視線を向けていく。
「ねーさん、昔カブト虫咥えてきた事あったよねえ……あれは本当に驚いた」
 静かな笑みを浮かべ、視線を戦場へと戻していくねーさん。
 視線の先、壬蔭がドリームイーターの側面へと踏み込んでいた。
「……しかし、ほんとでかいな、こいつ」
 両腕を伸ばしても、抱えられぬ程の大きさを見つめながら、羽と外骨格のつなぎ目に籠手に守られた左の指先を差し込んでいく。
 力を注ぎ込みながら、右の拳を握りしめた。
「vermiculus flamma」
 指先で軽く押さえ込みながら、大気を擦り炎をもたらす一撃を。
 吹っ飛び街灯をへし折ってなお、ドリームイーターは立ち上がる。
 壬蔭はきつく目を細め、続く攻撃のためにリズムを取り始めた。
「まだまだ、ヤル気満々だな、こいつ……」
「流石に、そろそろ落ち着いてほしいものだがな」
 横をアインが駆け抜けた。
 浮かび上がっていくドリームイーターの腹へ、鋭い膝蹴りを叩き込んでいく。
「っと」
 勢いのままバック宙を決め、最前線から離脱。
 着地とともに視線を送り、月に近い場所へと到達したドリームイーターを仰ぎ見た。
「それなりに攻撃は通るようになっていると思える。反撃の勢いも、恐らくは」
 語る中、ドリームイーターは姿勢を直し羽ばたいた。
 前衛陣の間を縦横無尽に跳び回り……誰ひとりとして体をぶつけることができずに、速度を緩め始めていく。
 アインは静かな息を吐き出した。
 拳を固く握りしめ、腰を落とした。
「その動き、更に……」
 居合が如く拳を振るい、虚空に満ちる大気を二つに裂く。
 駆け抜ける風刃に当てられたドリームイーターは翼を畳み、着地したまま動きを止めた。
「止まった、今だ」
 構えを解く中、促されるがままに攻撃を仕掛けていく仲間たち。
 少しずつ、けれど確実に、少年の驚きは取り戻されようとしていた。

●少年の驚きを取り戻せ!
 呪縛を振り払い、前衛陣の間を飛び回っていくドリームイーター。
 避けていく者もいれば、体に掠めさせていく者もいる。正面から受け止めている者もいた。
 纏めて治療するために、涼香はオウガ粒子を展開する。
「ねーさんもみんなの治療をお願い。たぶん、それで大丈夫なはずだから」
 頷き、翼をはためかせていくねーさん。
 二種の治療を受け、動きの精細を取り戻していく仲間たち。
 ドリームイーターの動きが止まるとともに仕掛けていくさまを、幾多の攻撃を受けてなお健在なドリームイーターの外骨格を見つめながら、涼香は一人目を細めた。
 ――もしも強靭な外骨格が砕けたとしたら、果たしてどうなってしまうのだろう?
「……」
 砕けてこそいないものの、傷は多くその時は恐らく近い。
「……みんな。きっともう少しで倒せるはずだから、頑張ってね!」
 背を押すため、再びオウガ粒子を展開した。
 受け取りながら、アインは拳で虚空を切り裂いた。
 外骨格に斜め傷を刻んだなら、ドリームイーターは街灯の側で動きを停めていく。
「続いてくれ!」
「はい!」
 素早く桜が地面を蹴る。
 ブロック塀よりも高く跳び上がり、月を背負う形で蹴りを蹴りを放つ。
 畳みそこねた翼の隙間を踏みつけて、柔らかな感触を覚えながら飛び退いた。
「さて……と、そろそろ終わりにしようか……」
 入れ替わるように壬蔭が踏み込み、再び炎の拳を振り下ろす。
 羽と外骨格の隙間へとえぐりこませ、黒い体を炎上させた。
 炎を頼りに、斎は距離を詰めていく。
 巨大な剣を横に構え、角めがけてフルスイング!
「っ!」
 先端とぶつかり合い、限られているだろう力との押し合いへと発展。
 ならば他所へ向ける余裕はない。
 ミューシエルは背後へと踏み込み、外骨格に触れていく。
「みんな、行くよ! この子はやっつけなきゃいけない虫だよ!」
「ああ、そうだな」
 力を、思いを注ぎ込まれたドリームイーターが全身を震わせていく中、アレックスが得物を煌めかせる。
 煌めきを誘うかのように横に薙いだなら、飛ぶ斬撃となって外骨格とぶつかりあった。
 光を移す黒すらも飲み込みながら、斬撃はドリームイーターの体を歪ませる。
 それでもなお震える体に覆いかぶさるようにして、真紅の炎で作られた巨大な妖狐が覆いかぶさった。
「オレが抑える、後をよろしく!」
「はい――」
 すぅ……と桜が目を細め、掌を空に向けていく。
 一つ、二つと呼吸を刻み、口元に静かな笑みを浮かべていく。
「ゆめ忘るるな、八百万の憾みぞある」
 唱えるとともに、無数の怨霊の手が具現化。
 絡み合うようにして一つの手を作り出し、ドリームイーターへと振り下ろされた!
 二つに切り裂かれていく外骨格。
 震えていく全身。
 怨霊の手が消え去ると同時に、自重に潰されたかのように砕け散り、やがて欠片すらも形を失っていく。
 全てが消えるとともに小さな小さな光が灯り、闇に紛れ込んでいき……。

 静寂の中、治療や片付けと言った事後処理へと移行したケルベロスたち。
 崩れたブロック塀の修復を行いながら、桜は住宅が立ち並ぶ方角へと視線を向けていく。
「……男の子は大丈夫でしょうか、心配です」
 終わったら、念のため確認しに向かおうか。
 賛同者を募りながら、滞りなく作業は進んでいく。
 街は平和と静寂を取り戻し、夜の闇に沈んでいく。
 驚きを奪われていた少年も、きっと同じ。
 あるべきものを取り戻し……きっと、今度こそ楽しい夢を見ていることだろう。

作者:飛翔優 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年5月29日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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