バブみを感じてオギャりたい明王!

作者:柊暮葉


「バブみを感じてオギャりたい!」
 廃寺でビルシャナが不思議な呪文を唱え始めた。
 それに対してついてきた男性10名が歓声を上げる。
「男が女に母性を求めて何が悪い! 男が男に母性を求める訳にはいかんだろう! だから母性を求める事は普遍的な感情で許される!」
 何やら論説を始めたビルシャナ。
「そして、男と言うものはいつだって若い女が好きなもの。だから年下女性が好きなのは当たり前! よって、年下の女性にバブみを感じてオギャるのは、むしろ普遍的な感情なのだ! 許される! むしろ布教!!」
 ドヤ顔を決めるビルシャナ。
「バブみを感じてオギャる例には事欠かないが、なんといっても日本最大の古典源氏物語で、光源氏が10歳の若紫に母の面影を求め、バブみを感じてオギャってるじゃねーか! おまけに拉致って自分好みに育てるところまでやってるんだから、バブみを感じてオギャる無罪! みんなオギャれー!!」

「バブみを感じてオギャりたいという悟りを開いたビルシャナが発生しました。問題を解決してください」
 セリカ・リュミエールが集めたケルベロス達に説明を開始した。
 錆滑・躯繰(屍と踊れ・e24265)は悟りって無差別なんだなあと思った。
「悟りを開いてビルシャナ化した人間とその配下と戦って、ビルシャナ化した人間を撃破する事が、今回の目的です。このビルシャナ化した人間が、周囲の人間に自分の考えを布教して、配下を増やそうとしている所に乗り込む事になります。ビルシャナ化している人間の言葉には強い説得力がある為、ほうっておくと一般人は配下になってしまいます。ここで、ビルシャナ化した人間の主張を覆すようなインパクトのある主張を行えば、周囲の人間が配下になる事を防ぐことができるかもしれません。ビルシャナの配下となった人間は、ビルシャナが撃破されるまでの間、ビルシャナのサーヴァントのような扱いとなり、戦闘に参加します。ビルシャナさえ倒せば元に戻るので、救出は可能ですが、配下が多くなれば、それだけ戦闘で不利になるでしょう」

「ビルシャナの能力は?」
 躯繰が尋ねると、セリカは資料を広げてくれた。
 ビルシャナ閃光……敵を退ける、破壊の光を放ちます。
 孔雀炎……孔雀の形の炎を放ち、敵を焼き払います。
 浄罪の鐘……鐘の音を鳴り響かせ、敵のトラウマを具現化させます。
 これらの力で戦うらしい。
「バブみを感じてオギャるというのは、年下の女性に母性を感じて幼児退行しつつ甘えるということです。アニメの世界にはそうした行動やキャラが多く見られるようですね。そして古典の世界ではビルシャナも言っているように光源氏と若紫が代表例とされています。今回のビルシャナは本人も言っているように若い女が好き、それでいて母性に甘えたいという男のワガママを発展させて、理論武装し、それを自分で選んだ女性達に強要するつもりのようですね。現在は都内の廃寺を拠点として、周辺で女性を物色している模様です。信者10名連れて」
「活発なビルシャナですね」
「そうですね。妄想しているだけではなくて、下手に行動力がある事が手がつけられません。このままでは、自分で理想と思った年下女性を廃寺に連れ込んでバブみを感じたからと何をやらかすか分かったものではありません。信者10名も同様です。そうなる前に、信者達にはインパクトを与えて正気に返し、ビルシャナは退治してください」

 最後にセリカはこう締めくくった。
「教義を聞いている一般人は、ビルシャナの影響を受けているため、理屈だけでは説得することは出来ないでしょう。重要なのは、インパクトになるので、そのための演出を考えてみるのが良いかもしれませんね」


参加者
神崎・ララ(闇の森の歌うたい・e03471)
コスモス・ブラックレイン(レプリカントの鎧装騎兵・e04701)
神宮司・早苗(御業抜刀術・e19074)
盛山・ぴえり(超電波系アイドルぴえりん・e20641)
フレック・ヴィクター(武器を鳴らす者・e24378)
卜部・泰孝(ジャンクチップ・e27412)
リンスレット・シンクレア(サキュバスのギャル系螺旋忍者・e35458)
イリス・メルランディ(ヴァルキュリアの鎧装騎兵・e36727)

■リプレイ


 事件を聞いたケルベロス達は、現場の廃寺に到着した。
 すると、本堂の方からは何言っているか分からない呪文のような声が響いてきた。
「バブみを感じてオギャりたい! バブみを感じてオギャりたい!」
 セリカから説明を聞いていたケルベロス達は、どういう意味か分からなかったが、人の寄りつかない廃寺の本堂からそんな声が聞こえてくると、不気味さはひときわであった。
「こんな教義に賛同するなんて、きっと余程疲れているのね」
 神崎・ララ(闇の森の歌うたい・e03471)はそっとため息をつきそう言った。
「…ビルシャナが考え、悟りを開いた結果とは言え…理解し難いものです。ここは今後のためにしっかりとデータ収集しておきましょう」
 一方、コスモス・ブラックレイン(レプリカントの鎧装騎兵・e04701)は冷静だった。 そうしている間にも本堂からはビルシャナ達の年下女性へ甘えたいとか母性がどうとかいう叫びが聞こえてくる。
「やれやれ…根性のないやつらじゃのう。まぁ、疲れた時に甘えたくなるのもまた、仕方がない事じゃが」
 神宮司・早苗(御業抜刀術・e19074)は呆れてそう言った。
「こういうのって難しいわね。あたしとしてはもう少し立派な人の方が確かにいいかなと思うけどね」
 フレック・ヴィクター(武器を鳴らす者・e24378)としてももう少し頼りがいがある方がいいらしい。
「なんかバブみとか新ジャンルみたいに言ってるけどさぁ、要するにマザコンでしょぉ? あんまり良い感じしないしぃ、ギャルの良さに、目覚めさせてあげちゃおっかなぁ♪」
 リンスレット・シンクレア(サキュバスのギャル系螺旋忍者・e35458)は軽い調子である。
「さて、と…この変態集団、どう料理しましょうか…」
 イリス・メルランディ(ヴァルキュリアの鎧装騎兵・e36727)がぼそっと言った。
 そこでケルベロス達は我に返り、盛山・ぴえり(超電波系アイドルぴえりん・e20641)、卜部・泰孝(ジャンクチップ・e27412)とともに、全員で本堂へと向かった。
 本堂ではビルシャナガ説教しながらヒートアップ。
「男はみんな母性に甘えたい! 男はみんな若い女が好き! ならば、年下女性に母性を感じて甘えて何が悪い! バブみを感じてオギャる無罪!!」
 それに同意同意と叫びまくる男性信者10名。
 とりあえず、リンスレットが内部に突撃することにした。錆びた引き戸を思い切りよく開ける! ズバーン!
「な、なんだっ!」
 びっくりして振り返るビルシャナと信者達。
「バブみ、だっけぇ? そんなのよりも普通に友達の方が良くない?」
 ラブフェロモンを放ちながらフレンドリーに接してくるリンスレットにびっくりする信者達。
「私だったら友達大歓迎だしぃ、色んな所に遊びに行ったげるよー? カラオケとかボーリングとかゲーセンとかさぁ、朝まで遊んだげちゃうしぃ♪」
 信者の一人の腕に抱きつき胸を当てて甘い雰囲気を出すリンスレット。
「それに友達ならぁ……その後も、ワンチャンあるかもよぉ? 私、そう言うのも好きだなぁ♪」
 サキュバスらしく上目遣いで唇を開いて誘惑するリンスレットであった。信者の方はもう顔が真っ赤で口をあわあわさせている。
「そそそその……わわ、ワンチャンって、俺達まだ友達ですら……」
 何か言っているそのあわあわ信者をもう一人の信者が殴って黙らせた。
「ボクも友達大歓迎ですからワンチャンください」
 殴った信者が爽やかに言う。ラブフェロモンが効き過ぎたのか、リンスレットの取り合いでどんどん酷い事になっていく信者達。
「喝ーッ!」
 そこでビルシャナが羽毛を逆立てて叫び、怒鳴りつけて信者達を成敗した。
「バブみを感じてオギャるは宗教である! 掟に反する者は殺す!」
 しーんと辺りは静まりかえってしまった。
「もう少し詳しく知りたいから、試しに私のことをママだと思って甘えてみて?」
 そこでララが思い切って手近にいた信者に話しかけた。
 ララは16歳オラトリオ。
 そこに明らかに成人している男性が叫んだ。
「ママ--!!」
 そしてララの胸に頬ずりするような姿勢を取って何やらバブバブ言い始めた。
「ごめんなさい、やっぱり私マザコンは生理的に無理」
「そ、そんなぁ~ママのためなら小惑星落とせるのに! ママのためなら新人類滅ぼせるのに!」
「女性は優しくて頼りがいのある男性が好きなのよ。女性だって男性に甘えたいのよ。それを受け止められる人になってくれたら、あなた達きっともっと素敵な殿方になれると思うわ。そういう本当に素敵な王子様には、対等な相手としてなら甘えられるのも悪くはないしね」
 マザコンに対してややファザコン気味のララはそう言った。みんなには秘密の事だが。
「そんな……ママ、ママは……!」
「え? 私があなたの母になってくれるかもしれなかった女性…? あなたみたいな大きな長男を産んだ覚えはないわ!」
 本当の事をはっきり言ってしまうララであった。
「しょうがないのう…少しだけ甘えて、その後しゃっきり頑張ると約束出来るならば、わしになら甘えても良いんじゃよ? 可愛くて性格も良くてとっても母性溢れるこのわしになっ!」
 しょぼーんとしている信者達にどやぁっと早苗が向かって行く。
「ほれほれ、うぇるかむじゃぞ? 赤ちゃん言葉で話した方が良いか? ん? わしはぬしらの母親になってくれるかもしれない女性じゃよ?」
 そんな19歳ウェアライダーに一斉に群がり始める成人男性信者達。ビルシャナも一緒。
「ママー!」
「ママー!」
「……まぁ、わしは878歳(自称)じゃけどな!」
 存分に甘えさせておいてそう言い放つ早苗。
 すると潮が引いていくようにさーっと信者達は早苗から離れていった。
「……ちょっと待て! お前ら、年齢聞いただけでそれか!」
 ちなみに早苗は本人が言い張っているだけで本当は見た目通りの年齢である。本当にバブみを感じられるならば、女性の本当の年齢も見抜いて欲しいものである。
「そうかそうか」
 またしてもしょぼーんとしている女性に見た目年齢16歳のフレックが近づいて行って、なでなでしたあとぎゅうっと抱きしめた。
「ママー!」
 またしても甘え始める信者達。
「そういえば…その…年下の若い女じゃないとだめなのよね。あたし…元々デウスエクスだったから…実は50や60とかよりはるかに年齢上というかおばあちゃんなんだけどいいのかしら? そうすると貴方達の年下の若い女に甘えたいという理論から完全に外れるけどまぁ…それを捨てるならこうしても…別に構わないわ」
 そんなことを語り出すフレック。
 凍り付く信者達。
(「勇者もこういう安らぎ結構求めてたからねぇ」)
 フレックがそんな懐古に浸っているうちに、信者達はまた引き潮のように引いていく。
「バブみとかオギャりたいとか、まったくこのチェリーボーイたちは母性というものに夢見すぎでちゅねー。真の母性とは! 我侭放題なお子ちゃまたちを時に優しく、時に厳しく育てるもの! つまり、女でありながら強さと逞しさを兼ね備えた「大阪オカン」こそが究極の母親像!」
 そう言うとぴえりは豹柄シャツにパンチパーマ(紫メッシュ入り)の大阪オカンスタイルでその場に登場した!
「ご飯のお残しは許しまへんでー!」
「ベッドの下の薄い本も容赦なく片付けたるでー!」
「言うこと(説得)聞かへんとスリッパで頭シバくでー!」
 手加減攻撃で本当にしばくぴえり。
 しかし、これぞ本当に日本の母親像!
「マ……ママー!」
「そこの信者! 今ちょっとでもぴえりんに母性を感じたな! だがしかし、ぴえりんは男の娘や!」
 アイドル的な容姿でありながら大阪のオカンに扮し、その実、20歳の成人男性。そんなマジックにビルシャナの信者のハートはあらゆる意味でブレイク。打ち砕かれてその場から動けない。
 そこにコスモスが進み出た。じっと仲間達を観察していたのである。
「私は20歳のレプリカントですが……さあやってみましょう。どうぞ私に甘えてください」
 しかし、度重なるダメージで信者達は動けない。
 それで、コスモスはフレックの真似をして、なでなでしてぎゅうをしてみた。
「ママ……?」
 散々騙されたために信者達はいまいち信じ切れないでいる。
「母性が足りないのでしょうか。それでは」
 コスモスはぴえりを参考する事にした。
「お残し禁止!」(手加減攻撃)
「薄い本禁止!」(手加減攻撃)
「頭しばきます!」(手加減攻撃)
 母性を感じる前に信者達は物理的に鼻血噴いて沈没。
「ま……ママ……! 酷い……! これだけ様々な種族の若い女性がいるのに!! 我々の思うバブみを感じさせてくれる天使はいないのかーッ!!」
 血の涙を流して叫ぶビルシャナであった。
「……で、あなた達。年下の女の子に言い寄る気分はどうかしら?」
 そこでイリスが軽蔑の眼差しを放つ。
「最高? そう、それを見てる私の気分は最低ね。そのオギャってる状態、周りからどんな風に見えるか考えたことは?良い歳した大の男が明らかに年下の女の子に対して「ママー」、とか言う訳でしょ?」
 ビルシャナが何か言う前にイリスは畳みかける。
「……世も末ね。むしろ光源氏の時代から地球は終わってたわけね。私達の努力はいったいなんだったのかしら。……というか、もしかして私もその対象として見られるわけ?だとしたら…吐き気を催すわね、まったく。そもそも、それで悟りは開けないと思うんだけど」
 イリスにはっきり言い切られて鼻白むビルシャナや信者達。
 実際問題、女性はマザコン男がそれほど好きではないものだ。
 そこで最後の一人、泰孝が前に進み出た。
「オレには、12歳の幼妻がいる」
「な、なんだと……!!」
 20歳の泰孝がそういうと、ビルシャナ達は別の意味で凍り付いた。
「バブってオギャれて羨ましいと思うか、そうかそうか…相手がストーカーでもいいのか?」
 泰孝がへらりと笑ってそういうと、ビルシャナ達は黙った。
「自分が逆に相手好みに改造されていくのをバブってオギャれるというのか? 財布を握られ、食事も依存し、何か怪しげな薬を盛られているにも関わらずそれを食う。全て相手の思うがままにされる生き方をしている、それが12歳の幼妻を持つ男、オレ!」
 泰孝は空中でマルチプルミサイルを射出し背後に着弾させる演出まで行って説得である。
「自分の思うままに出来るわけがねぇ、相手も一人の人格を持った存在、てめーらのアクセサリーじゃねぇ! 相手を自分好みに染め上げたいんなら、テメーらも相手の望むままに染め上げられる覚悟はできてんだろうな?」
 信者達は一人また一人と退いていく。
「どう足掻いても離れられぬ重たいモンを背負えるのか、ええ?」
 プレゼントされた装備アクセの鎖付首輪を見せつける泰孝であった。
「平素は幼妻なんていない、見間違い、ストーカーとか言うが依頼とかではしっかりと存在を利用する悪行を重ねるメカ一台。しかし既にお小遣いを貰う生活で財布を握られ相手の思うままになってたり」
 まだ言い足りないのか同居人のストーカー行為を立て板に水と喋り続ける泰孝。
「お、重い……」
 信者の一人がそう呟いた。
「どうもすみませんでした」
 もう一人の信者がそう謝って投降。次々と降参していく信者達。
「待てい」
 しかしビルシャナは揺らがなかった。
「お小遣いもらってって……それ充分甘えていてオギャってんじゃねーのか?」
「へ? いや、財布を握られていて……」
「同居している妻に家計を任せて他の生活も任せてシャキシャキ働いてもらってコントロールされて、お小遣いまでもらってるって……それ、理想のアゲマン幼妻! バブみ感じてオギャるの完成形じゃねーか! それに何不満持ってるんだこのへっぽこレプリカント!!」
「え……え……??」
 他の信者は投降しているのに、流石に教祖はひと味違った。
「許さない……その理想のアゲマン幼妻を寄越せーッ! バブみを感じてオギャアアアアア!!」
「何その沸点!?!? 何その雄叫び!?!?」
 呆然とするケルベロス達を余所にビルシャナは勝手に戦闘態勢に入ってしまった。
 もう戦うしかない。


 大慌てでララが「紅瞳覚醒」を配り始める。その隣でぴえりがジョブレスオーラを片っ端に配っている。
 コスモスは冷静にゼログラビトンを放ちビルシャナの武器を封じる。
 フレックが雷刃突で突撃。
 泰孝はマルチプルミサイルを今度は敵に放った。
 イリスが旋刃脚をたたき込む。早苗は絶空斬で傷をなぞる。
 そこでリンスレットがトラウマボールを放った。

 ……フフフ、坊やだからさって言ってる本人が一番坊やですわ。女にバブみを求めているうちは大人だなんて言えません。そう、刻の涙の前に坊やの涙を修正してやらなきゃならないようね。
 ……そ、そんな! 俺の母親が……ひでぶぅっ!
 どうやらそんな出来事を思い出してしまったビルシャナ。トラウマのために大絶叫。
 絶叫とともにビルシャナ閃光ぶっ放したと思ったら、孔雀炎を手当たり次第にうちまくって大暴れ。
 そこですかさずララのウイングキャットが清浄の翼を広げてケルベロス達を守る。
 ぴえりのチャウやんも応援動画を回しまくって主人を回復。

『特殊弾頭装填。強化薬を散布します、意識が飛ばないよう注意してください』
 コスモスは冷静に仲間に対してクール・ミストを撃つ。鎮痛効果をもたらす弾丸に癒やされていくケルベロス達。
 絶対絶命領域でぴえりは魅惑の生足披露。それによりビルシャナからドレインを行って自身を回復しながら攻撃。
 イリスが降魔真拳を撃ち、さらにドレイン。
 催淫魔眼でリンスレットはビルシャナを快楽の夢の中に叩き落とす。
 泰孝が愚か者の金貨を放り投げるとビルシャナの体が黄鉄鉱に覆われていく。
 時刻みでフレックはビルシャナを時空間ごと切り裂いていく。
 白黒幻想奇譚をララが歌い上げる。今回は、『母性的な年下女性と結婚したけど現実を知って落ち込む男性』をテーマにした歌である。落ち込むどころか魂ごとへこんでいくビルシャナ。
『御業抜刀術…一点集中、突き抜けて行くのじゃ!……抜刀してないのは秘密じゃぞ?』 早苗は御業抜刀術・金触でビルシャナに爆発的なダメージを与えた。それがトドメとなり、ビルシャナは滅ぼされた。


 その後、ケルベロス達は廃寺をヒールして戦闘の痕を消した。
「闘いの後に癒しは必要。でも…其れだけに浸る時人はきっと壊れてしまう。ストレスのない社会…其れもまた人は幸福ではいられなくなるのかもしれないわね」
 フレックはそんな真面目な事を言っていた。
 深いなあとは思う。だがそれでも、マザコンは御免だと思うケルベロス達であった。

作者:柊暮葉 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年5月10日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 2
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