おおきな魔鯉

作者:baron

「うわー、おっきい! おっきな鯉のぼりだー! ボクんところにコーイ」
 町を歩いて居たぼくちゃんが、遠くにおっきな鯉のぼりを見付けました。
 不思議なことに、その鯉のぼりは空を飛んでいます。
 プカプカぷかぷか。
「あ、こっちに飛んで来た! おっきいなー」
 楽しそうに飛んで、走り出したぼくちゃんと並走していました。
 そこまでは良かったのですが、困ったことが起き始めます。
「まってまって、たべないで。ボクはおいしくないよー」
 鯉のぼりは鮫のようにザプンと地下に潜ると、そのままこっちに大きな歯で迫って来ます。
 バグバグばくばく。
 あ、もう駄目だ……と思った時のこと。
「アレ? ゆめか、なんだ損した―。でもおっきかったなー。御爺ちゃんちのもきっと大き……」
「そうなの? 私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『驚き』はとても新鮮で楽しかったわ」
 ぼくが目を覚まして、汗ふきながら立とうとしました。
 しかし、隣にいた女の子が胸に鍵を刺すと、すってんコロンとそのままベットに逆戻り。
 ぼくちゃんがまた眠ったのを、おっきな鯉のぼりが見つめて居ました。


「大きな鯉のぼりですか? きっとお父さん鯉ですね」
「そうかもしれませんなあ。きっとい中のおじいはんの家にいった時を想像しとったんかもしれません」
 ミストリース・スターリット(ホワイトマーベル・e03180)が手を広げて尋ねると、ユエ・シャンティエはくすりと頷いた。
 微笑んだ後で、地図を用意してテーブルに並べる。
「ビックリするような大きな鯉のぼりの夢を見たお子さんが、ドリームイーターに襲われ、その『驚き』を奪われてしまう事件が起きましたんえ。首謀者はどこか行ってしもうたようですが、出てきた怪物型ドリームイーターを退治してもらうゆう話です」
 ユエは半紙に筆で鯉の絵を描いた。
 それはユーモラスな顔で、牙が生えているという実に子供が夢見そうな奇妙な姿をしている。
「そうそう、倒れたお子さんもドリームイーター倒せば、無事に目を覚まします」
 そう付け加えることを忘れずに、今度はドリームイーターが良く持つ能力を説明していった。
「敵は一体で、プカプカしとりますけど、別に飛んでいる程ではないので問題無く戦えます。場所は被害者宅の近くで、鯉のぼりの話題をして居たら向こうから来るでしょう」
 ドリームイーターは、相手を驚かせたくてしょうがないようなので、付近を歩いているだけで、向こうからやってきて、驚かせようとしてくるらしい。
 そこを待ち構えておけば、基本的には問題ないそうだ。
「攻撃方法は基本的に食いついて来るんですけど、手元に食い付いたり、頭に食い付いて驚かしたりするようですな。あとは姿を他の魚や獣に変わったように見せかけて、驚かす攻撃もあるみたいです」
 みたいというのは、トラウマをつつく攻撃なので、良く判らないそうだ。
 なにしろトラウマというのは、攻撃を食らった本人にしか判らない。
「お子さんの無邪気な夢を奪って、ドリームイーターを作るなんて許せません。被害者の子供が、再び目を覚ませるように、よろしうお願いしますえ」
「はい! 出来る限りですけど、頑張りますね」
 ミストリースはユエのお願いに元気良く頷いてから、そういえばスケジュールはどうだったかな……と調べ始めた。
 同じ様に何人かが調べてから、相談をしたり雑談したり。
 ユエはその様子をにこにこ眺めながら、出発の準備を整えるのであった。


参加者
蒼天翼・真琴(秘めたる思いを持つ小さき騎士・e01526)
小鳥遊・優雨(優しい雨・e01598)
クリュティア・ドロウエント(シュヴァルツヴァルト・e02036)
尾守・夜野(パラドックス・e02885)
ミストリース・スターリット(ホワイトマーベル・e03180)
狼森・朔夜(迷い狗・e06190)
シレン・エアロカーム(氷空と風との深絆・e21946)
マーシャ・メルクロフ(月落ち烏啼いて霜天に満つ・e26659)

■リプレイ


「そっち持ってぇ~」
「はい。もっと高いほうがいいですか~?」
 子供達が道路でテープを持って図画工作。
 ……ではなく、尾守・夜野(パラドックス・e02885)とミストリース・スターリット(ホワイトマーベル・e03180)が共同で大きな道路を封鎖。
 ケルベロス達がデウスエクスと戦う為に、頑張りました。
「うんうん、そんな感じ。これで出来上がったかな?」
「ふう。完成です。出来上がりましたよ」
 二人は首を傾げたり頷き合ったり。
 もう大丈夫、ふつーの人たちが巻き込まれる心配はありません。
 もしかしたら……ううん、きっとそうなのです!!
「これで一般人は入ってこれぬでござるな」
「まさにまさに」
 その様子に睨みあってメンチ切ってた二人の女武芸者達も、ほっこりした模様。
 NINJYAのクリュティア・ドロウエント(シュヴァルツヴァルト・e02036)サンと、サムラーイのシレン・エアロカーム(氷空と風との深絆・e21946)さんは同時に頷いて、僅かにニッコリしました。

 いや、二人とて別に何かあって、アイサツしあっていた訳ではない!
 当然、美味しそうな柏餅を狙ってる訳でも、豊かなおっぱいを恨んで居る訳ではない。
 単に、殺意の結界を張ることで、一般人を少しでも遠ざけようとしていたのだ。
 これにて一般人対策は全て完了、二巻に続くである!

 そろそろ端午の節句だねぇ。
 と、小さな小さな鯉のぼり型の旗を持って、おびき出し大作戦の開始なのですっ。
「こんな物を、持って来たのです。でも……もっと大きいのがあったらかっこいいだろうねえ」
「そういえばここら辺に大きな鯉のぼりさんがいるんだって! ボクもおうちに飾ってみたいの!」
 こいのぼりはいいよねえ。
 うっとり……。
 二人は自作の小さな鯉のぼりを、団扇でパタパタ仰いで楽しそう。
 小さいとか、手に入れても森の中だから木に引っかかっちゃうから無理とか、そんな野暮は今だけ無し無し。
 ドリームイーターをおびき出す為の、夢のあるお話だから、ちょっとくらい無問題。
「そういや、この辺、たくさん鯉のぼりを飾るんで有名らしいぞ。せっかくだし見に行かねぇ?」
「「っ!」」
 狼森・朔夜(迷い狗・e06190)おねえさんのお話に、二人は顔を見合わせて、じー。
 とても我慢しきれないようです。
「わあ、いっぱいのこいのぼり、見たいです!」
「わぁ! 行ってみたいのです!!」
 見てみたいねぇって、ぴょんぴょん跳ねつつ、オオカミさんについて行ってしまいます。
 それを見て居た仲間達も、次々に向かうことにしましたとさ。
「男の兄弟がいないので端午の節句にはあんまり関係ないので、鯉のぼりを飾ることとかはなかったんですよね」
「そうか……。確かにそういうものは、この時期じゃないと見られない光景だよな。近くにあるのなら、行ってみるか」
 小鳥遊・優雨(優しい雨・e01598)がそう言いながら、蒼天翼・真琴(秘めたる思いを持つ小さき騎士・e01526)も満更ではない様子で。
 一路ケルベロス達は土手の方に。
 この会話をドリームイーターが聞いて居ると良いねと思いながら、てくてくと歩いて行きました。


「鯉は、滝を登ると龍になるらしい。もし真実であれば、見てみたいものだ。のう、皆々様」
「拙者、聞いたことがあるでござるよ」
 移動中、ふとシレンが寿司屋で聞いたことだと前置き置いて呟いた。
 ボラやスズキは出世魚だが、鯉は違うのだと言う。
「知っているのかドロウエント」
「カープがドラゴンにクラスチェンジした話を元に、我が子にドラゴンのようになって欲しいと思い、カープ・ノボリの中に入れて揚げていたのでござる」
 真面目に見えてノリの良い御茶目な真琴は、仲間と共にランタンの灯りを用意しながら、せっかくなのでクリュティアに相槌を打ってあげた。
 しかしそれがいけなかったのかもしれない。
 ひいきめに聞いても、複数の逸話が混ざった六神話合体!
「カープ・ノボリの中が空洞なのはそこに子供を入れていた名残でござる。古事記にも書いてあるのでござるよ」
「……私の知ってる古事記じゃねぇ」
 調子に乗って喋り続けるクリュティアに、先行して準備する朔夜の方からツッコミが入ったそうにござる。
 ランタンやらデジカメやらの設置に追われていたのに、どうしてくれるんだと怒られてしまう。

 そんな馬鹿なことをやっていると、一同は土手の手前に辿りついた。
 あとちょっとで目的地。それなのにそこには夜風に棚引くナニカが……。
「なんと大きなドリームイーターでありまするか! 日本の伝統、鯉のぼりを真似るとは」!
 マーシャ・メルクロフ(月落ち烏啼いて霜天に満つ・e26659)さんは思わず驚きました。
 ですが驚いてばかりは居られません、なんたってこの魔鯉はデウスエクス。
 悲しいけれどこれって、人々を守る、戦いなのよね。
「これ程の巨大な鯉のぼり、可能であれば敵として会いたくはなかっでありまするな。しかし!子供相手に悪さする者を黙って放置しておくわけにもいきませぬ!」
「そうね。子供の成長を祈るものですから、こういう変なものはサックリと倒してしまいましょう」
 気合い十分のマーシャさんに頷いて、優雨お姉さんは翼をバサバサ高さを調整、みんなの身代わりに先陣を切りました。
 おとものイチイも後ろからトコトコ、小さな体を一杯に仲間を守ろうとしています。
「ドーモ。初めまして。魔鯉=サン。クリュティア・ドロウエントにござる」
「いざ!成敗でござるよー!!」
 クリュティアが改めて宣戦布告すると、マーシャは両手を拡げて……重いのでだらりと下げて、籠手の霊威を開放した。
 いかにも硬そうな装甲の内側から、護霊たちが出陣し始める。
 それはまるで、端午の節句につきものの武者鎧を思わせた。
「拙者のチェインから逃げられるでござるかな?」
 クリュティアはそういうと右手に巻きつけた鎖を伸ばし、敵の後ろにある電信柱に括りつけて大ジャンプ!
 その上に着地した瞬間に鎖を解き、一回転させて巻きつけにかかった。
 ライトに照らされて、大きく映ったおっぱいのシルエットが、実に印象的であったと言う。
 ごっつあんです!


「御あつらえ向きに周囲には誰もいない。さっさと叩き落とすか」
 真琴は翼を隠したまま土手へとあがり、蹴り技忘れたので、そのまま大上段から斬撃を放つ。
 切り落とすときに霊符による加護で貫き縫い留めつつ、下から迫る仲間達の動きを垣間見た。
「そらっ。そっちに行くから、頼んだぞ」
 緩やかなラインであり、襲いかかると言うよりは、まずは逃げ場を塞いでおこうという感じだ。
 丁度良いので、前衛を任せて一撃離脱気味に少し後ろに下がった。
「御使命だ、いくぞ! シレン!」
「心得た。ぬおおおっっ!! ゲイボ……」
 朔夜が声を駆けると、シレンは一度しゃがみこんだ。
 槍を掲げたかと思うと走り出し、途中で棒高跳びのようにひかっけて、一足飛びに切りかかった。
 途中で羽織った合羽がハラリと落ちて、風に舞い始める。
「「魔鯉・三枚おろし! 照り焼き仕上げ!」」
 おおっと、いきなりの大技が炸裂!
 シレンが切り割いて、朔夜が炎の息吹で焼き払いに掛ったのだ。
 見つめる子供達の目も、キラキラです。
「なんだよ。槍かと思ったぜ」
「ただのフェイント……。いや、忘れただけだ。気にするな」
 バサリと合羽が地面に落ちる頃には、二人は接近して魔鯉の近くへ。
 まずは寄っただけだが、ここから徐々に包囲するため距離を縮めて行くことに成る。

 とはいえ敵とてただでやられはしない。
 グラビティで叩き落とされつつも、地面を引きづりながら、助走をつけて飛び掛かってくる。
『オロローン』
「させませんよ」
 優雨は仲間への攻撃を左手でブロックしつつ、右手を固めて迎撃態勢。
 呑みこもうとする大きな口を、まずは抑えにかかった。
「ばっくばくですね。まずは治療して……やっつけさせていただきますね!」
 ミストリースは優雨にピッカリコン。
 意識が集中出来るようにしてあげました。
「も、もういいかな? じゃあ、いっきますよー」
 夜野くんはようやくお目めをあけて、そーっとそーっと顔から手を離した。
 そしておっかなビックリ構えると、パンチパーンチ!
 元気よく飛び掛かったのです。
「これで包囲網も完成ですね。逃がさないように戦って行きましょう」
 お陰で喰いつかれた優雨さんも大丈夫。
 距離が空いたので詰めながら、固めた拳で鉄拳粉砕。
 ボスンと布で出来た大きな体を叩いたのでした。
 こうして、ケルベロスと魔鯉の戦いは、叩きあい……。
 じゃなくて、戦いの中場を越えたのです。


「そのまま抑えていろコーパァ。……はああっ!」
 シレンはビハインドに守らせると、魔鯉の牙を掴みながら口の中へ暗黒の炎を作り上げた。
 それは内側から燃やす焙り焼き、きっと仲間で火が通ったことでしょう。
「見た感じ……布の体でパワーが効き難いな。となると……」
「確かに、ふよふよ浮いている相手かつ、鯉のぼり的に中身が空洞ゆえ。ならば拙者が試してみるでござる」
 真琴が青い焔を帯びたグローブによってブン殴ると、その手応えを先ほどと比較してみる。
 だが答えを出すにはピースが足りない。そこで咆哮を放って居たマーシャが飛び出して急接近。
 蔓度居踏み込みで貫手を掛けたのである。
「じゃあ、これで行くか」
 真琴はその様子から至近距離のまま、精神力の剣を編み上げて零距離から刃で貫くことにした。
 意識を集中させると再び刃が練りあげられ、引き裂かれた傷よりナニカが零れて出て来る様な気がする。
 もしかしたらソレはドリームイーターが食らった夢なのかもしれないし、真琴の溢れる決意なのかもしれない。
「では拙者も……フィレにしてくれるでござる」
 自分でも掌底の効きが悪いと感じたクリュティアは、影を固めようとして、はたと我に返った。
 そして落ち付くと、冷静に逆手で構えた刀を閃かせる。
 なんというNINJYAな魂だろうか、彼女は忍務に齟齬をきたす為、技を忘れたことを無かったことにした。
「むむむ……しかし、拙者はそもそもその手の技を用意してない。ならば拙者はいかが致すべきでありまするか……。なに、まちゅかぜ。『私に良い考えがある?』聞かせるでござる」
 マーシャはぶつぶつとキャリバーのまちゅかぜに向かって呟くと、一人でなんとなく解決した。
 まちゅかぜの言った(腹話術かもしれないけど)、『私に良い考えがあるとは一体!?
「ここは気にせず、ガンガン行くでござる!」
 マーシャは考えるのを止めた……。
 改めて唸りを上げると、声にグラビティを宿して吠え猛る。
 それは声に霊威を持つ犬の……あ、マーシャは兎さんのウェアライダーでござるな!

 ケルベロスが猛攻を駆けるなら、魔鯉とて負けては居ない。
「うっ、うわ~ン。おねえちゃ。た、たしけて!」
「……ちっ。ミスト、フォローしてやれ。こっちは手一杯だ」
 運悪く夜野はカバーされず、鯉のぼりに呑みこまれそうになった。
 だが呑まれて無いのに尻尾がダラリ、錯乱して後ろに回ろうとする様子から、朔夜はトラウマを思い出したのだろうと辺りをつけた。
 とはいえ自分は再び火を放ったばかりだし、治療しながら頭を撫でるとか、キャラじゃない気がするのだ。
 そんな言い訳をしながら、フォローの手を用意してあげるのです。
「判りました。怖いの怖いの、とんでけーなのですよ」
「えっくえっく……。ありがちー。お返しにいってくるね、えいえい! わるいわるーい狼さんはチョッキンしちゃおうね!」
 ミストリースくんがおねえさんの変わりに撫で撫でしてあげると、夜野くんは元に戻るととっておきのお菓子をお返しに上げて、鯉には反撃をお返しです!
 ぽかぽかパンチの嵐を御見舞するため、元気よく走って行きましたとさ。
 きっとお腹を開いて重しをつめて、飛べなくしてやるんですよ。


「こんなところでしょうか。イチイ……頑張るのですよ」
 優雨おねえさんは箱竜のイチイが、そわそわしながら様子を窺っているのを見かけました。
 おそらくはプカプカ浮いてる魔鯉によじのぼろうと必死なのです。
 そしておねえさんのキックで火が付くと、チャンスが訪れました。
 頑張ってぴょーん! なんとかダイビング(タックル)に成功です。
「見た目はユーモラスでござるが、中々でござったな。だが、カープ・ノボリ=サン貴様はデスフラグを自ら立てたのでござるよ」
 イヤー!
 クリュティアは嵐と成った。
 無数の手裏剣を作り上げると、雲か嵐か稲妻か。
 投げ放つ文字通りの剣電弾雨、魔鯉を追い詰めることに成功する。
「じゃあな。面倒だし、ここまでにするとしようか」
 真琴は闘気を練り上げると、鯉のぼりの頭を掌で抑えながら零距離から解き放つ。
 仲間がつけた炎と共に、燃え盛るように最期を迎えたのである。

「これであの子も、幸せな夢が見られるであろう……。鯉のぼりは、男子に勇気を与えてくれるのであるからな」
 シレンはトドメを放つ為に刀の柄に掛けて居た手を離すと、落としていた合羽を羽織り直す。
 そして灯りと一緒に置いておいた、柏餅を取りに行くことにした。
「百瀬の滝を登りなば……とは言うが、まずは一景。お茶でも呑みながら眺めるとするか」
「こいのぼり! こいのぼり見たいです!」
「そうだな。見に行くか……。っと、ヒールの礼をしてなかったな、ありがとよミスト」
 シレンが柏餅の袋を掲げて見せると、ミストリースや朔夜もそれに続く。
「わーい。鯉のぼり~。みんなも行きませんかー」
「折角でござるし拙者も行ってみるでござるかな」
「そうですね。散歩しながらお茶会して帰るのも良いかもしれませんね」
 夜野がお誘いすると、クリュティアは優雨も同行する事にした。
「そちらはどうするでござるか?」
「んじゃ、俺もそうするとしようか。何より、一斉に並べるってのは珍しいしな」
 マーシャや真琴も一緒に成って、一同は列を為して土手沿いを行進。

 そしたら鯉のぼりも、列に成って御迎えしてくれました。
「「わぁ! いっぱいの鯉のぼりですっ」」
 オコサマーズはうっとり。
 つられてみんなの顔も、ホックホク。
 楽しそうな様子に、みんなの笑顔の花も咲きます。
「デジカメですか? なにするのです?」
「これか? うちのチビどもにも見せちゃろうと……」
「それなら、ぷろじぇくたーで、プラネタリウムみたいにすると良いでござるよ」
「やろうと思えば空を飛んでるように加工もできるな」
「すごいすごい。まるで、ゆめのようだねぇ」
 そうして一同は、楽しくすごしたのでした。

作者:baron 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年5月13日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 4
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。