堕ちた刀工

作者:蘇我真

「喜びなさい我が息子。貴方は今この時を持ち、ドラグナーの眷属となることができました!」
 暗い室内、手術台に灯された明かりはまるでスポットライトのようだった。
 仮面で素顔を隠したドラグナー、竜技師アウル。彼は狂気の笑みを浮かべ、手術台に寝そべったままの浅黒い肌をした男へと語りかける。
「貴方へのドラゴン因子を植え付ける実験が成功したのですよ」
 まるで猿のおもちゃのように、両腕を頭の上で叩き、喝采するアウル。
 寝そべったままの男は、それを胡乱げな瞳で見上げるばかりだった。
「とはいえ、未だにドラグナーとしては不完全な状態だ。このままではいずれ死亡するでしょう」
 派手に笑ったかと思えば、今度は白衣の胸元からハンカチを取り出し、仰々しく涙を拭う仕草を見せる。
「それを回避し、完全なドラグナーとなる為には、与えられたドラグナーの力を振るい、多くの人間を殺してグラビティ・チェインを奪い取る必要があるのです。できますか? できますよね? そのために実験体になったんでしょう貴方は!?」
 喋りながら気分が高揚したのか、最後は罵るような口調になるアウルを見上げ、男はゆっくりと上体を起こした。
「……おうとも。ここまで来たら自棄のやん八って奴だ。人々に知らしめてやんよ……日本刀の切れ味っつーもんをな」
 続いて渋柿色の作務衣に慣れた様子で身体を通すと、傍らに置いていた日本刀を手に取り、杖替わりにして立ち上がる。
「いくぞ相棒。最後に拾ったこの命、ここぁ一発仇花咲かせてやろうぜぇ」
 作務衣の男は、そのままゆっくりと歩き出す。
 扉を開く。暗い部屋へ白い光が湧きだす。その光の、先へと――。

「今回の任務は新たにドラグナーになった男……国立早雲の討伐だ」
 星友・瞬(ウェアライダーのヘリオライダー・en0065)は首を巡らせ、集結したケルベロスたちを確認するとそう切り出した。
「彼は刀工……刀鍛冶をしていた。だが、数年前経営不振で廃業、その後は職も安定せず、酒に溺れていて自棄になっていたようだ」
 そこをアウルに目をつけられ、ドラゴン因子を植え付ける実験に同意してしまった、と瞬は状況を説明する。
「この新たなドラグナーは、まだ未完成とでも言うべき状態だ。しかし、その能力自体は高く、人々を無差別に殺戮しようとしている。完全なドラグナーとなるために必要な大量のグラビティ・チェインを得るため……というのが建前だが、日本刀の性能の良さをその身をもって人々に体感させてやりたいといういうのも偽らざる本音なのだろうな」
 瞬が身辺を調査したかぎりでは早雲の刀工としての腕は決して悪くなかった。だが、彼は良く言えば職人肌、悪く言えば不愛想だった。人を寄せ付けない雰囲気を漂わせているのに、営業もしなければならない。個人経営には向いていなかったのだろう。
「人体を用いての試し切りなど時代錯誤な惨殺ショーをさせるわけにはいかない。急ぎ、現場に向かい、早雲を討伐してもらいたい」
 続いて、早雲が出現する場所についての説明に入る。
「予知と彼の目的から考えると、昼、兵庫県三木市、旧市街の目抜き通りに出現するだろう。そこで辻斬りを開始するはずだ。いでたちは渋柿色の作務衣に日本刀、筋骨隆々としており浅黒い肌……見間違えることもないだろうな」
 数は1体だが、油断することはできないと瞬はそう釘を刺す。
「獲物はこれはもう間違いなく日本刀だろう。自分の身体にしっくりとくるよう、自分で打った大業物だ。ドラグナーとなった彼の身体能力は大幅に強化されているし、居合い斬りに月光斬、流水斬あたりを使ってくると予想される」
 最後に、瞬は頭を下げた。
「敵は常に刀に触れ、共に暮らしていた男だ。刀のことを知り尽くしているといっていい。だが、皆なら彼を止められると俺は信じている……よろしく頼む」


参加者
小鳥遊・優雨(優しい雨・e01598)
姫百合・ロビネッタ(自給自足型トラブルメーカー・e01974)
新条・あかり(点灯夫・e04291)
グラム・バーリフェルト(撃滅の熾竜・e08426)
神寅・闇號虎(天覇絶葬・e09010)
水限・千咲(斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る・e22183)
烏丸・コジマ(魔忍ヤタガラス・e33686)

■リプレイ

●時代
「いた!」
 兵庫県三木市、旧市街の目抜き通り。姫百合・ロビネッタ(自給自足型トラブルメーカー・e01974)が声を上げる。
 腰に1本大きい刀を佩いている渋柿色の作務衣の男。
 肩で風を切って歩くのは、未完成ドラグナー国立早雲で間違いない。
「探偵ロビィは見逃さないよ!」
 ケルベロスたちは頷き合い、さっそく事前に決めておいた作戦通りに動き出す。
「みなさん離れてください!」
 水限・千咲(斬る斬る斬る斬る斬る斬る斬る・e22183)の大声に、道行く人が足を止め何事かと彼女を見る。その中には早雲もいた。
「そこのおっさんは辻斬りだよ! ボクたちケルベロスが相手をするから、逃げて!」
 烏丸・コジマ(魔忍ヤタガラス・e33686)も避難誘導に当たる。一般市民は事態をまだ呑み込めていなかったようだが、ケルベロスという単語でこの場には危険があると感じ取ったようだ。
「さあ、今のうちお逃げください」
 小鳥遊・優雨(優しい雨・e01598)と彼女のボクスドラゴンの誘導に促され、即座に通りから離れていく。
「へえ、ケルベロス。俺の一世一代の大舞台に飛び入りかい?」
 逃げる人々を目端に捉え、早雲は軽口を叩く。
「斬り合いもせず、無手の者を斬って刀の切れ味は試せるのですか?」
 メルカダンテ・ステンテレッロ(茨の王・e02283)の誇り高き高貴な蒼の目が、早雲を射竦める。
 しかし、早雲は我関せずとばかりに小指を自身の耳の穴へと差し込んでいた。
「まぁ、そうだな。そういうやつらを切るのが一番いい証明になるんだ。野菜とか巻藁じゃ芯がねぇ。でもな、生きモンには骨があるだろ?」
「ドラグナーに魂を売り渡したあなたの刀なんか、どれだけ生き物を斬れてもしょせんまがい物だよ。そんなに切れ味が試したいのなら、僕たちケルベロスでやってみたら? ……そんな刀じゃ無理だろうけれど」
 新条・あかり(点灯夫・e04291)は挑発しながら一般人を遠ざけるべく殺界を形成していく。
「まがい物ねぇ。昔の俺だったら、刀を馬鹿にすんなってキレてたんだろうがなぁ」
 早雲は耳をほじっていた小指を抜くと、ふっと軽く息を吹きかける。
 その鳶色の目は、ひどく昏く、澱んでいた。
「貴方は刀への誇りも捨てたというのか……」
 グラム・バーリフェルト(撃滅の熾竜・e08426)は心から失望したとばかりに深く息を吐く。刀を揶揄するような挑発を考えていたが、それを打ち消す。
「貴方には職人としての無念があると憐憫の情も持っていたのだが……どうやらそれは勘違いだったようだ」
「勝手に期待して勝手に失望して、まぁ大変なこって。だいたい銃だのミサイルだの、飛び道具万歳なこのご時世だぜ? 刀が売れねえのは当然だろ」
 自分の刀が売れなかったのを時代のせいにするほど、早雲の性根は曲がってしまっていた。
「そうそう、時代は拳銃だよ! やっとうなんて時代遅れだって、坂本龍馬っぽい人が言ってたもん」
 ロビネッタの言葉にうんうんと頷いた早雲は、白い歯を見せた。
「だからこそ、面白ぇじゃねえか。どっかの漫画のサムライみたいに、銃弾でもミサイルでも一刀両断できたらよぉ……今の俺なら、できるかもしれねぇぜ?」
「……なるほど、お前は狂っているな」
 神寅・闇號虎(天覇絶葬・e09010)は己の獲物を構える。
「お前の濁った刃で本当に一刀のもとに両断できるか、試してみるといい。所詮は鈍ら刃、人を突くのでさえ一苦労よ」
「言われなくてもそうしてやんよ。斬りでのある生きモンがいなくなっちまったからなぁ……」
 腰を落とし、抜刀の体勢を取る早雲。
「さあ相棒、抗ってやろうぜ。時代ってやつによぉ!」
 戦いの火蓋はこうして切って落とされるのだった。

●鍛えるべき刃
「来い、早雲! おまえのカタナの試しどきだ!」
「お望み通りお見舞いしてやるよ、俺の時代遅れの一撃をよぉ!」
 メルカダンテの挑発に応ずるように、早雲は居合いの一撃を発動する。
 速い。
 抜き手も見えない刹那の一撃を、しかし縦に構えたチェーンソー剣で受け止める。
「悲劇に酔うのをやめることだ」
 エンジンをふかしチェーンソー剣を回転させるメルカダンテ。飛び散る火花。
「拾った生命と言いますが、おまえが捨てた生命でしょう」
 復讐を胸に秘めた者同士、感じ入るところがあったのかもしれない。表情の起伏に乏しいはずのメルカダンテだが、珍しく露骨に怒りの色が浮かんだ。
「愚か者どもに喝采を」
 斯く終演。至近距離からの一撃をまともに受け、早雲は後方へと吹き飛ばされた。
「ぐっ……おうよ、カーテンコールにはおひねりつきで頼むぜぇ!」
 着地と同時に斜め前方へ弾け跳ぶ早雲。刀は抜き身のまま、流れる水のように前衛をなで斬りにしようとする。
 湧き上がる飛沫が刃紋とダブり、その美しさにあかりは息をのんだ。
「……ッ!」
 だが、それも一瞬のこと。水には炎で対抗する。ドラゴニックミラージュ。掌から放たれた竜の幻影が、早雲の身体に突撃し身体を燃え上がらせる。
「おお熱ぃ熱ぃ、燃えてきたぜぇ!!」
 早雲はひるまない。それも、グラムは織り込み済みだった。
 流水斬で身体が泳いでいる隙をついて、肉薄しての電光石火の蹴り。みぞおちを狙ったその一撃を前に、早雲は身体をあえて泳がせたままにする。
「おらぁっ! 月光斬とくらぁっ!!」
 勢いを活かしてそのまま前転、旋刃蹴をかわす。カウンター気味に緩やかな弧を描く斬撃がグラムの肩の腱へと吸い込まれていく。
「ちぃっ……!」
 三日月を模した剣閃の後、鮮血が舞う。グラムの想定よりも速いわけではない。ただバランス感覚が一般人のそれを遥かに凌駕していた。未完成といえども、ドラグナーの戦闘力はやはり侮れない。
「この剣撃、耐え切れるか!」
 鉄塊剣を握りなおして、袈裟斬りを放つ。避けようとする早雲だが、同じ手は食わない。
「目が、熱ぃ……!?」
 鉄塊剣に地獄の炎を纏わせる。その炎で視界を遮りつつ、剣筋を読ませない。
「貴様がどれだけその身を研ぎ澄まそうと、俺達を斬り捨てるには至らん」
 闇號虎も同時に斬りかかる。二筋の炎の剣閃が早雲を襲う。肉の焦げる嫌な臭い。
「……もう片腕、持っていかれちまったかぁ」
 吹き上げる黒煙の向こう、早雲の左腕は炭化し、ぶらりと垂れ下がっていた。
「斬らせていただきます!」
 千咲は愛用の日本刀『斬撃空間』を抜く。月のように弧を描く一撃に、早雲は目を見張る。
「おぉ、いい剣じゃねぇか……斬ることしか考えてねぇ、殺すための剣だ!」
 同類を見つけたと言わんばかりに歓喜の声を上げ、無手の左腕を前に向けて半身の体勢を取る。
「斬った!」
「肉をなっ!」
 千咲が肉を断ち切った手ごたえに笑みを浮かべるのと、早雲が黄色い歯をむき出しにして笑ったのは、同時だった。
 宙を舞う左腕。片腕での居合い抜き。標的は千咲。ではない。
「なっ……!」
 千咲の攻撃を無視して闇號虎の脇腹に刃を突き刺していた。
「肉を切らせて骨を断つ、ってなぁ」
 片腕を失って痛くないわけではないのだろう。脂汗をかきながら、やせ我慢のように嗤う早雲。
「目の前の一撃を躱すこともしないか……なるほど、破壊者の目だ」
 脇腹から夥しい出血をしながらも、闇號虎は楽しげに笑っていた。
「人を突くのでさえ一苦労……だったっけ? 全くその通りだなぁ、こっちは片腕一本持ってかれてんだから」
 隻腕のまま正眼に構えなおす早雲に、コジマがドラゴニックミラージュを放つ。
「狗の相手は犬、地獄の番犬ってね! 幻竜よ、彼の者に灼熱を!」
 避けようとする早雲だが、片腕を失ったことでバランスを取れずに炎の直撃を喰らう。
「ああ、畜生! なんだってんだ、ケルベロスは炎で直火焼きにするのが流行ってんのか?」
「それなら氷をプレゼントだよ!」
 ロビネッタは二丁拳銃から時空凍結弾を発射する。
「やらいでかーっ!」
 刀を持つ早雲の右腕に着弾、腕が氷漬けになっていく。
「ちいっ、こいつはまずいなっ!」
 歯がみする早雲。彼の焦りはすぐに知るところとなる。
 凍ったままの腕でグラムへ振るった一撃。そこにメルカダンテが割り込んだ。薔薇を想起させる彼女の装甲を、刃は通らない。炎と氷、急激な温度変化に耐え切れなかった早雲の日本刀が、ひび割れ、中ほどから真っ二つに折れた。
「折れたおまえの刃でなにが断てるというのか」
 物理的にも精神的にも折れた早雲の刃。刀身は回転しながら宙を舞う。
「やってみねぇと、わからねぇだろっ!」
 それでも早雲はあがく。落ちてくる刀身に合わせて回し蹴りを放つ。増幅された動体視力で刃の折れた側を踵で撃ち抜き、近くにいたあかりの腹へと刃の切っ先を押し込んだ。
「あ、ぐっ……!?」
 不意の一撃にあかりの耳が垂れ下がる。腹が熱い。あかりの腹に生えた刀身は脂と焦げまみれで、それでも美しいと思った。
「見せてあげる……」
 凍った腕で折れた刀を持ったままの早雲へ、あかりは壊れゆく希望を見せる。降り注ぐアネモネの雨の中、早雲は何を見たのか。
「あ……」
 一瞬早雲の表情に浮かんだ正気の笑みは、しかし泡沫のように霧散していく。
「本当は知ってるんでしょう? その願いが叶わないってこと」
「畜生、夢を、夢を……見させるんじゃねぇっ!!」
 怒り狂い、我を忘れている早雲。
「自慢の一振りじゃあなかったのかい? どうしたんだ、そのヒビは!」
 コジマの繰り出す螺旋の一撃が、早雲の折れた刀を直撃する。残りの刀身は粉々に砕け、早雲の手には柄しか無くなった。
「構え直せ」
 それでも、闇號虎は告げる。脇腹の傷は、優雨からブレイブマインを受けて塞がっている。
「お前の真の刃を問う。本当に直さねばならないものはなんだった?」
 早雲が鍛えなければならなかったのは物質的な刃ではなく、心の刃。そう言外に伝え、惨殺ナイフを振るう。
 低く、くぐもった悲鳴。残った早雲の右腕が、氷漬けのまま肩からジグザグに切り捨てられた。
「ううううぅぅ!!!!」
 両腕を失った早雲は地面に這いつくばる。許しを請う為ではない。身を低くして、弾丸のように跳躍しケルベロスの喉笛に喰らいつく為だ。
「イチイ、グラムさんを!」
「!!」
 優雨のサーヴァントであるボクスドラゴンから治療を受けたグラムが、好機を逃すまじと鉄塊剣を持ち上げる。
「我が正当なる怒り! その身に刻め!」
 地面スレスレから跳ね上がる早雲に、合わせるように巨大な鉄塊が振り下ろされる。
 一撃、二撃、惨劇。さながら竜巻か暴風雨のように繰り出される剣撃の雨に、早雲はボロ屑のように成す術なく跳ね飛ばされた。
「まだ、だ……まだ……まだ……」
 仰向け、大の字ならぬ人の字に寝転がった早雲は息も絶え絶えに、首を巡らせる。物別れした己の腕が、刃のない刀を掴んでいるのが見えた。
 そこへ一人の影が差す。千咲だ。笑顔を張り付けたまま、無造作、無自覚に腕を振るう。
 斬撃。
「悪鬼羅刹の曼珠沙華、か……道を踏み外した俺には、似合いの結末だぁな……」
 酷薄な笑みを浮かべ、早雲は散るのだった。

●爪痕
「お疲れ様。ここのところ、よく頑張ってくれましたね」
 優雨はイチイを労い、その頭を撫でる。イチイもまた、優雨の掌に自分から頭をこすりつけに行き、気持ちよさそうに鳴く。
 遠距離攻撃の手段を持たない相手ということもあり、身の危険が及ぶことは少なかったが一人と一匹で連携し、効率良く前衛の傷を癒していた。
「両腕を失ってもあきらめないとはね……全く大した悪あがきだよ」
 コジマはあかりの腹の傷をヒールで癒している。処置を受けているあかりはというと、残された早雲の刀をじっと見つめていた。
 あれから、早雲の身体は溶けて土へと染み入るように消えていった。その場には、折れた刀身と無刃の柄があるばかりだ。
 あかりはただ目蓋を閉じる。黙して、語らない。口にしても詮無きことと知っていたから。
「あたし、早雲さん嫌いじゃなかったよ。刀で銃とか切っちゃうアニメとかあたしも好きだし……」
 一呼吸置いて、ロビネッタは断言する。
「早雲さんは人斬りじゃなくて刀工だったもん!」
 刀が折れても、その腕は最後まで刀の柄を握っていた。それは刀を愛するが故だったと、そう思いたかった。
 グラムはその折れた刀を道の片隅に埋め、柄を突き刺す。
「貴方は世界で自分一人だけが不幸であるかのように振る舞っていた……せめて貴方に理解者がいれば、また違ったのかも知れんな」
 早雲はねじ曲がっていたが、最後まであがこうとはした。その点に敬意を表し、墓標を作る。
「刀は素晴らしいもので、それを打つ刀工さんもまた素晴らしい方だった、はずなんです」
 返り血を浴びたまま、千咲は墓へと向き直った。
「さようなら。あなたを斬ったときの、ヒリヒリしたあの感覚。生きてる間は忘れません」
 あけすけな千咲の物言いに苦笑しつつ、闇號虎は自分の脇腹に手をやった。
「お前の刃は残るさ。何処かに、な」
 脇腹の傷はしばらく残りそうだった。

作者:蘇我真 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年4月24日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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