解放された切り裂き魔

作者:なちゅい

●斬りたい、斬りたい……
 熊本県熊本市。
 忙しない日常を過ごすこの地の人々の前に現れたのは、エインヘリアルの少年。
 とはいえ、元々が巨躯を持つ戦士達。多少小さかろうが、地球人に比べれば圧倒的に大きい相手だ。
「わぁ、斬れる……。存分に、斬れるぞ……!」
 首から下を黒い甲冑で包むその少年、サムスは目を血走らせて2本の剣を抜き、近場にいたサラリーマンへと切りかかる。瞬く間に肉片となってしまう相手には目もくれず、少年はその手に残る感触に恍惚としていた。
「久しぶりのこの感触……。もっと、もっと欲しい……!」
 次に刃を向けたのは、傍にいた主婦。そして、学生。そいつは誰彼問わず、目に付く者を片っ端から刻んでいく。
 斬る回数が増え、その身に多量の紅い液体を被るごとに、エインヘリアルの少年は歪んだ笑いを浮かべて。
「あはは、もっと、もっと……!」
 刃を振るい続けるサムスは狂った笑い声を上げながら、なおも惨殺を繰り返すのである……。

 エインヘリアルの襲撃事件を耳にしたケルベロス。
「皆、来てくれてありがとう」
 ヘリポートに集まった彼らの姿に、リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)が嬉しそうに挨拶をする。
「……切り裂き魔の、エインヘリアル……」
 ぽつり、ぽつりと呟く、鳳・小鳥(オラトリオの螺旋忍者・e35487)の言葉に、リーゼリットはこくりと頷いた。
 エインヘリアルは平均身長が3メートルほどある大柄な種族。頑強な肉体を持ち、総じて好戦的な戦闘種族というのが一般的な個体だ。
「今回は、アスガルドにおいて仲間を切り裂き、多数の同族の命を奪った凶悪犯罪者が相手だよ」
 どうやら、このエインヘリアルは、アスガルドで『永久コギトエルゴスム化の刑罰』を受けていたらしい。ただ、解き放っても反乱勢力にはならないと見なされ、こうして地球へと送り込まれたようである。
 放置すれば、多くの人々の命が無残に奪われてしまう。また、人々に恐怖と憎悪をもたらし、地球で活動するエインヘリアルの定命化を遅らせることにも繋がる。なんとしても、この場で撃破したい相手だ。
「現れるエインヘリアルの名前はサムス。黒い甲冑を纏った少年のような姿をしているよ」
 地球人で言うなら15、6歳くらいに見えるだろうか。しかし、相手はエインヘリアルということで、基本的に体型は地球人らを上回る。身長もかなり大きく、見上げるような形で応戦する相手となるだろう。
 サムスが操るのは、刀のように鋭い刀身を持つ2本のゾディアックソード。これを使ってその少年は肉を切る感覚を味わい、気分を昂ぶらせていくのだと言う。
「そんな性格も合わせて、元々囚人のような扱いもされていたから、戦場から逃走しようとはせずに戦い続けようとするようだね」
 こちらも全力で戦い、相手を叩き伏せたいところだ。
 現場は、熊本県熊本市内。熊本城を臨む市電の走る市街地の交差点だ。
 人通りの多い場所を見定めて現れたエインヘリアルは、すぐに周囲の人々へと刃を向けようとする。
「皆の到着も、ほぼ同じくらいになってしまうと思う」
 リーゼリットはそう謝りながらも、全速力でヘリオンを飛ばすとケルベロス達に詫びを入れる。
 敵は一般人、ケルベロスなど見境なくボーリング場周辺にいる人々へと攻撃を仕掛けようとするので、一般人の避難だけはある程度気をつけて対処したい。
 これで以上だよと説明を終えたリーゼリットは、すぐに現場へ急行したいとケルベロス達に促す。
「人を斬ることに喜びを覚えるような危険人物を、放置するわけには行かないよ」
 だから、このエインヘリアルを止めて欲しい。彼女は最後にそう告げたのだった。


参加者
レクシア・クーン(咲き誇る姫紫君子蘭・e00448)
クロコ・ダイナスト(牙の折れし龍王・e00651)
リーファリナ・フラッグス(拳で語るお姉さん・e00877)
ティーシャ・マグノリア(殲滅の末妹・e05827)
草間・影士(焔拳・e05971)
神宮寺・結里花(目指せ大和撫子・e07405)
玖堂・アマリ(陽彩・e33088)
鳳・小鳥(オラトリオの螺旋忍者・e35487)

■リプレイ

●戦闘狂のエインヘリアル
 ヘリオンは九州へと入り、その中央に位置する熊本を目指す。
「エインヘリアルが相手か。どうにもでかい相手と戦うというのは、心躍るな!」
 テンション高く仲間達へと呼びかけるリーファリナ・フラッグス(拳で語るお姉さん・e00877)。黙っていれば、銀髪の男装麗人といった印象なのだが、口を開くとやや残念臭をかもし出す女性である。
 対して、彼女以外のケルベロス達の表情は浮かない。
「またはた迷惑な……」
「地球はエインヘリアル共の処刑場じゃあないんすけどね」
 自身の前髪に指を巻いて考える、鳳・小鳥(オラトリオの螺旋忍者・e35487)。犯罪者のポイ捨ては禁止したいと小鳥が本音を漏らすと、神宮寺・結里花(目指せ大和撫子・e07405)も小言をいう。
「同族の命すら奪う戦闘狂ともなれば、とても相容れる存在ではありませんね」
 手段が目的になっている手合いだと認識し、レクシア・クーン(咲き誇る姫紫君子蘭・e00448)はやや表情を険しくしていた。
「うぅ、わたしは戦いが怖いので、できれば戦いたくないのに……」
 そんな仲間達の会話にクロコ・ダイナスト(牙の折れし龍王・e00651)は身を震わせる。積極的に戦いを欲する相手に、彼女は怯えていたのだ。
「全く、厄介なものを放ってくれる」
「向こうとしては、人材の有効活用のつもりなんすかね」
 今回のチーム唯一の男性、草間・影士(焔拳・e05971)が大儀そうに頭を振り、結里花が首を傾げつつ敵の狙いを探る。
「まあ、来るからにはきっちりと倒すっすけど」
「殺人鬼の狂気に斬られるほど、俺達はやわじゃない筈だ」
 結里花も影士も、全力で敵を迎え撃つ所存だ。
 そんな仲間の様子を目にしたリーファリナは、不謹慎ながらも敵と合間見えるのが楽しみなようで。
「全力でぶつかって、打ち倒すとしよう」
 そうして、リーファリナは豪快に仲間達へと笑いかけたのだった。

 熊本の市街地へと降り立つケルベロス。
 玖堂・アマリ(陽彩・e33088)は着地の瞬間、派手な音を立てた上で大声を上げる。
「君が倒すべき相手が来たよ。よそ見なんかしてる場合じゃない!」
 すぐさま、アマリは敵の姿を見つけ、飛びかかっていく。
 そこにいたのは、周囲の人々よりも大きな体躯を持つ漆黒の鎧を着た少年。サムスという名の少年は歪んだ笑みを浮かべて振り返り、鎧の合間を狙ってアマリが振るった斧をすんでのところで躱す。
「空は良い……、空は……」
 煙となんとかは空と高いところが好きというが。いつの間にか、電柱の上に直立していた小鳥はゴーグルを上げながら飛び降り、サムスへとケルベロスチェインを伸ばす。
 小鳥の鎖に腕を縛られ、サムスは全く表情を崩さずに言い放った。
「そう、僕に斬られたいんだね……?」
「僕達とアソボ! アソボ!」
 種族の中では小柄な者同士だが、ウェアライダーとエインヘリアルという種族の差は大きく、サムスはアマリの倍近く大きな相手だ。
 アマリは目の前の相手から視線を反らさず、アルティメットモードになって周囲で唖然としている人々へと叫ぶ。
「ケルベロスが来たよ。背中は僕達が守るからもう大丈夫。逃げるんだ!」
「わしらの戦っておる隙に、逃げるがいい」
 アマリと小鳥の声で我を取り戻した人々は、一目散にこの場から走り去っていく。
 やや遅れ、レクシアも走り去る人々とすれ違うように、地獄の翼を羽ばたかせながらエアシューズで滑走してくる。
 オラトリオのレクシアの髪に咲くトリテレイアの花。その花言葉は、『守護』。人々を護る為、仲間を護る為、レクシアは敵の注意を引くべく飛び込む。
 警察へと通報していたクロコは、駆けつけた警官隊に人々の避難と現場に立ち入らないよう誘導を託し、おどおどしつつ戦場へと近づいていく。
「ケルベロスです。これからエインヘリアルと交戦に入ります」
 巫術服姿の結里花も、走る人々に呼びかける。
「慌てずに、でもなるべく急いで避難を! 高齢者や子どもとはぐれないように!」
 やや逃げ遅れている人々に対しては、リーファリナが付き添い、この場から一緒に離れていった。
「ああ、ダメだよ、僕が全員斬るんだから……!」
 さて、エインヘリアル、サムスは両手にゾディアックソードを持ち、オーラを発してくる。影士は仲間の配置を見ながら、避難する人々に攻撃が及ばぬようにと立ち回る。もっとも、前線の仲間がしっかりと敵を抑えてくれていたが。
「我儘な子供には、お仕置きをしなければな……」
 おかっぱ髪のティーシャ・マグノリア(殲滅の末妹・e05827)がクールにサムスへと銃口を向ける。
「これでわかりました……」
 クロコは目の前の敵へ、言い放つ。
「あなたは戦いが好きなわけじゃないんです。人を……自分より弱い人や自分に敵意を向けてない無抵抗な人を殺して、楽しんでるだけなんですね……」
 クロコに返事をしないサムスだが、その薄ら笑いが肯定を示しているのは間違いない。
「こ、怖いですけど……そういう人なら、容赦なく倒せます!」
「切り裂くだけが戦いじゃないと教えてやろう」
 意を決し、鉄塊剣を抜くクロコ。後方に布陣する影士も構えを取っていたが、果たして敵に理解する理性があるかどうか……。
「神宮寺流戦巫女! 結里花参ります!」
 結里花もまた敵へと飛び込み、名乗りを上げると、サムスは口元に笑みを浮かべて2本の剣を構えるのである。

●狂気の少年
 エインヘリアルの少年サムスは2本の星辰の剣を交差させ、直接ケルベロスへとその刃を向けてきた。
「そんなに斬りたいのでしたら、私からどうぞ」
 その凶刃の前にレクシアが躍り出ると、サムスは迷いなく彼女の体を切り捨てる。
「ああ、いい。これだよ、これ……」
 その手の感触に恍惚とする敵。レクシアは構わず、きっぱりと言い放つ。
「もっとも、そう簡単に斬り花にされる気はありませんが」
 レクシアは後方のティーシャを見て、高々と水晶石を放った。
「解放――! 護り、燃やせ!」
 その石から発せられる炎が飛び、ティーシャの周囲を滞空し始める。
 力をもらったティーシャは、砲撃形態となしたドラゴニックハンマーより、竜砲弾を叩き込んでいく。そうして、一般人に注意を向けさせないようにと彼女は攻撃を続ける。
 仲間に攻撃が及んだのを見て、クロコは握りしめた鉄塊剣を大きく振りかぶり、大きな体躯を持つ少年へと叩きつけた。
「君が先に斬られたいようだね……」
「退魔のプロである神宮寺の戦巫女として……」
 そこで、サムスを封殺すると豪語する結里花が迫る。
「まずは、動きを止めます!」
 口調が変わった彼女は、即座に敵の腹目掛けて思い蹴りを喰らわせる。
 その後方からは、小鳥が竜鱗火炎手裏剣を投げ飛ばす。それは螺旋の軌道を描き、サムスの握る剣に小さな亀裂を走らせた。
 そこへ、避難誘導から戻ったリーファリナが勢いよく敵へと駆けて行く。
「ガンガン攻撃して、きちっと撃退しよう!」
 敵へと特攻した彼女は豪快にサムスに蹴りかかると、アクロバティックにその身を翻す。
 だが、サムスも攻撃態勢を整え、両手の剣から双子座のオーラを飛ばす。前線メンバーの身が凍りついたのに、彼は気を良くする。
「ふふ、斬るよ、斬るよ……!」
「退かぬ逃げぬの殺し合い! 盛り上がってくるな!」
 不気味に微笑む敵が刃を煌かせるのに、リーファリナが昂ぶっていた。
 対して、アマリは最初、オウガメタルに粒子を撒くよう任せた後、小柄な身体を存分に活かし、敵の鎧の隙間を狙おうと敵を見定める。
「君は強いよ」
 敵の強さを肌で感じたアマリ。だが、楽しそうに笑う彼女は瞬時に敵の頭上に飛び上がった。
「でも、その強さに決して怯まない!」
 アマリは大きくルーンアックスをサムスの脳天へと振り下ろす。
「僕の役目は、君へ仲間の攻撃を届ける事だ! 例え痛い思いをしたって、負けるもんか!」
「ふ、ふふふ……」
 頭から血を流すサムスはその血を舐め、不気味な笑いを浮かべて剣を振るってくるのだった。

 しばし、ケルベロスとエインヘリアルの交戦が続く。
 エインヘリアル、サムスは主に、怒りの矛先となるクロコを狙う。
「ああ、いい、この感覚、いいよ!」
 相手を切ることに執着するサムス。クロコはその斬撃に耐えながらも、地獄の炎弾を放って敵に奪われた体力を補填していた。
 そんな仲間を癒すべく、ケルベロスの回復手となる影士は如何なくその腕を発揮する。
「この力。生に導くか死を手繰り寄せるか。試してみるか?」
 両腕に魔力を集中させた影士は、エネルギーの奔流を生み出す。
(「剣に身をさらして戦う人間の覚悟。分かっているつもりだ」)
 そうして、影士はクロコを癒し、飛んでくる星座のオーラには、オウガ粒子で対処する。
(「俺にできるのは支える事のみ。最後まで、全うしてやる」)
 歪んだ性格の少年を抑える仲間達を、影士は癒しという手段で支援していく。

●その剣が落ちるとき
 エインヘリアルの少年は依然として、己の欲望のままに刃を振るう。
「いいよ、この感覚……やっぱり、いい……」
 人を斬る感覚に酔うサムスの攻撃は非常に強力だが、盾役の態勢と回復に動くメンバーの働きで布陣をしっかりと維持してくれていた。
 すでに、周囲からは一般人の姿がなくなっている。ティーシャもそれを認識しており、敵の討伐に力を入れ、バスターライフルMark9の銃口に光を集める。
「おいたが過ぎるな……」
 彼女は照準を合わせ、凍結光線を発射した。
 それを受けて腕を凍りつかせた敵へ、結里花がハンマーを振り上げる。
「白蛇の咢よ、砕け!」
 強かに打ちつけるそのヘッドは、サムスの凍った腕を狙い打つ。凍った腕に更なる衝撃が走り、サムスの顔が引きつり始める。
 しかし、そいつに怯む暇などない。リーファリナが頭上から襲ってきたからだ。
「全てを打ち砕く界の怒りよ。力の猛り、轟きをもって我が敵を討ち滅ぼさん」
 魔術円を宙に展開し、そこから発せられる異界の力。生きて這いずり燃え盛る炎、世界を震わせる轟音、全てを打ち砕く砲撃。それらがエインヘリアルへと放たれ、撃ち尽くす。
 だが、敵は外傷こそ増えていても、楽しそうに刃を躍らせる。
「あは、あははは!」
 盾役メンバーのカバーが間に合わない。サムスは両手の刃をそのままリーファリナへと十字斬りを喰らわせる。
 ガントレットをぶつけて応戦しようとしたが、それでも彼女の体には深く斬撃が刻まれて。
「乙女の柔肌に切り傷を!? お嫁に行けなくなったらどうする!?」
 叫ぶリーファリナを護るようにクロコが飛び出すと、サムスは怒りの矛先である彼女へと視線を向ける。
「右腕を失えど龍王と呼ばれし我が闘気に、一片の衰え無きことをその身で味わうがいい!」
 地獄となったクロコの右腕が一際大きく燃え上がる。彼女は竜王の闘気の渦を纏わせ、直接サムスへと殴りかかっていく。
「空に生き、空で育ったわしにかなうはずもあるまい!」
 小鳥も飛び出す。狙撃を考えていたものの、立ち回りをやや間違えて火力で攻め入る立ち位置となってしまっていたが、それでも小鳥は仲間の攻撃の合間に敵を狙う。
「これが、オラトリオの秘術と螺旋の奥義の合わせ技……」
 立ち位置の都合でやや命中率に難を覚えた小鳥は、黒の折鶴から作られた鳥に秘術で仮初の命を与え、螺旋の回廊を渡ってサムスに嘴の剣を深く突き刺す。
「護る為に振るう力が、貴方の様な方に負ける訳がありません」
 エインヘリアルの周囲を飛び回るレクシアが続いてオーラを纏う拳を叩きこむと、敵の漆黒の鎧が所々砕ける。
 サムスの体勢がやや崩れた。敵を注視していた影士はその隙を逃さない。
 敵はただ己の欲望のままに刃を振るい、相手を傷つける。その手が鈍ったのなら。そこまで回復に当たっていた影士も攻撃に回り、ドラゴニックハンマーを砲撃形態にして竜砲弾を叩き込んだ。
「ふ、ふふ……」
 それでも剣を振り回そうとする相手へ、楽しそうに笑うアマリが攻め入る。鋼の鬼へと全身のオウガメタルを変化させ、彼女は拳を食らわせていく。
「僕はアマリだよ。君の名は?」
「サム……ス……」
 ついに、敵の手から剣が零れ落ちる。その刃が乾いた音を立てて地面を跳ねると同時に、エインヘリアルの少年は地面に落ちていったのだった。

●何か食べて行こう!
 エインヘリアル討伐後、ケルベロス達は戦場となった熊本の街の修復を始める。
 折れた電柱や穴の開いた歩道には、クロコが気力を撃ち出す。
 修復作業の手伝いをしていたティーシャが何気なく呟く。
「熊本ラーメン、食べてみたくもあるが……」
「熊本ラーメンが食べたい!」
 お腹を鳴らしたアマリがそれに大声で賛同した。
「馬刺し……馬刺し食べたいな、馬刺し!」
 一方で、リーファリナが大きく手を上げると、小鳥が同意してみせる。
「しかし、アレだな。彼奴もどうせなら、屠畜所で働ければよかったものを……」
 小鳥は倒れたエインヘリアルのことを皮肉ると、メンバー達は苦笑を浮かべる。
「ラーメンでも馬刺しでも、九州にちなんだ美味しいものならなんでも。好き嫌いはないっすから」
 結里花は改めて仲間の提案を繰り返し、皆で一緒に食べにいけるならと笑顔を浮かべる。
 さすがに同じ店で振舞う店もないだろうから、それぞれ立ち寄ることとしたのだが、そこでレクシアがそういえばと口を開く。
「熊本は、晩白柚(ばんぺいゆ)が有名なのでしたっけ」
 晩白柚は、非常に大きな果実の柑橘類としてしられる。
 果肉はそのまま食べられるが、シャーベットにすれば、すっきりした甘さをひんやりとした感触で楽しめる。
 そんな話を聞いたメンバー達は、そんなデザートに興味を持ちつつも、熊本の幸を食べられる店を探しに出向くのだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年4月22日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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