自身が駆使するヘリオンが鎮座するヘリポートに集ってくれたケルベロス達に、ヘリオライダーである静生・久穏は緊張の面持ちで今回の依頼について語り始めた。
「先日の弩級兵装回収作戦の結果、コマンダー・レジーナが生還し『弩級超頭脳神経伝達ユニット』と『弩級外燃機関エンジン』が敵に回収されてしまいました」
幸いその行き先は判明している。載霊機ドレッドノートを警戒していたケルベロス達によって、弩級兵装はドレッドノートの元に転送されたことが判明したのだ。
この事実から、指揮官型ダモクレスは弩級兵装を組み込み載霊機ドレッドノートを再起動することが狙いであると目されている。
起動した載霊機ドレッドノートに人類が対抗するには、ケルベロス・ウォーを発動しなければならないだろう。
「弩級兵装回収作戦に参加されたケルベロスの皆さんの活躍によって、弩級兵装の半分は破壊し、残りの2つも大きく損傷しています。このため、載霊機ドレッドノートがすぐに稼働するということはないでしょう。ですが……」
言葉を切った久穏は、再び口を開き言い淀んだ事実を伝えなければならなかった。
それは、コマンダー・レジーナが健在であるために、ダモクレスに時間を与えてしまえば弩級超頭脳神経伝達ユニットが修復されてしまい、載霊機ドレッドノートが本来の力を取り戻してしまうだろうという事であった。
人類にとっては未然に防がなければならない事態であり、ダモクレスにとっては何としても成し遂げなければならない目的だ。
このため、指揮官型ダモクレスがその配下を従え全力で防衛する載霊機ドレッドノートへと、強襲作戦が決行されるに至った。
「この作戦は、後に行われるであろうケルベロス・ウォーの前哨戦となるでしょう。載霊機ドレッドノートを防衛するダモクレスにどれだけの損害を与えることが出来るか、それが今後の情勢を左右する事となるはずです」
依頼の概要を語った久穏は、今回の作戦についての説明を始める。
「現在載霊機ドレッドノートはダモクレス軍団によって制圧されており、その周辺にはマザー・アイリスの量産型ダモクレスの軍勢が展開しています。これを突破するには、ケルベロス・ウォーの発動無しでは非常に困難です」
その対策として、ヘリオンからの降下作戦を行う必要がある。しかし、踏破王クビアラがドレッドノートの周囲にヘリオン対策として『ヘリオン撃破用の砲台』を設置し、かつ強力なダモクレスがその防衛と砲台操作を担っている。
ヘリオンによる降下作戦を行うためには、この砲台を破壊しなければならない。そして、それに成功すればヘリオンからの強襲降下作戦を実行しドレッドノートへの潜入が可能となるだろう。
「潜入後は、ジュモー・エレクトリシアンとその配下、ディザスター・キングが守る『弩級外燃機関エンジン』、『弩級超頭脳神経伝達ユニット』を修復するコマンダー・レジーナとその軍団、そして弩級兵装回収作戦で動きを見せなかったイマジネイター、これら4つの対象を攻撃することになります」
ジュモー・エレクトリシアン部隊への攻撃で、ドレッドノートの動きを阻害できる。
ディザスター・キング軍団は自ら『弩級外燃機関エンジン』の一部となり出力を補おうとしているため、この軍団の撃破はドレッドノートの出力を引き下げられるだろう。
コマンダー・レジーナは『弩級超頭脳神経伝達ユニット』を修復するため、この軍団を放置すればドレッドノート自体がケルベロスを攻撃できるようになり、より一層危険な状況に追い込まれてしまう。
イマジネイターは、ドレッドノートと融合し自らがドレッドノートの意志となろうとしているようだ。これが成し遂げられても喫緊の脅威とはならないだろうが、その状態で後のケルベロス・ウォーが敗戦となった場合、自己意志を有する弩級ダモクレスの存在を許してしまうことになる。そのため、阻止しておくに越したことはないだろう。
一通りの説明を終えた久穏は、作戦の実行に向かうケルベロス達を激励する。
「指揮官型ダモクレス複数を相手にする困難な作戦ですが、それだけに成功を収める事が出来ればその成果は非常に大きいでしょう。そして、皆さんならばそれが可能です」
久穏の言葉に背中を押され、後のケルベロス・ウォーへと大きく影響する戦いへと、ケルベロス達は覚悟の面持ちで臨むのだった。
参加者 | |
---|---|
レーン・レーン(蒼鱗水龍・e02990) |
鏡月・空(蒼い三日月・e04902) |
ティーシャ・マグノリア(殲滅の末妹・e05827) |
夜殻・睡(氷葬・e14891) |
マイヤ・マルヴァレフ(オラトリオのブレイズキャリバー・e18289) |
神山・太一(かたる狼少年・e18779) |
君乃・眸(ブリキノ心臓・e22801) |
ホルン・ミースィア(超神聖合体ホルン・e26914) |
●黒機狼
載霊機ドレッドノート。修復中の弩級ダモクレスであるこの巨大な存在の防衛・修復を行う指揮官型ダモクレスとその配下達を攻略すべく、300人を越えるケルベロスが青森県黒石市へと降り立った。
「無事に到着成功。ヘリオンが撃ち落とされるかも知れないとは、敵もやるものだ」
ヘリオンから降下し、夜殻・睡(氷葬・e14891)は気怠そうな声音で呟いた。
「砲台攻略に行ってくれた人達に感謝だねっ」
ウイングキャットのルナを抱き上げ、ホルン・ミースィア(超神聖合体ホルン・e26914)は睡の言葉を受けそう続けた。
何故か睡はホルンに頷きつつも、微妙な距離を開けている。ホルンは特に気にしていないが、ルナが不思議そうに小首を傾げていた。
「皆様のご活躍を無駄にしないためにも、わたくし達も奮闘致しましょう」
「ああ、そうだな。戦場で出会った敵を倒す、いつも通りにやればいい」
戦場という気を抜く事が許されない殺伐とした場所であろうとも、親しい間柄の者がいれば多少なりとも心持は和らぐものだ。
レーン・レーン(蒼鱗水龍・e02990)とティーシャ・マグノリア(殲滅の末妹・e05827)は、互いの存在が適度に緊張を解してくれる。
「ここデも、他のチームとの連絡は取れナイようだ。単独で動くしかないナ」
他のチームへと連絡を試みた君乃・眸(ブリキノ心臓・e22801)は、さして落胆することなく仲間達に告げた。
同じ敵の軍団の対応に当たる他のチームも、この付近で行動しているはずだ。それらのチームと連絡を取ることが出来れば共同することもできたかもしれないが、それは不可能であった。
けれど、元々の計画には何の支障も無い。来る決戦に備え、今は少しでも敵戦力を削るだけなのだから。
「どうやら、向こうから来てくれたようですね。……始めるとしましょう」
愛用の靴の感触を確かめるようにステップを刻みながら、鏡月・空(蒼い三日月・e04902)は前方を見据える。その先からは、1体のダモクレスが姿を現していた。
地球の生命体とは大きく異なる形状を持つデウスエクスは珍しくもないが、このダモクレスはまるで悪夢の中から抜け出して来たかのような異形の存在であった。
強いて言うならば黒い狼だが、その全身はボルトやネジで構成されており、尻尾ではなくコードのような物質が幾本も生えている。およそ生命とはかけ離れた存在のようだが、瞳から発される強烈な敵意は凶悪な獣と比べても何ら遜色ない。
それでも、ケルベロス達はその暴威に気圧されはしなかった。相応の覚悟を以ってこの場にいるのだから。
ただ、1人を除いては。
「キミは……。やっぱり、そうなんだね……」
対峙した黒い機械狼に、神山・太一(かたる狼少年・e18779)の精神は激しく揺さぶられてしまう。かつて離れ離れになってしまった兄の姿が、目の前の敵に重なったからだ。
太一の足が崩れそうになるが、それを支える者がいた。愛しい兄弟であり、頼もしい戦友でもあるテレビウムのてっくんだ。
「太一、事情は分からないけど頑張ろう! わたしもラーシュも手伝うよ」
どういった因縁があるのか知る由もないが、マイヤ・マルヴァレフ(オラトリオのブレイズキャリバー・e18289)は太一を奮い立たせようと声を掛けた。ボクスドラゴンのラーシュも、力強く吼えている。
「……ありがとう。行くよ!」
相棒に支えられ、仲間に背を押され、因縁に決着を付けるべく太一は武器を握り締めた。
そうして、ケルベロス達と黒機械狼ダモクレスことデストロイ・ワンとの戦いが始まった。
●鋼牙鉄爪
黒狼ダモクレスの素早さは、その場のケルベロスの誰よりも勝っていた。
獣の吠え声とも機械の作動音ともつかない咆哮と共に、手近な位置の空へと鋼鉄製の牙を剥く。
しかし、その牙は空の肉体を抉る前に、割って入った眸によって阻まれていた。
「無事か。なかなかニ手強い敵のようだナ」
代わりに傷を負った眸だが、気丈に痛みを押し殺し翻したマントで空を背に庇う。
「助かりました。さて、次はこちらの番ですね。思い知らせてやるとしましょう」
眸の身体によって遮られたデストロイ・ワンの視線が次に空の姿を捉えたのは、流星の煌めきと重力を宿した飛び蹴りが自身に炸裂する直前であった。
「この敵は太一様の宿敵のようですわね。ですが、この戦場の全ての敵……いわばダモクレス全体が、わたくし達レプリフォースの宿敵ですわ」
「レプリカントとダモクレスは相容れない宿命か……。ともあれ、今は目の前の敵に全力を尽くすだけだ」
レプリカントによって構成されている集団に属するレーンとティーシャにとって、ダモクレスという存在は他種族のケルベロスよりも強い思い入れのある存在なのだろう。掌から竜語魔法によってドラゴンの幻影を放つ際にも、砲撃形態のハンマーの引金を絞る指にも、自然と力が入る。
空の攻撃の影響で僅かではあるが持ち前の俊敏さが鈍っていたデストロイ・ワンは、レーンとティーシャの連携攻撃を避けることは出来なかった。
畳み掛けるように、地獄の炎を纏った眸の武器と、ビハインドのキリノが念によって投擲したガレキが、デストロイ・ワンを襲う。
「素早さが自慢か。だが、俺も足使いには自信がある」
跳ねるような足運びで間合いを詰めた睡は、蒼白の刃を振るった。達人の域に至った技量から繰り出される軽量の刀が、火花を散らせながら鋼鉄製のデストロイ・ワンの身体を斬り裂いた。
さらにデストロイ・ワンの身体構造の脆いと目される箇所へとホルンの痛烈な一撃が突き刺さる。そこに間髪入れず、ルナの爪が装甲を削った。
「あんまり効いてないみたいですっ。やっぱりダモクレスって頑丈ですねっ」
言葉こそ平静だが、立て続けの攻撃に怯む様子のないデストロイ・ワンに、ホルンは内心で恐れを抱いていた。
それは、先の弩級兵装回収作戦において指揮官機を撃破されてなお衰えぬダモクレス勢力そのものに対しての恐怖でもある。
そんなホルンとは対照的に、つい先刻まで動揺を抑え切れていなかった太一の銃捌きに乱れは全く無い。
「悪い狼は、僕達が殺すんだ」
確固たる決意が、太一の技を研ぎ澄ませているのだろう。てっくんが放つ閃光も、いつにも増して強く輝いているかのようだ。
「みんな、これでよく当たるようになるよ。ラーシュは眸をお願いね」
負傷している眸の治療をラーシュに任せ、マイヤは味方の超感覚を覚醒させるために、オウガ粒子を放出した。
互いに攻防に一手を費やしたものの、ケルベロスの中で負傷しているのはまだ1人だけであり、全体の損耗は微々たるものだ。しかし、デストロイ・ワンも負った傷は掠り傷程度のものでしかない。
●狼死すべし
ケルベロス達の攻撃は、デストロイ・ワンを着実に追い詰めていった。
やや攻撃寄りに編成されたケルベロス達の戦術に対し、単独で戦うデストロイ・ワンが防ぎ切ることは叶わない。
「慈悲は要らないようで」
空の蹴りによって吹き飛ばされるデストロイ・ワン。地面に落ちるその前に、高速で先回りした空によって再び蹴り飛ばされる。
「ケダモノらしく、地に伏しているのがお似合いですよ」
20度もの蹴撃の繰り返しを経て、空は蒼い龍のオーラを纏った回転かかと落としを浴びせた。その凄まじい衝撃によって、デストロイ・ワンが叩き付けられた地面が抉れている。
起き上がり、怒りの呻き声を漏らすデストロイ・ワン。その全身は、傷だらけでより禍々しい印象を与える姿になっていた。
「暴れるなよ。相手をするのが面倒だ」
傷口へと、正確に淡い光の粒を纏った刃を突き立て斬り広げる。精妙な太刀筋を描く睡の剣技に、デストロイ・ワンの呻きは叫びとなった。
数の利を活かし敵を追い詰めるケルベロス達の間には、勝利への確実な手応えがあった。それは油断とは異なり、正確な状況把握だ。
しかし、それでもなお警戒するべきは、手負いでこそ獣は恐ろしいという単純な理であったのだろうか。
満身創痍となっても衰えることを知らない俊敏な動きでデストロイ・ワンはホルンへ牙を突き立て爪を振るう。
手負いの狼の牙と爪を受けたのが守りに優れた立ち位置のホルンでなければ、ケルベロス戦力が削り落とされていたかも知れない。
「まずイ。バイタル測定……波長ヲ合わせる。Refined/gold-heal……承認」
対象であるホルンの心拍数に波長を合わせ、眸が操るコアエネルギーから漏れる光が傷を癒す。
「ありがとうっ! もう大丈夫だよっ」
ホルンからの治癒もあり、危険な状況から辛くも脱したホルンは仲間達に問題はないと明るく振る舞って見せた。そしてそれを証明するように、稲妻を帯びた神速の突きを繰り出し反撃する。
(「あんなにボロボロになっても、顔色一つ変えないで襲って来るダモクレス……。なんだか少し悲しい」)
そんなホルンの内心を知るのは、本人を除けばルナだけだろう。
この攻撃を皮切りに、デストロイ・ワンの攻勢は一際苛烈なものとなった。
牙と爪の鋭さは元より、尻尾のようなコード束が前衛に立つメンバーを纏めて打ち据え絡み取る。その勢いと強靭さも、強まったかのようだ。
これがデストロイ・ワンの本領発揮なのか、或いは消える直前の蝋燭の煌めきなのか、それは分からない。どちらにせよ、厄介なことには変わりないが。
もっとも、ケルベロス達は今更敵の力量に怯んだりはしない。敵の勢いが増したのなら、それを上回る勢いで迎え撃つだけの事だ。
「大した近接戦闘能力だ。私には到底真似できないな」
己の周囲全てを飲み込み引き裂くと言わんばかりのデストロイ・ワンに、ティーシャは感嘆する。
「まあ、真似をしようなどとは思わないが。その必要もない」
凍結光線が、デストロイ・ワンの体表を凍結させた。
ティーシャの得意戦術は遠距離戦闘だ。冷静に自身の得意な方法で、戦いに貢献する。その積み重ねが勝利に繋がるのだから。
敵や状況に関係無くただ暴れることしかできないデストロイ・ワンと、ケルベロス達との優劣を決するのは、この一点に尽きるだろう。
「ティーシャ様の仰る通りですわね。いかに優れていようとも、所詮は粗野な獣と変わらぬ振る舞い。わたくし達を凌駕することなどあり得ませんわ」
もしデストロイ・ワンが戦術に優れている存在であったなら、ケルベロス達は各々の得意とする役割を全うできなかったかも知れない。
「喰らいなさい……!」
そうであれば、レーンがこうしてグラビティ・チェインから引き出したエネルギー球を投射する機会を得ることも難しかっただろう。
束の間の優勢を覆されたデストロイ・ワンは、なおも暴走とすら言える猛威でケルベロス達を攻め立てた。
けれど、ケルベロス達を崩せはしない。
仲間を庇い、癒し、互いに助け合う。その強さを、デストロイ・ワンが理解することは無かった。
「他の場所でも戦ってる人達がいる……。わたし達も、まだ負けられない。少しでも進むんだ!」
その信念で仲間達を癒し続けるマイヤ。
「だから、頑張ろうね!」
治癒によって未だ仲間が1人もこの戦いから脱落していない。快哉を言葉に紡ぐ余裕はないけれど、耳元のダリアの花が、誇らしげに揺れている。
己の爪で敵を蹂躙することを欲するデストロイ・ワンを阻んだのは、正反対の信念に基づいたマイヤであるというのは、何とも皮肉な事実であった。
さらに数度の攻防を重ね、勝敗は完全に決した。
「此の華は香らず。只、白く舞い散るのみ」
レーンや空の攻撃に威力では劣るものの、睡の刀術はデストロイ・ワンの戦闘能力を削り続けていた。今また白い花弁のような雪を纏った刀身を逆袈裟に振るい、刃に込められた冷気と雪片がデストロイ・ワンを凍て付かせ機動力を奪う。
「行け、神山。援護すル」
眸が起こした爆発の爆風が、太一を鼓舞し士気を高める。
遂に、太一がその手で因縁を断ち切る時が訪れたのだ。
「……分かってる。キミを倒したって、『優しい狼』は、もう帰ってこない」
瀕死のデストロイ・ワンの凶相と太一の記憶にある優しい兄は、全く異なる存在だ。
或いは、この黒機狼と太一の兄とは何の関係も無いのだろうか。それを確かめる術は無く、デストロイ・ワンが太一に何かしらを語る事もありはしない。
明確なのは、このデウスエクスが存在していれば、誰かが襲われ世界に不幸が増えるという事だけだ。
太一の銃から乾いた発砲音が轟き、それと共に発射された銃弾が戦いに終止符を打った。
小さな台風の如く暴れ狂ったデストロイ・ワンは、その駆動を永遠に停止しもう動くことはない。
「てっくん、ごめんね。……ありがとう」
勝利を喜ぶこともなく、太一はただ自分の決断に従ってくれた相棒に礼を告げた。
●載霊機起動
デストロイ・ワンとの戦いに勝利したケルベロス達は、さらに先へと進んだ。
可能であるならば時間を掛けてじっくりと負傷を治したかったのだが、敵地での戦闘中にその余裕はない。
次に遭遇した敵は、高機動戦闘型の獣人型ダモクレスであった。素早さと近接戦闘が得意という点では、似たような特性の敵との連戦となった。
この戦いを最後まで続けていれば、撃破することは出来ていた可能性もある。
しかし、少なく見積もってもデストロイ・ワンと同等の戦力となれば敗北を喫する可能性もまた濃厚であり、ケルベロス達は撤退することを選んだ。
敵が逃亡するケルベロス達を追撃しなかったのは、敵にとってこの戦いが防衛戦であったからだろうか。
撤退の最中、ケルベロス達は地響きに一瞬その足を止め背後を振り返った。
そして目にした光景は、載霊機ドレッドノートが胎動する様であった。
その動きは機械ながらに確かな意志が感じられるものであり、イマジネイターがドレッドノートと融合したのだと、ケルベロス達は直感した。
間も無く訪れる決戦は、苦しいものになるだろう。
再び踵を返し撤退するケルベロス達は、互いに誰からともなく顔を見合わせながら1つの思いを共有した。
今回と同じように、誰も欠ける事無く戦い抜くのだと。
作者:流水清風 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2017年4月14日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 3/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 4
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