猫又に会いたい!

作者:白鳥美鳥

●猫又に会いたい!
 街の外れに廃屋がある。夜、そこに祐樹は向かっていた。
「俺、猫が大好きなんだよ。猫又って言えば、めっちゃ長生きの妖怪じゃないか。確か、話す事も出来るんだよな。きっと、頭も良いし、仲良くなれれば、色んな話も聞けるかもしれない!」
 祐樹の手土産は鯛。勿論、天然物。お酒も好きかもしれない。地酒の有名品も用意した。それから……大きめの綺麗な毬、欠かせないと信じている猫じゃらし。
「このお土産には、きっと喜んでくれるはずだ! 友好的とか聞いた事ないけど、絶対仲良くなるんだ!」
 嬉々として出かけていく祐樹。そんな彼の前に第五の魔女・アウゲイアスが現れる。そして、彼の心臓を持っていた鍵で一突きした。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『興味』にとても興味があります」
 崩れ落ちていく祐樹。そして、彼の傍から白い二又の長い尻尾を持つ猫が現れたのだった。

●ヘリオライダーより
「俺も猫な訳なんだけど……長生きの先輩って興味あるんだよな」
 そう言ってデュアル・サーペント(陽だまり猫のヘリオライダー・en0190)は、事件の概要を話しだす。
「実は、ラズリア・クレイン(蒼晶のラケシス・e19050)が予知した事件が起きてしまったんだ。被害者の祐樹の『興味』生まれたドリームイーターは猫又。このドリームイーターが事件を起こす前に、みんなに倒して欲しいんだ」
 デュアルは状況について説明する。
「時間は夜。『興味』の場所は廃屋だけど、猫又は人間を探して出歩いてるから、廃屋の周辺にいると思って良いかな。夜だけど、白猫さんだから、良く見れば分かるんじゃないかな? それで、このドリームイーターなんだけど『自分は何者?』みたいな問いかけをしてくるんだ。それで、正しい答えが言えないと殺してしまう。だけど、このドリームイーターは、自分の事を信じていたり、噂をしている人がいると、そちらに引き寄せられる性質があるんだ。だから、それを上手く利用すれば有利に戦えるんじゃないかな?」
 デュアルの話を聞いていたミーミア・リーン(笑顔のお菓子伝道師・en0094)は、キラキラと瞳を輝かせている。
「猫ちゃん……。しかも、尻尾が二つ。どんな子なのかな? 空飛ぶにゃんこが友達のミーミアには気になる存在なの! でも、にゃんこが悪さをするのは哀しいの……。みんな、ミーミアと一緒に、にゃんこを止めてあげようよ!」


参加者
ミリア・シェルテッド(ドリアッドのウィッチドクター・e00892)
神咲・刹那(終わりの白狼・e03622)
ユイ・オルテンシア(紫陽花の歌姫・e08163)
クレーエ・スクラーヴェ(白く穢れる宵闇の・e11631)
黒須・レイン(小さな海賊船長・e15710)
咲宮・春乃(星芒・e22063)
サラキア・カークランド(水面に揺蕩う・e30019)

■リプレイ

●猫又に会いたい!
 夜の闇に廃屋……いかにも何か出そうな場所。そんな中、廃屋の周辺で、ケルベロス達は戦場となる場所の準備に入る。
 まずは一般の人達が間違って入らない様にと、ミリア・シェルテッド(ドリアッドのウィッチドクター・e00892)、クレーエ・スクラーヴェ(白く穢れる宵闇の・e11631)、黒須・レイン(小さな海賊船長・e15710)の3人でキープアウトテープを貼っていった。
 一通り貼り終わってから、ミリアは周囲を見回す。
「無関係の猫さんも入れないように貼ったほうが良いでしょうかね?」
「ミリアちゃん、今のままで大丈夫だと思うの。ちゃんとテープも貼ってるし、にゃんこちゃん達も賢いから平気だと思うのよ!」
 更にキープアウトテープを貼ろうと画策しているミリアに、ミーミア・リーン(笑顔のお菓子伝道師・en0094)がそう声をかける。ミーミアの相棒であるシフォンもこくこく頷いてみせた。
 ユイ・オルテンシア(紫陽花の歌姫・e08163)は、猫じゃらしとまたたびをしっかり持って来ている。
 暗いので光源は何人かが用意していて、ドワーフのレインはその中でも特に周りの様子が見えている。
「よし、大丈夫だ!」
 レインが周囲の確認をきちんとして、仲間達に伝えた。これで下準備は完璧である。
「猫又さんなんて本当にいるんだね。一体どんな子なのかな?」
 咲宮・春乃(星芒・e22063)は、ウイングキャットのみーちゃんを抱きながら話を切り出した。
「猫又、ですかー。長い時を経たものが神霊へと成り上がるという考え方は割りと独特な気がしますねー」
 そう相槌を打つサラキア・カークランド(水面に揺蕩う・e30019)。彼女の知り合いのウイングキャットも年を取ったらそうなるのだろうか、そんな事を思いながら。
(「普通の猫又さんだったら話せばわかってもらえそうですが……」)
 話を聞いている神咲・刹那(終わりの白狼・e03622)は、そんな事を思った。
「猫又さんは、デュアルさんよりもふもふでしょうか?」
 ユイはヘリオライダーのデュアルを思い浮かべる。彼はふさふさの尻尾が自慢のウェアライダー。動物変身していると、本当にふわふわもふもふの猫になる。
(「猫ちゃん猫ちゃんっ。白いふわふわの猫又ちゃんはどこかしら?」)
 応援に来ているラズリア・クレイン(蒼晶のラケシス・e19050)も、猫又に出会える事を楽しみにしている。
「白い猫かー。でっかいのかなー。もふもふかなー」
 そう言うレインは幽霊が怖いのだが、妖怪は大丈夫だ。それに猫なら怖くない。鰹節をあげたら仲良くなれないかな、なんて思ったりする。
「猫又ですか……妖怪でもやっぱりかわいいのでしょうか? とても楽しみですね♪」
 ユイは微笑む。それに、ラウル・フェルディナンド(缺星・e01243)も同意した。
「猫って凄く可愛らしいけど、妖怪になっても愛らしさはそのままかな? 二又尻尾の白い美猫さんに会えるのが楽しみだなぁ」
(「敵じゃなかったらお話したかったかも」)
 同時にそんな事も思うラウル。やっぱりお話しできたらと思うから。
「猫又、ジャパニーズボブテイルとは違うのかなぁ」
(「ジャパニーズボブテイルの短い尻尾の猫又は可愛いだろうなー」)
 クレーエも楽しみにしている一人だ。短い尻尾の猫に期待を寄せる。短い尻尾を振っている姿は最高に可愛いのだろうと思うから。
「あら、皆様……素敵なお話をされていますわね?」
 用意した灯りに照らされて現れたのは白い猫。灯りに照らされているからか、妖怪が元だからなのか、どこか妖しい雰囲気がある。しかし、表情はとても美しく凛としていて、毛並みもつやつやだ。尻尾は普通の猫よりも長い位でゆらゆら揺らしている姿は、どこか可愛らしくもある。
(「猫さん、猫さん! ドリームイーターのお持ち帰りはできないでしょうか……」)
 その姿を見たミリアは、強くそう思ってしまう程。短い尻尾の猫を期待していたクレーエにとっては少々残念な所なのだけれど。
(「かわいい、もふもふしたい。でも我慢、我慢だよ!」)
 春乃も猫又の出現に、わくわくしてしまうが、なんとか気持ちを抑える。
「猫さん、猫さん♪」
 ユイは用意していた猫じゃらしをぱたぱたさせてみる。それに、白い猫又は首を傾げ、それから楽しそうな表情になった。
「猫じゃらしですか……。随分、遊んでいませんね。それを見ているとわくわくしてしまいます」
 流石にじゃれたりはしなかったのだけれど、凄く嬉しそうな声色に喜んでいる事が分かる。やはり、妖怪になろうと猫は猫なのだろう。
「ふふ、では皆様にお尋ねいたします。私は何者だと思いますでしょうか?」
 上品な問いかけに、レインが答える。
「お前が何者か決めるのはお前自身だ! 海賊船長に聞かれても困る!」
「海賊船長さん……なのですか?」
 猫又は、後半の方に興味を持ったらしい。不思議そうに首を傾げた。それにレインは胸を張る。
「そうだ、私が海賊船長だ!」
「まあ、そうなのですか」
 少し驚いた声を上げる猫又。何だか不思議なやり取りになってきた。
「そして、あなたは猫又さん、ですねー」
「はい、そうです。分かって戴けて、とても嬉しく思います」
 サラキアの言葉に白い猫又は上品に微笑む。
 ここに来ているケルベロスの大半は猫が好きなので、少々戦いにくいが相手はドリームイーターである。そんな訳で満足して貰った所で、攻撃に移る事になった。

●白い猫又型ドリームイーター
「にゃんこは大好きだけど……ごめんね」
 最初に動くのはクレーエ。猫好きの彼としては少々辛い所なのだが、ドリームイーターである限り倒さなくてはいけない。彼の放つ漆黒の闇が猫又のドリームイーターを捕らえようと動くが、それを高く跳ねて簡単にかわした。
「……あなた方とは仲良く出来ると思いましたのに……残念です」
 攻撃を受けた猫又は、すっと戦闘態勢に入る。その姿は得物を狙う狩人の姿。そして、そのまま跳ね上がるとクレーエに向かって飛びかかった。だが、海賊船長ことレインが庇う。
「守りはこの私、海賊船長に任せろ!」
「ありがとう、レインさん」
 力強いレインの言葉に、クレーエは感謝の言葉を伝えた。
(「白い猫又さんは可愛いけど! ドリームイーターだから倒さなきゃ、ね」)
 春乃はそう思いながら、みーちゃんに声をかける。
「みーちゃん、一緒に頑張ろうね!」
 みーちゃんが頷くのを見てから、春乃は白い猫又に狙いを定める。そして、煌めきを放つ重い蹴りを叩きつけた。みーちゃんは、その間にレイン達に清らかな風を送っていく。
「あはっ、狩るのは此方で、狩られるのは貴方ですよー?」
 猫は可愛いと思っているサラキアだが、デウスエクスである限り容赦なく倒さないといけない。この言葉にはその想いも篭っている。そして、猫又に向かって重い蹴りを放つが、素早い身のこなしでかわされてしまった。
「うーん、やっぱり速いですねー」
 攻撃を当てるのは中々厳しそうだ。
「ルネッタ」
 ラウルは相棒のウイングキャット、ルネッタに声をかけると戦闘態勢に入る。狙いを定めて猫又に重い蹴りを叩き込んだ。ルネッタの方は刹那達に清らかな風を重ねて送っていく。
 続き刹那が攻撃に移るが、放つオーラの弾丸は、ふわりと猫又にかわされてしまう。やはり速い。ユイは銀色の歌声でオウガ粒子を放って刹那達の神経を研ぎ澄ませていった。
「ミーミアさん、宜しくお願いします」
「うん、分かったの!」
 ミリアの声にミーミアは頷くと、ミリアはラウル達に、ミーミアはサラキアに雷の障壁を張り巡らせて護りを固める。ウイングキャットのシフォンはレイン達に更に清らかなる風を送り、より護りを固めた。
 応援に来てくれているラズリアは、重い蹴りを猫又に叩きつける。……本当は猫を蹴りたくはないと思うのだけれど……しっかりとサポートはしていく。
 白い猫又は独特の歩き方を始める。二本の尻尾の動きに加えて不思議なステップ。それは、猫又の姿を増やしていき、不思議な世界を作り出していく。それは、余りにも夢の世界の様で……猫が大好きなミリアを引き込んでいってしまった。
「とにかく、攻撃が当たらないとね」
 クレーエは構えると、空の霊力を帯びた斬撃を繰り出す。そして、その攻撃位置に合わせて春乃は渦巻く炎を蹴りだした。今度は共に猫又に命中する。
「ミリア様が眠られてしまうと困りますねー」
 サラキアはミリアに向けてオーロラの光を放ち、癒す事によりミリアの正気を取り戻させた。ルネッタもミリア達に向けて清らかなる風を送っていく。
 ラウルはオーラの弾丸を猫又に向かって放つ。それに合わせる様に刹那も弱点を狙って蹴りを放った。どちらも命中したものの、刹那の攻撃は何とか入った感じで、まだ不安が残る状態だ。
 レインは癒えきっていない自身の傷を癒して、次の攻撃を受けられるように備える。そして、ユイはもう一度、銀の歌声でオウガメタルを刹那達へと放ち、神経を研ぎ澄ませていった。
「ユイちゃんは自分の傷を治して欲しいの! ミーミアはサラキアちゃんの命中率を上げるの!」
「はい。宜しくお願いしますね」
 声掛けを行いながら、ミリアは施術による回復を自らに施し、ミーミアはオウガ粒子を放ってサラキアの神経を研ぎ澄ませていく。ルネッタは刹那達、みーちゃんはミリア達に清らかな風を送り込んで護りを固め、シフォンはリングを飛ばして猫又に攻撃した。
 猫又は歌いだす。彼女から紡がれる声は高く綺麗な鳴き声で、それは歌になり不可思議な感覚を春乃に与えかけたが、レインがそれをなんとか庇った。
「黒須さん、ありがとう」
「気にするな、私は皆の盾だからな!」
 春乃の言葉に、レインは元気に力強く答える。
「動きを止め、息を止め、生を止め……休んだらいいよ、オヤスミナサイ」
 クレーエは黒き翼の悪魔の化身の羽根で猫又を捕らえた。すかさず春乃が星の煌めきと重力を宿した十字斬りを叩き込む。更にサラキアのDeadEndによる死神達が攻撃を重ねた。
「刹那、続いて」
「捕えましたよ、そこです」
 ラウルは猫又に向かって煌めきを伴う重い蹴りを放つ。ラウルの攻撃が決まった所に合わせ、刹那は霊力で猫又を絡め取った。
 レインは自身の傷をオーラによって癒していく。攻撃が当たり易くなっていると判断したユイは、星の歌を歌いながら星の力でクレーエ達の護りの力を高めていった。
「レインさん、回復します」
「クレーエちゃんに力を、なの!」
 ミリアはレインに施術による回復を行い、ミーミアは雷の力を使ってクレーエの力を高めていく。ルネッタはサラキアへ、みーちゃんは刹那達へ清らかなる風で護りを固め、シフォンは猫又に向かって引っ掻き攻撃を行った。
 もう弱り切っているであろう猫又のドリームイーターは、その白い容姿に長い二本の尻尾を揺らし、どこまでも気品がある。ゆらりゆらりと動きながら繰り出す不思議なステップ。どこか不思議な世界を生み出していく。それにラウルが視線を奪われそうになるが、レインがそれを庇った。
 クレーエは漆黒の闇を放ち、猫又を捕らえる。続き、春乃とサラキアが共に氷の弾丸を撃ち込んだ。その間に、みーちゃんとルネッタがレインの回復を図る。
「痺れますよ!」
 刹那の電撃を纏った拳による一撃が猫又に叩き込んだ。更にラウルのオーラの弾丸が撃ち込まれる。
「受け取れ! 私の想いを! 強さを!」
 レインは感情を乗せた銃弾を猫又に向かって撃ち込んだ。
「暗くても素早くても逃がしませんから♪」
 ユイは歌を歌う。不思議な歌を。それが猫又を包み込んだ。歌に包み込まれた猫又はどこかうっとりとした表情に代わり……そして消えていったのだった。

●夜空を見上げて
 周囲をヒールした後、刹那はマタタビの花を一輪供える。
「生きていればドリームイーターではない、本物の猫又さんにも会えるでしょうか。それもまた楽しみですね」
 いつか出会えるかもしれない、そんな未知の存在に思いを馳せて。
「お疲れ様なのー!」
 ミーミアは皆に持って来た猫型クッキーを配り始める。まずは手伝ってくれたラズリアに渡しに出かけた。
「あたしもホットココアとホットコーヒー持ってきたから、よかったら飲んでね!」
 春乃はそう言って、ココアと珈琲を広げたシートの上に並べていく。
「刹那ちゃん、ユイちゃん、レインちゃん、どうぞなの!」
「ありがとうございます」
「ミーミア、ありがとうなのだ!」
 ミーミアからクッキーと飲み物を渡されて刹那とユイは微笑み、レインはにっこりと笑う。猫のクッキーに、先程のドリームイーターを少し思い出した。
「ラウルちゃん、どうぞなの」
「有難う。君の心遣いが嬉しいよ」
 クッキーと紅茶を受け取ったラウルは優しく微笑む。
「俺からはコレを……」
「わあ、可愛いの! ありがとうなの!」
 ラウルから手渡された個包装された猫型ドーナツを貰って、お菓子が大好きなミーミアは目をキラキラさせて満面の笑みを浮かべた。それに、ラウルも嬉しそうに微笑み返す。
「クレーエちゃん、どうぞなの」
「ありがとう、持ち帰って頂くね」
 クッキーを受け取ったクレーエはマグカップ等の猫のティーセットを取り出す。
「ミーミアさん、猫好きみたいだから……お菓子のお礼に貰ってくれるかな?」
 猫のティーセットを見たミーミアは目を輝かせる。
「わー、猫ちゃんなの! 猫、大好きなの! クレーエちゃん、ありがとうなの!」
 大喜びするミーミアを見て、クレーエも嬉しい。やっぱりにゃんこ好き同盟、そう思った。
「じ~……」
「ど、どうしたの、ミリアちゃん?」
 ミリアにクッキーを渡したミーミアは、彼女の視線が隣にいるシフォンに向かっている事に気が付く。
「猫又さん、お持ち帰り出来ませんでしたし……シフォンさんが懐いてくれれば……」
「だ、駄目なの! シフォンはあげれないのよ! でも、ミリアちゃんが構ってくれたらシフォンも喜ぶの」
 そう言ってミーミアはミリアにシフォンを抱き渡す。ミリアに抱かれてシフォンも嬉しそうだった。
 星空を見上げていたラウルはルネッタを撫でながら話しかける。
「長生きしたら……君の尻尾も増えるのかな?」
 頭の中に沢山のふわふわ尻尾を持っているルネッタを想像していると、にゃあと返事が返ってくる。
「そうだね。ルネッタは今でも充分可愛いよ」
 ラウルの言葉に嬉しそうにルネッタはもう一度、にゃあと鳴いた。
「猫又は飼えませんが、猫を飼うのは有りかもしれませんねー……」
 紅茶とクッキーを手に夜空を見ているサラキアは、ぽつりとそう零す。猫は可愛いな、改めてそう思ったから。
 星空が好きなレインは星の海へと思いを馳せる。いつか、自分の船で空の向こうへ行きたいから。
「いつかあの星の海へ! なのだ!」
 強い想いを言葉に変える。いつかきっと叶う事を信じているから。
 皆とは離れた所で春乃はみーちゃんを抱き上げながら星空を見ていた。
「ね、みーちゃん? 仲良しの人がいっぱいできたよ。わたしの世界に、どんどん色がついていくの。――それも君がいてくれたおかげね」
 そして、みーちゃんを撫でてあげる。
「だいすきよ、みー。これからも傍にいてね?」

 星空の下、それぞれ色々な思いを馳せて。そんな一時が過ぎていくのだった――。

作者:白鳥美鳥 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年4月8日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 3/キャラが大事にされていた 3
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