弩級兵装回収作戦~シールド防衛、名も無き女兵士

作者:流水清風

 とある山中に、異様な施設が存在していた。
 洞窟状の入口からしか至ることの出来ないそれが、何の為に設けられたのか。通常の手段で知り得る者はいないだろう。何故なら、厳重な警備体制が敷かれ外部からの侵入を防いでいるからだ。
 それを証明するかのように、僅かな羽音を立てて木の枝に止まった山鳥が、音も無く瞬時に抹殺された。
 野の獣以上に鋭敏な感覚で山鳥の存在を察知し排除したのは、一見すると人形かと見紛う、黒い装甲のボディースーツに身を固めた兵士であった。長い黒髪や体つきから女性なのだろうか。
 感情を窺わせない冷徹な兵士は、全く同じ外見の兵士が3人1組で警戒活動を行っている。一糸乱れぬ完璧な連携で行動するそれが、1組のみならず多数存在している。
 見る者が見れば、量産型のダモクレスであると察せられるだろう。
 施設入口周辺のおよそ半分を、黒い女兵士群が警戒している。
 もしこの先の施設への潜入を目論むのであれば、この警戒網を何らかの方法で潜り抜ける必要があるだろう。
 野鳥や野鼠ですら見逃すことのない鉄壁の防衛を突破出来るのであれば、だが。

 継続的な地球侵攻を行っていたダモクレス勢力が、新たな作戦に着手した。その情報をケルベロス達に伝えた静生・久穏は、それが地球に封印されていた『弩級兵装』と称される協力なダモクレスの発掘であると告げた。
 弩級兵装とはその名が示すように重巡級ダモクレスを越える力を有した兵装であり、『弩級高機動飛行ウィング』『弩級絶対防衛シールド』『弩級外燃機関エンジン』『弩級超頭脳神経伝達ユニット』の4つの兵装が現存している。
「これらの全てが完全な力を発揮したなら、ダモクレスの地球侵攻軍の戦力は現状の数倍から数十倍に跳ね上がると予測されており、看過することはできません」
 そのため、弩級兵装の発掘を行っているダモクレスの施設に対し、施設警護の量産型ダモクレスに攻撃を仕掛け、その隙に複数のケルベロスチームが施設内に潜入し連携して弩級兵装を破壊するという作戦が実行される事となった。
 この場に集ったケルベロスは、警護の量産型ダモクレスを引き付けつつ戦闘を継続し、施設攻略チームの潜入を助け、量産型ダモクレスがそちらへ向かわないよう喰い止めるという役割となる。
「ですが、敵の数は圧倒的です。その殲滅は不可能で、いずれは撤退しなければならないでしょう」
 戦いを長引かせ敵を少しでも長く引き留める。どのようにそれを成し遂げるかが、作戦の成否を決することになるだろう。
「警備を行っているロス・オブ・ネームズという名の黒装甲女兵士ダモクレスは、その全てが共通して降魔拳士のような能力を使用し、また個体毎に何らかの武器を装備しています」
 基本的な能力は同一だが、使用する武器によって多少の差異は存在するようだ。
 黒女兵士が用いる武器は、リボルバー銃・ガトリングガン・惨殺ナイフのいずれかとなる。
「敵の警戒状況から、最初に10体以上を引き付けられれば、潜入チームは敵の警備を潜り抜けられます」
 いかに多くの敵の注意を引くか、戦闘以前にそれが重要となる。
 しかし、ただ多くの敵を呼び寄せればいいという程に事は単純ではない。交戦開始から3分が経過する毎に、当初の敵数の半数に当たる数の敵増援が現れるからだ。
「最初に引き付ける敵の数が少なければ、潜入チームの潜入行動が難しくなってしまいます。ですが、その代わりに戦闘継続は長引かせられるという利点もあります」
 どちらにせよ一長一短がある。潜入チームに与える影響も考慮しつつ、作戦を立てる必要があるだろう。
「弩級兵装破壊の成否は、皆さんの活躍に懸かっていると言っても過言ではありません。最終的には撤退しなければなりませんが、皆さんの戦いがケルベロスの勝利を作り上げるのですから」
 敵をいかに引き付け、戦いをどこまで長引かせ、さらには頃合いを見計らって撤退しなければならない。非常に困難な作戦となるが、ケルベロス達ならば成し遂げられると、久穏は全幅の信頼を寄せて送り出すのだった。


参加者
カルディア・スタウロス(炎鎖の天蠍・e01084)
東雲・苺(ドワーフの自宅警備員・e03771)
伊・捌号(行九・e18390)
君乃・眸(ブリキノ心臓・e22801)
エルガー・シュルト(クルースニク・e30126)
瀬入・右院(夕照の騎士・e34690)

■リプレイ

●散開
 人気の無い山中で、真剣な面持ちで前方を見据える8人のケルベロス。その視線の先には、全く同じ姿形のダモクレスが3体1組で警戒活動を行っている。
 その奥には洞窟状の拠点入口が存在しているはずだが、ここからは目視できなかった。もっとも、この8人にとってその拠点入口を確認する必要はないので問題はない。
 それよりも重要なのは、木々や地形の起伏などによって平坦ではない拠点入口までの道のりに点在しているはずのダモクレス警備をいかに惹き付けるか、であった。
「やはり、打ち合わせ通りに分担して複数を同時に引き寄せるしかないようだな」
 しばしの間、ダモクレスの警備を観察した後に、デュランダル・ヴァーミリオン(一意専心・e24983)は仲間達にそう告げる。
「纏まって動いていれば、一度に大勢を引き寄せられたでしょうね」
 厄介な事だと漏らすカルディア・スタウロス(炎鎖の天蠍・e01084)の視界には、敵の警備は1組しか捉えられていない。敵の警備隊は3体一組の小規模なものが複数という形式であり、かつ一定以上の距離を保って動いているようだ。
「統率が取れている部隊ということね。どこぞの虫の神様を守っていた連中とは別格ということかしら」
 以前に戦ったローカストの支配者の神殿を警備していた敵と比較し、ローザマリア・クライツァール(双裁劒姫・e02948)は率直な感想を口にした。個々の戦闘能力はまだ不明だが、規律といった観点からの精度は桁違いだろう。
「それじゃあ、決めた通りのペアに分かれようか。俺は東雲さんとだね」
「うん。こっちこそよろしくね、瀬入くん。マカロンもしっかりね」
 ペアを組む者同士として、改めて挨拶を交わす瀬入・右院(夕照の騎士・e34690)と東雲・苺(ドワーフの自宅警備員・e03771)。その傍らでは、眼鏡を掛けているという一風変わった苺のボクスドラゴンのマカロンが凛々しいように見えなくもない眼差しで控えている。
 ケルベロス達は、2人4組に分かれそれぞれが敵を誘導するという方法で大勢の敵を引き付けるという作戦を採用した。
 合流するまでは最低で2対3となり、首尾良く全員が合流できたとしてもその時点で彼我の戦力差は8対12となる見込みだ。単純計算で、敵はこちらの5割増しの戦力という状態で戦うことになる。
 だが、今回の作戦では敵を撃破することが主眼ではない。いかに多くの敵を、長く引き付けるかに腐心した結果、8人が出した結論がこの方法なのだ。
「はー……また疲れそうなお仕事っす。とはいえ、やるからには気合い入れていくっすか」
 軽く準備運動をして身体を解しながら、伊・捌号(行九・e18390)は意気を強める。
 この作戦の成否は、突入部隊の安否に直結する。彼等が無事に敵拠点内へと侵入しその作戦を成功させなければダモクレス勢力の増強を許してしまうのだ。
 そう考えれば、ケルベロスの使命を担う者として自然に心意気も高まろうというものか。
「合流地点はあそこがいいだろう」
 可能な限り口数を減らしていたエルガー・シュルト(クルースニク・e30126)は、開けているものの周囲には遮蔽物の多い地点を指差してから、静かに行動を開始した。
「了解シた。では、始めるとしヨウ」
 君乃・眸(ブリキノ心臓・e22801)がその後に続き、ケルベロス達は慎重な足取りでそれぞれ異なる方向へと動き出した。

●誘導
「これ以上は進めそうにないっすね。丁度いいのがいるから、あれにするっす」
 自分達が隠れる場所の近くを哨戒する敵警備隊を指差し、捌号は提案した。
(「アタシがあいつらの注意を引くから、アンタは先に行ってね」)
 手振りで捌号に自分より先行するよう促し、ローザマリアは敵との距離を保ったまま姿を見せる。
「こっちよ。アンタ等に、アタシ達を捕まえられるかしら? 行くよ、捌号」
「できれば伊九って呼んで欲しいっす!」
 敵から追われるという状況にしては余裕を感じさせながら、ローザマリアと捌号は合流地点へと急いだ。

 ほぼ同じ頃に、眸とエルガーもまた警備のダモクレス隊を補足していた。
「……」
「……」
 全くの無言であったが、それでも信頼関係を構築している2人の間には僅かなハンドサインや仕草で意思の疎通が可能であった。
 互いに即座に動き出せる姿勢を取り、タイミングを見計らってエルガーが手近な木の枝に触れて音を立てる。
「成功だナ。このまま、合流地点マデ向かおウ」
「俺達以外も巧くやれているといいが……。無事であって欲しいものだ」
 計ったかのように同じタイミングで走り出した2人は、絶妙な間合いを保ち敵を誘引することに成功したのだった。

 ケルベロスとダモクレス警備隊が接触した事で、山中の静寂は破られた。
「しっかし、同じ顔で同じ格好っていうのは妙なものだよね」
 銃撃に晒されながらも、苺は暢気とも取れるような発言をする余裕を見せていた。
 苺と右院を追う3体のダモクレスは、いずれも外見に差異はない。何かしら違いはないかと注視した苺だが、装備以外に異なる部分は見られなかった。
「でも全箇所に監視カメラと赤外線センサーとかじゃなくて良かった。変なところでアナログ式なんだね、ダモクレスって」
 右院も苺に負けず劣らず余裕の発言をしながら走っている。
 それでも紳士的な行動を自らに課す右院は、苺を先行させ自身を盾にすることは忘れない。
「それだけ向こうも余裕がないって事なのかな? ただ単に備えが無いだけだったりしてね」
「自宅じゃないところを警備するのが大変とは言え、警備員としての志が低いと言わざるを得ないね」
 自宅警備員コンビに辛辣な評価を下されているとは露知らず、敵はケルベロス達を追い続ける。
 合流地点までは、もう間も無くだ。

 4組に分かれたケルベロス達の中で、最も敵地の奥深くまで侵入したのはカルディアとヴァーミリオンのペアであった。
 この2人は共に隠密行動を可能とする備えがあったためだ。
 その分、合流地点までの距離は長い。
「ヴァーミリオンさん、あなたは大丈夫でしょうか?」
 自身の負傷を鑑み、ヴァーミリオンは並走するデュランダルを気遣った。
 敵は3体いるため、1体がこちらを攻撃し追走が遅れても残りの2体が追い縋って来る。さらにケルベロス達は振り切ってはならないため、どうしても敵の攻撃を許してしまう。
「問題ない。掠り傷だ」
 冷静さを保った声音で返答するデュランダルだが、掠り傷と言う程には軽くない手傷を負っていた。
「治療しておきたいのですが、今はまだ難しいです」
「そうだな。合流が最優先だ」
 合流地点までは、もう間も無くだ。ここで治療の為に足を止めてしまっては、仲間達との合流に失敗し孤立した状態で戦うことになりかねない。
 そうならないため、ある程度の負傷は許容するしかないだろう。

●合流
 予定通りの場所でケルベロス達が合流を果たした事で、8対12の戦いの火蓋が切って落とされた。
 ケルベロスと距離を空けて戦う女兵士はリボルバー銃やガトリングガンで武装しており、それらが放つ銃弾が雨霰と降り注ぐ。
「連携は我々の十八番だと思っテいたガ……敵もやるもノだな」
 女兵士が手にしたナイフの凶刃が、眸の身体にいくつもの傷を刻み付けた。
 敵の銃弾が乱れ飛ぶ中を、ケルベロスに肉薄する女兵士は一切の躊躇なく踏み込んで来る。完璧な連携が成せる業だ。
「さすがに専売特許とはいかないだろう。むしろ、同一設計の奴等の方が得手だろうな」
 全身からミサイルポッドを開き、エルガーは敵の後衛に向かってお返しとばかりにミサイル群を浴びせた。
「向こうの売りはチームワークかな? でも、実力ではわたし達が上だよね」
 地面に鎖で味方を守護する魔法陣を描く苺の言うように、個々の実力ではケルベロスが勝っている。
「連携は得意でも、動きは有機的とは言い難いものね。状況適応力が低いのは、実戦データが乏しいからかしら?」
 敵前衛を物質の時間を凍結する弾丸で撃ちながら、ローザマリアは敵を稚拙であると評価していた。
 仮に敵が百戦錬磨の兵士であったなら、或いは優れた指揮官がいたなら、敵は数に物を言わせてケルベロスを1対1で抑えつつ、残りの戦力を全て1人に集中するだろう。そうなればケルベロスは1人ずつ倒され敗北するはずだ。
「こいつら、単純に目の前の相手に向かって来るだけっすね。こういうの、猪突猛進って言うっすか?」
 さらに付け加えるなら、女兵士ダモクレスは互いの補強といった戦闘行動も取っていない。敵の中に、捌号がそうしているように味方の超感覚を覚醒させるようなサポートを行う者がいれば、今以上の苦戦は必至だったはずだ。
「これなら、思ったより楽に戦える? もちろん、油断は禁物」
 多少なりとも仲間達の気負いを減らそうと、カルディアは希望的観測を口にした。それが最終的には勝利に結びつかないと知ってはいるが、戦闘の推移によって被る損害が増減することは間違いないのだから。
「しかし、計ったように均等に戦力を配置してるんだ。几帳面なんだか、規定行動しか執れないんだかね」
 敵は武器以外の違いが一切無い上に敵味方入り乱れ動く戦闘状態なので見極めが少々難しかったが、どうやら前衛、中衛、後衛と均等に戦力を配置しているようだ。それならばと、右院は敵後衛へと攻撃の狙いを定める。
「敵の強みは数の利のみ。なら、なるべく数を減らしておきたものだ……。柔を以って剛を制す。私が槍を使うだけの男だと思っていたか?」
 両手で槍を振るうデュランダルの懐に潜り込み装甲に覆われた拳を叩き付けて来た敵は、それを予想できただろうか。
 敢えて一対の槍を手放したデュランダルにとって、槍の間合いの内側は死角ではなく必殺の間合いであった。繰り出された暗殺拳は、女兵士の黒い装甲を砕き割る。
 この場所に引き付ける間に幾何かの被弾があったにせよ、戦闘はケルベロスの優位が明白であった。
 ここまでは、だが。
「3分経過だ。こういう時ばかりは、こちらの予測が外れてくれればと思わないでもないな」
 戦闘の最中も冷静に時間を計っていたデュランダルの宣言に合わせたかのように、戦場に新たな敵が出現した。
 戦闘開始から3分が経過した時点で、ケルベロスは2体の女兵士を撃破していた。しかし、現れた増援の数は6体。撃破数を上回っている。
 こうなっては、容易に敵を崩すことは出来なくなってしまう。敵の攻撃が増す以上は、ケルベロスは治療に費やす手数が増え攻撃回数が減ってしまうからだ。
 それでも、ケルベロス達の士気は些かなりとも衰えはしない。
「劒の媛たる天上の御使いが奉じ献じる。北辺の真武、東方の蒼帝、其は極光と豪風を統べ、万物斬り裂く刃とならん――月下に舞散れ花吹雪よ!」
 重力から解放されたローザマリアの両腕が振るう剣技は神速に達し、不可視のままに女兵士を斬り捨てる。抜き放たれた剣が反射する陽光の輝きのみが目に映り消え、あたかも舞い散る花吹雪のようであった。
「まだまだ、この程度の数ならどうってことはないね。増えた分だけ減らせばいいんだ」
 右院が杖から放った火球は敵の後衛陣を爆破した。撃破には至らなかったものの、攻撃を重ねた成果は確実に表れている。自己治癒を行う者が多く、攻撃の手が緩んだのがその証拠だ。
 さらに3分が経過した。ケルベロスは全員が健在であったものの、さらに敵の数が6体増える。
「まったく、続々と集まっテくルものだ。蜜に群がル虫のようダな」
 状況の悪化を気に留めていないかのように、眸は平静を崩さない。けれど、その内心では多数の敵と戦うこの状況にある種の興奮を覚えてもいた。ビハインドのキリノがいつもより積極的な攻勢を仕掛けているのは、その影響なのかも知れない。
「飛んで火に入る夏の虫ということだな。――集い来りて、焼き尽くせ――」
 エルガーの動作に合わせ、業火が敵群に迸り飲み込んだ。
 冷静なようで、内心に強い感情が渦巻いているのはエルガーも同じであった。この地の動物の命を徒に奪ったダモクレスに、静かに燃える蒼い炎のような怒りを抱いている。
「ここが踏ん張りどころだね。みんな、仲間がやってくれるまでがんばろー」
 マカロンと共に仲間を庇い戦線を支えながら、苺は仲間達を激励する。けれど、あまり長くは耐えられないことは自覚していた。
「聖なる聖なる聖なるかな。届きたまえや、我が祈り」
 捌号の無垢なる祈りが仲間達を支えるが、敵の圧倒的な攻撃量の前にはその場凌ぎにしかなりはしない。
「くそっ……量産型がちまちま湧いて出やがって!! ローカストかテメェら!!」
 味方を癒し続けたカルディアは、数が減るどころか逆に増える敵に苛立ちが募る。回復支援という役割に不慣れであることも、焦りを覚える一因だ。
 そして戦闘開始から12分が経過した時点で、勝敗は決した。

●撤退
 12分が経過し出現した敵増援によって、戦力差は完全に覆すことが不可能な状況に陥った。
「すみません、これ以上は無理っす……」
「私もこれ以上の戦闘継続は不可能だ。すまない」
 なんとか踏み止まろうと戦ったものの、敵の射撃によって、捌号とデュランダルは戦闘が不可能な傷を負ってしまった。
「うわ……これかなりマズいね。逃げるべきだよね?」
 騎士道精神を順守しているものの、味方が倒れるという事態に右院はつい気の弱さが顕れてしまう。
「潮時ね。どれだけやれたかは分からないけれども、ベストは尽くしたわ……。後は頼んだわよ」
 今もこの先で戦っているであろう侵入部隊を信頼し、ローザマリアは捌号に担ぎ上げ踵を返した。
「キリノ、背は任せタ」
 仲間の撤退を支えるため、眸はビハインドと共に盾となる。
「この場は退くが、いずれお前達には牙無き者の牙を突き立てて見せる」
「同感。てめぇ等、この借りは必ず返してやるからな!」
 デュランダルを2人で支え、エルガーとカルディアは敵への闘志を燃やしながらその場を後にする。
「それじゃあ、わたし達も逃げよう。無事に逃げ切れるかな?」
 殿を務めた苺、マカロン、眸、キリノも仲間達の後に続く。
 おそらく、敵の性質上ある程度逃げればそれ以上追ってはこないだろう。持ち場を離れてまで追撃してくるとは、考え辛い。
 8人とサーヴァント達は、成すべき事を成し遂げた。
 後は、別動隊の仲間達を信じるだけだ。

作者:流水清風 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年3月24日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 4/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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