マシュマロなんて、もうコリゴリ

作者:baron

「なにを返したらいいんだろ」
 七つの僕には不思議だった。
 夕闇の中で独り、店先に佇む様で……。
 右に左に、積みあげられたチョコレートやクッキー、マシュマロなど星の様に沢山あるお菓子の山。それが全て同じにしか見えない。
 だが、近所のお姉さんが言うには、本気のプレゼントにはお返しはちゃんと選ばなきゃ! と言って居たのだ。
 とはいえ、ハッキリ言って何が良いのか、サッパリである。
「面倒くさいや、ど、れ、に、し、よう、う、か、な……。アレ? なんだアレ?」
 七つの僕ちゃんに相応しい適当さで、忠告を振り切ってまさしく適当に決めようとした。
 だが、どういう事だろう。
 あちこちのマシュマロが大きくなりながら、合体しながら、圧し掛かって来るではないか!
 それはもはや、マシュマロで創られた触手……いや、マシュマロが合体したマシュマロ大王であった。
「つぶれちゃう、つぶれちゃうよー!?」
 アップアップ!
 巨大なマシュマロに握り潰されながら、僕ちゃんは目を覚ましたのです。
「なんでマシュマロなんだろう?」
「何故かは知らないし、私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『驚き』はとても新鮮で楽しかったわ」
 マシュマロを選ばなきゃ、でも選んだら大変なことに成る。
 その事に僕ちゃんが気が付く前に、どこからともなくやってきた少女は、鍵を胸に突き刺した。
 そこには巨大で、指の先すらマシュマロで出来たナニカが、モクモクと雲の様に出現し始めたのである。


「バレンタインのお返しって、なんでそんな面倒な事があるんだろうな。というか、何が良いんだろう」
「ああ……。慣れてないと判りませんよね。失礼でないなら詰め合わせでも……。ゴホン、と、言う訳で、感情を奪ったドリームイーターは既に姿を消しているようですが、奪われた『驚き』を元にして現実化したドリームイーターが、事件を起こそうとしています」
 話を聞いたリーファリナ・フラッグス(拳で語るお姉さん・e00877)が首を傾げた時、セリカ・リュミエールは何となく察した。
 バレンタインのチョコをあげたいなあと努力していても、何故か貰ってしまう女性も少なからず存在する。
 それはともかくとして、今回はホワイトデーにちなんだドリームイーターであると説明を開始した。
「敵はマシュマロで出来たようなオバケの形状をしており、数は一体。配下などは居ません。また、被害者宅の近くで……おそらくは商店街の方でしょう」
 セリカは気を取り直して、メモに地図や簡単な絵を描き始めた。
 不思議な事に上半身しかないのだが、それでも巨大なマシュマロお化け。
 もはや入道雲とか、白い触手の塊と言った方が早そうだ。
 攻撃方法は、その大きな手で掴みかかったり、苦手な物に形を変えて来るらしい。
「ドリームイーターは、相手を驚かせたくてしょうがないようなので、付近を歩いているだけで、向こうからやってきて、驚かせようとしてくるでしょう。もしかしたら……モテる人に、自分を選べと優先対象にするかもしれませんね」
「できればモテる人に出会って、勝ち取る方が好みなんだがなぁ……」
 セリカはリーファリナ(と彼女に同意する一部の同性)の愚痴をスルーして、怪物に性別は判断できないようですと、ニッコリ微笑んだ。
 ようするに、モテて居るかのように見える、あるいは会話されてる人が選ばれ易いのだろう。
 もちろん、最初に狙われ易いだけで、ずっとそういう訳でも無いので、そこまで狙ってやる必要は無いらしい。
「子供の無邪気な夢を奪って、ドリームイーターを作るなんて許せません。倒せば被害者も起きる模様ですので、よろしくお願いしますね」
 セリカはそういうと、メモと一緒にチョコやらクッキーやらお菓子を手渡して、相談用のお茶受けをくれたのである。


参加者
パティ・パンプキン(ハロウィンの魔女っ娘・e00506)
リーファリナ・フラッグス(拳で語るお姉さん・e00877)
シーネ・シュメルツェ(白夜の息吹・e00889)
百鬼・澪(癒しの御手・e03871)
九六九六・七七式(フレンドリーレプリカント・e05886)
西院・玉緒(夢幻ノ獄・e15589)
小柳・瑠奈(暴龍・e31095)
十六夜・琥珀(トロイメライ・e33151)

■リプレイ


「そこで仕方無く、チョコフォンデュの店を借り切ったってわけさ」
「そうなのだ!? 羨ましいのだー♪」
 その話を、少女はトロンとした目で見つめた。
 その光景を見ると、思わずボーっと成りそうだ。
「こんど……パティも連れて行って欲しいのだ」
「いいとも子猫ちゃん。でも、二人の時にね」
 パティ・パンプキン(ハロウィンの魔女っ娘・e00506)がすがりついて来たので、リーファリナ・フラッグス(拳で語るお姉さん・e00877)は苦笑しながら髪を指で梳いてあげた。
 なお互いの真意を翻訳すると『連れてってくれないと悪戯するぞ』であり、『お金が無いから一人だけね』という色気のない応答である。
「ずるいよ。わたしなんて渡せなかったチョコが今日に成ったのに……」
「いやぁ、すまないな。君の方もお返しも楽しみにしてくれ」
 十六夜・琥珀(トロイメライ・e33151)が反対側からすがりついて来るが、実の処、その言葉は正しくない。
 今日まで延びたのではなく、今日出逢ったのだ。
 一度の出会いが全てを分ける、そんな運命の日……もあるが、少なくともそんなドラマチックな事は無かった。
「バレンタインのときは、恥ずかしくって渡せかったんだけど。こんなことなら、『よかったら、受け取ってもらえないかなぁ……?』って勇気を出せば良かったな……」
 ズルイと言ったのも、もっと前にと言ったのも、琥珀は食いしん坊だからチョコフォンデュに行きたいからである。
 そして、棒読み的な異和感が出る前に、異和感が無い人物からクスクスと笑い声が聞こえる。
「まあ、大変ね。リーファリナ、お返し大変じゃないの?」
「ホワイトデー……なんというか、自分がお返し貰える日ならうれしいのになー! って思うな! 他のみんなへのお返しもどうしようかなぁとか本気で思うよ」
 この調子だと女の子から、沢山貰ったでしょうし。
 西院・玉緒(夢幻ノ獄・e15589)がそんな含みを持たせると、リーファリナは肩をすくめて男性と付き合いたいと受け流した。
「どうかなあ? ん~。うふふふ。本当にござるかあ? ってね。まあそういうことにしておいてあげても良いけどね」
 しかし、玉緒の眼は懐疑的であり、流し目による秋波でもある。
 何しろ彼女はガチレズであり、同好の士と信じて居る。そして、今の処、リーファリナに否定する余地が無い。

 悪戯っ子の視線に代わって、後ろから迫るナニカを眺めた。
「隙あり!」
「ひょわああっ!?」
 後ろから延びる手、そして当ててんのよと言った風情の胸に、黄色い声が出る。
「私の気持ちにはいつ応えてくれるんだい?」
「君か……驚かさないでくれ」
 それは小柳・瑠奈(暴龍・e31095)の演出であり、せつなく浴びせると息まで演技である。
 しかし、傍目から見ると、受けと攻めのリヴァーシヴル感はあっても、どうしようもなくアレな光景である。
 念願の抱きしめられにドキドキするが、胸で同性だと思い出し危いところで(もう同性でもいっか、と)流されそうになるのを必死でこらえた。
「ふゃゃ……。お、おモテになるのです。なるのですね」
「良いモノ見ましたね」
 シーネ・シュメルツェ(白夜の息吹・e00889)と百鬼・澪(癒しの御手・e03871) は顔を真っ赤にしながら、手で顔を覆った。
 しかし、指の間から視線が通り抜けると言う、お約束の展開。
 共に好きな人は男性であるが、恰好良い女性同士のカラミは性別を越えたヅカの境地である。
「ふゃー。カッコいい……! これが、これが大人のオンナ……!」
「素敵ですよね~」
「そこっ! 何を誤解しているんだい!?」
 囮やってくれる。イーコル。
 困ってくれる。
 おだてて居るつもりの言葉は、いつしか『もっとやれー』的な歓声に変わった。
 コレ以上はアレなので、今宵はここまでにしとうございます。


「っ……。適正……イエ、敵性反応発見。修羅場デモ愁嘆場デモ良いデスガ、ソコマデ二してクダサーイ」
「修羅場っても愁嘆場でもない!」
 どうやら九六九六・七七式(フレンドリーレプリカント・e05886)が敵を発見したようだ。
 ここはスタンバらなくてはなるまい。
「良いところですが、切りあげましょう。あ……封鎖はしていますので」
「(ふふっ。こっちの事は気にしなくて良いよ、演技だからねっ)」
 少しだけ本気で残念そうな澪に対し、瑠奈は耳元でボソリと呟く。
 澪は思わず、帰りにベル薔薇か桜大戦でも買いに行こうかと思ったくらいである。
 桃色空間の中断に、何人がホッとして何人がオノレーと唸ったかは秘密にしておこう。

 いずれにせよ彼女達はケルベロス、闖入者を退治せねばなるまい!
「仕方無いわねぇ。馬に蹴られておしまいなさい。そういえば貴方、ミシュラ○マ○に似てるわねぇ。ねえ、ミシュラ○マ○なんでしょ?」
「ナンダカ判リマセンガ、凄自信デス」
 玉緒は仲間に向かう敵を前にして、後ろから胸を強調するポーズを決めた。
 ドヤ顔ならぬドヤ乳を見て、七七式は新たな公式をインプットするのである。
 あれこそが女としての勝利の方程式だ!
「解析完了……。キュアを持たない相手デハ、勝手に焼きマシュマロにナルハズデス」
 いつか七七式ポージングを開発する時があるかもしれないが、今はその時ではない!
 その感動を入力しつつ、裏腹に心は落ち付け竜炎を呼び出した。
「ふゃー凄いのですう……。あ、いけませんです。攻撃攻撃」
 シーネは自分には出来ないポーズに畏れおののきつつも、おねだりされたらやって見ても良いかと思い始めた。
 心の中では、例のセーターを着て……ゲフンゲフン。
 何かを否定するように、時間すら止めて攻撃を始めた。
 きっと脳内では、何かを抹殺するセーターでラブラブしてる姿があったに違いない。
「流石だね。姉様から聞いて居たけど、こんなにレベルが高いなんて」
「ふふっ。本当にそう思う? じゃあ、後でとっておきを見せてあげるわ……」
 だが瑠奈よ知ってるか? 玉緒にはまだ変身(スペシャルなポーズ)があと二回残っているのだ。ただの痴女ではない!
「その時を愉しみにしておこうか。……さて、私の戦いの始まり…その初戦、彩ってくれ給え」
「(キラーン♪)」
 瑠奈は敵をロックオンしつつも、自分もロックオンされた事には気が付かないでいた。
 構えたライフルから凍結光線を射出する。
 そんなシャープでクールな表情を見て、どこかの誰かさんが氷を溶かしてあげるわ……。なんて覆って居るのは秘密である。
 ああ、瑠奈はどうなってしまうのだろうか? 以下次号。


「カバー遅れました、すみません。大丈夫です……か?」
「遅れる? 遅れた遅れます遅れれ遅れよ」
 澪が割って入った時、既にリーファリナは真っ白だった(正確には銀)。
 トラウマは見えないから判らないが、口を空けて呆けたように、手元の白いナニカを見て居る。
 まるでフォトグラフか何かを見て居るようで、押し付けられた見合い写真を想像して気分が悪くなりそうだ。
「大丈夫です。そんな物はきっと来なくなりますよ。……?」
 いや、見合い写真を押し付けられるなんてまっぴらだよね……だからビリビリしてるのかな?
 澪は励ますが、駄目だ、リーファリナに何時ものキレが無い。
 動きにも生彩が無く、このままでは次も狙われかねなかった。
「お先に行きますね。白苑、賦活」
 好みの見合い写真では無かったのかもしれない。
 とか思うのだが、実際にはそういう浮いた話では無かった。いや、決して無かった。一つも無かった。
 むしろ積極的に、トドメを刺したと言って良い。
「嫁にいく? コンカツー!? 豚に勝つでトンカツー?! くっ……もう女の子でもいいのかな……バレンタインはチョコレートをあげるよりも貰った派だし」
「(っ!? リア充度が上昇シテマス。七千、八千、九千オーバー! ナンテ、ポジビリティ、これが所謂スーパー……)」
 リーファリナの心が折れ女の子に転びそうになった瞬間、その運気と回し蹴りの回転力が上昇して行く。
 その恐るべき勢いに、七七式は驚愕する。
 まあ、種明かしをすれば単に、澪が気合い充実を測り、『戦い抜くための、勇気を、力を、折れぬ刃を……』と活力を賦活しただけなんだけどね(ててぺろ)。
 雪が融ける様に消えて行く、白い花が小さな稲光りと共に散って行く。

「引っかかったな、マシュマロオバケ! これでも喰らえっ」
 琥珀の蹴りがドリーム―イーターの顔に突き刺さり、一回転してビヨーン。
 そしてナニカをまき散らしながら、一撃離脱で交代して行った。
「おー、ブヨンブヨンと揺れてる。なんか面白いのだ♪」
 パティはその様子を見ながら、楽しそうに笑いながら自分も続くぞと踊りかかった。
 手にした紙の人形を構え、花咲かジーサンの様にブワーっと行ってみようか!
 そしたらみんなの分身が現われて、動物園と、ラインダンスでたんたゆんな百合の華を演出していた。
 なお、先に言っておくが(遅い)、この中にガチレズは一人だ。
 あとは流されてるだけなので、気にしてはいけない。
「ジャック! ジャーークッ! だんだんだだんなのだ!」
「はっ、そうですね。もうあんな悲劇が怒らない様に、花嵐もお願い」
「うや? この流れに乗るのですアマリリス」
 箱竜のジャックと花嵐が、ミミックのアマリリスが!
 もう二度とあんな悲しい出来事が起きないようにと、壁を作って防御に回った。
 主人たちはその間に合体技で治療、深い深い深いダメージを負った仲間を優しく癒す。


「さあいこう、さっさとトドメを刺して、マシュマロでも焼こうじゃないか」
「そうね、極楽に逝かせて……。この場合はドリームランドかしら? 好きな所にイかせてあげるわ」
 瑠奈が走り込みながらライフルを連射すると、玉緒は両手の銃を頭上に掲げるスタイリッシュなポーズを決めた。
 そして先行する瑠奈と交差するように追い抜くと、大地に銃を突き立て、その反動で蹴りを放つ。
 爆裂する銃口は咄嗟にネジって暴発させずサマーソルト、そのまま一回転して銃把で殴りつつ、カカト落としの態勢に入った。
 なんという事だろう、脇、うなじ、胸、お尻。全てを決めるフィニッシュホールド。男ならば揺れるすの胸、汗の流れる脇を凝視せざるえない!
「任務了解デス。対象、甲ノ殲滅ニ掛リマス」
 七七式は悩ましいポーズを少しだけ真似ながら、今の自分には無理なのでアレンジを加えた。
 腕部を回転させつつ殴り倒し、肩ごと大回転を掛けて、大鎌を投げ飛ばす地球人や獣耳たちいんは不可能な軌道。
 レプリカントの魅力を活かしながら、ドリームーターと誰かさんにトドメを入れに掛る。
「ここだ! 一気に攻めるよ。そらは代わりに治療に入って」
 琥珀は先ほど放っておいた爆裂式のグラビティを稼働させつつ、ナイフを引き抜いて前進を開始した。
 右往左往する中、地雷が爆発して敵を吹き飛ばし、同時に自分の姿を覆い隠す。
 そしてニャンコのそらは、傷付いた仲間を癒すのだ。
 たまたま敵の攻撃を補助術を兼ねた回復で補えている事もあり、専門家である治療師の手が空いた。
「お菓子をくれぬなら……お主の魂、悪戯するのだ!」
 傷着いた仲間を癒していたパティは、手持無沙汰になった事で、余った回復力を攻撃力に替えた。
 ジャックオーランタンを呼び出し、何故か出て来た紫色の馬(お盆に見るアレ)をバクバクさせつつ、襲いかかる。
 過ぎたるは及ばざるが如しと言うが、出現した大鎌が敵の命を刈り取っていく。
「しーねー!」
「ふゃゃ……名前を絶叫されると位恥ずかしいのです……。でも判ったのです。その首、叩き落として差し上げますのですよ」
 違う! リーファリナは心の中で絶叫しながら、ハンマを打ち降ろす。
 シーネは勘違いこそしていたが、トドメを刺す為に合わせようと言う意味の方は通じた。
「全てを打ち砕く界の怒りよ。力の猛り、轟きをもって我が敵を討ち滅ぼさん。私が受けた愛と、怒りと、憎しみを味わえ!」
 リーファリナが走り回りながら描いた無数の魔法陣は、それぞれから地獄の炎を上げてマシュマロを焼き焦がして行く。
 甘い香りがそこらかしこに漂い始め、シーネはこの香りこそ、永遠に留めておきたいと時間を止めた。
 そして最終攻撃に掛るため、再び空へと飛びあがる。
「もこもこで首わかりづらいのです……。でも見付けたのですよ。判決は死刑です。――後悔しろですクソ虫」
「援護しますね」
 シーネが再びグルグルと大回転を掛け始めたので、澪は雷電を放って援護に入った。
 ここまで来れば誰が倒しても同じこと。
 ならば御指名が入った(違います)シーネが倒す事が良いだろう。
 最後の最後まで賑やかに、戦いは幕を降ろしたのである。

「Hasta la vista!! これにて一見落着かな?」
「甘いものが食べたくなる敵でしたね……」
 瑠奈が倒した敵に軽く祈りを捧げてると、シーネが真似して黙祷しつつ喉をゴクリ。
 そこで思い立ったのか……。
「なんだか、マシュマロが食べたくなってしまったよ。食べ方的に言えば、火で炙っていい具合になったところをチョコと一緒にクッキーで挟みたいな。ふふ、美味しいよ?」
「美味しそうだね! でも男の子は大丈夫かな? ドリームイーターに遭っちゃうなんて、夢よりもビックリしたよね」
「確かに少年のケアも一応、だな。良ければお見舞いした後で、さっき紹介した店にでも行こうか。でも、その前にコレだね」
 瑠奈の提案に琥珀が頷いて居ると、リーファリナは出がけに貰ったチョコの御礼を渡す。
 確かに今回限りで急きょもらった作り話だが、貰えるとわかってクッキーを用意しておいたのだ。
「ありがとうリーファリナさん! さっきのホントにチョコレート入ってるから良かったらそれ、食べてね! みんなのぶんもあるから、一緒にたべよー!」
「よーし、そうと決まれば子供が寝てるならお菓子をいっぱいあげるのだ! そうでなければ、お菓子を食べながらレッツらゴーなのだ」
 琥珀は貰えるとは思って無かったので嬉しかった。
 そしてパティも便乗してお菓子を食べれば怖い思いも忘れるのだ♪ と大はしゃぎ。
「デハ修理お願いシマース」
「ちょっと待っててね、直ぐに治療するから」
 七七式が庇った時の疵を掲げると、澪は急いで治療を始める。
 パパっと済ませて一緒になって食べたり、恋バナするのも良いかもしれない。
「今回の敵はアタッカーじゃなかったし、簡単に終わるんじゃない? で、コレなんだと思う?」
「カメラですか? 何を記録……」
「このいけずー! 何でもするからその内容消してくれない?」
「ン? 今ナンデモッテ……」
 玉緒が最後に胸元から取り出したのはイケメン・レコード。
 周囲は鬼ごっこを見ながら、お菓子をパクパク微笑んだそうです。

作者:baron 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年3月19日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 2
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