とあるビジネス街の公園。
二十代後半とおぼしきスーツ姿の女性がベンチに座りながら苦しげに胸を押さえていた。
「ごほっごほっ! くっ……まだ仕事があるってのに」
悔しげに歯軋りしたあと、水を無理矢理口に流し込む。しかしすぐさませき込み、全て戻してしまう。迷惑そうに顔をしかめる通行人の視線が痛い。
朝からずっとこの調子なのである。身体が重く、動悸が酷い。食べ物はおろか水さえ喉が受け付けない。なぜか同僚の男性のことが無性に気になったが、おそらく、きっと、確実に無関係だろう。
これまで何とか耐えてきたが、もう限界だった。
「とりあえず、少しでもエネルギーを……」
女性がコンビニの袋からパックのゼリー飲料を取り出し、おもむろに口に近づける。だが、結果はさっきと同じだった。そして、
「お、おい、誰か倒れたぞ!? きゅ、救急車を!」
朦朧とする意識の中、女性はそんな声を聞きながら気を失った。
「あ、皆さん、お越しいただきありがとうございますっ。少し、お待ち下さい!」
一同が到着したとき、書類の整理をしながら慌ただしい声で応じたのはセリカだった。
「こほん。失礼しました。それでは早速ですが用件に入らせていただきます。お集まりいただいたのは他でもございません。現在各地で発生している原因不明の病気についてです」
端が揃っていない書類を胸にかき抱きながら、セリカが話を切り出す。
「この病気は発症すると『胸がドキドキして、食べ物も飲み物も喉を通らない』状態が続き、脱水症状や低血糖を引き起こしてしまうそうです。幸い、今のところ患者の皆さんは搬送された病院で点滴を受けているので命に別状はありませんが、このままではいずれより深刻な事態に発展してしまうでしょう」
皆の顔を見回した後、セリカは説明を続けた。
「そして、ここからが本題です。この病気の原因は『恋の病』という病魔によるもので、皆さんにはこの病魔を倒して欲しいのです。病魔を患者さんから引き剥がす為にはウィッチドクターの方が必要となりますが、病院に控えている方がいらっしゃるので事前に連絡してもらえれば問題ありません」
セリカが書類をめくる。
「次に戦闘状況に関してです。敵は女性型のキューピッドの姿をした『恋の病』の病魔が一体、場所は病院の対病魔専用手術室ですので周囲への配慮はあまり必要ありません。
病魔は、心を貫くエネルギーの矢と自動追尾する矢、祝福と癒しを宿した矢の三種類を使い分けて攻撃してきますが、戦闘能力自体はあまり高くなく、高めの敏捷とバッドステータスへの対策を怠らなければ苦戦することはないでしょう。ただーー」
「この病魔に冒された後遺症として、被害者の方が恋をするのを怖がったりして立ち直れないといったようなことがあるみたいなんです。ですので、可能であれば被害者の女性をどうにかフォローしていただけないでしょうか? では皆さん、どうかお気をつけて」
そう告げた後、セリカは皆へと恭しく頭を下げた。
参加者 | |
---|---|
生明・穣(月草之青・e00256) |
望月・巌(茜色の空に浮かぶ満月・e00281) |
楠・竜胆(ローズバンク・e00808) |
ソロ・ドレンテ(胡蝶の夢・e01399) |
エリヤ・シャルトリュー(籠越しの太陽・e01913) |
神崎・ララ(闇の森の歌うたい・e03471) |
ウェンディ・ジェローム(輝盾の策者・e24549) |
小鳥谷・善彦(明華の烏・e28399) |
●はた迷惑な使者
病院のある一室。
部屋の中央、頑丈な金属製の台の上に薄青い貫頭衣に身を包んだ女性が横たえられていた。
そこは紛れもなく手術室だった。だが、尋常のものではない。手術には必須の薬品や器具がほとんど見あたらない。それ以上に手術室としては異様に広く、天井も高かった。スカッシュのようなちょっとした室内運動ができそうなほどである。
「さて、そろそろ始めるとすっか。準備はいいか?」
小鳥谷・善彦(明華の烏・e28399)が、女性を取り囲むように立つ一同を軽く見回す。一同は頷き、それぞれ臨戦態勢をとっていた。
「問題ないようだな。善彦、タイミングを合わせろ。行くぞ」
楠・竜胆(ローズバンク・e00808)と善彦が互いに目配せをしたあとオーラを展開、女性へと伸ばす。
二人の意識がオーラを通じ、女性の生命の流れへと潜り込む。そして、
「……こいつか!」
「引き上げるぞ!」
竜胆が『澱み』を掴み取り、善彦がオーラとともに引き上げる。『澱み』は煙のように広がったかと思うと瞬く間に収束し、
「ピーッ!」
鳥のような鳴き声を上げ、ハート型の弓を携えた少女が現れた。『恋の病』の病魔だ。
「ピィ~♪」
いきなり病魔がデタラメに矢を放ち、その内の一つが女性の方へと流れる。
「わぁ、危ないですー」
緊張感のない声とともに、ぴょんとウサギのようにウェンディ・ジェローム(輝盾の策者・e24549)が矢を防ぐ。
「ナイスだ、ウェンディ! 今だ、穣!」
「わかってるさ、巌! 藍華、お願いします」
望月・巌(茜色の空に浮かぶ満月・e00281)が合図を出すや、阿吽の呼吸で応えた生明・穣(月草之青・e00256)が藍華に命じ、自らは壁にあるスイッチを押す。
「ミャオ!」
「ピィ~!」
藍華が病魔の視界を塞ぐように飛び回る。同時に手術台の真下の床が開くや、台ごと女性を階下へと運び去った。
「これでステージは整ったわね。ーーそれでは聴いてください。『恋を知った天使のように』!」
閉じた床を確認するように踏みしめながら神崎・ララ(闇の森の歌うたい・e03471)が大きく背の羽を広げ、
「ーー♪」
歌声が響いた。
空を舞う天使が新しい恋への歓喜を謳い、甘やかな調べを奏でる祝福の歌。
衣装にあしらわれた空のように淡い青のフリルがはためき、歌に込められた加護が皆に力を与える。
「悪い病魔は手術で取り除かないとなー! このメスで!」
歌声が響く中、高下駄をカランと軽快に鳴らし、大きく跳躍したのはソロ・ドレンテ(胡蝶の夢・e01399)だ。彼女は跳躍の勢いそのままに、装甲から展開したスパイラルアームを振りかざす。
「ピッ!?」
服の一部を破り取られ、病魔は憤慨した様子で弓を構えようとするが、
「残念、させないよ」
蜂蜜色の髪を揺らし、どこか稚気を感じさせる青年ーーエリヤ・シャルトリュー(籠越しの太陽・e01913)が立ちはだかる。その瞳に浮かぶは尋常ならざる極彩色の蝶。
「ーー《我が邪眼、虹彩の蝶》《仇なす者へ群がり喰らえ》」
エリヤのローブがふわりと舞い、紋様の一部が光を放つ。同時、彼の影が蠢き、無数の蝶が生み出される。
「ピ、ピィ~!?」
自らの眼に宿るが故に自らには見えぬ蝶とは対照的な漆黒の蝶が一斉に病魔へと群がる。
「どうかな……っと、ははっ、まだ元気みたいだ!」
「ピィ~ッ!!」
影の蝶が消え去ったあと、プンスカと頭から蒸気を出す病魔を見て、エリヤが無邪気に笑った。
●病魔よ、さらば
「ピッ、ピッ、ピッー!」
ちょこまかと手術室内を飛び回り、病魔が矢を放つ。さすがに警戒しているのか、こちらの間合いまで近づいて来ようともしなかった。
「このままでは埒があかない。そろそろ一気に畳みかけるか?」
ソロが尋ねると皆は異論はないと頷く。
「よっし、それじゃあ、私も頑張りますか! クスト、テンポ上げてくよ!」
方針が決まるやララが白いアコースティックギターを鳴らし、クストがそのリズムに合わせ皆の周囲を飛び回る。
「ピッ? ……ピーッ!」
こちらの動きをなんとなく察した病魔が勢い込んで矢を放つ。
「クリスチーナ、おねがいしますよー」
のんびりした声で真っ先に反応したウェンディは頭に相棒を乗っけながら真正面から矢に向かって突き進む。
「キュー!」
クリスチーナが一鳴きすると淡い光がウェンディを包み、矢を弾き飛ばした。
「おいたはいけませんよー。おしおきですー」
「ピッ!?」
超音速のウェンディの拳が病魔を打ち抜く。更にそこへ低く重い滑走音が接近する。
「悪ぃな、仕事に性別意識は持ち込まない主義だ。つーわけで、喰らっとけ!」
「ピィ~!」
流星の軌跡を描く善彦の蹴りが、星の重力ごと病魔の身体に叩きつけられる。
「やっと少しは大人しくなったか。カクテルも恋もただ闇雲にかき混ぜればいいってわけじゃねえってのに。オマエさんはどうもそのあたりが判ってないようだからなーー掻き回してやるよ。咽び泣いて喜びな」
竜胆が愛用のバースプーンを病魔の急所へと突き入れ、熟練の手つきでその中身を撹拌する。
「ピ、ピ、ピィ~ッ!?」
悲鳴を上げつつ病魔はなんとか身体をひねり、バースプーンを身体から抜き取る。が、
「私も恋する乙女のために一肌脱がせてもらおう。行くぞ!」
莫大なエネルギーを蓄積し、機械義肢から蒸気を噴き上げながらソロが間合いを詰める。
「ーーこれが今の私の全て……砕けろ、サンダークラッシュ!」
瞬間、空気が爆ぜる音とともに閃光が瞬き、雷光の刃が戦斧のごとく病魔へと振り下ろされる。
「ピィ~~~っ!?」
巨大な雷の刃に圧し潰され、病魔が白光の中に飲み込まれた。
「やったか?」
光を左手で遮りつつ巌が目を凝らす。
「いや、どうやらギリギリ致命傷を避けたみたいだ」
穣の言うとおり、頭から煙を燻らせながらも病魔は一応健在だった。
「むう、さすがにハシっこいな。穣、ちょっくら仕込むから誘導してくれ」
「了解。任せて、巌」
改造スマホを操作する巌の手に軽く拳を合わせ、穣が前へと歩み出る。
「さて、そろそろケリを着けさせてもらいましょうか」
穣の身体から陽炎が立ち上り、周囲の空間が歪んでいく。
「ピィ……ピィ……ピイ!!」
肩で息をしながら、病魔が穣へと弓を構える。最後の力を振り絞った、最後の一撃。それが放たれる、
「僕のことを忘れるなんてひどいなあ。やいちゃいそうだよ」
「ピ!?」
直前、爆炎が病魔を包んだ。炎が飛んできた先には手をピストルの形に構えたエリヤが微笑んでいた。
「感謝します、エリヤ君。恋の炎とは似て非なるものですが、これも私の中にある炎ですーー消えぬ炎は怨嗟の色」
エリヤに会釈をし、穣が自らの中にある熱を青い衝撃波として解放する。
「ピィ~!」
青い波に服の端々を焼かれながら病魔が必死に逃げ回る。しかし、その先で巌が待ち受けていた。
「お医者様でも草津の湯でも惚れた病は治りゃせぬとは言うものの、それが形ある病魔なら話は別。というわけで、ぽちっとな」
口上を述べながら巌が改造スマホをタップする。瞬間、
『失望しました。病魔ちゃんのファンやめます』
『もう何も信じられない。怒りのあまりビルシャナになりそう』
そんなコメントがいくつも並び、画面が物凄い速さでスクロールされ、
「好感度を売りにしてるからって、そこまで叩くこたぁねぇと思うが……世論が叩き易い方が良く燃えるってね。精々踊ってくれや」
画面から照射された炎上ビームが病魔を直撃し、部屋の中が閃光で満たされる。そして、
「ピィィィィーーー!?」
断末魔の叫びとともに病魔は光の中へと消え去って行った。
●春遠からじ
白を基調とした清潔な病室に女性は横たわっていた。
「ん……」
女性が目蓋を持ち上げる。
「お姉さん、おはよう。具合はどうかな? もう痛かったり、苦しかったり、怖かったりしない?」
なるべく刺激しないようエリヤが柔らかく微笑みかけた。
「貴方は……それにここは、病院?」
「ああ、悪い。まずは事情説明が必要だな。アンタはーー」
女性を手慣れた様子でなだめながら、竜胆が事の経緯を話す。
「こ、コイの病ですか!? 私、釣りもしませんし、野球も見ませんヨ!?」
「これまた、ベタなボケを……」
恋の病の話になるとてきめんに慌てた女性を見て、竜胆が呆れ気味に眉を寄せる。そこへ、穣と巌が互いに目配せをし、前に出た。
「どうも、私は生明・穣と申します。こういう者です」
「俺は望月・巌だ。良かったら、これをとっといてくれ」
それぞれ二人が名刺を差し出す。
「あ、これはこれはどうもご丁寧に。すみません、生憎といま名刺の持ち合わせがなくて……春井・実香です。よろしくお願いします」
女性が板に付いた様子で頭を下げ、二人の名刺を受け取る。
それから三人は軽く意見交換をし、互いに打ち解けた雰囲気ができあがった。
「ふむ、なるほど。実香さんは職場を大変愛していられるようですね。そういう職場なら、気になる方もおられるのではないでしょうか?」
「いやいや、そんな公私混同はなはだしいこと、私がするわけーー」
「まあ、ちょっと話を聞いてくれ。こう見えて俺はケルベロスの傍ら板金工をやっていてね。所員を良く見ていたりするさ。その中でフォローや気配りが上手だったり、良い雰囲気になる事だってあるんだ。公私混同するかどうかはまた別問題さ」
諭すように巌が言い聞かせる。
「私はーー」
女性が言い掛けたとき、断続的な振動音が響いた。慌てて女性はかごの中にあった携帯電話を取り出す。
「失礼しますーーあ、さ、佐藤君、どうしたの?い、いま就業時間でしょ! 大きなお世話よ! そんなことしてる暇があるんなら見積書の一つでも作る! いいわね?」
女性が通話を切る。そして数秒後、顔を真っ赤にして頭を抱えた。
「アンタは真面目そうだからなかなか認められねえかもしれねえがーー今の相手がそうなんだな?」
「…………はい」
善彦の問いに女性が頷く。そのまましばらく沈黙した後、逡巡を見せつつもぽつぽつと話を始めた。
「……怖かったんだと思います。仕事とか、年齢とか、周囲の目とか、色々しがらみに囚われて恋愛することが…」
女性が顔を伏せ、言葉を詰まらせる。
「お姉さんは恋愛って競い合うようなことだと思う?」
するりと滑り込むようにエリヤが語りかけた。
「そんなこと、ない」
「うん、そうだね。焦ったり、周りと比べたりすることもあると思う。でも、お姉さんの気持ちはお姉さんだけの物。それがわかってれば恋はきらきらしていて素敵な事になる、苦しいような事だってきっと乗り越えられると思う」
優しく無邪気にエリヤが微笑む。そんな彼に同意を示したのはウェンディだ。
「そうですねー、少なくとも倒れるちょっと前からついさっきくらいまでの苦しみのほとんどは病魔のせいですからねー。その病魔はあたしたちが倒しましたからもう大丈夫ですよー」
「はあ……」
「色々と考えることがあるみたいですが、その想いも伝えてみてはどうでしょうかー。確かに、不安もあると思いますー。でもーー」
いったんウェンディが言葉を切り、
「あなたが好きな人は、今まで仕事一筋でいたあなたが揺らいじゃうほど素敵な方なんですから、きっと受け止めてくれるはずですよー」
にこっと笑いながら女性に告げた。女性は恋に無邪気な二人の姿を見て、眩しそうに目を細める。今まで躊躇がちだった瞳に、新たな光が宿り始めていた。
「ただ、私には一歩踏み出すことが怖いというのも判る。恋は確かに傷付くことも多い。いや、傷付くことの方が多いかもしれない」
女性の瞳に残る不安を解きほぐすよう目線を合わせながら、ソロが語りかける。
「私も今のようになるまで不安だった。実を言うと今でも少し怖くなるときもある。でも……それでも好きな人と歩むことは掛け替えのないことだから、私は恋愛は素晴らしいものだと思うよ。まあ、何が言いたいかというとーー」
ソロはそこまで言うと一転して朗らかな顔つきになり、
「私のかれぴっぴは素晴らしい! 無論、かれぴっぴと過ごす毎日もだ!」
堂々とノロケた。女性は言葉を失い、しかし、同時に力づけられる。
「私はーー」
女性が口を開く。だが、次が続かず、側にあったコップをあおるがむせてせき込んでしまう。
「身体には異常はないだろうが心はそうじゃないだろうな。どんな特効薬があっても、心を治す薬はねぇんだ。隣の芝は青い、他者が良い物を持っていれば羨ましくなる。……どうもアンタは自分が余計なものを絡めて恋愛をしようとしてるんじゃないかって考えてるみたいだな」
「そう、かもしれません」
善彦の指摘に女性が躊躇いがちに頷く。
「疑問を持つこと自体は悪くねえ。自分の足元を見るのも大事だと思うしな。ただ、全部が全部切り離せるわけじゃねえ。あんたが仕事で頑張ってきたからこそ、野郎に惚れたんだろうし、夢中になることも出来た。苦しんだからこそ糧になる。今までもこれからも、な」
「苦しんだからこそ……」
神妙な顔で女性が沈思する。
「俺から言わせてもらうとーー」
ふっと言葉を差し込んだのは竜胆だ。彼は窓の外ーーさらにその遠くを見つめながら話し始めた。
「人を愛するなら、臆病でいい。だが本当に誰かを想うなら、躊躇う必要はない。人はいついなくなるかわかったもんじゃないし、生きてりゃ何が起こるかなんてわかったもんじゃないしな。それを踏まえて、後悔しないようちゃんと自分と相手のことを考えてればいいさ。……ま、俺の体験談だがね」
最後は誰にも聞こえないよう小さく口にして、竜胆が目を閉じる。
「あ……」
決意、躊躇い、恐怖、希望ーー様々な感情が女性の中でない交ぜになって揺らぎ始めていた。そこへ、
「ーー♪」
歌声が響いた。
理屈抜きで人を勇気づける、優しくも力強い歌。
窓を開け放ち、吹き込む風を背に、ララが高らかに謡っていた。
恋の始まりを、訪れる春に例えたその曲は、女性の心に残った最後のわだかまりを雪のように解かしていく。
「私のママはね、30歳で結婚して32歳で私を産んだわ。でもそれは、決して焦っていたとかじゃなくて、パパと出会って自然とそうなったの。それまでは仕事一筋で恋愛なんて考えられなかったそうよ。多分、そういう自然な気持ちが大事なんだと思う」
歌い終えたララがはにかみながら女性に話しかける。
「だから、そういう自然な気持ちと一度向き合って、あなた自身の答えを見つけてほしいの。ま、まあ、私からはこんなところかしら。あ、新曲もよろしく!」
照れ隠しのようにセールストークをしながらララが頬をかく。
「……わかりました。皆さん、本当にありがとうございます。私、決めました」
そう言って女性は婉然と微笑み、病室を後にした。
作者:長針 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2017年3月1日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 3/キャラが大事にされていた 3
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