会議室に集まったケルベロス達に、セリカ・リュミエールは一礼した。
「集まっていただきまして、ありがとうございます。先日のミッション破壊作戦で使用したグラディウスが使用可能となりましたので、再び作戦の実行が可能となりました」
グラディウスとは、長さ七十センチ程の光る小型剣型の兵器だが、通常の武器として扱うことはできない。
その代り『強襲型魔空回廊』を破壊する事が可能なので、デウスエクスの地上侵攻に大きな楔を打ち込むことができる。
グラディウスは一度使用すると、グラビティ・チェインを吸収して再び使用可能となるまでにかなりの時間を要する。
「攻撃するミッションは、皆さんにお任せします。現在の状況なども踏まえて、相談して決めてください」
強襲型魔空回廊があるのはミッション地域の中枢となる為、通常の方法で辿りつくのは難しいだろう。
場合によっては敵に貴重なグラディウスを奪われる危険もあるため、今回は『ヘリオンを利用した高空からの降下作戦』を行うことになる。
強襲型魔空回廊の周囲は、半径30m程度のドーム型のバリアで囲われている。
このバリアにグラディウスを触れさせれば良いので、高空からの降下であっても、充分に攻撃が可能だ。
8人のケルベロスが、グラビティを極限まで高めた状態でグラディウスを使用し、強襲型魔空回廊に攻撃を集中すれば、場合によっては一撃で強襲型魔空回廊を破壊する事すら可能だ。
一回の降下作戦で破壊できなくても、ダメージは蓄積する。
そのため、最大でも10回程度の降下作戦を行えば、強襲型魔空回廊を確実に破壊する事ができると思われる。
強襲型魔空回廊の周囲には、強力な護衛戦力が存在するが、高高度からの降下攻撃を防ぐ事は出来ない。
グラディウスは攻撃時に雷光と爆炎を発生させる。
この雷光と爆炎は、グラディウスを所持している者以外に無差別に襲いかかるため、強襲型魔空回廊の防衛を担っている精鋭部隊であっても防ぐ手段はない。
この雷光と爆炎によって発生するスモークを利用して、その場から撤退する事になる。
貴重な武器であるグラディウスを持ち帰る事も、今回の作戦の重要な目的となる。
「魔空回廊の護衛部隊は、グラディウスの攻撃の余波である程度無力化できますが、完全に無力化する事は不可能です。なので、強力な敵との戦闘は免れません」
幸い、混乱する敵が連携をとって攻撃を行ってくる事はないので、素早く目の前の強敵を倒して撤退できるようにすると良い。
時間が掛かりすぎて、脱出する前に敵が態勢を整えてしまった場合は、降伏するか暴走して撤退するしか手が無くなるかも知れない。
攻撃するミッション地域ごとに、現れる敵の特色があると思うので、攻撃する場所を選ぶときの参考にするのも良いだろう。
「魔空回廊を破壊するためには、グラディウスで攻撃する時の皆さんの『魂の叫び』が非常に重要になってきます。皆さんの叫びをどうか、魔空回廊へとぶつけてください」
セリカは軽く頭を下げると、ホットチョコレートの入ったマグカップをケルベロス達に配った。
参加者 | |
---|---|
ミライ・トリカラード(朝焼けの猟犬・e00193) |
村雨・柚月(黒髪藍眼・e09239) |
マルファ・サンダーヘッド(粛清委員会書記・e18533) |
フレア・ガンスレイブ(ガラクタ・e20512) |
マーク・ナイン(取り残された戦闘マシン・e21176) |
セレス・アキツキ(言霊の操り手・e22385) |
レオーネ・パンタシア(赤にして鮮血・e24906) |
レヴィア・リヴァイア(海星の守護龍・e30000) |
徐々に近づく鹿島の強襲型魔空回廊の姿に、フレア・ガンスレイブ(ガラクタ・e20512)は静かに眉を顰めた。
フレアはレプリカントだが、ダモクレスを辞めたつもりはない。
フレアの望みは、母星と地球との和平。その為に今出来る事が、侵略の阻止。
「まだなんの希望も見えない私の戦いの為に、この場の侵略は必ず阻止します」
目指すものも違うし、殺し合う事になるのも分かっている。
それでも、今の同胞とかつての同胞の為に。
「私はこの一撃に魂を捧げます!」
決意と共に叫んだフレアは、手中のグラディウスに魂を込めた。
フレアに呼応するように、レヴィア・リヴァイア(海星の守護龍・e30000)のグラディウスが輝きを帯びた。
レヴィアには、ダモクレス共への怨みも憤りも無い。しかし、レヴィアの友にもレプリカントが居るのだ。
ダモクレス等もまた、レプリカントに成り得るとは知っている。
「……其れ故に、汝等が奪う側のままで居るのなら、妾も汝等から奪おう。路と、其の命をな」
静かな決意に輝きを増したグラディウスに、マーク・ナイン(取り残された戦闘マシン・e21176)は決意と共に叫んだ。
「レプリカント狩り反対! 俺達は、死なない!」
マークの叫びに呼応するように、小さくも深い声が響いた。
「冗談じゃない……」
降下を開始したセレス・アキツキ(言霊の操り手・e22385)は、沸き上がる怒りに喉に手を触れた。
言霊の力が増幅され、グラディウスへと宿っていく。
一般の人達もケルベロスも、ダモクレス達の実験材料でもなければ玩具でもない。
これ以上、人でなくなる道に導かれる人を増やさせるわけには、いかないのだ。
「ましてや無理矢理なんて……好きにさせて、たまるもんですか!」
「派手な破壊行為。そして人間をサンプル扱いかよ」
近づいてくる強襲型魔空回廊の姿に、村雨・柚月(黒髪藍眼・e09239)は沸き上がる怒りに目を見開いた。
「命を冒涜する行為を、俺の視界に入れんじゃねぇ! お前らの存在そのものが目障りだ!」
物のように扱われ、命を蔑ろにされたレプリカントの恐怖。
柚月たちが「死の恐怖」を以て返してやるのだ!
「そこを動くんじゃねぇぞ! 今から魔空回廊叩き割ってぶっ飛ばしてやるからな!」
「今までさんざん好き勝手してきたキミたちに、罰が下る時が来たよ!」
徐々に近づく強襲型魔空回廊に向かって、ミライ・トリカラード(朝焼けの猟犬・e00193)は叫んだ。
もう目の前に迫ったドーム型のバリア。その向こう側に、アメーラとアニエスの姿が見える。
美しい女性の姿をしているが、彼女たちは人間ではない。
どれだけ人の姿を真似ようと、ダモクレスには決して真似できない人の力――それは愛だ。
「人を愛し、人に愛される。キミたちがエラーだと切り捨てた感情が、心が!未来を切り開く剣になる!」
決意を新たにグラディウスを握り締めた時、アニエスが顔を上げた。
一瞬目が合ったような気がするが、グラディウスの光に見えなくなる。
「このグラディウスの輝きは、ボクらの想いの輝きさ! デウスエクス・マキナクロス! じ、ご、く、に――落ちろおおおおおっ!!」
降下しながら大きく振りかぶったミライ達のグラディウスが、バリアに思い切り叩き付けられる。
直後に巻き起こる、轟音と爆雷。
大きくたわみ、歪んだ強襲型魔空回廊が破られるかと思われた時、地上から攻撃が放たれた。
ばら蒔かれるような無数の銃弾が、強襲型魔空回廊攻撃に集中するケルベロス達に向けて放たれる。
寸でで察知し、回避行動を取ったケルベロス達を弾き出すように、強襲型魔空回廊が元の形を取り戻す。
着地したケルベロス達が見上げた空に、強襲型魔空回廊は虹色に歪みながらもまだ存在していた。
「まだ力及ばずか……。次こそは、だな」
手を握り締めて空を見上げる柚月の耳に、拍手が響いた。
●
「よく来たな、ケルベロス!」
長く伸びる爪を誇示するように構えたアニエスに、マルファ・サンダーヘッド(粛清委員会書記・e18533)は静かに言い放った。
「今度こそは、人類の脅威たるダモクレスを討伐してみせます」
「つれないですね」
切なそうな声と共に現れたアメーラの姿に、マルファはぴくりと眉を動かした。
「でも、来てくれて嬉しいわマルファ。さあ、こちらへいらっしゃい」
生前のアメーラと同じ声で差し出される手を、レオーネ・パンタシア(赤にして鮮血・e24906)は冷たく払った。
「退け。マルファちゃんをいじめるのは許さないんじゃ」
「いじめるだなんて。せっかく娘と再会したのです……」
「黙りなさい」
アメーラとの間に割って入ったレオーネの腕を感謝するように軽く叩いたマルファは、俯いた顔を上げてアメーラを見た。
眼前で微笑むアメーラの姿が、前回対峙した時と重なり合う。
先の戦いでは私情が強すぎた。母を奪い返すことに固執するあまり、味方に負担を強いてしまった。
「もう、惑わされません。母を取り戻すことより、誰かのために戦うことをこそ、きっと母も望んでくれる筈」
「何を……」
「いつまでも母親のフリで騙せると思わないことだ!」
魂の叫びを上げたマルファは、自らの胸に手を当てた。
「その為に私は、母への甘えを地獄で燃やしたのだから!」
マルファの手から――手の奥にある地獄化された心から、地獄の炎が溢れ出す。
心から沸き上がる地獄の炎がマルファに力を与え、戦いへの意思を確固たるものとする。
その様子に悲しそうな表情を作ったアメーラは、首を横に振った。
「落ち着いて、マル……」
「うちにはお母さんとか家族とかってのはようわからんけど、大事な人を助けたいんはわかる」
アメーラの言葉を遮ったレオーネは、手にしたドラゴニックハンマーを「砲撃形態」に変形させ、照準をアメーラへ合わせた。
「じゃけぇ、絶対にお主を倒すんじゃ!」
轟音と共に放たれた竜砲弾が、アメーラの腹へと叩き込まれる。
腹部に損傷を受けたアメーラは虚空を見つめ、呟いた。
「アメーラオリジナルへ報告。作戦失敗。これより敵ケルベロスを殲滅する!」
言い終わるが早いか。アメーラは背後ユニットからコードを展開すると、鞭のようにマルファへと伸ばした。
鋭い牙のような先端がマルファの二の腕に食らいつき、強制フォーマットコードが流れ込んでくる。
「私を助けてマルファ。あなたが来てくれたら、私は……」
「もはや個人の情の問題ではなく、これは大義のための戦争。母の遺体を取り戻すよりも、これ以上犠牲者を出さないために、私は戦う!」
「ヘルズゲート、アンロック! コール・トリカラード!」
マルファの決意に呼応するように、魔法陣が出現した。
地獄の炎で描かれた魔法陣から、三本の鎖が召喚される。
三色の炎を纏った鎖がアメーラを絡め取ろうとした時、アニエスが割って入った。
ミライの三鎖三彩獄炎陣を受け止めたアニエスは、にやりと笑うと鎖を引きちぎった。
「……なかなか、熱い鎖だな。だが、まだまだ!」
トーチャーハンドに雷光を湛えたアニエスは、再行動すると一気に飛び出しマルファへと飛びかかった。
鋭い斬撃がマルファを引き裂く寸前、マークが動いた。
雷の刃がマークの胸部装甲を深く貫き、胸の傷を掻きむしるような痛みがマークの心に傷を作る。
踵のパイルバンカーを起動して一撃を耐え抜いたマークは、ケルベロス達を守るように腕を広げた。
「俺達は死なない! 俺が死なせない!」
「量産型風情が!」
鋭い爪を装甲で受け止めたマークに、アニエスは不快そうに吐き捨てた。
「全てをぶち抜け! ファイヤーッ!」
ドラゴニックハンマーを「砲撃形態」に変形させた柚月は、竜砲弾をアニエスへと叩き込んだ。
余裕を見せるアニエスが、呻きながら一歩下がる。
そこへ、エアシューズが迫った。
アニエスの行動を聴覚で察知したセレスの踵が、跳躍と共にアニエスへと迫る。
「今までよくも好き勝手なことを……!」
怒りを込めたセレスのエアシューズが、アニエスへ袈裟懸けに引き裂く。
今まで彼らは、数多くのレプリカントを捕らえ、破壊してきた。とても許すことなんてできない。
「ビルシャナといいお前達といい……! 人を人ではなくすデウスエクスは、絶対に許さない!」
「定命の輩が、知った風な口を!」
「汝はやはり、妾の敵であることは揺るがぬな!」
言った瞬間、レヴィアの姿が消えた。
ゲシュタルトグレイブを構えたレヴィアが次に姿を現した時、雷鳴を帯びた槍がアニエスを深く貫いている。
肩を押えるマルファに、癒しのオーラが放たれた。
フレアの手中に溜められた気力が、マルファの傷を癒していく。
「助かる」
「同じレプリカントとして、同じ戦いに身を投じた仲間として。精一杯支援します。そして……」
そして、宿縁に決着を。
言いかけたフレアは、口を閉じると首を振った。
今戦っているアメーラは、アメーラオリジナルに語り掛けていた。
彼女の宿縁は、未だ切れない。
「……私は、マルファさんの戦いを応援します」
「ありがとう」
頷くマルファに、フレアは微笑んだ。
●
態勢を整えたアニエスは、手を掲げると鋭い爪を振り上げた。
「狩らせて貰うぞ、レプリカント!」
銃を前衛へ向けて構えたアニエスは、前衛へ向けて銃弾を放った。
ばら撒かれる銃弾を受けたレヴィアが、傷口を押さえて思わず一歩下がる。
「レヴィアさん!」
駆けつけようとしたフレアを、レヴィアは制止した。
負傷の度合いから、優先順位は間違えてはいけない。
「フレア様、先にマークさんを!」
「はい! ……ロミさん!」
主に呼びかけられたウイングキャットのロミは、ふわもこの白い毛並みから生えた羽を大きく羽ばたかせた。
癒しの羽ばたきが前衛の傷を癒し、傷を塞いでいく。
レヴィアの回復を確認したフレアは、手に溜めた癒しの気力をマークへと放った。
深く傷ついた兵装が癒され、同時に与えられたトラウマが消えていく。
舌打ちしながら下がるアニエスを追うように、レヴィアはゲシュタルトグレイブを構えた。
空の霊力を帯びた槍が、雷鳴の突きによる傷痕を正確になぞり、傷を深く大きくえぐり取る。
強烈な一撃にぐらりとよろけたアニエスの周囲に、ドローンが舞った。
「癒しなさい」
光がアニエスに吸い込まれ、傷ついた装甲が補修されていく。
その隙を突き、レーザードローンが展開された。
「識別情報入力 攻撃目標設定 支援開始」
マークのアームドフォートから飛び立ったレーザードローンが前衛の周囲に展開され、傷を癒し戦う力を鼓舞していく。
「邪なるものを祓う力を与え給えと恐み恐みも白す……!」
巫女服を着たレオーネがあげる祝詞に、精霊達が惨殺ナイフへと宿る。
その輝きに、レオーネは心強そうに微笑んだ。
「今日はマーブルちゃん達も憑いとるけぇ、想いは二人分……いや、三人分以上じゃ!」
惨殺ナイフの光に、友人である白の言葉が蘇る。
『ついていけない自分の分も、マルファちゃんの力になってあげて欲しい』
託された想いをしっかりと握り締めたレオーネは、鋭い斬撃をアニエスへと叩き込んだ。
「あなた達を、ここで止めます!」
ドラゴニックハンマーを構えたセレスは、大きく振りかぶるとアニエスの破壊された装甲へ向けて振り下ろした。
傷口から侵入する殺神ウイルスがアニエスを浸食し、再生力を鈍らせる。
怯んだアニエスに、マルファはチェーンソー剣を構えた。
鋭い斬撃を後ろ飛びで避けたアニエスは、直後衝撃に襲われた。
「どこに逃げるんだい!」
背中からカウンターのように叩き込まれたミライの旋刃脚が、アニエスの急所を蹴り抜き行動を止める。
その時、炎が顕れた。
柚月が手にした太陽のカードから、超高温の炎の渦が巻き起こる。
「吹き荒れよ紅き灼熱の嵐! 顕現せよ! コロナストーム!」
手で押し出すように放たれた炎が、アニエスを飲み込み焼き突くさんとする。
日和陽炎の一撃を受けたアニエスは、炎の中から歩み出ると狂ったような叫び声を上げた。
「この……番犬どもがぁぁぁっ!」
修復機能を起動させたアニエスに、ケルベロス達は得物を構えた。
●
戦いはケルベロス達優位に進んだ。
ディフェンダーであるアニエスを優先的に倒そうという統一された意思の下、集中攻撃を受けたアニエスは追いつめられていった。
アメーラも回復を図るが、追いつかない。
ミライのグラビティで消え去ったアニエスを見送ったケルベロス達は、アメーラと対峙。
その体力を削っていった。
「俺達は死なない。SYSTEM COMBAT MODE ENGAGE」
無機的に言い放ったマークは、踵のパイルバンカーを地面に刺して体を固定すると、XMAF-17A/9を構えた。
アームドフォートの砲口にエネルギーが収束し臨界まで高まった時、鋭い声が響いた。
「FIRE!」
反動で沈み込みそうになる体を押さえ放たれた砲弾が、アメーラの腹を貫いていく。
深い傷を負ったアメーラは、マルファを睨みつけると一気に駆け出した。
「せめて、あなただけでも道連れにぃっ!」
狂気の勢いで繰り出したアメーラのフォーマットコードが、マルファへと迫る。
マルファがその攻撃に備えた時、レオーネが前に躍り出た。
フォーマットコードの攻撃を受け止めたレオーネは、その場に膝をつく。
「レオーネ!」
駆け寄るマルファに、レオーネは微笑みかける。
「今まで……マルファちゃんには、たくさんお世話になったけぇ、今こそ恩返しの時、じゃ!」
微笑むレオーネのコードを引き剥がしたアメーラは、コードを羽のように展開すると前衛へと放った。
「私の、糧となりなさい!」
「させるかよ! 約束通りぶっ飛ばす! 殴らねぇけどな!」
攻撃を開始しようとしたアメーラへ放たれた柚月のブラックスライムが、アメーラを捕縛する。
柚月の攻撃に目測を誤り、コードがマルファの頬をかすめて去っていく。
「これで三度目ですねアメーラ! 今度こそ貴様を討つ!」
漆黒に塗装された巨大な人型アームドフォートが、圧倒的な砲撃と大質量の打撃を放つ。
叫び声を上げたアメーラの体は、跡形もなく消え去っていった。
アメーラが消え去ったのを見送ったレヴィアは、鞘に納めたグラディウスを確認すると倒れたレオーネを抱え上げた。
「退却しましょウ」
「待って!」
仲間を制止したセレスは、耳を手に当てると振り返った。
視線の先には、二体のオリジナルの姿がある。
小さく歌うアメーラオリジナルの姿に目を見開いたマルファは、手を握ると背を向けた。
「行こう。――今戦うのは得策じゃない」
撤退するケルベロス達を、二体のオリジナルが静かに見送る。
未だ支配下にある鹿島臨海工業地帯上空を、魔空回廊が静かに包み込んでいた。
作者:三ノ木咲紀 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2017年5月8日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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