焼き鳥ストリート

作者:湯豆腐

「焼き鳥はいつ食べても美味しいのです。なぜなら焼き鳥なのですから」
 全てを悟ったかのように告げるユバ・クサツム。
「タレでも塩でも柚子胡椒でもマヨネーズでもなんでもいけてしまう、そんな焼き鳥なのですが、全国のご当地焼き鳥を集めた焼き鳥ストリートがデウスエクスの襲撃によって被害を受けてしまったのです。最早断じて許せないのです」
 だんっ、とテーブルに拳を叩きつける。
「皆さんにはこの焼き鳥ストリートの修復をお願いしたいのです。修復が終わった暁には、それはもう様々な趣向を凝らした焼き鳥をゆっくり楽しんでいくといいのです。無論私も。というわけで、さあ行きましょう、さあ、さあ」
 なかば強制的な感じでケルベロス達に声をかけまくるユバ。
 さて、こんな欲望にまみれた依頼を受けてくれるケルベロスはいるのか、果たして。


■リプレイ

●まずはヒーリングっど
「焼き鳥! いいですねぇ、食べ尽くしましょう」
 破壊された焼き鳥ストリートに集まったケルベロス達。
 標の仲間たちと参加した佐楡葉は、早速焼き鳥を貪り食べようと意気揚々とストリートに足を踏み入れる。
「焼き鳥おいしいよね~。ヘルシーだし!」
 ここだいじ! と、佐楡葉の隣でぴっと指を立てる千穂。
「っととまずは修復だよね。うん。ひーる……グラビティ使うの久しぶりだから失敗したらごめんね?」
 不安げな表情を浮かべながら素振りを始める千穂は確実に一般人化が進んでいるのか?(疑問形)。
「ちっほならちゃんとできるなぁん」
「大丈夫だよちっほ。僕たちもいるから」
 そんな千穂に声をかけるチェザとティユ。
「うん、ありがとう、チェザ、ティユさん」
 そして千穂は二人に笑顔でこたえ、各ケルベロス達は分担してヒールをしまくれば、あっという間に焼き鳥ストリートの復興は完了したのであった。

●番犬部大宴会
「焼き鳥といったらコレよね!」
 目につく焼き鳥を片っ端からお買い上げし、ずらりと並べたさくらはビールのジョッキを掲げる。
 そして。
「これからも続く幸せな毎日に乾杯!」
「これまでの戦いとかヒールとかお疲れ様でしたー! 乾杯ー! 仕事終わりのいっぱいは格別ってやつですねーっ!」
「それでは……かんぱーい! 色々大変なこともありましたけど、なんとかなりましたね! こうやってみんなと一緒にデウスエクスとの戦いを終えられて良かったです!」
 さくら、環、竜矢がそれぞれビール、ハイボール、レモンチューハイを掲げ乾杯の音頭をとれば、恒例? の番犬部大宴会の始まりである。
「これまでの戦いと、あと今日のヒール作業も含めて全部お疲れ様。今日は飲んで食べて帰るよ」
 アンセルムはキンキンに冷えたビールを一口含み、にこっと笑みを浮かべる。
「長かった戦いもひとまず終わりましたし、改めてお疲れ様です!」
 和希は麦茶で乾杯だ。
「むふん! 色々お疲れ様なのでした! 頑張ったぼく達に乾杯です!」
 かりんがオレンジジュースを掲げれば、陽を反射したコップはキラキラと光を帯びる。
「色々あったけれども、終わり良ければ全てオッケーだわ! とりあえずわたしはくじ引き気分で!」
 まずはさくらが突撃。
「え? 何これ? ラーメン??」
 えいやっ、と引いたそれは紛れもないラーメン。
「馴染みのあるささみはソースで印象が変わりますよねぇ。んっ、わさびが鼻に……!」
 環は定番のささみから攻めてみるが、少々わさびが鼻にきた模様。
「じゃあ、最初はこれですかね?」
 1つを取って食べる竜矢。
「ん……? これ、鳥じゃないような……? こっちはどうなんでしょう? あ、甘い!? 焼き鳥って甘いものでしたっけ?」
 竜矢が手に取ったそれは焼き鳥のようにも見えるが、みかんだった。
「竜矢くんの焼き鳥は甘いの? どれどれ、わたしも一本……甘ッ!!」
 ラーメンの締めにと、竜矢の焼き鳥を食べ、その甘さに驚愕するさくら。
 糖度力でいえば53万くらいだ。
「変わり種があるというなら、目を閉じて選ぶのが一番だね」
 適当に手を伸ばすアンセルム。
 その手に取ったものは。
「まあ、一番……なんだけど、ボクは今日焼き鳥を食べに来たはずじゃ……これ苺……? 苺なんで……? よし、とりあえず他の人が食べてるのも少し頂いてみたいな」
 と、アンセルムは手にもった苺焼きと交換をしかけ、見事竜矢の焼き鳥と交換することに成功した。
「もも、レバー、ささみ、ぼんじり、せせり。味付けは基本的に塩で。あとは変わり種も少し、と……いや多くありません?」
 和希は焼き鳥群を眺め、そのあまりの多さに目を丸くさせる。
「ここは目をつぶって適当に……」
 その焼き鳥は。
「これは……マシュマロ? 焼き鳥とはいったい……まあ、良いでしょう。これはこれで美味しいので……」
 もぐもぐと咀嚼し、もちもちとした感触を楽しむ和希。
「気を取り直してもう一本……これ豚ですよね? 舌が馬鹿になったとかじゃないですよね?」
 先ほどのわさびがやっと抜けたところで、もう一本嗜む環。
 その匂い、味わい、歯ざわりのどれをとってもそれは豚以外の何物でもなかった。
「他の人も不思議なの当たってるっぽいし……うん、豚も焼き鳥」
 環は自分を納得させることに成功した。
「普通の焼き鳥も美味しそうですが、ご当地焼き鳥も気になりますね。ぼくももう12歳の、おとなのおねえさんですから、ピーマン以外でしたら、好き嫌いせずになんでも食べるですよ。みんなのおすすめの焼き鳥があったら、ぼくにも一口くださいなっ」
 かりんは美味しそうに焼き鳥を頬張り、皆から少しずつおすそ分けをもらう。
「あら、かりんちゃんは12歳のおねえさんならピーマンも食べられるんじゃないかしら?」
 ンフフ、と笑顔を浮かべかりんにピーマンを渡そうとするさくら。
 しかし。
「ん? 12歳……12歳……」
「あぁ、七星さん! そこを気にするには早いです! まだぴちぴちですよー!」
「そ、そうよね! わたしまだぴちぴちよね環ちゃん!」
 咄嗟の環(23歳)の機転によりなんとかさくら(自主規制)は自己を取り戻した。
「すごい! アリシア、しらない、たくさん! どれ、たべる、しよう……」
 はじめて目にする焼き鳥達を前に、眼をキラキラさせながらいろんな焼き鳥の匂いを嗅ぐアリシア。
「これ、たべる、いいの?」
 中でも一際美味しそうに見える焼き鳥を指さす。
「アリシアさん、生肉はダメェ!」
 今まさに手を伸ばそうとしているアリシアと焼き鳥(生)の間に割って入る環。
「これ、たべる、だめ、なの? それなら、アリシア、べつの、たべる、する」
 色々目移りさせながら(主に内臓系)、他の焼き鳥とか焼き鳥のようなものを食べるアリシア。
「みんな、いっしょ、おいしい、たくさん、しあわせ。たたかう、おわる、だけど、アリシア、みんなと、ここ、いる、したい。べんきょう、たくさん、がんばる、して、おてつだい、する!」
 口いっぱいに頬張りながら、ぐっと両手を握り力をこめるアリシア。
「そう、アリシアちゃんはお勉強を頑張るのね。じゃあ、いつかわたしのお仕事も手伝ってもらおうかしら」
 そんなアリシアの頭をなでなでしながら慈しみの笑みを向けるさくら。
「アリシア、おてつだい、する!」
 嬉しそうにアリシアは頷く。
 一通り焼き鳥を食べ終わり、いささかその余韻に浸った後。
「デウスエクスとの戦いが終わっても、ぼくはせいぎのみかたで、ともだちのみかたですからね。みんなが困っていたら、いつでも助けにいくですよ! だからこれからも、たくさん遊んで下さいね」
「出会う理由になった戦いは終わりましたけど、これからも仲良くしてくれると嬉しいですー」
「出会う切っ掛けはどうあれ、こうして結ばれた縁は大切にしたいものです。たまにはこうしてみんなで集まって、楽しく過ごして……これからもよろしくお願いします、なんて」
 かりん、環、和希の言葉に笑顔で頷く番犬部。
「甘いものも変わり種も定番も、皆と一緒に食べるなら何でも美味しいものだよ。これからも毎日楽しく。またこうして笑いあいたいな。ケルベロスとしての戦いが終わっても、まだまだボク達の人生は続いていくからね。だから、これからもよろしくね?」
 アンセルムはそして、改めて乾杯、とビールを飲み干す。
「本当に、楽しいですね! これからも、みんなよろしくお願いします!」
 皆ではしゃいで、笑いあって、どたばたと賑やかな様子を目を細めながら眺める竜矢。
 確かな絆が、そこにあった。

●焼き鳥ストリートフューチャリング標
「という訳で早速買い食いと行きましょう。どうせなら珍しいのが食べたいですね」
 標の皆とともにストリートを練り歩き始める佐楡葉。
 ヒールをしながらも、頭の中はもう焼き鳥でいっぱいだったのである。
「ぷぇー……いろんな焼き鳥屋さんがいっぱいあるなぁん。こんなにあったら迷っちゃうねー」
 所狭しと並ぶ焼き鳥の屋台を見渡しながら感嘆の声をあげるチェザ。
「むむ、羊肉焼き鳥……? 羊は焼き鳥だった???」
 と、突如現れる羊肉焼き鳥と書かれたのぼり。
「いい匂いなぁん……はっ! これはワイの同胞の肉。た、食べちゃダメなんだよっ! はぅ……でもこの匂いには逆らえないなん……みんな、ごめんなん。ごめんなん……」
 気が付けばチェザは涙ながらにはむはむしまくっていた。
 なお、超おいしい。
「らっむは普段から羊肉食ってる癖に何を今更……」
 佐楡葉があきれ顔をみせようとしたその時。
「はっ、あれはっっ!」
 不意に見つけてしまった、美容健康に効果ありの幟。
「これは突撃するしかありませんね」
 湧き上がる興奮を抑えながらも足早に屋台に近づくと、そこにはびちゃびちゃと鉄板に水を撒き散らすおっちゃんの姿が。
「これは――水素水焼き鳥!? まさか、熱した水素水を串にちょちょんとつけたものを焼き鳥ヅラして販売してる!? いくの? 佐楡葉、いくというの?」
 自問自答を繰り返す佐楡葉は――。
「という訳で、つい買ってしまいました」
 ぺろぺろと串をなめながら歩みを進めるが、
「……水の味しかしねぇ……しかもなんだかしょっぺぇ……」
 それは水の味か、佐楡葉の眼から零れ落ちた雫か。
「しかし思った以上に変わった焼き鳥が多い。僕もまだまだ見識が浅かった……って言いたいけど、流石にこれおかしくないかい? よりによって、水素水焼き鳥なんかに引っ掛かっちゃって……そういう美容食品は外れも多いからね。ほら、僕のマンゴーわらび餅シェイク焼き鳥をお食べ。なんと串がストローになっているんだよ」
 そんな佐楡葉に、すっとマンゴーわらび餅シェイク焼き鳥を差し出すティユ。
「うっ、うっ、てゆさん、おいしいです!!」
 ティユの優しさを胸に染み渡らせつつ、丁重にティユにシェイク焼き鳥をお返しすると、しょっぺぇ水を続けて堪能する佐楡葉。
 ちょっと癖になってる、かも。
「チェザのは悪い遊びと評するべきか、カルマ背負ってるというべきか……」
「それじゃあ皆でご飯たーいむ! 色んなのあるんだよね、どれにしようかな。塩にタレに、ガーリックや味噌ダレなんかもあるんだ。えっ、きな粉とアイスでデザート!? 焼き鳥って深いなぁ。ねぇ、皆は何にし……」
 満面の笑顔で振り返る千穂。
 そこには一心不乱に串をなめる佐楡葉と、涙を流しながら羊肉焼き鳥を貪るチェザ、そしてマンゴーわらび餅シェイクを飲みながらチェザを眺めるティユがいた。
「……私はこの『The Sugoi 焼き鳥』にしようかな、うん。皆が帰ってくる場所、いるもんね」
 ギギギ、と首を戻し、私は何も見ていない、と千穂は笑顔のままThe Sugoi 焼き鳥をいただき、皆が帰ってくるのを待っていた。
「なんだかもう全部焼き鳥で良いんじゃないかなって気持ちになってきたよ。多分これも平和ってことだね……」
 各々の焼き鳥を眺めながら呟くティユ。
 ええ、そうなんです(断言)。

●二人の刻
「さて……改めて戦争お疲れ様でした」
「ええ、お疲れ様だわ。それじゃ乾杯ね」
 広場の賑やかな宴会を微笑ましく眺めながら、少しストリートとははずれたところに腰をおろす遊鬼とセルショ。
 所狭しと並べられた焼き鶏を前に、缶ビールを片手にそっと乾杯。
 やや湿度の高い気候ではあるが、カンッ、という小気味よい乾いた音が辺りに響く。
 今日は戦争がひと段落したことによる、二人のささやかながらの祝勝会だ。
「本当に色々なことがありました。大変なこともありましたが、今ではそれもよい思い出です」
「そうね、我ながらお互いよく頑張ったと思うわ」
 将来を約束した二人はひとしきりビールを飲み、焼き鶏を口にしながらこれまでの戦争を振り返る。
 他愛もない会話だが、だからこそそこに、ひとときの幸せがある。
「そうですね……」
 遊鬼はやや思案をした後。
「とりあえず、これで大体の勢力とも決着がつきましたし……落ち着いたら世界酒巡りですかね?」
 と、セルショに微笑みかける遊鬼。
 答えのわかっている問いかけ。
 二人だけの幸せな刻。
「世界酒巡り、いいわね、といっても、二人でいけるなら何処もきっと楽しいわ」
 セルショもまた、極上の笑みで遊鬼にこたえる。
「ええ、二人で色んな場所を巡りましょうね」
 そして再び乾杯を行えば、その音は改めて心地よく耳に響くのであった。

●それぞれの楽しみ方がそこにはある
「焼き鳥ヒャッホゥ! ねぎまやつくね、鶏皮はたれが正義ですが、豚バラには塩ですな。柚子胡椒があればなおよし。お店によっては、じゃがバターとか焼おにぎりも出してくれるんで、炭水化物も補給できるんだぜ。肉汁迸るフランクフルトにたれをつけて焼いて貰ったら、新しい世界が君の目の前に拓けるだろう。そう言えば、食用ガエルって知ってます? ぶっちゃけると、ウシガエルさんですね。あれのモモを焼いたのが、なかなかイケるそうですよ? 爬虫類、両生類は肉質が鳥に近いそうなんで、よく動かすモモなんかは旨いのは当然でしょうな。あのスッポンだって、食べるとおいちいんですし」
 しょっぱなからガン飲みして既に出来上がっているクリームヒルデはあらぬ方向――あえて言うのであれば宇宙(そら)――に向け語りまくる。
「焼き鳥いいですね。片手で食べられて、小腹が空いたときや、ガッツリ行きたいときも調整できますし、作業中の軽食には最適なのです肉食系」
 様々な焼き鳥屋を前に呟くアンヴァル。
「個人的にはつくねが好きです。ニンジンや生姜が入ってて、軟骨がアクセントになってるやつとか最高ですよね。そいつをたれだくだく七味多めでいただく。白いご飯が欲しくなりますね。このたれで、焼きおにぎりとかしたら、間違いなくおいしいやつです。どうせなら、お餅串に刺して、焼いてたれつけたらうまくね? 焦げ目ついたみたらし団子みたいで、これ絶対うまいやつや」
 いや焼き鳥に対する情熱は計り知れないほどわかりましたが、食べないの?
「ああ、間違っても栄養ドリンク剤を焼いたりしないように。割れて大変だったり、熱くて飲めたものじゃないですから……タメシテナンカ、イナイヨ? ホントサ」
 私は確信した、試したことはあると。
 というか、栄養ドリンク剤にそのまま焼きを入れるというシチュがとても気になるお年頃なんです。
「えーと、ねぎまと鶏皮、あ、あとそこの豚バラもいただけますか。それと子持ちししゃもといかゲソとアスパラベーコン巻きもお願いします」
 目につく焼き鳥を端から頼んでいくジルダリア。
 今日は生ビール片手に一人焼き鳥祭の開催だ。
「ユバさんには……豆腐焼き鳥? 串に刺した豆腐を焼いて、秘伝のたれを塗ってまた焼いて……普通においしそうじゃないですか。え? 誰ですか? それなんて田楽? とか言う無粋な方は。おいしいものが多いと、お酒もついつい進んでしまいますね。さすがに、湯葉焼き鳥は難しいかもしれませんが……揚げ湯葉を軽くあぶって、塩胡椒やたれを掛けたら、案外おいしいかも」
 と、ふと思案するジルダリアだが、向こうに見えるのはユバ改め実験台。
 というか今までユバいたことを忘れていたのは秘密だ。
「あ、ユバさん」
「はいなのです。私は今この焼き鳥スペシヤルに夢中なのです」
 ホイップ、いちご、プリン、チョコなどがふんだんに盛られた焼き鳥を頬張るユバ。
「ユバさん、こちら試してみませんか? べ、別に毒味させるわけではないですよ? 何かあれば即キュアしますんで」
 と、ジルダリアは湯葉焼き鳥を差し出す。
「あらいいのですか? それでは遠慮なく……うめぇのです。ジルダリアさん、ありがとうございますなのです」
 ぺこりとジルダリアにお辞儀をし、ユバは再び歩き出す。
「焼いてない鳥はただの鳥だ……っス。改めて思い返すと、実は焼き鳥は買って食べた記憶がないっス。一度だけ買ってきてもらったタレの焼き鳥を食べて、うまかったのを覚えてるっス……あ、ユバさん! ユバさんのオススメが気になるっス! よければユバさん一緒に巡らないっスか?」
 ふらふらと歩くユバに声をかけるラランジャ。
「ラランジャさん、こんにちはなのです。私は今この焼き鳥ワンダフルボンバーに夢中なのです。それでもよろしければなのです」
 カスタード、バナナ、ババロア、キャラメルなどがふんだんに盛られた焼き鳥を頬張るユバ。
「全然かまわねっス! ……つーかホントに焼き鳥あまりに食べた事なくって、色々教えて貰わないとわかンないンで、どうしたらいいか困ったっスね」
 ふと思案するラランジャ。
「なのでユバさんへの思いを語ろうと思うっス」
 えっ、はいどうぞ!
「ユバさん、いつも『一体どうしたらそんな予兆が見えるんスか?!』な依頼を色々とさんきゅでしたっスよ、いつも楽しかったっス! 世界は平和になったっスけど、俺ユバさんの事忘れねっスよ」
「それはどうもありがとうございますなのです。その心を忘れないことなのです」
 口から串を生やしながらドヤ顔で頷くユバ。
 その頃、道端には何やら衣服のような布が散乱しており、そのそばではクリームヒルデが軽やかにダンスを踊っていた。
 なお、謎の光など、ない。

作者:湯豆腐 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2021年7月30日
難度:易しい
参加:17人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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