変化した監視カメラに挑む者たち

作者:塩田多弾砲

 その倉庫には、『廃品』が詰め込まれていた。
 小さな機械の虫らしきものが、そこに潜り込み。
 すぐに二人の女子が、倉庫内に入って来た。
「マジ?」
「マジマジ。こないだ展示会に、訳の分かんない自称芸術家が現れたって噂、マジらしいわよ?」
 岡本花子は、大伽鉢輝美にそう告げた。
 美大生の二人は、倉庫内を見て……、
「輝美の叔父さんに感謝ね。廃材アートの材料に困らないわ」
 果たして花子の言う通り、そこにはがらくたが山のように積まれていた。
 だが、
「……ひっ!」
「え? 花子!?」
 いきなりガラクタの山の中から飛び出した、触手めいた電気コード。それが花子に絡みついた。
 そして、ガラクタの山をかきわけ……、『二つの』カメラの頭部を持つ人体めいた巨体が。
『メラ……メラ……カ・メラ……カ・メラ……』
 そいつの手足の先からは……電気コードが伸びて、うねっている。
「な、何あれ! ……あああっ!」
 花子はそいつの触手に絡まれ、身体を撫でまわされ始めた。両手足を大きく開かれ、恥ずかしいポーズを取らされながら……、
 そいつの頭部が動き始め、『録画』のランプが付いた。
 それとともに、周囲の壁に敷き詰められていたTVのモニターが付きはじめ、それに彼女の恥ずかしい姿が映し出される。
「え? や、ちょっと……ひあっ! あ、あひぃっ!」
 逃れようとした花子だが、電気コードはしっかりと縛り上げられ、身動きが取れない。
「や……やめなさい! 花子を離せ!」
 輝美が近くの廃材を掴み、殴りつけようとしたが、
『カ・メラァァァァッ!』
 そいつの片方の頭のカメラ、そのレンズから……一筋の光線が発射され、
 輝美は光線を受け……崩れ落ちた。
「て、輝美……い、いやああああっ!」
 花子はそのまま、親友の惨殺死体を見せつけられつつ……犯されていく。
 その様子を、周囲のモニターは残酷に映し続けていた。

「ええと……ひと月ほど前の事だけど、『ペイントン』と呼ばれていたはぐれオークの事件があったわよね」
 アンヴァル・ニアークティック(バケツがガジェット・e46173)たちが解決した事件は、はぐれオークが芸術家を気取り、美術館の展示会にて若い女性たちを手籠めにしたというもの。
 今回、セリカが予見した内容は。この美術館に作品を出す予定だった美大生が、ダモクレスに襲われたというのだ。
 大伽鉢輝美は、叔父が所有している工場の廃材置き場に、親友の岡本花子を連れて行った。
 二人は、この倉庫内のがらくたから廃材アートを作ろうと予定していたが、この中にダモクレスが潜んでいたのだ。これを倒さねばならない。
 その素体は、業務用の大型光学カメラ二機で、見た目は『双頭の大男』。その頭部がカメラになっている。
「襲撃(アサルト)するカメラというところから、カメラサルトと命名します。こいつの姿は、頭部は二台のカメラ、胴体は録画・再生機器、手足は大量の電気コードと配線ケーブルで構成されています」
 有事には手足をほぐし、女性を見つけると巻きつき、蠢き……恥ずかしい目に合わせ、その様子を頭部のカメラで撮影する。
 ダモクレスの二つの頭部は、蛇のように伸び、それぞれの先端のカメラで自在に撮影が可能。それらを用い、撮影し……工場の壁に敷き詰められた液晶モニターに、映像を映し出す。
 しかし、『カメラサルト』の恐ろしさは、『撮影・映像再生』だけではない。
「双頭のカメラのレンズから、強力な光線を放ち、相手を容赦なく破壊してしまうのです」
 その威力は、バスターライフルに匹敵する。そして二つある頭部のカメラは、砲塔のように自在に動かし狙いを付ける事が可能。

 だが、こいつの対処方法がないわけでもない。
「……逆に言えば、このダモクレス。『撮影中』は動きを止めるようです」
 つまり、カメラの数、最低二人、多くても四人がわざと絡まれ、あえて撮影させるのだ。その間は、『カメラサルト』は攻撃しなくなる。
 その隙にカメラの頭部を同時に攻撃し破壊すれば、攻撃能力は失われ……容易にとどめをさせるだろう。
 とはいえ、最低二人、最高四人が、囮にならねばならない。あえて人質になるようなものだ。
 そして、二つの首は同時に破壊しないと、途端に撮影状態から戦闘状態に戻り、元の木阿弥になる。しかも本体は感知力が鋭く、かなり頑丈。ある程度撮影『させる』事で注意を向けさせ、その間になんとか気付かれないようにして、攻撃するしかない。
「まあ、その……オークのような相手に、奇襲攻撃を行うようなものです。はっきり言って、囮も、攻撃側も、非常に危険ではありますが……放置はできません」
 ちなみに、今回の依頼。このような事情があるため、女性限定とする、との事。男性と相対すると、このダモクレスはすぐに戦闘態勢に入り、周囲を広域破壊してしまうだろう。
「とにかく、こういうわけなので。どうか皆さん、宜しくお願いします」
 色々な意味で、問題になる厄介なダモクレス。これを討たんと、君たちは立ち上がった。


参加者
ミスラ・レンブラント(シャヘルの申し子・e03773)
シルキー・ギルズランド(ぱんつはかない系無表情座敷童・e04255)
ノーヴェ・プレナイト(レアエネミー・e07864)
獅子谷・銀子(眠れる銀獅子・e29902)
雁・藍奈(ハートビートスタンピード・e31002)
アンヴァル・ニアークティック(バケツがガジェット・e46173)
白牌・くれなゐのばら(紅白野薔薇・e61380)
レイファ・ラース(シャドウエルフの螺旋忍者・e66524)

■リプレイ

●ゴミの中から蘇る欲望
「はいどーもー! 地下アイドル界ファンタジスタ、下ネタを上品かつ華麗にブリブリッとぶっちゃけまくる健康優良品性下劣な我らがアイドル、バラちょんでーっす!(ピカキラっ!」
 ……などとハイテンションで目立ちたくなる衝動を必死こいて抑えつつ、白牌・くれなゐのばら(紅白野薔薇・e61380)は、廃材置き場の入り口あたりに隠れていた。
(「……んー、初めての依頼、初依頼だからこそ、しっかりお役立ちしないとねっ。お役『勃ち』……ってやんやん♪ バラっちってば何を考えてるのかしらんっ。初めてなんだから、もっと落ち着かないと、バージンnight♪」)
 などと、隠れつつも悶える彼女を見て、
(「だ、大丈夫かしら、彼女……。っていうか、なにを悶えてるのよ?」)
『螺旋隠れ』で身を潜めているレイファ・ラース(シャドウエルフの螺旋忍者・e66524)は、少々不安に。
 獅子谷・銀子(眠れる銀獅子・e29902)も、同じく若干の不安になりつつ。
(「……ま、まあ。誰しも初めては緊張するものだしね。きっと不安感を消すための、彼女なりのやり方なんでしょう。うん」)
 などと、くれなゐのばらのその悶えを良い方向に解釈しつつ、待機続行。
 隠密気流を用い、廃材の陰に隠れるは二人……雁・藍奈(ハートビートスタンピード・e31002)と、アンヴァル・ニアークティック(バケツがガジェット・e46173)。
(「……まあ、それはおいといて……この位置からなら……」)
 藍奈のアイコンタクトに、アンヴァルは、
(「ええ、私は左側から攻撃、藍奈さんは右側から……それがベストかと」)
 言葉を発する事無く、ハンドサインで返答した。
 この廃材倉庫、元は中古の在庫保管をしていたらしく、左右の壁には一面……モニターが敷き詰められるように、棚が作られ、天井まで敷き詰められていた。
 まるで壁一面が、巨大なモニターのようにも見える。
(「……それにしても……」)
 出入口に潜むノーヴェ・プレナイト(レアエネミー・e07864)と、
(「……『彼女』は、どうしたかしら?」)
 ミスラ・レンブラント(シャヘルの申し子・e03773)は、残るケルベロスの一人が、まだ姿を見せてない事を訝しんでいた。
 なんでも、『する事があるから、遅れる』と言ってはいたのだが。具体的に何をするのかまでは聞いていない。
 そして、すぐにそれは判明した。
 大伽鉢輝美と、岡本花子。彼女らの後ろに、作業服のつなぎを着た『彼女』の姿があったのだ。
「いやー、叔父さんってば気が利くわねー。廃材を運び出す人手を手配してくれるとはね、ええと、名前は……」
「……シルキー、シルキー・ギルズランド(ぱんつはかない系無表情座敷童・e04255)。よろしく……」
「うん、シルキーさん。じゃ、適当に見繕ったら、外に出してくれればいいから」
 その後で、花子は自宅からトラックを借りてきて、運ぶ予定らしい。
 ともかく、シルキーは……隠れているケルベロスの仲間たちを見つけると、目配せし……、二人を守るようにして廃材あさりを開始した。
(「…………」)
 壊れた金属板やら、機械の部品やらを選別しつつ、シルキーは先刻の事を思い返す。
 事前に彼女は、大伽鉢輝美の叔父……大伽鉢照彦のところに赴き、協力を仰いでいたのだ。
 こうやって、廃材を運ぶ手伝いとして近くにいれば、彼女らをすぐに助ける事ができる。そんな事を考えつつ、彼女は……古い金属製品を運び出した。
「これ使えそうじゃない?」
「いやー、どうだろうね。こっちは……」
 しばしの間、何事もなく時間が過ぎていった。
 そして、
『平穏』で『平和』な時間というものは、長くは続かない。
 何事も『ない』時間が、何事か『ある』時間と化すのは、いきなりの事だった。

●美術という名の美しき欲望
 倉庫の奥の方から、『そいつ』が、姿を現した。
 自身に覆いかぶさっていた、ガラクタを跳ね飛ばし、立ち上がり、歩き出す。
『そいつ』……すなわち『カメラサルト』は、
『メラ……メラ……カ・メラ……カ・メラ……』
 駆け出すようにして、突進する。
「え? 何あれ」
「……私が作ってる、廃材アートっぽいけど」
 と、呆然としてる二人に対し、
「二人とも! こっちへ!」
 いきなり現れたノーヴェが、その腕を取る。
「え? え?」
「って、ちょっと! 何よ!」
「話は後! わたしたちはケルベロス、あのダモクレスは危険なの! だから……」
 そこまで言われ、輝美と花子は悟り、従った。
 ノーヴェと二人に入れ替わり、シルキーが双頭の怪物の前に進み出る。
 銀子もまた、それに続く。
 二つの頭部が、二人を見るが、右側の頭がノーヴェへと狙いを付けるように向けられる。
 そこへ、
「はぁーいっ! バラちゃんですよっ、バラっちですよ! バラたんだおー! バラっと参上! バラッと解決! かいけつとはいえ、カイカイおケツではありませんよーっ!」
 などと、くれなゐのばらは無駄にアピール。彼女は既に服を脱ぎ捨て、ほぼ裸と同じ、紐状の水着……Vストリング水着の姿になっていた。
 右頭部のカメラは、そんな彼女へ向けられた。
「さあ、私を好きなように撮影すれば? できるものならね!」
 くれなゐのばらに続き、レイファもまた己を見せつける。
 ほぼ裸となった二人を見ると、その裸体をつかみ取らんとするかのように……『カメラサルト』はその『右腕』を、レイファに、そしてくれなゐのばらに伸ばす。
 そして、左半身。その左の頭部は、
「…………」
 作業服の、前のジッパーを下ろしたシルキーと、
 左側から接近してきた、銀子とを凝視。
 つなぎの作業服を……僅かな躊躇いとともに脱ぎ捨て、裸身をさらしたシルキーを見つつ、
「……くっ」
 銀子は羞恥を覚えながら、自分も服を脱ぎ始めた。
 こちらもまた、『左腕』を、伸ばし始める。
(「……どうやら」)
(「……囮が気を引く事には、成功したようね」)
 そのまま隠れ続けているミスラとアンヴァルは、その事を確信した。
(「けど、問題は……ここからよねっ」)
 藍奈もまた、隠密気流で隠れつつ……囮たちが襲われていく様子を見守っていた。
 彼女らがそう思った刹那。工場の両脇の壁、モニターが敷き詰められた左右の壁に、囚われた四人のケルベロス女性たちの姿が映し出された。

『カメラサルト』の両腕、両足は、一見すると……人間の腕と脚のように見えた。
 だが、それを構成しているのは、機械類の配線コードやケーブル、ワイヤー。
 ダモクレスは、まずは両腕を少しずつほぐすと……数十本の細長いコードを、右左の女性らへと伸ばし、その手足を縛り上げた。
「ひゃああんっ! あんもう、強引……ふあっ!」
「や、ちょっと、く、食い込みすぎ!……痛っ!」
 くれなゐのばらとレイファが、右腕のコードに縛り上げられる。
 そして、左腕も。
「んうっ! ……あっ、くっ……」
「さ、さあ! 好きなように嬲るがいいわ……ふああっ!」
 シルキーと銀子の、それぞれの肉体に絡みつく。
 繊細な体型のシルキーと、豊満な体型の銀子。対照的な二人の肉体を、その肌を、敏感な場所を、
 細いコードが、這いまわり始めた。
(「い、痛い……!」)
(「な、何よこれ。いつもより……くっ!」)
(「んっ……!」)
 右のレイファと、左の銀子、そしてシルキー。過去に何度もオークに襲われた経験のある彼女たちは、オークのそれと異なる感覚を味わっていた。

●芸術的に爆発する欲望
 オークの触手は『太く』『肉感的』。
 だが、今回のコードは異なり、オークの触手より細い。レイファは巻きつかれた自分の胸に、その肌にコードが食い込み、
「い、痛い……ああああっ!」
 胸が千切り取られるかのような激痛と、そこから生じる快感とを感じていた。壁のモニター群が、彼女の顔と体を大きく映している。
 肌を這われる感触も、敏感な場所を触られ弄られる感覚も、オークとは異なる。オークのそれが肉欲からの荒々しいものなのが、ダモクレスのこれが伴うは……機械による冷徹さと繊細さ。
 ある意味、オーク以上に『もの』扱いされている。そう思うと、シルキーは……、
「や、やめ……ひっ! ああああっ!」
 さらなる屈辱とともに、嬌声を。
 両胸の先端を細く、細かく、そしてきつめに巻きつかれ、つねられ、こねくられると……針で刺されたような痛みと、快感とが走った。自分の恥ずかしい姿と、惚けた顔とが、壁のモニターに改めて映し出され、凝視させられる。
 銀子も、後ろ手に拘束され、両足は大きく開かされ……、両足の中心部が、モニターに大写し。
「や、やだ!…………ああああっ!」
 その様子を、無理やり見せつけられる銀子。そして、自分の大事な場所と、お尻の穴が、細いコードにまさぐられる様子が、モニターに映る。
「え? だ、だめっ……あああああああっ!」
 細いコードが少しずつ、お尻の中心部、銀子の穴に入り込み、内部で大きく、太くなっていく。
「だ、だめ……イッちゃ……ああああああっ!」
 びくんびくんと痙攣しつつ、背中を反りかえらせて絶頂。
「や、やあん! バラちょん潤っちゃいますぅぅぅ! ひゃあああっ! あ、あひぃっ!」
 くれなゐのばらもまた、その肌を撫でられ、なぶられる。敏感な両胸とその先端、そして下半身の茂りにコードが伸び、蠢き、そのたびに快感にひくひくさせた。
 モニターには、ひくひくするその様子を映し出され、
「え、両方……あひゃああっ! ねじこまれりゅぅぅぅぅ!」
 前後の大事な場所に、太くなったコードの集合体が無理やり挿入された。
 モニターに映る自分の痴態を見つつ、くれなゐのばらは……、
「い、イきますぅう!!」
 自分のその場所から噴き出すところ、黄色の飛沫が弧を描く様子、それらも見て、精神が蕩けるのを実感していた。
 そのまま、
「「「「ああああああああっ!」」」」
 囮の四人全員が絶頂し、脱力し……意識を失ったところで。
「はーっ!」
 アンヴァルの轟竜砲が、左側の頭部に決まり、
「うぉりゃーっ!」
 藍奈のヴァルキュリアブラストが、右側の頭部に決まった。
 両方の頭部は完全に破壊され、頭部を失った『カメラサルト』は……、
『め、メラ……メメメメ、メラっ!メラ、メラ……』
 尻餅をつき、両足を突き出し……その動きを止める。モニターも、電源が落ちてしまった。
「……どうやら……」
「……解決、したようね。意外とあっけなかったけど」
 ミスラとノーヴェは、『カメラサルト』に近づいた。囮の四人は、気絶しているだけで、命には別条は無さそうだ。
 そう思った、その時。
 両足も、両腕同様に『無数のコードにほぐれた』。まだ完全に沈黙したわけではないらしい。
「なっ? しまった!」
「え? ふええっ!」
 左足のコードは、ミスラとアンヴァルに、
「ひゃあっ! お、お尻はだめっ!」
「わ、わたしにっ?……あああっ!」
 右足のコードは、藍奈とノーヴェへと絡み付いた。

●リサイクルされる欲望
 左足側は、右足側よりもやや遠く、絡むコードもそう多くはない。
 だが、右足側は、囮役の皆と同様に……完全に絡みつつあった。
「やあっ、お尻、揉まないで……ひっ! は、入って……あああああっ!」
 下半身の、服の下に入り込んだ細いコードが蠢き、そのたびに藍奈は首を振り……、羞恥し、快感の表情を浮かべ、痙攣した。
「や、やめなさ……あああっ! やめてぇっ!」
 ノーヴェも同様。服の下に潜り込んだコードが、形の良い両胸を愛撫する。絞るように巻きつき、揉み込み、敏感な先端をコロコロとくすぐられ、
「あっあっあっ!  どうして、弱点探るの……あふっ……上手……あああああっ!」
 彼女も痙攣し、
「「ああああっ!」」
 二人して、絶頂。
「藍奈! ノーヴェ!」
 ミスラはなんとか逃れようとするも、左足側のコードもまた、絡んで絡んで振り切れない。
 次はこちらの番だとばかりに、まずはアンヴァルの身体に絡みつくコード。
「やっ! な、中に……入ってっ……!」
 アンヴァルの服の中に、コードが入り込み、下半身に多くのコードが『挿入』していった。
(「このままじゃ……なんとか、攻撃を……」)
 ミスラがそう思ったその時。
「……え?」
 全てのコードから、動きが止まり、本体は完全に停止。
 ミスラは、アンヴァルは、そして絶頂させられ気絶した皆は、解放されていた。

「……ヒールは終わり、と」
 事後、後始末を終えたミスラは。ひとり現場に残っていた。
「ダモクレス化したカメラ、モニターに接続されてたのは不自然。つまりは……」
『そういう用途』に、カメラを使ったため、今回のように変化したのでは……?
 などと思考を巡らせている間、隙をつかれ……後ろから襲われ気絶。
 気が付くと、モニターが再び点灯。自身は裸にされ、手足を即席の寝台の上に広げて拘束され……、周囲にはそれを見下ろす、顔を隠した数名の男たち。
(「やっぱり、ここはこういう事を……」)
 ミスラは、自身の予想が当たった事を知りつつも……己が『まわされる』様子をモニターに映されつつ、
「あぁ、もう許して……赤ちゃんが……ああああっ!」
 ……オークと同類の存在に、体中を嬲られていった。

「すいません、手伝ってもらっちゃって」
「いえいえ、気にしないで」
 その頃、銀子は花子らのアトリエに廃材を運んでいた。
「それで、他の皆さんは?」
 輝美の質問に、
「……ちょっと、休憩してるようです」
 赤面しつつ、そう答える銀子だった。

「ああんっ! レイファさんのおっぱい、素敵ですぅ! ……あああっ、そんなとこ舐めちゃだめぇ!」
 くれなゐのばらの嬌声が、大人の『休憩所』、その一室に響く。
「ひぐっ! ゆ、指でかき回さないで……イグッ! イグゥ! ……また……イグゥッ!」
 彼女と肌を重ねているレイファが、涎を垂らしびくびくしつつ、またも絶頂。
 その隣では、ノーヴェと藍奈が、
「やああっ……おっぱい吸わないで……あんっ!」
「お、お尻、虐めちゃいやぁ……あひっ!」
 高ぶった肉体同士で絡み合い、更に高ぶらせていた。
 びくびくする四人を見て、
「……な、中で……引っかかって……ゴリゴリすりゅう!」
 アンヴァルが、先刻に入れられたコードを抜こうとする。
 そんな彼女に、
「……アンヴァルさぁん……抜いてあげますよー」
 くれなゐのばらが、のしかかった。

 そして、『休憩所』の別室では。
 ビデオに撮られながら、シルキーが、
「はぁん……こ、これは……お礼、です……」
 男と……待たせていた輝美の叔父、照彦と、肌を重ねていた。
(「やっぱり、冷たい機械より……暖かい生身の男の方が……」)
「いい……大丈夫、だから……暖かいの……中に……あああっ!」
 シルキーの嬌声が、室内に響き……彼女の中に、熱いものが解き放たれていた。

作者:塩田多弾砲 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年9月15日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 1
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。