性欲は悪だ！

■リプレイ

●都内某所
「性欲は悪……ですか。確かに施設の外観からして、そんな感じがしますけど……」
　ミスラ・レンブラント（シャヘルの申し子・e03773）は仲間達と共に、ビルシャナが拠点にしている施設にやってきた。
　施設は既に廃墟と化しているものの、以前まで何処かの宗教団体が拠点にしていたらしく、まるで聖堂の如く神聖な雰囲気が漂っていた。
　そのため、一見すると性欲とは無縁の生活を、ビルシャナ達が送っているような印象を受けた。
「……僕的にはご遠慮願いたいね、性格的な意味でも種族的な意味でも」
　井之原・雄星（サキュバスのガジェッティア・e44945）が、乾いた笑いを響かせた。
　おそらく、ビルシャナ達はトラウマになるような出来事があり、性欲は悪であるという結論に至ったのかも知れないが、雄星にとってはどうでもいい事であった。
　例え、それを知ったところでビルシャナ達に共感するような事が絶対にないと断言する事が出来るほど、興味のない事だった。
「……と言うか、性欲は悪って言われると、私らサキュバスが飢えるんですけど！？　私らにとって性欲は食欲と同じ、まさに三大欲求なの！　そりゃ恋愛とかからも快楽エネルギーは得られるけど……。ぶっちゃけ、ぜんっぜん足りない！　性欲からのエネルギーが無かったら、マトモに食事が摂れないサキュバスだらけになるわよ！　まったく、もう。一体、何を考えているんだか」
　イリーナ・ハーロヴュー（ツンロシュ・e78664）が、不機嫌な表情を浮かべた。
　ビルシャナ達からすれば、性欲は必要ないモノ。
　だが、サキュバス達にとっては、生きるために必要なモノ。
　その事を否定しているのだから、ビルシャナを許す訳にはいかなかった。
「何やら面倒なことになっているようですが、私達にも出来る事があるはず。とにかく中に入ってみましょうか」
　そう言ってカフェ・アンナ（突風はそよ風に乗って・e76270）が仲間達を連れて、廃墟と化して施設に入っていった。

●施設内
「煩悩退散、煩悩退散！　煩悩よ、消え去れぇ！」
　施設の中にはビルシャナ達がおり、何やら呪文を唱えながら、精神を集中させて、煩悩を払っていた。
「性欲が悪？　否定はしないけど、がっつり拒絶されると悲しいなぁ。……それに……ココも、すっかり溜まってるみたいだ。すごく固くて、大きいね？」
　そんな中、雄星がラブフェロモンを発動させ、雰囲気マシマシで、傍にいた男性信者の耳にふぅっ……と息を吹きかけた。
「や、やめろ！　俺にそんな趣味はねぇ！」
　これには男性信者も動揺した様子で、雄星から逃げるようにして、その場から飛び退いた。
　その気持ちに反して、股間のモノは反り立っており、今にも天を衝く勢いだった。
　おそらく、禁欲生活を続けたせいで、多少の刺激であっても、敏感に反応してしまい、いつでも出来るような状態になっていたのだろう。
　その事を理解する事が出来ぬまま、男性信者が脂汗を流していた。
「ええい！　愚か者め！　いますぐ、煩悩を捨てろ！」
　ビルシャナが殺気立った様子で、男性信者を叱りつけた。
「は、はい！」
　男性信者が激しく動揺した様子で、股間を何度も殴りつけた。
　しかし、男性信者の股間は、反り立ったまま。
　むしろ刺激を受けた事で、余計に大きくなっていた。
「あなた達の考えは、間違っています……！　性欲は、誰でも持っているもの、です……！　ですから、性欲そのものは悪ではありませんっ！　誰しも持っていることを、受け入れた上で、うまく付き合っていくことが大事なのです……！　性欲が悪なのではありません。人を思いやる心を忘れることが悪なのです……！」
　カフェが真剣な表情を浮かべ、ビルシャナ達に訴えかけた。
「それこそ、寝言だ。性欲など簡単に消し去る事が出来るのだから……。その証拠に俺を見ろ！」
　ビルシャナが自信満々な様子で、自らの股間を突き出した。
　だが、ビルシャナのモノはションボリとしており、まるで給食の時にピーマンが出て落ち込む小学生のようだった。
「確かに、世の中には性欲のない人もいます、ですから、ビルシャナ、あなた一人の性欲が無いことを責めることはありません……。ですが、万人にそれを求めるのは、そちらの方が悪ですっ……！　なぜなら、性欲があることで、良い思いをする人もいるからです……！　今から、体を張ってそれを証明してみせますっ！」
　カフェがケルベロスコートを脱ぎ捨て、全裸姿で自分のナカに深々と挿さった双頭の玩具を見せつけ、傍にいた女性信者にネットリとディープキスをした。
「んあ！　んんんんん！」
　それに驚いた女性信者が、カフェを突き飛ばそうとしたものの、双頭の玩具に侵入され、恥ずかしそうに声を上げた。
「おいおいおい、そこで反応したら駄目だろ！　とにかく、落ち着け、冷静になれ！　いいか、性欲は悪！　悪なんだ！」
　その事に危機感を覚えたビルシャナが、両目を血走らせて、女性信者に迫っていった。
　しかし、女性信者は気持ちよさと恐怖が同居したせいで、新たな感覚に目覚め、ビルシャナに叱られながら達していた。
「……ハイ、そこの信者のあなた！　食事もまともに取れない発展途上国の子供達を想像しなさい！　サキュバスにとっては、性欲を封じられるのはそういう問題と同義なのよ！！　それより、食欲も性欲もしっかり満たす方が世界平和ってもんでしょう！　性欲を悪とする教義は、そう！　世界平和に反するし……何より！　誰も！　得しないわ！」
　その間に、イリーナが男性信者達に迫り、危機感を煽って、煽って、煽りまくった。
「ま、まあ、そう……かな」
　その勢いにゴクンと飲み込まれ、男性信者達がコクコクと流れに乗って頷いた。
　だからと言って、イリーナの考えを受け入れた訳では無いようだが、ビルシャナの指示が無かったため、曖昧な反応をしてしまったようである。
「さぁ、私とエッチしたい人は誰ですか……？」
　そんな中、ミスラが着衣プレイ用のハイレグレオタード姿で椅子に座って股を開き、指を使ってナカが見えるように、クパァと開いた。
「……！」
　その途端、男性信者達が両目をカッと見開き、ミスラの股間をガン見した。
　その視線に気づいたミスラが、ナカを淫らにヒクつかせ、恥ずかしそうに頬を染めた。
「ほら、ボサッとしてないで、こっちに来なさい！　あなた達が性欲を解放することが！　世界平和に繋がるのよー！」
　それに合わせて、イリーナもケルベロスコートをガバッと開き、興奮のあまり大量の潮を噴いた。
「んくっ！」
　それだけで男性信者達も達してしまい、大量のミルクをイリーナにぶっ掛けた。
「快楽に身を委ねて良いんだよ……。そうしたら、男同士の気持ち良さを教えてあげる。もしかすると、気持ちよすぎて戻れなくなるかもね？　そうなったら……満足いくまで付き合ってあげるよ」
　その間に雄星が男性信者に迫り、ズボンの中に手を入れ、自分の腰を押しつけた。
「や、やめろ！」
　それでも、男性信者が雄星を拒絶したものの、本能には逆らう事が出来ず、反り立ったモノがズボンから顔を出し、ビクビクと脈打っているような状態になっていた。
「……！」
　その事を誤魔化すようにして、男性信者が腰を引こうとしたが、雄星に根元を掴まれ、優しく捏ね回された拍子に、大量のミルクが床に飛び散った。
「君の、すごくおいしいよ。もっとちょうだい？」
　そのミルクを大量に浴びながら、雄星が男性信者のモノに舌を這わせ、根元まで飲み込むようにして咥え込んだ。
「……畜生！　好きにしろ！」
　その途端、男性信者が観念した様子で、乱暴に言葉を吐き捨てた。
「ほら……あっちはあっちで、お楽しみのようですよ？　何も怖がることはありません。ただ身を委ねればいいのですから……」
　カフェが女性信者達を抱き寄せ、濃厚な口づけをかわした後、股間に装着した玩具を、代わる代わる彼女達のナカに挿入した。
　女性信者達は長きに渡る禁欲生活で、全身が敏感になっており、何度も果てて、ビクビクと身体を震わせた。
　その流れに乗って、イリーナも女性信者達に迫り、股間に顔を埋めて、チロチロと舌を這わせた。
　その拍子に太股で挟まれてしまったものの、イリーナの舌は怯む事なく奥まで伸び、敏感な部分に出入りしていた。
「……あんっ、他の人も遠慮せずに、来てください」
　一方、ミスラはビルシャナに流し目を送りながら、男性信者達を擦り寄った。
「うおっ、スゲェ腰遣い……この女、スケベ過ぎだろ！」
　髭面の男性信者が興奮した様子で反り立ったモノを擦りつけ、本能の赴くまま自分のモノを突っ込んだ。
　それと同時に男性信者のモノが根元まで飲み込まれ、ビルシャナやオーク達とのプレイで培ったテクニックで昇天し、大量のミルクが噴水の如く噴き出した。
「うおおお！　俺達もヤラせろ！」
　それを目の当たりにした男性信者達がミスラに群がり、穴と言う穴に反り立ったモノを捩じり込んだ。
「あんっ、良いですよ。……孕ませて、私をママにして下さいっ！」
　ミスラも男性信者達を迎え入れ、艶めかしく腰を動かした。
「こりゃあ、たまらねぇな！　たくっ！　鳥に言う事なんて聞かなきゃよかった！」
　ボサボサ頭の男性信者が、ケモノの如く勢いで、ミスラに激しく腰を打ち付けた。
「お、俺達も……イクぞ……！」
　他の男性信者達も反り立ったモノを激しくシゴき、大量のミルクをミスラの身体にぶっ掛けた。
「あっ、あっ……濃ゆいのが出てます……もっと出して下さい……！」
　そのミルクを全身に浴びながら、ミスラが恍惚とした表情を浮かべ、全身に塗りたくった。

●ビルシャナ
「残念だが、俺は反応しない」
　ビルシャナが仁王の如く表情を浮かべ、ケルベロス達の前に陣取った。
　だが、股間のモノは地蔵の如く落ち着いており、ピクリとも反応していなかった。
「だったら、ずっと見ていればいいわ。こっちは、こっちで楽しんでおくから」
　イリーナが女性信者達とダンスを踊るようにして胸を擦りつけ、ビルシャナに対して素っ気ない返事をした。
　既に、ビルシャナの事は、どうでも良くなっているのか、女性信者達と愛し合うのに夢中であった。
「だが、お前達の存在は厄介だ。煩悩ごと消し去ってやろう！」
　そんな空気を察したビルシャナが、イラッとした様子で、催眠光線を放とうとした。
　その光線は、相手の煩悩を消し去る力を秘めているものの、チャージに時間が掛かるのか、何やら険しい表情を浮かべていた。
「あー、そう言う事をするんだったら、邪魔をしておかないとね」
　すぐさま、雄星がトラウマボールを放ち、黒色の魔力弾を撃ち出し、ビルシャナに悪夢を見せた。
「うぐぐ……くお……俺は立たない訳じゃない！　ただ、煩悩を断っただけだああああああああああああああ！」
　その影響でビルシャナが激しく目を泳がせ、何やら言い訳をしながら、催眠光線を放ってきた。
　しかし、その光線は見当違いな方向に飛んでいき、壁にぶち当たって消滅した。
「……これで終わりですっ！」
　次の瞬間、カフェが指天殺を仕掛け、指一本の突きでビルシャナの気脈を断って石化した。
　そのため、ビルシャナは悲鳴すら上げる事が出来ぬ、物言わぬ石像と化して動かなくなった。
「お、俺達は一体、何を……。まあ、いいか。とにかく、やらせろ！」
　その途端、男性信者達が我に返り、興奮した様子でミスラに迫っていった。
　この様子では、行為の途中で我に返ったため、状況を理解する事よりも、性欲を満たす事を優先したのだろう。
「ちゃんと皆さんのお相手しますから、仲良くですよ？」
　その視線に気づいたミスラが、男性信者達に微笑んだ。
　女性信者達もカフェとイリーナに挟まれ、激しく濃厚に愛し合っていた。
「それじゃ、僕らも行こうか。春になりつつあるとは言え、ここは寒いし……。続きは、どこか暖かい場所で、ね？」
　そう言って雄星が含みのある笑みを浮かべ、男性信者達を抱き寄せ、廃墟と化した施設を後にするのであった。

作者：ゆうきつかさ	重傷：なし 死亡：なし 暴走：なし
種類： 公開：2020年4月15日 難度：普通 参加：4人 結果：成功！
得票：格好よかった 0／感動した 0／素敵だった 0／キャラが大事にされていた 1
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