男は狼！　だから、襲うのは、当然！

■リプレイ

●都内某所
「また鳥が寝言を言っているようですね。まあ、マトモな事を言う方がレアケースだったりしますけど……」
　若生・めぐみ（めぐみんカワイイ・e04506）はセクシークロスの上から、羊っぽい印象を与える白のふわふわコートを着込み、ビルシャナが拠点にしている施設の前にやってきた。
　既に施設は廃墟と化しており、壁にはスプレーで落書きがされ、色々な意味で近寄り難い雰囲気が漂っていた。
「……とは言え、野生の掟は厳しいのです……！　あこも……ウェアライダーなのでわかるのです！」
　八点鐘・あこ（にゃージックファイター・e36004）が何かを悟った様子で、何処か遠くを見つめた。
　ある意味、この世は弱肉強食。
　ビルシャナは、それを体現しているのであって、悪意はない。
　そんな考えが脳裏を、ふんわりと過った。
「まあ、男って狼ばっかなんだから、こうなるのも仕方ないわよねえ」
　シーラ・グレアム（ダイナマイトお茶目さん・e85756）が際どいイブニングドレス姿で、深い溜息を洩らした。
　だからと言って、素直に襲われる気もないのだが、相手にとって不足なしと言った感じのようである。
「それじゃ、ひとつ遊んでやるか」
　ジークリット・ヴォルフガング（人狼の傭兵騎士・e63164）が覚悟を決めた様子で、ゆっくりと歩き出した。
　相手はイニシアチブを取られると、縮こまるタイプ。
　ならば、先手必勝ッ！
　ビルシャナ達がケモノと化す前に、手を打つだけである。
「ＳＯＳ～♪　ＳＯＳ～♪」
　そんな中、めぐみがＳＯＳを口ずさみながら、施設の中に入っていった。
　その後ろをナノナノのらぶりんが、微妙な表情を浮かべ、ふわふわとついていった。

●施設内
「クククッ！　男は狼！　故に、これは正しい事だ！　だから、お前ら躊躇うな！　俺達は狼、ケダモノだ！　本能の赴くまま、やりたい事とをやればいい……！」
　施設の中ではビルシャナ達が下半身を丸出しにしながら、女性信者達に襲い掛かろうとしている最中だった。
　しかも、女性信者達は洗脳されている影響で、まったく身動きが取れず、恐怖で体を震わせていた。
「待ったー！　狼だからと言って、襲っていい理由にはならないのです！　それに、狼が襲われないなんて誰が決めたのですか！　狼は群れないと狩りが出来ないし、襲われても反撃が下手な雑魚なのです！　現に、この日本では絶滅したのです！　女性信者さん、反撃をするのです……！」
　そんな中、あこがビルシャナ達の前に陣取り、女性信者達に声を掛けた。
　だが、女性信者達は身も心も恐怖によって支配されているため、何もする事が出来ないまま、無駄に時間だけが過ぎていった。
「ほら、見ろ。みんな覚悟が出来ている！　その証拠に誰ひとりとして、逃げようとしない！」
　ビルシャナが自信に満ちた表情を浮かべ、キッパリと断言をした。
　まわりにいた男性信者達も、下半身を丸出しにしたまま、ゲス笑い。
　みんな頭の中でイケない事を考えているのか、危険な香りがプンプンと漂っていた。
「ひぃ……」
　その途端、めぐみが内気な少女を演じつつ、今にも消え去りそうな声で悲鳴を上げた。
「ぐへへへへへ！　たまらねぇな、オイ！　これだよ、これ！　俺が待っていたのは、これなんだよッ！」
　その悲鳴を聞いたビルシャナ達が、興奮した様子で鼻息を荒くさせた。
「サキュバス、しかもケルベロスの相手をする覚悟はできてますか？」
　その視線に気づいためぐみが、ケルベロスコートを脱ぎ捨て、ラブフェロモンを発動させた。
「ああ……もちろん！　覚悟は……出来ているッ！」
　その影響で男性信者達が頭をクラクラさせ、締まりのない笑みを浮かべた。
　どうやら、ビルシャナに洗脳されている影響で、理性の留め金が外れており、まったく恐怖を感じていないようだった。
「だったら、本能の赴くまま……いらっしゃい」
　シーラが露わになった胸元を強調しながら、際どいスリットから覗く太股を見せつけ、ビルシャナ達を挑発した。
「ひゃっはー！　それじゃ、遠慮なくイカセてもらうぜ！　後で泣き事を言っても、手遅れだからなァ！」
　その言葉が引き金になって、男性信者達が飛び上がる勢いで、ケルベロス達に襲い掛かっていった。
「そう言えば、男は狼で女は羊、と言ったな？　……では、ひとつ教えてやろう。羊の皮を被った狼というものを……」
　すぐさま、ジークリットが鋭い眼光と共に剣気解放を放ち、手加減攻撃で意識を奪っていった。
「子供を育てているママにゃんこが地上で最も恐ろしいのです！　あこなどまだまだなのです！」
　あこも獰猛な虎の如く狩りスタイルで、男性信者達に『喰われる』という恐怖感を植え付け、一気に間合いを詰めて、攻撃を仕掛けていった。
「そう言うわけだから、残念だったわね。女はみんな羊の皮を被ったハンターなのよ」
　それに合わせて、シーラが散弾銃で男性信者達の股間に、ゴム弾を発射した。
「……あうっ！」
　そのため、男性信者達は間の抜けた声を上げ、崩れ落ちるようにして座り込んだ。
「うぐぐ……、ふざけた真似を……」
　それを目の当たりにしたビルシャナも、何故か前屈みになって、ダラダラと脂汗を流した。
「……今なら改心するチャンスがあるのです。その要求を受け入れないのであれば、あこも爪を出して戦うのです。そうなったら、最後。開腹ののち腸を引きずり出していたところなのです、生きたまま！」
　あこが男性信者達に警告しつつ、爪をシャキィーンと出した。
「ふ、ふざけるな！　誰が改心などするか！　やれるものなら、やってみろ」
　男性信者が生まれたての小鹿の如く両足を震わせ、涙目になりつつケルベロス達を睨みつけた。
「どうやら、覚悟が出来ているようね。それじゃ、一緒にゲームしましょ♪　こういうことは、みんなで楽しまないと……」
　その間にシーラが女性信者達に駆け寄り、イイ笑顔を浮かべながら、ゴム弾を装填した散弾銃を手渡した。
　それを受け取った女性信者達は、何やらヤル気満々ッ！
　『みんな纏めて倍返し！』と言わんばかりに、男性信者達の股間にゴム弾をブチ当てていた。
「それでは、一生分搾り尽くしてあげますね……覚悟してくださいね」
　一方、めぐみは舌舐め擦りをしながら、男性信者達に飛び掛かった。
　即座に、男性信者達が抵抗したものの、ケルベロス相手に一般人が勝てる訳もなく、乙女のような悲鳴を上げて、恥ずかしそうに屈していた。
　それでも、めぐみの猛攻は止まらず、手や口を使ってミルクを吸い出し、色々な意味でカラカラにした。
「こ、こんな事をして……。お、覚えていろよ！　絶対に、後悔する事になるからなっ！」
　そんな中、男性信者が悔しそうな表情を浮かべ、ケルベロス達に悪態をついた。
「どうやら、その腐った性根を叩き直す荒療治が必要のようだな」
　ジークリットが何やら察した様子で、股間に凶悪なモノを装着し、男性信者達の尻を開発しまくった。
　そのせいで、男性信者達は身も心もトロトロになっており、ジークリット達の忠実な犬と化していた。
「おい、お前ら！　ここで弱気になるな！　頑張れ！　戦え！　ケモノになれ！」
　その事に危機感を覚えたビルシャナが、男性信者達を叱りつけた。
　しかし、男性信者達は、すっかり手懐けられており、腹部を見せて服従のポーズを取っていた。
「もう何を言っても手遅れよぉ♪　だって、ほら……」
　シーラが含みのある笑みを浮かべ、男性信者達から取り上げたスマホで、彼らの醜態を撮影した。
「うぐぐ……、こうなったら、俺だけでもおおおおおお！」
　ビルシャナが烈火の如く怒り狂い、クチバシと拳を震わせた。
「あこも……小学生なので……子羊として……生き残りをかけて！」
　それと同時に、あこがグゥルルと喉を鳴らし、ビルシャナに殴りかかっていくのであった。

●ビルシャナ
「生き残りをかけて……だと！？　ならば、全力で掛かってこい！　俺の恐ろしさを思い知らせてやる！」
　ビルシャナがケモノの如く叫び声を響かせ、全身の筋肉を隆起させた。
「それでは、ただいまより、鳥の屠殺を執行します」
　めぐみがキリリとした表情を浮かべ、らぶりんと連携を取りつつ、ビルシャナに攻撃を仕掛けていった。
「負けて……たまるかァ！」
　ビルシャナが殺気立った様子で、強力なビームを放ってきた。
「そんな攻撃……当たらないのです！」
　それに気づいたあこが素早い身のこなしでビームを避け、鋭い爪を伴うねこパンチでビルシャナの顔を引っ掻いた。
「……うぐ！」
　その攻撃を喰らったビルシャナが、傷口を庇いつつ、フラフラと後ずさった。
「この状況で逃げる事が出来ると思っているのか？」
　続いて、ジークリットがスターゲイザーを放ち、ジリジリとビルシャナを追い詰めていった。
「うふふ、この変態鳥みたいな女の敵を嬲るのって楽しいわよねぇ♪」
　そこに追い打ちをかけるようにして、シーラがSexy and Inferno（オイロケテンゴクカラジゴクノドンゾコヘ）を発動させ、超強化したラブフェロモンでビルシャナを虜にすると、惨殺ナイフでスパっと去勢し、その瞬間を延々とリピートし、色々な意味で地獄に突き落とした。
　それはビルシャナにとって、文字通り……地獄ッ！
　何度も、何度も、何度も、地獄を見せられているため、ビルシャナが白目を剥いてグッタリとした。
「おーほっほっほ！　地獄の感想はどう？　……と言うか、こんな教義を信じるなんてオークと変わらないんじゃない、豚の皆さん？」
　シーラがビルシャナの股間をピンヒールで踏みながら、高笑いを響かせて男性信者達を見下した。
　だが、男性信者達は色々なところを開発されて、ウットリ。
　既に、心ここにあらず、と言った感じであった。
「男性信者達は……まあ、これもアリか」
　そう言ってジークリットが複雑な気持ちになりつつ、男性信者達を見下ろした。

作者：ゆうきつかさ	重傷：なし 死亡：なし 暴走：なし
種類： 公開：2020年3月14日 難度：普通 参加：4人 結果：成功！
得票：格好よかった 0／感動した 0／素敵だった 2／キャラが大事にされていた 0
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