甘き原彩

作者:崎田航輝

 青空に冬風が吹き抜ける日。
 暦と裏腹に未だ気温は低く、街の空気はひんやりと冷たい。
 暖かな季節はまだまだ遠いと、人々も実感を胸に歩む──そんな道の一角に、まるで南国のように色彩豊かな花々に囲まれる建物があった。
 それは小さな庭園の中に建つカフェ。原色の花を見下ろすテラスで、スイーツを楽しめる人気の店だ。
 供されるのは見目に鮮やかなトロピカルフルーツを使った品々。
 マンゴーはたっぷりのクリームが乗ったプリンに、タルトやかき氷が人気。グァバはココナッツのブランマンジェにソースを使ったものの他、果実のジュースが爽やかで美味だ。
 他にもパイナップルケーキや、パパイヤやスターフルーツなどをふんだんに使ったパフェも定番のメニューで──寒い季節に南の香りが漂う甘みを楽しみに、この日も多くの人々が訪れていた。
 けれど──そんな園を見下ろす空から漂ってくるものがある。
 それはふわふわと舞い降りてくる、謎の胞子。園の一角にあるアロエの花に取り付くと、いつしか一体化して蠢いていた。
 テラスへと這い寄るその姿に、人々は驚き逃げ惑う。巨花と化したその怪物は、猛然と彼らへ襲いかかり──逃さずその命を喰らっていった。

「まだまだ寒い時期が続きますね」
 こんな日は食べ物だけでも南国気分を味わいたいですね、と。
 イマジネイター・リコレクション(レプリカントのヘリオライダー・en0255)はケルベロスへそんな言葉をかけていた。
 何でも、とある花園のカフェではトロピカルフルーツのスイーツが人気で、寒い時期にも一層賑わっているのだとか。
「ただ……そこで攻性植物が発生することが予知されたのです」
 現場は大阪市内。
 爆殖核爆砕戦より続く流れが、未だ絶えていないということだろう。
 放置しておけば人命が危機に晒される。周りの景色にも被害が出る可能性もあるので、確実な対処が必要だろうと言った。
「戦場となるのは敷地の前の道となるでしょう」
 一般人は先んじて、警察や消防が避難させる。こちらは到着後、庭園から出てくる敵を迎撃する形となるだろう。
 周辺への被害を出さずに撃破することも出来ますから、とイマジネイターは続ける。
「無事勝利できた暁には、皆さんもカフェで休んでいっては如何でしょうか」
 トロピカルフルーツを使ったスイーツが多く揃っており、見目にも綺麗な品々が楽しめるはずだといった。
「そんな憩いのためにも是非、撃破を成功させてきてくださいね」


参加者
パトリシア・シランス(紅蓮地獄・e10443)
ユグゴト・ツァン(パンの大神・e23397)
瀬入・右院(夕照の騎士・e34690)
笹月・氷花(夜明けの樹氷・e43390)
綾崎・玲奈(アヤカシの剣・e46163)
エステル・シェリル(幼き歌姫・e51474)
ラグエル・アポリュオン(慈悲深き霧氷の狂刃・e79547)
ローゼス・シャンパーニュ(赤きモノマキア・e85434)

■リプレイ

●原色の園
 極彩色の花々が陽光を受けて煌めいている。
 暖かな空気の漂う花園は、まるで南国のよう。敷地の外からでも、そのカフェの姿が見えるから──。
「トロピカルフルーツのスイーツ、ですか。とても興味深いですね」
 綾崎・玲奈(アヤカシの剣・e46163)は声音を明るくしていた。甘い香りも漂っていて、その美味が想像されるようだ。
 瀬入・右院(夕照の騎士・e34690)もふむと顎に指を添えている。
「この季節にトロピカルフルーツなんて、南半球から輸入したか、温室栽培かな……?」
「何にしても今、南国が味わえるなんて……ダークグレーに染まりがちな冬のオアシスね」
 だからこそ、と。
 パトリシア・シランス(紅蓮地獄・e10443)は紅の髪をふわりと靡かせ、園の出口に視線を向けて。
「ぜぇったいに勝って、楽しむわよっ」
 その先に現れる、巨大な花の異形を見つめていた。
 それは鮮やかな色彩を持つアロエの狂花。流動しながら這い出て獲物を探している。
 無論それを許す番犬ではなく。玲奈は凛として、匣竜のネオンを見やった。
「さぁ、行きますよネオン。回復は任せましたからね」
 ネオンが小さくひと鳴きして応えたのが、開戦の合図。
「──露払いはお任せください」
 と、先ず先行して奔り出すのがローゼス・シャンパーニュ(赤きモノマキア・e85434)。
 赤い髪を棚引かせながら猛加速して。
 敵陣に切り込み壊乱を招く事こそセントールの務めならば、と。
「それが如何なる事かお見せしましょう──赤き風のローゼス、推して参る!!」
 風も置き去りにして、槍を振り回しながら衝突。嵐の如き斬撃で三体の花へ鮮烈な初撃を与えた。
 よろめく狂花達は、怒りを顕に嘶く。
 その心を真正面から受け止めるように、ユグゴト・ツァン(パンの大神・e23397)は歩み寄っていた。
「甘酸っぱい世界に満ち溢れる、繁殖に特化した我が仔よ。如何か『独占』だけは辞め給え」
 異形の本能を得た植物を、叱るように。
 同時に正しく愛すように。
「私が貴様等に仕置せねば成らぬ――おいで。此処には温かい『私』が。母親が存在するのだ。何も恐くはない──さあ。はやく」
 声に敵が踊りかかってくると、ユグゴトは鉄塊を持ち上げる。
 甘酸っぱい空間に錯乱は要らない。故にそんな仔には躾を、と。振り下ろす一撃で一体の花弁を叩き潰す。
 その一体は葉を動かして抵抗する、が、玲奈が燿く流体を拳に固めて。
「護りを砕いてあげますよ!」
 真っ直ぐの打突で体勢を崩させてゆく。
 その一体は反撃に冷気を放ってきた。だが直後には、その冷たさすら凌駕する氷気が周囲に渦巻いていた。
 ラグエル・アポリュオン(慈悲深き霧氷の狂刃・e79547)が吹かす凍てつく風。舞い散る結晶が魔力を揺蕩わせ、皆を癒やして護りを与えていく。
「よし……」
 ラグエルが呟くと、その肩で戯れるように管狐が尾を揺らしていた。
 それは弟に貸して貰った和装と共にくっついてきた二匹。
 今日は弟と一緒ではないけれど。その管狐と──『そろそろ扱えるようになったんじゃね』、と服を渡してくれた弟の顔を思い出せば、心も晴れるというもの。
「後は任せるよ」
「うん。なら私が」
 と、応えてしゃらりとローブを翻すのはエステル・シェリル(幼き歌姫・e51474)。袖内より翠の蔓を伸ばすと、そこに燿く光を結実させる。
「黄金の果実よ、その豊穣の実りよ、仲間に奇跡の力を与え、傷を癒しなさい」
 声に呼応して蔓が落とす甘露は、瑞々しく煌めく守護の祝福。皆の膚に溶け込むと、傷を消し去りながら光の加護を与えていた。
 その間にも、別の二体の狂花が攻撃を狙う。が、それを逃す右院ではなく──飛翔して伸ばした手に巨大な炎を収束させていた。
 それはミュルクヴィズを越えてやってくる終末のムスペル、そのイメージを根源とした『森を薙ぐ炎の剣』。振り抜いた灼熱の剣閃で花達を吹き飛ばした。
 時を同じく、パトリシアはライドキャリバーの座席をぽん、と叩く。
「頼んだわよ、相棒」
 すると応えるよう、紅のライドキャリバーは唸りを上げて駆動。燃ゆる躰で一体を地に転げさせる。
「今よ!」
「判ったよ。仕留めてみせるね」
 パトリシアに、踊る声音で返したのは桃色の少女、笹月・氷花(夜明けの樹氷・e43390)。
 ゴシックパンクに身を包み、こつんと厚いブーツで地を蹴って。軽やかに構えるのは冴え冴えとした冷気を纏ったナイフだった。
「血は出ない? それでも、真っ赤に染め上げてあげるよ!」
 刃先を滑らせ繰り出す『血祭りの輪舞』は、酷薄な程鋭い衝撃の嵐。命を斬った証の如く、真っ赤な飛沫を上げさせて──花の一体を絶命させてゆく。

●闘争
「アロエは怪我に効くけど、あの敵は回復はしないようですね……」
 翼をはためかせて降りた右院は、剣を構えつつも──良かったー、とほっと息をつく。
 残る巨花は二体。形勢は傾きつつあり、右院もその安堵を心に抱いていた。
 無論、決着まで油断はしない。
 エステルもやわりと頷きつつ気合を入れ直す。
「このまま最後まで一気に行きたいね。トロピカルフルーツも早く頂きたいし」
「そうだねー。ここで、しっかりと倒しておかないとね」
 氷花も頷き、瞳を園に向けて。
 今も甘い香りは残っているから──声音に期待を込めると視線を戻して疾駆していた。そのままひらりと跳躍すると、脚に烈しい焔を踊らせて。
「食らえー、焼きアロエにしてあげるよ!」
 刹那、斬撃の如き蹴撃で葉を灼き払っていく。
 狂花は戦慄きながらも抗う。
 その敵意に、ユグゴトの魔匣、エイクリィが混沌をばら撒いて対抗すれば──ユグゴト自身も真っ向から近づいていた。
「私の存在が望みならば手を伸ばし給え。私の肉と心が望みならば蔓を魅せるが好い」
 総ての生命は自らの仔。故にデウスエクスでさえも抱擁すべき、そして捕食すべき対象だと──声音を敵の精神にまで届けていく。
 それは『林の乙女』の聲。反響すればするほど、巨花は蝕まれて朦朧とした。
 生まれた隙に、右院が肉迫。翔び抜けて宙を泳ぎ、風を纏った剣撃で一体を四散させた。
 残る一体は冷たい香りをばら撒いてくる、が。
 その芳香を霧散させてしまうほどに、伸びやかな歌が反響する。
 それはエステルが紡ぐ清廉な旋律。
 ──希望を諦めちゃダメだよ、希望の為に走り続けるんだ。
 歌の奇蹟を識るエステルが、その具現を知らしめてみせるように。音律で心を掴み、純な声音で苦痛を拭いさる。
 同時、残る芳香が濯い流されるように、澄んだ氷粒が空より注いだ。ラグエルが宙に手を翳して透明な結晶を降らせていたのだ。
 風に溶ける透明の雫は、美しく煌きながら癒やしを齎す。
「これで大丈夫」
「では反撃を」
 と、応えた玲奈は刀に陽炎を棚引かせていた。
「霊体よ、私に力を貸して下さい!」
 刹那、声と共にそれが淡い光となって刃を纏う。直後に繰り出した一閃が違わず敵の葉を切り飛ばした。
 よろめく花へ、氷花はパイルバンカーを構えている。
「これで、凍結させてあげるよ!」
 瞬間、氷杭を直撃させて躰を冷気に蝕んだ。
 傾ぐ巨花に、ローゼスは正面から奔る。
 繰り出すのは、『Giino deos』──鍛え抜かれた躯体と重装駆動機による重い震脚。立ち昇る衝撃は刃の如く花の躰を切り刻んだ。
 パトリシアがそこへリボルバーの銃口を向ける。
「紅蓮の炎に焼かれなさい」
 マズルフラッシュと共に放たれたのは、焔の魔力を込められた弾丸。『紅蓮地獄』──着弾した一弾は燃え盛り、灰すら残さず狂花を焼き切った。

●陽の下で
「終わったわね」
 静けさの訪れた中、パトリシアは煙草に愛用のジッポで火をつける。
 ええ、と頷くローゼスは戦場を見下ろし目を瞑って瞑想。日本文化は聞き齧りの為だろう、片手で拝む格好をしていたが──暫しそのまま弔った。
 その後皆で場を修復し、人々を呼び戻す。程なくカフェにも賑わいが戻った。
「それじゃ、私達も行きましょう?」
 と、パトリシアの言葉に皆も頷きカフェへ。暖かな陽の差すテラスの席にそれぞれつき始めていく。
 ユグゴトはメニューを眺めつつ、漂う甘い香りにふむと頷いた。
「甘いものには酩酊も不可欠か。蜂蜜のような時間に感謝せねば」
「それにしても、どれも美味しそうね」
 と、隣に着いたパトリシアは暫し迷いつつ、それでも彩り豊かな写真に惹かれて決める。
「温かいブラックのコーヒーと、このスペシャルパフェください!」
 華やぐ声音で注文すると、ユグゴトの方にも向いた。
「もう決めた?」
「私は植物系の食材が苦手故、食べ易いものを願う──何かさらりと咀嚼可能な類を」
 ユグゴトが店員に言うと、勧められたのがシャーベットとババロア。
 ならばとそれを注文すると……程なく品々がやってくる。
「ふふふ、それじゃあ頂きましょう?」
 早速パトリシアが頂くパフェは、果実たっぷり。
 瑞々しいパインやマンゴーが、噛む程に果汁を溢れさせて。パッションフルーツのシロップがかかったクリームは濃厚で、キウイの爽やかな酸味が良く合った。
「これはドラゴンフルーツ? 見た目が派手でいいわねぇ」
 その甘味とひんやりさに、珈琲を流し込めばもう天国。
「おこたでアイスみたいな贅沢ね」
「成程、これは確かに清涼」
 ユグゴトはしゃり、と果汁のシャーベットを食べて頷く。ババロアもつるりと食べられて美味だった。
 若干食べ難そうにしているエイクリィを、時折見遣りつつ。ユグゴトは暫しゆっくりと暖かな時間を送った。

 南国風のテラスで、ローゼスはゆったりと席についている。
「黒いサングラスを掛けて、麦わら帽子を被ると良い、でしたか」
 何処かから聞いた地球文化を堪能するように、人形態となったその姿はバカンス風。帽子で柔らかな日光を避けつつ、手に取るのはパイナップルジュースだった。
 そのグラスから、ストローで一口。
 こくりと呑むと爽快な酸味と甘味が感じられる。
「美味ですね」
 一緒に頼んだカットフルーツも、時折つまみつつ。マンゴーの滑らかな甘さも堪能して寛いでいた。
 周囲を眺めれば、色の見本市のような花々が庭園に見えて。まるで常夏のような……初春の憩いの風景がそこにある。
 頑強な騎士であった戦時とは打って変わった空気だが──今の自身の名も赤ワインに因んでいるくらいには、元よりそういう気風のある性格なのだ。
「良い眺めです」
 そうして呟きつつ、ローゼス麗らかな時間を過ごしていった。

「いいところだねー」
 テラスにやってきた氷花は、愉しげにその眺めを見回す。
 綺麗に塗られた床や壁は、確かに南国のカフェのようで。鼻先を擽る果実の香りも、まるで一夏の休暇という気分を感じさせていた。
「せっかくだから、のんびりしたいな」
 エステルが年相応の明るい声音で言えば、隣り立つ玲奈もまた頷いて。
「こんな機会ですから。沢山食べていきましょうね」
 面倒見の良い笑みを浮かべて、エステルを席に連れて行く。
 氷花も一緒になって三人でテーブルにつくと、まずはお品書きを広げてメニュー選び。並ぶ写真に、エステルは蒼玉のような瞳を仄かに煌めかせた。
「わぁ、スイーツが沢山あるなぁ。どれから食べようか迷ってしまうよ」
「うん。どれも美味しそうだもんね」
 氷花もタルトにパフェにと、魅力的な品々に思わず視線が彷徨う。玲奈もまた上品な表情をやわくほころばせていた。
「トロピカルスイーツって珍しい形のものも多いのですね」
 思うほど、味わってみたいという気持ちも高まるから。玲奈は新鮮な果実の沢山のったパフェを頼むことにする。
「それじゃあ、私はマンゴーのプリンを」
「あっ、私もタルトに……それからブランマンジェも」
 と、氷花とエステルもそれぞれに決めて注文。品がやってくると、三人でわぁ、と笑顔を浮かべた。
 たっぷりの果実の乗ったパフェに、艷やかなマンゴーが美しいパフェ。鮮やかな色彩と香りを存分に残したプリンと、どれも逸品だ。
 早速頂きますをして実食すると──。
「ん……これは美味ですね」
 玲奈はパフェのパパイヤを一口食べて瞳を細める。濃密ながら爽風のような香りに、しっかりと熟れたことを示す深い甘み。グァバの酸味も、ドラゴンフルーツも風味も……どれもアイスやクリームと相性抜群だ。
「こっちも美味しいよ」
 氷花がはむりと含むマンゴープリンは、蕩ける甘さ。滑らかで濃いばかりでなく、刻んだ果実とピューレの層も織り込まれ、果汁も楽しめる。
 エステルのタルトもまた、つるりとした舌触りのマンゴーが美味。ほっくりとした生地と果実の瑞々しさが良く合っていた。
「ブランマンジェも、美味しいよ」
「良ければ皆でシェアしない?」
 氷花が言うと、二人は頷いてそれぞれに交換。ミックスジュースも皆で飲み、喉も潤して──三人は南国の甘みをたっぷり楽しんだ。

 陽光の下、席についた右院は暫し悩み中。
「色々あるなぁ……」
 南国の果実はどれも美味そうだけれど──中でもスターフルーツに目を留めた。
「デセールに一切れだけ乗ってたとかは……あったかも……味覚えてないな」
 呟きつつも、興味が惹かれるのでパフェを注文。
 飲み物に関しては店員に声をかける。
「ジュースのおすすめってありますか? なるべく酸っぱくないのがいいんですが」
 後半は小声になりつつも伝えると──でしたら、とマンゴーのジュースを勧められた。
 早速それも頼むと、すぐに品がやってくる。
 器を彩る彩りに感心して、折角だからと写真も撮りつつ……見ていると食べたくもなってきて。
 色気より食い気というように、年齢らしい無邪気さでクリームや果実を口に運ぶ。
「ん、美味しい」
 スターフルーツはしゃくっと小気味良い歯ごたえに、しつこくない甘みが特徴的。
 星型の見目も味も、どちらも楽しみつつ。甘いジュースも味わって──右院はゆっくりと食事を続けていった。

「何にしようかな……」
 ラグエルはお土産を選んでいる最中。
 カフェのメニューや果実はどれもお持ち帰り可能で、品揃えは多彩。弟に買っていくならどれがいいかなと、ディスプレイされた品々に逡巡していた。
 こんな時間が悩ましくも楽しいのは、弟の顔を想像するから。
(「最初はつっけんどんな表情をするだろうけれど──」)
 最後には文句を言いながらもちゃんと一緒に食べてくれると知っている。
 それにお土産話をすれば、それもまたしっかり聞いてくれるのだ。
 だから今から楽しみで仕方なくて。
「分けられるようにタルトと、それからプリンも一個ずつ。後は瓶のジュースもあれば完璧かな……?」
 皮を剥いたり切り分けたり、そんな作業も一緒にできるだろうかと、生の果実もいくつか選んで。
 日差しのように明るい上機嫌で、ラグエルはお土産を買って帰路についていった。

作者:崎田航輝 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年2月29日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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