快楽秘孔を突く格闘家と戦う女子たち

作者:塩田多弾砲

「……よーし、柔軟終了! 全員このあと、二人一組で乱取の練習! 付属校の柔道部と合気道部は、優先して大学の部員との組手を行うように」
「「「はい!」」」
「それと、当身ありの乱取の希望者は、こっちに来て防具つけて行うように! わたしも当身ありで行います」
 聖ラファエル女子大の部活『女子総合柔道部』。
 その部員である女子大生たちが、とある郊外のスポーツセンター、ないしはその敷地内にある武道館にて、練習していた。
「……恵子、ウリ女であなたもカラリパヤット頑張ってるんでしょうね。わたしも負けないわよ」
 市菊茜が、柔道着の帯を締め直しながら呟く。
「……そういや、なんか変なのに襲われて、ケルベロスに助けられたとか言ってたわね。なにかしら、変なのって」
 そんな事を考えつつ、打撃ありの乱取……組手の練習を。
「おーい、茜ー。私といっしょに組手やろーぜ」
 赤夏望が、防具付けて向き合う。
「あら、先越されちゃった。じゃあわたしは……組手のみで後輩たちとくんずほぐれつするとしましょう。くふっ」
 と、矢守しおりは付けかけた防具を外し、後輩の方へと向かう。
 それぞれ広がり、乱取を開始しようとしたその時。
 天井をぶち抜き、何かが落下し、立ち上がった。
 それは、『大柄な人間』らしき何か。
 しかし、立ち上がったそれは、身長3mある事を抜いても、人間のそれとは異なる雰囲気を漂わせていた。体には道着めいた長衣、頭部は、完全に覆った兜を被っている。まるで……大柄な『武人』。
「……道場破り? って、ちょっと!」
 それはいきなり、形意拳を思わせる構えをとり、茜と望に向き合った。
「おっ、他流試合か? いいぜ、まずはわたしがブッとばす!」
 打撃系の方が得意な望が、拳での打撃を。しかし『武人』はそれを受け止め、防具を掴むと……、
 力任せに『引きはがした』。
「え? ……あっ!」
 戸惑っている隙に、『武人』は望の身体の各所へ、指で突きを放す。
「って……なんだ!? あっ……あああっ!」
 突かれた望が、嬌声めいた声を出す。
「望! ……このおっ!」
 組み技の方が得意な茜は、『武人』に組み付き、長衣の袖と襟をつかみ、投げ飛ばそうとするが。
「あ……、いやあああっ!」
 力任せに倒され、道着ごと剥かれる。露になった胸元へと指の突きが放たれると……、
「!? ……あああっ!」
 望と同じく、茜もまた、脱力し力が抜け、へたり込んだ。
(「な、何、これ……? き、気持……いい……」)
 身体がひくひくして、力が入らない。
「二人から、離れなさい!」
 しおりが後ろから飛び蹴りを食らわせ、『武人』をぐらつかせる。
 が、ぐらついただけで、『武人』はダメージゼロ。
 代わりにしおりを掴み、彼女の上下の柔道着を破り取った『武人』は、
「あ、やめ……ああああっ!」
 しおりの露になった身体中に、指で突きを食らわせ、二人と同じ結果に。
「や、やだ……何これ……気持ち、いい……」
 三人を餌食にした『武人』は、
 周囲の、他の柔道部員たちへと顔を向け……、
 襲い掛かった!

「ええと、『姦淫全てを認めない』というビルシャナの事を覚えてますか?」
 セリカが言うビルシャナは、既に草薙・美珠(退魔巫女・e33570)により倒され解決している。
「ですが、今度は姦淫を起こすビルシャナ……ではなく、エインヘリアルが出現しました」
 ミッション系女子大、聖ラファエル女子大学の『女子総合柔道部』が練習場として使用している、スポーツセンター内の武道場。そこにエインヘリアルが出現し、女子柔道部員たちに襲い掛かったのだという。
『女子総合柔道部』。
 この部活は、当然ながら『柔道』を行う部活。
 しかし、行っているのは近年における標準的な……打撃技を無くした柔道だけでない。古流柔術で行われていた『当身技』という打撃技や対武器術、および合気道や、ロシア格闘技『サンボ』も組み込んだ、総合格闘技として柔道を極めようという部活。
 時々、空手部や合気道部、レスリング部など、他の格闘技の部活との交流も兼ね、異種格闘技対戦する事も行っている。
「そして、ここの柔道部員たちは、かなりの実力を有しています。ですが……一般人ですから、エインヘリアルと戦うのはまず無理です」
 ゆえに、ケルベロスがこれと戦い、倒さねばならない。
「で、このエインヘリアル……どうにも、女性を指で突く事で、女性に『快楽』を与えるようです」
 なので『インキュバス』と呼称するこのエインヘリアルだが、
「しかし、格闘技……人間のそれでいえば、中国拳法の形意拳に似た打撃系の戦闘術を習得しており、指で人体の経絡……いわゆる『ツボ』を突いて、ダメージを与えるようなのです」
 そして、そのダメージは……『快楽』。
 指で突かれると、快楽を覚える、もしくは快楽中枢を刺激し、より性感を上げる事ができるというのだ。
「どうもこのエインヘリアル、性犯罪者、またはそれに近しい罪人だったらしく、襲撃するのは女性のみ、男性を見かけたらすぐに逃げるようなのです」
 それゆえ、今回のこの件は、参加者は女性限定となる。
「基本的な作戦は、『インキュバス』と囮になる者が対戦し、その間に部員たちを逃がし、そして人気がなくなったら全員で応戦……という事になると思われます」
 しかし、要は『インキュバス』に囮として襲われ、そして部員たちを逃がしたら、性感が上がる攻撃のリスクとともに戦わねばならない。
 更に、部員の数も多い。『女子総合柔道部』の部員は全部で三十人。
 しかしこの日は、付属高校の柔道部および合気道部とも合同で練習している。彼女たちを合わせたら、全部で百人以上。
 更に、その中には初心者も結構いるため、『インキュバス』の攻撃を受けてしまう者も少なくは無いだろう。
 そしてさらに、段持ちであっても、エインヘリアルと相対すると恐怖ですくんで動けなくなる……という者もいれば、『自分が倒す』と自ら戦いを挑もうとする者もいる、という。つまりは、避難誘導は思った以上に手間がかかりそう、という事だ。
 だが、だからこそこのエインヘリアルを倒さなければならない。
「そういうわけで、この柔道女子の敵を、なんとかして倒してください。それ以前に、『インキュバス』は、アスガルドで凶悪犯罪を起こしていた罪人。これを放置するわけにはいかないです。皆さん、必ずこいつを倒してください」
 セリカは君たちへ、そう告げた。
 それを聞いた君たち、とくに格闘技を心得ていた君たちは、この女子の敵を倒さんと、気を新たにするのだった。


参加者
ミスラ・レンブラント(シャヘルの申し子・e03773)
ノーヴェ・プレナイト(レアエネミー・e07864)
シフカ・ヴェルランド(血濡れの白鳥・e11532)
獅子谷・銀子(眠れる銀獅子・e29902)
草薙・美珠(退魔巫女・e33570)
九尾・桐子(蒼炎の巫女・e33951)
鬼塚・さつき(地球人の光輪拳士・e46065)
クレア・ヴァルター(小銀鬼・e61591)

■リプレイ

●柔の道を一直線
「……よーし、柔軟終了! 全員このあと、二人一組で乱取の練習!」
 市菊茜の言葉に従い、部員たちは、ばらけて組手の稽古に。
 その中には、二人の新参者がいた。
「ええと、あなたたちが別の大学の……柔術部の、練習参加希望者ね?」
「はい、草薙・美珠(退魔巫女・e33570)です」
「九尾・桐子(蒼炎の巫女・e33951)と申します」
 二人へ、茜は満足げにうなずいた。
「お互いに、実り多き練習にしましょう」
「はい、よろしくお願いします」
 道場にて、互いに一礼した茜と美珠は、
 組手を始めた。
「じゃ、桐子ちゃん。私と組手やろーぜ!」
 そして桐子は、赤夏望と乱取りを。
 美珠と桐子は、袴付きの柔術着。茜と望は柔道着。
 本来柔術は、合気道のそれに近い袴の柔術着か、ブラジリアン柔術用の専用道着を着て、練習や試合に臨む。
 が、この部活では、入手しやすい柔道着で代用しているらしい。
「おりゃおりゃっ! はあっ!」
 望は打撃を、空手のそれに近い拳の突きやローキックをメインにして攻撃してくる。
 が、桐子は、望の打撃を捌き……、
「はっ!」
 自身も打撃を放ち、反撃に転じた。
 茜の方は、黒帯も有しているとの事。それゆえ、組手はかなりのもので、美珠は投げられそうになったが……、
「やりますね! でも、負けません!」
 逆に、払い腰を仕掛け、畳に叩き付ける。
「あら、あの二人すごいわね」
 と、遠くから彼女らを見た矢守しおりは、感心したようにつぶやいた。
「さて……と、あなたも参加者さん? 名前は……」
「……ノーヴェ・プレナイト(レアエネミー・e07864)よ」
「ノーヴェさん。体操服とブルマでは、さすがに練習にはならないから……これに着替えてきてね?」
 と、真新しい練習用柔道着を手渡された。
 人が多いのを利用し紛れ込み待機……と思っていたが、やはりゴマカしきれなかった様子。仕方がない、着てくるかと受け取ったその時。
 天井をぶち抜き……『武人』が、エインヘリアルが、道場内に現れた。

「来たわね!」
『インキュバス』が飛来した事を、衝撃と轟音とで悟ったのは、隣の部屋で待機していたケルベロス達。
 女子プロレスの選手が着ているような、レオタード状のコスチュームを着たミスラ・レンブラント(シャヘルの申し子・e03773)と獅子谷・銀子(眠れる銀獅子・e29902)が、道場の中に入り込んだ。
 それに続き、シフカ・ヴェルランド(血濡れの白鳥・e11532)、鬼塚・さつき(地球人の光輪拳士・e46065)、クレア・ヴァルター(小銀鬼・e61591)も、室内になだれ込む。
 内部は確かに、かなり広かった。
 そして、大柄な筋肉質の、武道家のような者が……道場の中心部に立ち、部員たちへと顔を向けている。
 その顔を覆うマスクは、まるで騎士の兜。着ているのは、空手着または柔道着のような道着。
 そいつに立ち向かうは、美珠と桐子、そしてノーヴェ。
 しかし、避難を促す美珠らの言葉を聞かず、
「道場破りは許さねーぜ! 私が相手だ!」
 望が、両拳を握りしめて身構え威嚇。
「あ、あたしも!」
「私だって!」
 他にも、威勢のいい、そして無謀な部員たち数名が、エインヘリアルへと向かっていた。

●YAWAではないかRA
 エインヘリアル『インキュバス』は、……腰を落とし、片手を前に、片手を腰の位置に下げ、身構えた。
 いわゆる『形意拳』に酷似した構え。
 そのまま、足を滑らせるように移動すると……まずは桐子へ指の刺突を叩きこむ。
「早いっ!? ……ふぁっ!」
 桐子は腕でガードするも、即座に跳ね飛ばされてしまった。
「このおっ!」
 追撃が来る前に、銀子のドロップキックが『インキュバス』の背中へと決まる。
「桐子ちゃん、大丈夫ですかっ!? ……今度は私が相手です!」
 美珠が構える。
 それを挑戦と受け止めたのか、『インキュバス』が連打を放つ。が、美珠はそれらを弾き、
「はーっ!」
 相手の勢いを利用し、掴み投げ飛ばした。
 すぐに転がり起き上がり、構える『インキュバス』。
「皆さん、ここは草薙流柔術で引き受けますから、誘導に従って避難してください!」
 美珠が叫ぶ。
 だが、
「いいや! 私も戦う!」
 望らは引きそうになかった。

 一般人を、戦いに巻き込むわけにはいかない。
 そして何より、彼女らの実力では『奴』にはかなわない。それを知らしめるためには……、
「……!」
 望の目前に、さつきの拳が突き出て……寸止めされた。
「な、何を……」
 別の部員の前には、シフカの抜き身の刀身が。
「……今のが、見えましたか?」
 シフカが、聞き分けの無い生徒に対する教師のように、言い聞かせる。
「あのデウスエクスは、『これくらい』なら目で追い、避ける事が出来ます。貴女達程度の実力では一撃も当たらないでしょうし、当たったところでグラビティでなければ倒せません」
「で、でも!」
 食い下がる望たちに、
「恥ずかしながら、私は今回集まった八名の中でも、最も未熟者です。ですが……貴女は私の拳に、反応すらできませんでしたよね」
 さつきの言葉に、黙ってしまう望。
「でも、戦いから逃げない気概は立派です。なので……その気概で、動けなくなった部員さんたちを助けては頂けないでしょうか?」
 しぶしぶとだが、さつきの提案に従う望たち。
 腰がぬけ動けない者は、クレアが抱えて運んでいた。彼女はビキニの水着姿で参戦している。
「大丈夫! あいつは私たちが倒す!」
 と、請け合うクレア。
 シフカとさつき、それにクレアの尽力で、部員たちはなんとか避難しつつあった。

●スッ飛ばす柔道部
 美珠ははねとばされ、桐子は蹴り飛ばされ、ミスラには指突が襲う。
 足払いされそうになり、それをなんとかかわすが……、
「……ぐっ!」
 胸部を突かれ、同時に……、
「え? あああああっ!」
 強烈な快感が、ミスラを襲った。両胸から母乳が噴き出し、股間部の布地に大きな染みが広がる。
 追撃しようとする『インキュバス』に、
「離れなさいっ!」
 銀子が後ろから掴みかかり、バックドロップを。
 畳にエインヘリアルの身体が叩き付けられる。『インキュバス』は、ダメージを受けた様子で立ち上がると、突進し、
「……ひっ!」
 無数の突きを以て、銀子を襲った。
「くっ! こ、このっ! ……え? あああっ!」
 身体の各所を、指で突かれる。その途端……体中の神経がいきなり『過敏』になった。
「くっ、まだ、大丈夫……あああっ!」
 だめだった。普通に動くだけで、その振動や衣擦れが、強烈な快感と化して銀子の身体を貫く。立っていられず畳に転がり……着ている服を自ら脱ぎ捨ててしまった。
(「ふ、服が……肌に触れているだけで……」)
 気が狂いそうになるほど、気持ちいい。それはミスラも同じで、彼女も自ら服を引きちぎり、裸になっていく。
「私達が相手です!」
「さあ、来なさいっ!」
 もし桐子と美珠がいなければ、『インキュバス』は銀子とミスラに襲い掛かった事だろう。
 その間に、ノーヴェが二人に駆け寄り、なんとか回復させようとするが、
「……負傷しているわけじゃ、ないのよね」
 どう対処したものか、やり方が分からない。サキュバスミストか、プレジャーリベレイションでもかけようかと思ったが、この状態で自分の快楽エネルギーを分け与えたら、かえって危険ではあるまいか。
 逡巡するノーヴェを横目に、桐子が二丁拳銃を抜いて引き金を引く。それをガードする『インキュバス』に、美珠は接近するも。
「くっ……ああっ! 」
 相手から、数発食らった。が、彼女も一方的にやられてはいない。カウンターで、
「はっ!」
『インキュバス』の鳩尾に、達人の一撃……拳を打ち込んだのだ。
「経絡を突く戦闘技術は、草薙流柔術にもあります!」
 美珠が放ったのは、中指第二関節を立てた、いわゆる『拳尖』。空手などに比べ急所を撃つのに適しており、その威力は絶大。エインヘリアルの動きに、明らかな鈍りが見えた。
「決めて、見せますっ!」
 そのまま背負い投げを。
 大柄な相手ゆえ、技は見事に決まった。エインヘリアルは強烈な勢いとともに、床へと叩き付けられた。
 このまま攻撃を続ければ……勝てる!
 だが……、
「はうっ!?」
 いきなりの強烈な快感。『インキュバス』の攻撃が、今になって効いてきたのを悟った美珠は、
「……ま、まだまだ……きゃあっ!」
 桐子に押し倒されてしまった。
「はあっ、姉さま……美珠姉さまっ……」
 彼女も既に、快楽秘孔により……発情してしまっていた。道着がはだけているが、すぐに自分から脱ぎ捨てる。
「……だ、だめ……気持ち、いい……」
 その理由を、美珠もすぐ理解した。ミスラと銀子同様に、着ている衣服の感触だけで絶頂しそうになる。すぐに美珠も服を脱ぎ捨てるが、
「ひゃあっ!」
 脱ぐだけで絶頂し、しょろろ……と、黄色い粗相を。
 脱いでも、外気を感じるだけで快感が。手足から力が抜けたところに、
「やっ、桐子さん!? あっ……そんなところ舐めないでくださいっ……あああっ!」
 桐子が、美珠の粗相したところ、下腹部に顔を埋めたのだ。
「……あとは、私が綺麗にしてあげますね、姉さま」
「や、だめ……あああっ!」
 桐子の舌の動きに、美珠の足が開き切り、腰が浮き、背中が弓なりに反りかえる。
「だめ、また、出る……出ちゃうううっ! ああああああっ!」
 小刻みに痙攣しつつ、美珠は再び……黄色い水をほとばしらせた。それは桐子の顔を直撃するも、
「姉さまの聖水が、また……んっ……」
 こく、こくっ……と、喉を鳴らしながら、彼女はそれを飲み干す。
「私でこんなに、乱れてくれてる。嬉しいです……」
 再び、桐子の愛撫が。敵が近くにいる、戦闘はまだ終わっていない。その事実は、二人からは完全に吹っ飛んでしまっていた。

 そして、その『敵』は。
 銀子とミスラ、ノーヴェに向かっていた。
「お、お尻……ああああああっ!」
 銀子のお尻へと、『インキュバス』は何度も抜き差しする。それと同時に、両腕にミスラとノーヴェを抱え、その胸や下腹部を愛撫し続けていた。
「や、やめ……ああんっ!」
「む、胸……あひいっ!」
 二人もまた、快楽秘孔で快感漬けに。やがて、銀子のお尻がぎゅっとすぼまり、十何度目の絶頂が。
「あー、あー……」
 派手にびくびくと痙攣する銀子の両の瞳からは、虹彩が消えていた。
 彼女の中から出た『インキュバス』は、次に……ミスラの前へ、自らを突き刺す。
「ああっ! あんっ! あんっ! ……抜いちゃダメです……中に……あああああっ!」
 ミスラもまた、快感により……銀子と同じ状態に。
「つ、次は……わたし? ……ああああああっ!」
 その予想を実現せんと、『インキュバス』は。
 ノーヴェに、二人以上の濃厚な責めを開始した。

●ギュッと帯をね!
「思ったより、時間がかかったわね」
「ああ。先に戻ったさつき、大丈夫だろうか……」
 シフカとクレアが、道場へと急ぎ戻る。
 部員たちの避難は、予想以上に時間を要した。武道を嗜んでいても、中には恐怖で動けなかったり、過呼吸に陥ったりするものも少なくなかった。それに二人は対処、さつきを先に向かわせていたのだが……、
 道場に戻ったら、そこには。
「や、やだ……こ、こんな……胸だけで……ああああああっ!」
 豊かな両胸をさらけだし、その谷間に『インキュバス』自身を挟みこんで奉仕している、さつきの姿があった。
 そして、それだけで絶頂し……さつきは果てる。
 他の、囮になった皆は。
 美珠と桐子、ミスラと銀子、ノーヴェ、彼女たちは皆、快感漬けにされ、戦うどころか立ち上がる事すらできなかった。
『インキュバス』は、彼女らに背を向け……クレアへと突進する。
 その動きは、戦闘のダメージゆえか、やや鈍い。
 が……クレアの不意を突ける程度には素早かった。彼女の胸を数発突くと、
「!? あぁぁっ!」
 彼女のビキニブラが、その衝撃で外れてしまった。よろけて体勢を崩したとたん、お尻の方にも突きが。
「ひゃっ! おぉおおぉおぉ……☆」
 お尻に食い込む、指の感触。それはクレアを悶えさせた。
 ビキニのパンツも脱がそうと、手を伸ばしたエインヘリアルは、
「……戦闘準備完了……そして、即座に終了」
 注意を向けていなかった、シフカの雷刃突の直撃を受け、一撃で果てていた。

 かくして、事後。
 ヒールやら後始末やらが行われ、状況は終了したが、
 スポーツセンター内、団体客用宿泊室大部屋にて。
「だ、だめ……さっきので、まだ……あひぃっ!」
「も……お尻……やぁ……あっ!」
 ミスラと銀子は、『助けてくれたお礼』と、部員たちに押し倒され、全員から愛撫を受けていた。そのまま、ツインディルドを装着した女子たちに、前後を抉られる。
「あらあら、まさか……噂は本当だったのね」
 シフカは事前に噂を聞いていた。『ラファエル女子大柔道部は、学内でも有名なレズ趣味百合女子たちのたまり場で、卒業したらそっちの嗜好を有するようになる』と。
 と、シフカへ、
「あ、あの……」
 望が近づいてきた。
「わ、私と……『寝技』の練習、しない?」
「ふふっ、いいわよ」
 照れる彼女へ、シフカは微笑んでみせた。

 別の場所では、
「へぇ、胸、敏感なんだ……」
「ねえ、もうここ、コリコリになってるけど……どうされるのが好き?」
 ノーヴェもまた、茜としおりの二人がかりで抑え込まれ、両胸の先端を口に含まれていた。
「こうやって舐められたい?(ぺろっ) それとも、吸われたい?(ちゅうっ」
「ひあっ! ……あふうっ!」
「噛まれたり(かりっ)、舌先で転がされるのもいいでしょ(コロコロっ」
「ひっ……ゃ、ぁ……イクの止まんなぃぃ……!」
 胸だけで絶頂。くったりした彼女に二人は、さらなる愛撫しつつ、下半身へ手を伸ばした。

 同じ頃、
「…………」
 赤面しつつ、クレアはさつきと帰路についていた。
「…………」
 二人とも、秘孔の効果がまだ続いており、身体が火照っている。
「な、なあ……先刻、無理やりされてたが……大丈夫か?」
 クレアの問いに、
「あ、ああ。戻った時、ノーヴェが襲われていて。奴は『助けたくば、胸で奉仕しろ』って、身振りで伝えてきたから、しかたなく、な……」
 答えるさつき。
 思い出したのか、気まずい空気がその場に流れる。
「「…………」」
 この身体の昂り、なんとかならないものかと、悩む二人であった。

 そして、美珠と桐子もまた、気まずさを感じつつ二人で帰路についていたが、
「はあっ、姉さま、姉さまぁ……」
「だ、だめっ……あ、あひっ……ふあっ!」
 快感の火照りに耐え切れず、近場のホテルにて『休憩』していた。
 美珠は、疼く身体を桐子に慰めてもらい、同時に桐子の身体を愛撫し返す。
 二人がホテルから出たのは、翌日の正午であった。

作者:塩田多弾砲 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年2月17日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 4
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