嫌悪の表情でパンツを見せて欲しい者たち

作者:塩田多弾砲

『……皆、パンツを見たいか!?』
 その薄汚れた、ダチョウまたはハゲワシのような鳥怪人は、
 とある廃寺……『豪徳寺』の本殿内にて、信者たちを前にそう熱弁していた。
『……嫌な顔をされつつ、女性らのパンツを見たい。見せろ、世の女性たちよ!』
 鳥の一声に、
『そうだそうだ、見せろ!』
『持てる力の限りを尽くし、パンツを見る!』
『それが我々の使命であり宿命! さあ見せろ!』
 十数名の男の信者たちが、それに同意していた。
『同志よ。我々は、「嫌がる表情を浮かべながら、パンツを見せる」事を求めておる。なぜか!?』
『『『それこそが、幽玄にして荘厳なる、美しきものであるから!』』』
『そうだ! 自分からほいほい見せるのでなく! あくまでも「嫌な顔」をしながら、自分の手で見せる! それが重要!』
『『『然り! 然り! 然り!』』』
『嫌な顔をしつつ、パンツを見せる女性……それこそが、至高なる美! 故に我ら、その美を追求せんとするものなり! 何も問題は無し! そうだろう?』
『『『然り! 然り! 然り!』』』
『故に、我らは求め実行するものなり! 世の女性たちの、それも美女および美少女たちより、「嫌な顔をされつつパンツを見せる」事の実行を! これに貴殿ら紳士諸君も、賛同するものか?』
『『『然り! 然り! 然り!』』』
『ならば実行せよ! これより聖戦を行う!』
 寺の本殿内で、邪かつ意味不明な主張がなされ、それに賛同する雄叫びが響き渡っていた。

「……あーっと、こないだ神社に参拝に来たカップルたちを嫉妬して、襲い掛かるっつービルシャナとその信者どもの事件があったッスよね。湯上・伊織(ゆがみちゃんは歪みない・e24969)さんたちが解決したやつッス」
 ダンテは、何とも言えない……という呆れとともに、照れを見せつつ赤面していた。
「で、今度の事件ッスが。女性のパンツ見たがる、変態なビルシャナが信者引き連れて現れたんで、そいつら何とかしてほしいッス」
 ビルシャナの主張、それは『パンツを見せろ』。
 それも、『嫌な顔をしつつ、自分からパンツを見せろ』というもの。
「……皆さん、今『何言ってんだコイツ』とか思われたんじゃあないッスか? 自分も予見した時、同じ事を考えたッス。『このビルシャナと信者、何考えてるんだ』って」
 なんでも『女性が嫌がる顔をしつつ、自分からスカートめくり(あるいはズボンを脱ぎ)、はいているパンツを見せるというシチュこそ、至高』だという。
「まあ、自分も女性のパンツ見たいってのは、男として気持ちはわからんでもないッスが……これはダメっス」
 なので、とっととこのビルシャナを退治せねばなるまい。
「こいつらがたむろしてる『豪徳寺』は、廃寺で回りに人気は無いス。だから人払いや周囲への配慮は要らないと思われるッスが……」
 一番の問題は、この信者たちへの説得だろう。
「ビルシャナ自体は、経文、浄罪の鐘、清めの光を用いるッス。んで、信者たちに関しては……」
 徹頭徹尾、共通しているのは、
『嫌な顔をされる』『女の子が、自分からパンツを見せる』『パンツさえ見せてくれればそれでOK』
 の三点。
 ちなみに、全員が男性。なおかつ、非モテタイプのみならず、モテそうな容姿の者も少なくない。
「……まあ、この無駄に確固たる主義主張を掲げてるとこから、こちらも尖った意見で、いつもの通り『インパクト』のある説得を行う必要があると思われるッスが……」
 例えば、『嫌がらない顔で見せてくれるおパンツの方がよい』『パンツでなく短パンやブルマこそ至高』『嫌がる顔より恥じらいの顔の方が良いだろ常考』的な、そういった方向性での説得も一つの手。
「あるいは、女性陣からの『見られる側からの意見』も戦わせるとよろしいんじゃあないかと思うッス。正直信者連中には、恋人や彼女はもちろん、女性の友人もいなさそうな感じでしたッス」
 まあ、何よりも……と、ダンテは締めくくる。
「こんなん、単なるセクハラッスよね。こういう頭痛々しい連中に一発ガツンと、皆さんから言ってやってほしいッス!」
 そう、男性ならば女性のパンツを見たいという願望が生じるのは致し方ないとしても、こいつらの行為は単なるセクハラ以外の何物でもない。
 かくして君たちは、こいつらに然るべき報いを受けさせるべく、行動に移るのであった。


参加者
赤堀・いちご(ないしょのお嬢様・e00103)
癒伽・ゆゆこ(湯治杜の人形巫女・e00730)
日柳・蒼眞(うにうにマスター・e00793)
白雪・まゆ(月のように太陽のように・e01987)
葛城・唯奈(銃弾と共に舞う・e02093)
湯上・伊織(ゆがみちゃんは歪みない・e24969)
草薙・美珠(退魔巫女・e33570)

■リプレイ

●俺はパンツが見たいぞ
『……ならば実行せよ! これより聖戦を行う!』
「はぁ? 何言ってるの? ばっかじゃない?」
 信者らの雄たけびが響き渡る直前。
 正論めいた言葉が、代わりに響き渡った。
『……ぬうっ! どこの曲者! 名を名乗れ!』
「葛城・唯奈(銃弾と共に舞う・e02093)という曲者よ」
「リフィルディード・ラクシュエル(刀乱剛呀・e25284)って曲者だよぉ」
 と、二人は自己紹介。
「同じく、日柳・蒼眞(うにうにマスター・e00793)って曲者だ」
 三人目は、呆れた感を隠しもしていない。
「……ったく、子供じゃああるまいし、パンツ見るだけで満足してどうする……」
 蒼眞のその言葉に、
『何を言う! 『パンツを見る』という行動と行為のスバらしさを理解できぬとは! これだから一般人はダメなのだ! そうだな諸君!』
 というビルシャナ。信者らは、
『そうだ!『普通』な者どもに、我らが思想を理解する事などできるわけがない!』
『こ、これだから理解力の足りぬ奴は』
『一般人が言いそうな事でござるデュフフ』
 と、偉そうにふんぞり返る。
「……な、なぜこんなに、偉そうなのでしょう……?」
 赤堀・いちご(ないしょのお嬢様・e00103)も、理解できぬと反応。
「……というか、理屈になってない気がしますですっ」
 癒伽・ゆゆこ(湯治杜の人形巫女・e00730)に、
「そうです。というか、嫌がりながら見せてほしいとか、それ以前に『よろこんで』パンツ見せる人なんていないと思うのです」
 白雪・まゆ(月のように太陽のように・e01987)も、それに同意。
『ふむ! 貴様ら、我々の高尚なる思想を理解できぬか! ならば説得してみろ! できるかな~?』
 と、自分から挑発に乗ってきてくれるビルシャナ。
「それじゃ、私が……」
 と、唯奈が進み出た。

●私はぱんつが観たいぞ
「あなた達に言いたいけど……『嫌な顔をして、パンツを見せろ』って事、起こると思うの?」
 正面から見据え、言い放つ唯奈。
「そんなことがあるのは、マンガやラノベの世界だけよ! ラッキースケベが起こること自体、フィクションの嘘! パンツ云々も然り!」
『…………』
「それに何より、『パンツ見せてくれる女子』! そんな女子も存在しない! つまり、あなたたちの言うような事は、絶対に起こらないわ! だから、目を覚まして! 現実をちゃんと見て、夢や幻想に逃げる事はやめなさい!」
『…………』
 沈黙。これは効いたか?
 などと思ったが、
『……はぁーっ? オッほっほっほぉ~』
 返ってきたのは、『マジぃ~? 常識あんのぉ~?』的な嘲笑。
『現実に無い? だから? かのライト兄弟の『飛行機』! エジソンの『電球』! グラハム・ベルの『電話』! それらも全て、現実を見ろと否定されていた! そして、その声に負けず努力し、現実と化した! 我らもそれに倣うものだ! 非現実の幻想を現実に変える! その情熱を持たぬ者に、現実を語る資格なし!』
『『『然り!然り!然り』』』
 パンツ見たいという欲望と、先人の発明家たちおよび発明品とを同列に並べての説得。
『その理屈はおかしい』『つーか一緒にすんな』と言いたい唯奈だったが、
「……ぐ、ぐぬぬ」
 なぜか『敗北感』を覚え、返答できなかった。
「ったく、どんな理由だか知らないけど、もし『パンツを見せて貰える状況』になったとして……『それ以上の事』をしたいとは思わないのか……?」
 蒼眞が、ぐぬぬってる唯奈を下がらせつつ言う。
「おっぱいを揉むとかそのまま犯すとか、見るだけよりも直接手を出した方が気持ち良い分だけ楽しいと思うぞ」
 そもそもお前ら……と、蒼眞は『素朴な疑問』を口にした。
「仮に、女の子に『嫌な顔をされながら』『パンツを見せられたと』して、その後はどうしたいんだ……? 見せられた『後』は、罵られたり、踏まれたりしたいのか、それともその光景をネタに自家発電に励むのか……?」
『聞きたいか! 聞かせてやろう!』
 今度は『よくぞ聞いてくれました』と、嬉々とする信者たち。
『罵り! 踏み! それらも良し! しかし基本は『なんだコイツ』的なイヤーな空気! その後で見せる『蔑み』! それを味わってこその『嫌顔パンツ見せ』!』
『その通り! 羞恥とともに見せた嫌悪と、その後の拒絶! それらは、見せてくれた対象たる我々を『意識した』事に他ならない!』
『半端で偽善な好意より、はるかに我々という存在を心に刻み込むというものだ!』
『無論、貴様の言う通り、自家発電のネタ追加もあるがな!』
 わっはっはと、語りまくる信者たち。
「……なんつーか、こう……」
 こいつらに関わった時点で、自分たちの負けだ。
 その考えを、蒼眞は払いきれなかった。
「あ、あのですね……」
 だが、今度はまゆが、
「さっきも言いましたが、嫌がりながら、自分からパンツ見せる人なんて、『いない』と思うのです」
 と、スカートの裾を摘まんで述べていた。

●僕はpantsが視たいぞ
「そうですっ。えとえと……そういうお願いは『嫌な顔』止まりで、その後見せてくれる、という事は、かなーり厳しいと思いますですっ」
 まゆに同意したゆゆこが、恥ずかしそうにしつつ袴の紐を弄り回す。
「そうですよね。そもそも、好きで見せる人だって、いないですし。無理やりさせるのは、脅迫で、犯罪ですよ!」
 いちごも同意を。
「ですよね、いちごさん。それにしても、こんなの見たいというのがわからないのです」
 と、まゆは自分のスカートをめくり上げようとしたが、
「……きゃっ!」
 バランスを崩し、倒れそうに。
「まゆちゃんっ!」
「まゆさんっ!」
 ゆゆこといちごが、倒れないようにしようとするも、
 がっしゃーんと、三人まとめて倒れてしまった。
「……きゃっ!」
 ゆゆこは、巫女服をはだけさせ、袴が脱げてぱんつ丸見えに。
「……ひゃっ!」
 まゆもまた、スカートが脱げてしまい、やはりぱんつ丸見え。
『『『おおっ!』』』
 ふたりのぱんつ丸見え状態に、信者らは身体を乗り出す。が、
「こ、こういうぱんつは見たくないし、うらやましくも、ないのですよね?」
 まゆの言葉に、信者らは、
『た、確かに『嫌がる顔で自分から』ではないが……』
『でも、これはこれで尊いでござるなデュフフ』
 などと、しっかり見ていた。
 だが、まゆは、
「……え?」
 身体を動かした拍子に、いちごの股間に手があたり、『違和感』をおぼえていた。
 そのいちごは、ゆゆこの露わになった胸をちゅっちゅと吸っている。
 そんな中、
「お、遅れましたっ」
 私服姿の草薙・美珠(退魔巫女・e33570)と、
「ごめーん、遅れたわっ」
 湯上・伊織(ゆがみちゃんは歪みない・e24969)が、その場に駆け付けていた。

●我はおぱんつがみたいぞ
「いい? 神様から聞いているわよね? 神様の言う通りに行きましょ?」
 伊織の言葉に、
「でも、その……ほ、本当に神様が言ってた作戦で……説得できるのでしょうか?」
 疑問を呈する美珠。
「大丈夫よ! さっきジュース飲みながら、打ち合わせしたでしょ? あの通りにやれば絶対にうまくいくから!」
「わ、わかりました! ……ううっ、は、恥ずかしいですが……」
 美珠は信者たちの前に進み出ると、
「わ、私の……見て、ください……」
 恥じらいながら……自分から、自らのミニスカートをめくり、自分の下着を見せた。
(「か、神様が言うには、このまま……何があっても手を離すな、との事でしたが……」)
 そんな美珠に、『うおおおーっ!』と、信者たち。
『嫌悪と違うが、これはこれで!』
『見せてる女子も中々でござるな! 清楚だが……あれはきっと乱れたらスゴイでござるよ!(力説)』
『が、眼福でござるデュフフ』
 信者たちが喜ぶ中、
「どうよ、この美珠ちゃん。いいでしょ? 私のだからあげないけど……」
 と、伊織が後ろに立つ。
(「ああ、もう堪忍して下さい……え?」)
「もっと恥ずかしいところは、見せてあげる♪」
 伊織は後ろから、美珠のパンツの両サイドに手をかけ、
「……パンツだけより、中身だって見たいでしょ?」
 するり……と、美珠から完全に、パンツを脱がしてしまった。
「きゃっ、きゃあっ!」
 隠そうとするが、
「だめよ。神様のお言葉、忘れないでね? 『何があっても絶対に、スカートから手を離すな』って」
「は、はいっ」
 その言葉に従い、自分の大事な場所を露出し、見せつける格好を持続する美珠。
 信者たちのみならず、
「わ……これは……」
 と、唯奈。それに、
「太腿も、お尻も……お肌、すべすべなのですっ」
「あそこ……薄め、ですね。お尻も、かたちいいです……」
 まゆにゆゆこと、ケルベロスの女性陣にも見られているのを知ると、さらに羞恥で顔が真っ赤に。
 いちごも視線を向け、蒼眞は脳内で、
(「超記憶ッ……! 脳内ファイルに『永久保存』せよッ! これは『最優先事項』也ッ!」)
 と、脳細胞を無駄にフル回転。
『こ、これは……実に、良いものでござる……』
『全くですデュフフ』
『……こ……こういういけない子には、お仕置きするのが普通では?』
 と、夢中になっていた信者連中は、また訳の分からん事を口走るが、
「はいはい、その前に……お前たちも下を見せろー」
 と、リフィルディードが立ちはだかる。が、
『い、いや。我々は……』
『あのいやらしい美少女へのお仕置きを……』
『そ、それより、邪魔するなら貴殿もパンツをデュフフ』
 などと返してくる信者たち。
「ふーん? 私も見せろって事~? 仕方ないな~」
 と、リフィルディードは自らも見せようとするも、
「……けど、私もパンツ『は』、見せる事が出来ないけど~」
 そう。彼女もまた、めくりあげたその場所には、
 最初から『はいていなかった』。
『『『おおおおおおーっ!』』』
「……あれ~? みんな前かがみ? 大きくなっちゃったかな? っていうか、パンツ見るだけで、済むのだろうかね?」
『ぐわわーっ!』と、のたうち回る信者たち。
(「こ、これも試練ですね! 死ぬほど恥ずかしいですが……が、我慢します……」)
 と、健気に耐える美珠だが、更なる試練が彼女を襲った。
「……えっ?」
 突如、強烈な尿意が襲い掛かって来たのだ。

●余もおパンツが見たいぞ
 ぶるぶると震える美珠の後ろから、
 伊織が手を、彼女のお腹と、下腹部とに伸ばしてきた。
「え? ……ああっ!」
「ふふっ、もっと見せてあげる。ほら、ここ……見られただけで、もうこんなに……」
 伊織の指先が蠢き、
「ああああっ!」
 美珠のあの場所から、水音が。
『おおおおーっ!』
 ぶるぶると震える美珠を、食い入るように見る信者たち、ついでにビルシャナ。
「ほら、お腹もさすさすしたら……」
「だ、だめっ! 伊織さん……だめっ、今触られたら……」
 美珠の言葉に、
「へえ。美珠ちゃん、見られて感じて濡れちゃっただけでなく……おもらしもしちゃうんだ。やーらしー♪」
 隣で、同じポーズを取っているリフィルディード。彼女の指摘に、羞恥が更に増す。
(「ふふっ、さっきのジュースに入れた利尿剤。効き目凄いですよ、神様♪」)
 と、ゲスい事を思い出しつつ、伊織は、
「じゃ、出しちゃお? ほら……我慢してると、体に毒よ?」
 花びらの上の、敏感な花芽をきゅっと摘まみ上げ、
 お腹をくいくいっと、押し込む。と……、
「ひゃああっ! だ、だめっ! 出ちゃう……出ちゃいます……ああああっ!」
 はかない努力とともに……美珠は快感で絶頂。そして、
「み、見ないで! 見ないで下さ……ああああああっ!」
 弛緩し、決壊した堤防から、黄色い水流が噴き出し流れ出るのを……その場の全員が目撃。
『よ、良きものを見たっ……! もう思い残すこと無しッ!』
 感激しているビルシャナに、
「じゃあとっとと逝け」
「逝ってくださいです」
 蒼眞のゾディアックソードと、まゆのドラゴニックハンマーの一撃で、
 ビルシャナは天国を見て、地獄へ落とされた。

●みんなパンツが見たいぞ
 こうして、事態は解決……。
 するわけもなく、
「えへへー、私をめちゃくちゃにしていいからね?」
 現場の廃寺『豪徳寺』の本殿の奥。
 そこに、信者らを自分から誘ったリフィルディードは、乱交に勤しんでいた。
「あんっ! も、もっと……私の、お腹の奥へ……あああっ!」
 リフィルディードは、数人に貪られ、同時に貪っていく。
 元信者が放ったものに濡れる彼女。その様子を、
「姿が見えないと思ったら……何してるの……って、ちょっと!」
 陰に隠れ見ていた唯奈。が、信者数人に見つかり、リフィルディードの前に連れて来られる。
「ありゃ、見られちゃった? ついでだから、一緒に楽しんじゃいましょ? 蒼眞さんも良いわよね?」
「問題無い。というか……こんなチャンスめったにないだろうからな」
 と、元信者に混じり、リフィルディードと交わっていたのは、蒼眞。
「な、なぜ……んむうっ!」
 それ以上、言葉が続かなかった。元信者らに押し倒され、服を脱がされ、
(その際『嫌がってる顔でパンツを見られ』)
 唯奈もまた、リフィルディード同様にめちゃくちゃにされていた。

 廃寺から離れた場所、混浴の銭湯では。
「あ、あの……これは……その……」
 他に客がいない中。いちごがその裸身を、ゆゆことまゆの前に晒していた。
 いちごの股間に疑問を覚えたまゆが、その事を追求し、逃がさなかったのだ。
「……お、おへその下……びっくり、です」と、ゆゆこ。
 まゆも、
「い、いえ、まだわかりません。ほんとに『いちごくん』なのか……」
 確かめんと、それを手にしてさすったり、こすったりしてみたら、
「……ひゃあっ」
「あ、す、すみません……」
 不意にいちごから、胸にキスされてしまった。
「さ、さっき……わたしのおむねにも、キス……してました、よね……」
 ゆゆこもまた、羞恥に身を焼かれる。
「……つい、目の前にあると……吸っちゃうんです……あ、あのっ」
 この、『下』の事は、どうか秘密に。いちごからそう言われ、
「は、はいっ」
「も、もちろんですっ」
 どきどきしつつ、
「「……あっ」」
 いちごから、再び胸を触られ吸われ、そこに奇妙に甘美な感情を覚える二人だった。

「伊織さん、酷いじゃないですか……」
「あははっ、ごめんなさい。でも、無事に解決できてよかったじゃない」
「で、でもですね! 人前で、あんなことを……」
「まあまあ。お詫びに、今夜の食事は奢るから。いいレストランがあるホテル知ってるのよ」
「……もう、しょうがないですね」
 美珠は、その時知らなかった。
 その後で、ホテルの一室に連れ込まれ。またも羞恥の一夜を過ごす事になる事に。
 更に、そのホテルのベッドメイク担当者が、二人が止まった後の部屋にて。シーツクリーニングに難儀する事も、この時には知る由もない。

作者:塩田多弾砲 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年2月15日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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