虹色の甘彩

作者:崎田航輝

 冬風に甘い香りが交じり、笑顔が溢れていく。
 季節は一層深まり、触れる空気は冷たいものの──甘いものを食べれば幸せな心持ちになる。そんな愉しげな人々が行き交う賑やかな通りがあった。
 それは国際色豊かなスイーツ店が並ぶ一角。
 ある店ではアメリカ風の本格的なアップルパイが人気で、人が列を成し。ある店ではフルーツソースたっぷりのジェラートやズコットなど、イタリアの美味が揃う。
 フランスの甘味を供する店では、カラメルが香ばしいクレームブリュレやマカロンが人気。他にもベルギーのワッフルに、オーストリアのザッハトルテや、勿論和菓子まで。
 そこはまるで世界をスイーツ旅行しているかのような景色。人々も食べ歩きに写真にと、味と彩りの豊かなひとときを愉しんでいた。
 と、そんな賑わいの中に──ふと空から舞い降りるものがある。
 それは謎の胞子。
 道の脇を飾る花壇の、葉牡丹の花に取り付いたかと思うと、いつしか一体化して蠢き出していた。
 鮮やかにすぎる巨花となったそれは、道に這い出し殺戮の本能に吼える。
 人々は驚愕しながら逃げようと走るが、既に遅く。異形となった葉牡丹は、捕らえた人間の命を喰らいつくしていった。

「スイーツには、生まれた国によって特色があるみたいですね」
 皆さんはどんなスイーツが好きですか、と。
 イマジネイター・リコレクション(レプリカントのヘリオライダー・en0255)はケルベロスへそんな言葉をかけていた。
 何でも、とある通りでは色々な国を代表するスイーツを食べられる一角があるらしく、平素から賑わっているという。
「ただ、そこで攻性植物が発生することが予知されたのです」
 現場は大阪市内。
 爆殖核爆砕戦より続く流れが、未だ絶えていないということだろう。
 放置しておけば人命が危機に晒される。それを防ぐために迅速な対処が必要だろうと言った。
「戦場となるのは道の中心です」
 人通りの多い場所ではあるが……今回は警察や消防が避難を行ってくれる。こちらが到着する頃には人々は逃げ終わっていることだろう。
「皆さんは到着後、道へ這い出てくる敵を迎え討ってください」
 それによって周囲の被害も抑えられるはずですから、とイマジネイターは続ける。
「無事勝利できた暁には、皆さんもスイーツ巡りをしてみては如何でしょうか」
 店が軒を連ねていて、味も彩りも豊かなスイーツが並んでいる。お土産に食べ歩きにと、楽しめるでしょうと言った。
「そんな憩いのためにも是非、撃破を成功させて来てくださいね」


参加者
フラッタリー・フラッタラー(絶対平常フラフラさん・e00172)
ミント・ハーバルガーデン(眠れる薔薇姫・e05471)
ジェミ・ニア(星喰・e23256)
葛城・かごめ(幸せの理由・e26055)
プラン・クラリス(愛玩の紫水晶・e28432)
長篠・ゴロベエ(パッチワークライフ・e34485)
刈安・透希(透音を歌う黒金・e44595)
オルティア・レオガルデ(遠方の風・e85433)

■リプレイ

●迎撃
 色彩豊かな店々から漂うのは、甘い香りの残滓。
 既に人々は居ないけれど、その道には楽しい雰囲気までもが残っているようだ。
 故にこそ、這い出る狂花が目につくから──降り立ったフラッタリー・フラッタラー(絶対平常フラフラさん・e00172)はおっとりと小首を傾げていた。
「胞子が来ていたのは事実のようですねぇー」
 柔い声音で、思い起こすのは巨大浮遊植物のこと。
「大元は退治しましたが何故でしょうー?」
「胞子も含め、まだ爆殖核爆砕戦の影響が残っているということなのかもしれませんね」
 星月色を刷いた銀糸の髪を靡かせながら、ジェミ・ニア(星喰・e23256)は空を仰いでいる。今も高空に在るかも知れない、胞子を探してみるかのように。
 葛城・かごめ(幸せの理由・e26055)もそっと頷いた。
「大阪城にも、未だ複数の勢力が集結していますからね……」
 敵は多く、難攻不落だろう。
 それでも、とかごめは黒玉の瞳で真っ直ぐに見据えて。
「私達だって着実に敵戦力を削っていますから──いつまでも好きにはさせません。さしあたり今はアップルパ……いえ、あの攻性植物です」
 食い気を隠せないながらに……声音に意志を込めた。
 そうだな、と。
 刈安・透希(透音を歌う黒金・e44595)も小さく肯き、一歩歩み出る。
「まずは目の前のコイツらを片付けるとしよう」
 今は守るべきものがここにあるから。
 静かに息を吸うと、凛然とした瞳で。冬風を旋律で彩るように、鮮やかに歌声を響かせていた。
『──』
 悠久の奇蹟を詠う詩は、コントラルトの音域。勇壮に、そして美しく花の心を蝕む。
 その衝撃に狂花達──三体の葉牡丹は敵意を向けてきた。
 が、フラッタリーは怯みもしない。
「この種は大きいほど見応えがありますがー、これ程迄になると過ぎたる物ですわねぇー」
 両手を広げて寸評しながら大きさを把握すると、次の瞬間には、前頭葉の地獄を活性化させる。
「では道の中に居られる内にー、動きを抑えてしまいましょうー」
 刹那、サークレットが展開。
 金色瞳を開眼させて貌に狂笑を浮かべると、額に隠した弾痕から地獄を迸らせて。蝶之掌の封を解いて巨腕を顕現させていた。
「冴Eタ光nI、眩nデ放心sEヨ」
 同時、突き出した掌より巨大光弾を発射。敵陣を閃光の中に囚え込む。
 ジェミはそこへ指を踊らせ、宙に蛇の文様を描いていた。
 それは蛇の刻印。具現された『Stamp snake』が虚空を奔り花の一体を地に咬み留める。
 他の二体が体勢を直そうと蠢く、が。
 その背後に立って包囲を完成させながら、手を伸ばすのがミント・ハーバルガーデン(眠れる薔薇姫・e05471)。
「させませんよ」
 深海色の髪をさらりと揺らし、生み出した光を眩く輝かせると──。
「この光弾を、受けてみなさい!」
 瞬間、青薔薇色に燦めく粒子を踊らせて、敵陣の動きを封じ込める。
「今です、さらに追撃を」
「……ん、私が出る」
 と、ミントの傍を駆け抜けるのがオルティア・レオガルデ(遠方の風・e85433)。
 烈風の速度で敵を射程に収めながら、焦らず、怜悧に。槍を水平に投擲すると穂先を宙で分離させ、三叉の衝撃で敵陣を貫いた。
 戦慄きながらも一体が花吹雪を返してきたが──かごめが霊力を広げて前衛を治療。直後には、長篠・ゴロベエ(パッチワークライフ・e34485)が反撃に出ている。
 敵の攻撃を受けてみて、盾役として傷も不調も重なる厳しい戦いになることは容易に想像出来た。
 だが、なればこそ。
「望むところだ。スイーツ前の準備運動、それはそれで全力を出すだけだからな」
 瞬間、エネルギーを圧縮し、空間が撓む程の超重力場を創生していた。
「これが自宅警備術で作り出したブラックホール的な何かだ。蝕め、バニシングイーター……ッ!」
 槌の形に練り上げたそれは『消失喰らい』。叩き込む一撃で、生命の深奥を傷つける。
 後方の二体が攻撃を狙おうとしてきても──。
「おいたは、ダメだよ」
 蠱惑的に語りかけるように。艶美な声音でプラン・クラリス(愛玩の紫水晶・e28432)が振動刀の鞘へ指を這わせていた。
「高速抜刀術をお披露目するよ」
 そのまま柄を握り締めると、繰り出すのは『劫火纏う瞬閃の刃』。
 斬って燃やせばもう生えて来ないかな、と。
 悪戯に言ってみせながら抜刀すると、空気との摩擦で刃を紅く染め上げて。鋭利な熱波を伴った剣閃で敵を薙いだ。
 灼熱に狂花が嘶きを上げれば、その隙にミントは残霊を喚び出している。
「行きますよ」
 語りかけると、応じた残霊が槍の連撃を仕掛けていく。
 ミントはそこへ銃弾の雨を重ねて『華空』。名の如く大輪の衝撃を与え、花の一体を散り散りに消滅させた。

●決着
 花弁が揺らめき、蔓が殺意に流動する。
 狂花は二体へと減じても、敵意を収めず反撃の機を窺っていた。
 プランはそんな敵の姿をみてふと呟いている。
「元は葉牡丹だったっけ……ハボたんって言うと萌えキャラっぽいね」
「……可愛い花、だとは思うから」
 人を襲いさえしなければ、眺めていたかったとも思えるものなのに、と。オルティアは少しだけ目を伏せている。
 けれど同時に、紛れもなく斃さねばならない敵だとも判っているから。
「ごめん……! 迅速に、終わらせて……スイーツに行く……!」
 譲れぬ心で蹄を踏み鳴らし、宙へ跳び上がると優美に脚を振るって蹴りを見舞う。
 プランも魔力弾を手元に収束させていた。
「そうだね。早くお仕事を終わらせてスイーツを楽しみたいから」
「ええ。私も、スイーツは好きですから。しっかりと危険は排除しましょう」
 ミントも言ってみせながら、靴の茨で風を掻くように跳躍。そのまま宙で回転しながら脚へ業炎を宿らせる。
「その身体を、焼き払ってあげますよ!」
 瞬間、直下への蹴撃で狂花へ灼熱を齎した。
 そこへプランも腕を突き出して──。
「イイ夢みせてあげるね」
 弾を投擲。濃色の魔力で敵を包み、深い夢で蝕み朦朧とさせてゆく。
 それでも花は荒れ狂うよう、蔓を縦横に振るってくる、が。
「諸々全部邪魔だッ!」
 ゴロベエは躰に巻き付くその全てを叫びと気合で吹き飛ばし、腕に魔力を揺蕩わせた。
「俺の可能性が今ここにある……多分な」
 その一撃を喰らうと良い、と。放つ打突で一体を後退させる。
 そこへ追い縋るのがフラッタリーだ。
「凍Eテ枯レヨ、尽ク──」
 獰猛に奔る姿は獣の如く。妖しく揺れる躰は幽鬼の如く。
 獄炎が滾る黒檀の腕は、八寒を宿す凶器。
 手刀をゆらりと掲げると、そこに焔を凝集して。
 ──さあ葉牡丹を生け花に、物言えぬ草花の叫びを作ろうか。
「悶エノ声ハ、割レテ剥gAルゝ千々ノ欠片」
 一閃、振るう斬撃で花を砕き、茎を裂き、命を霧散させた。
 残る一体は退かず蔓を振り回す。けれどそれもゴロベエが防げば、ジェミがすぐに腕をのばしていた。
「すぐに、治しますから」
 言葉と同時、その身に絡まる茨のオーラが明滅して輝き始める。
 宙へと奔り、傷へと巻き付くその煌めきは、光で触れるように優しい心地を与えて苦痛を拭い去ってゆく。
「あと少しです」
「お任せを」
 と、応えて空間に濃密な揺らぎを形作るのはかごめ。
 円状に広がったそのワイルドスペースより、自己の残霊を召喚。影に降ろし分身を作り出していた。
 『残霊降臨』──二人となったかごめが魔力を共鳴させ合えば、治癒効率は劇的に向上。瞬く間にゴロベエを癒やしきった。
「これで大丈夫です。そのまま攻撃を続けて下さい」
 ゴロベエが肯き反撃に移れば、皆も攻勢へ。
 敵も連撃を狙っていた、が。
「人の命を喰らうことはさせない……絶対に」
 透希がすらりと抜き放つ刀で一閃。荒々しくも、孤月を描く斬閃で艷やかに──根元を深々と切り裂く。
 傾いだ巨花へミントもパイルを発射。雷光の如き直下への衝撃で花弁の一端を削いだ。
 狂花はそれでも藻掻くよう、花粉を散らす。だが透希が流麗に翻ると、そのステップで花風を吹かせて皆を治癒。
 その頃にはプランが刃を構えていた。
「綺麗な花だけど刈りとっちゃうね」
 一閃、鮮烈な斬撃が花弁の全てを斬り飛ばす。
 緑の塊となった植物へ、フラッタリーは手先から伸ばす煉獄の刃を燦めかせた。
「侵食サrEシ其ノ命nI、滅bIヲ以テ終焉wO告ゲ真セウ」
 繰り出す太刀風、『柔肌ヲ撫ゼヨInitium pereat』の一撃は熾烈な斬力で茎を両断する。
 散りゆく敵へ、ゴロベエは手を合わせて「いただきます」と一礼。
 重力場を纏わせた拳に降魔の力を込め、植物を砕きながらその魂を喰らっていった。

●彩りの甘味達
 笑顔が行き交い、楽しげな声が満ちる。
 戦いの痕を癒やすことで、商店街には平和が戻っていた。壊れた建物もなく、店々はどこも営業を再開して甘い香りを漂わせている。
「どこも無事で良かったな」
 呟くゴロベエはおすすめのスイーツをスマホで検索。人気だというクレームブリュレを求めにフランスの甘味の店へ赴いていた。
 そうして注文すると、カラメルの香ばしいその一品を受け取って。
「いただきます」
 言って一口、蕩ける甘さを堪能するのだった。

 フラッタリーは和菓子探し。
 和の趣深い、木造りの建物の店で品々を眺めつつ。
「花や草を模したものが良いですわねぇー」
 頬に手を当てつつ、美しい造形の生菓子や干菓子を一つ一つ見つめて。
 その内に花弁型が優美な落雁と、花束のように鮮やかな練り物を購入。同居人用のお茶請けにと、そのお土産を手に帰路についていった。

 美味から美味へ、プランは店々を巡って食べ歩き。
 外はさっくり、中はふんわりのフランスのカヌレ。チョコにコーヒーの風味が加わったアメリカのブラウニー。
 道行く先で見つけた絶品を味わって。
「折角だし、イマジネイターにも買っておこうかな」
 帰ったらお裾分けしよう、と。
 思いつくと一層散策も進む。
 それからバームクーヘンにブッシュドノエルと、美味しそうなものを次々買って、後で選んでもらおうと楽しみに歩いていった。

「わぁ、こんな通りがあるんですね」
 ジェミはくるりと踊るように見回して、声音に花を咲かす。虹を描くような色味豊かな店構えの数々に、見るだけで楽しい気分だった。
「流石、食い倒れの街大阪!」
「どこも人気なようですね」
 ミントも視線を巡らせ、わいわいと賑やかな景色を眺めつつ。早速スイーツ巡りを始めようと歩み出している。
「どの店に寄りましょうか」
「私は……あっ、あれは」
 と、同道するかごめが目を留めたのはアメリカの甘味の店。
 カラフルなひさしの付いた、明るい店で──漂うのはシナモンのいい香りだ。
「アップルパイ……気になっていたんです」
 かごめは元より無類の甘いもの好きだけれど、特にそれは大好物。ここに来た時から気になっていたから、すぐに買うと決める。
 ミントとジェミも頷き合って、皆でアップルパイを購入。焼き立てを早速頂いた。
 すると生地がさくりとほどけ、厚めの果実が程よい歯ごたえで。香ばしさと果汁の甘味が良く合う。
「美味しい……!」
「ええ、本当に」
 ミントもそれには同意して──食べ終えると次の店へ。
 そこはミントが興味を惹かれていたフランスの店。色とりどりのマカロンを、皆で買って味わってみた。
「どれも味が違うんですね」
 ピンクはクリームと苺のピューレが挟まっていて、橙はチョコとオレンジピール。はむりと食べつつミントは感心の声音だ。
 ジェミも口に運んで笑顔。
「美味しいですね……!」
 家が喫茶店であるジェミにとっては、スイーツを堪能するのは勉強の一つ。だからこうして美味を味わえるのは学びにもなるし、純粋に楽しくもあった。
 そうして次に訪れたのはオーストリアの店だ。
 並ぶ品々はジェミにとって家族の味であり故郷の味でもある。
 どこか慣れ親しんだ心持ちで席に着くと、まずはザッハトルテを注文して実食。チョコレートのフォンダンと、生地のしっとり感が相まって。
「うん、安定の美味しさです……!」
 頷きつつ、次に頼んだのはアプフェルシュトュルーデル。薄い生地の層をさくりと噛むと、煮詰めた林檎が柔らかく芳醇な甘味だった。
「さっくりとろーりで、酸味も爽やかで……これも美味です!」
 お土産に買っていったら、きっと喜んでもらえる、と。決めたジェミは早速包んで貰いお持ち帰り。
 ミントとかごめも折角だからとお土産に買って、満足の心持ちで帰還していった。

 右から左から、甘い香りが漂ってくる。
 それに誘われながら、透希はふらりと散策。
「どこも、美味しそうだけど……」
 少々悩ましげに呟きつつ、見回していると──ふと視線を惹かれて足を止めた。
「ぁ、チョコがけのワッフル……美味しそう……」
 見つめる先は、ベルギーの甘味が楽しめるお店。生地の香ばしさとカカオの芳香に導かれるように、透希は早速一つ購入した。
 あむりと食べると、外が少しだけかりっとして中はほわほわ。濃いめのチョコが芳醇で飽きが来ない。
「ん、美味しい。……みんな用にもいくつか買って帰ろう」
 言いつつ透希はノーマルタイプの他、抹茶味にストロベリー、たっぷりのクリームが付いたものを注文。色々と選べるようにお土産を見繕った。
 それからは再び食べ歩き。
 スペインのアーモンドケーキや、ホイップが濃厚なスウェーデンのプリンセストルタ等、幾つも味わって。戦時は凛々しかった表情を、今は仄かに和らげながら──ゆっくりと通りを歩んでいった。

「こんなにも、いろいろな種類、が……」
 道に並ぶ店の彩りに、きょろきょろ。
 オルティアは期待感とそわそわを綯い交ぜに歩み始めていた。
「どれも気になるし、迷う……けど」
 悩みつつも、しかし足を止めない。それは地球での経験を経て学習したからだ。
「迷ったら、とりあえず買う、味わう……!」
 お腹の空き具合、財布の中身。それは後で考えたらいいのだ、と。
 早速購入したのはアップルパイ。口に運ぶとほろりと生地が砕け、その仄かな塩気と林檎の甘味が抜群で。
「美味しい……! 人が並ぶなら間違いないと、思ったけど……本当に、大当たりです!」
 甘い吐息を零しつつ、次はイタリアのお店へ。
「こっちは、ジェラート……知ってる」
 それはクリームとたっぷりのストロベリーソースが甘酸っぱくて美味。更に──。
「ズコット……知らない、美味しい……?」
 メニューを見つめつつ、確かめるしかないと注文。
 しっとりとしたスポンジのドームの中の、カスタードとクリーム、そしてフルーツで出来た層が贅沢な甘味を楽しませてくれた。
 そうしてお腹をさすりつつ店を出ると。
「あんこの甘味に、呼ばれてる気がする」
 だから和菓子も、いかなきゃ、と。
 それが使命なのだと、オルティアは休む暇なく。更なる期待を胸に歩いていった。

作者:崎田航輝 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年2月3日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 4/キャラが大事にされていた 3
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