●都内某所
「俺は常々思うんだ! 半脱ぎこそ至高である、と! だって、そうだろ!? 何故、脱ぐ必要がある! どうして、想像の余地を奪うんだ! 俺達の未来を! 俺達の希望を! 何故、絶望に突き落とそうとする! どうせ、全部見えたところで、その先に待っているのは、絶望! かさ増しした残念おっぱいに、たるんだ尻! 絶対に、そう! 間違いない! 何故なら、俺がそうだったからさ」
ビルシャナが廃墟と化した施設に信者達を集め、自らの教義を語っていた。
どうやら、ビルシャナは過去にショックを受けるような事があったらしく、半脱ぎこそ至高であるという考えを抱いているようだ。
そんな気持ちを察したのか、信者達も大号泣ッ!
みんな似たような経験をしているのか、溢れ出した涙を止める事が出来なくなっていた。
●セリカからの依頼
「秋芳・結乃(栗色ハナミズキ・e01357)さんが危惧していた通り、ビルシャナ大菩薩から飛び去った光の影響で、悟りを開きビルシャナになってしまう人間が出ているようです」
セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)が、教室ほどの大きさがある部屋にケルベロス達を集め、今回の依頼を説明し始めた。
ビルシャナが確認されたのは、廃墟と化した施設。
どうやらビルシャナは信者達を洗脳し、半脱ぎ状態のまま生活をさせているようだ。
ただし、服を脱ぐ事は、御法度!
例え、何があっても、半脱ぎでなければイケないようである。
「今回の目的は、悟りを開いてビルシャナ化した人間とその配下と戦って、ビルシャナ化した人間を撃破する事です。ただし、ビルシャナ化した人間は、周囲の人間に自分の考えを布教して、信者を増やしています。ビルシャナ化している人間の言葉には強い説得力がある為、放っておくと一般人は信者になってしまうため、注意をしておきましょう。ここでビルシャナ化した人間の主張を覆すようなインパクトのある主張を行えば、周囲の人間が信者になる事を防ぐことができるかもしれません。ビルシャナの信者となった人間は、ビルシャナが撃破されるまでの間、ビルシャナのサーヴァントのような扱いとなり、戦闘に参加します。ビルシャナさえ倒せば、元に戻るので、救出は可能ですが、信者が多くなれば、それだけ戦闘で不利になるでしょう」
セリカがケルベロス達に対して、今回の資料を配っていく。
信者達は半脱ぎ状態で無くなれば、そのぶん洗脳が解けやすくなるようである。
そういった意味で、説得する事は、難しくないだろう。
「また信者達を説得する事さえ出来れば、ビルシャナの戦力を大幅に削る事が出来るでしょう。とにかく、ビルシャナを倒せば問題が無いので、皆さんよろしくお願いします」
そう言ってセリカがケルベロス達に対して、ビルシャナの退治を依頼するのであった。
参加者 | |
---|---|
赤堀・いちご(ないしょのお嬢様・e00103) |
秋芳・結乃(栗色ハナミズキ・e01357) |
笹ヶ根・鐐(白壁の護熊・e10049) |
翔羽・水咲(産土水に愛されしもの・e50602) |
●廃墟と化した施設
「また随分と中途半端な場所を、拠点にしたモノですね」
翔羽・水咲(産土水に愛されしもの・e50602)は仲間達と共に、ビルシャナが拠点にしている施設の前にやってきた。
この施設は元々犯罪者の社会復帰を支援するため建てられたモノだが、住民の反対にあって計画が白紙になってしまい、しばらくそのままになっていたようだ。
それでも、何かに利用しようとしていたようだが、そのたび住民達の猛反対に遭い、結局使われる事なく廃墟と化してしまったようである。
噂では、住民達も途中から意地になり、『反対する事こそ正義』であるという考えに至り、何から何まで難癖をつけていたらしい。
「まあ、教義自体も中途半端な感じだし……。それでも、エロティックさは認めるけどね」
笹ヶ根・鐐(白壁の護熊・e10049)が、気まずい様子で答えを返した。
ビルシャナの教義を全否定する気はないものの、あまりにも教義がフワフワしているせいで、何とも微妙な気持ちになった。
おそらく、信者達の気持ちも、フワフワ。
信者によって基準が異なっており、考えを統一していない可能性が高かった。
「確かに、半脱ぎって……何処までなんでしょうね?」
赤堀・いちご(ないしょのお嬢様・e00103)が、不思議そうに首を傾げた。
事前に配られた資料を見る限り、ビルシャナ自身も、中途半端で、ブレブレな考えを持っているため、その基準は気分次第である可能性が高かった。
そのため、何を突っ込んでいいのか分からず、目には見えない迷宮に迷い込んだような錯覚に陥った。
「きっと、その答えが、この中にあるはず……!」
そう言って秋芳・結乃(栗色ハナミズキ・e01357)が御屋敷で着用しているメイド服姿で、仲間達と共に施設内に足を踏み入れた。
●廃墟と化した施設内
廃墟と化してから、しばらく経っている事もあり、施設内はほんのりとカビ臭く、空気が埃っぽくなっていた。
だが、奥に進むにつれて、次第に空気が澄んでいき、掃除も行き届いている様子であった。
もしかすると、部外者が入ってこないようにするための人払い的な意味合いがあるのかも知れない。
「やはり、半脱ぎはイイ! 最高だ! 半脱ぎこそ至高! 半脱ぎこそ、正義だ!」
室内にはビルシャナがおり、半脱ぎ状態の信者達を眺め、満足気な表情を浮かべていた。
まわりにいた信者達も半脱ぎ状態の自分に興奮しながら、同じような恰好をしている信者達の姿を眺め、今にも達しそうな勢いで、気持ちを昂らせているようだ。
「本当に君達は半脱ぎで満足できるのか? 本音を言えば、違うだろう?」
そんな中、鐐が真剣な表情を浮かべ、ビルシャナ達の前に立った。
その途端、信者達がビクッと体を震わせ、気まずい様子で視線を逸らした。
おそらく、本音を言えば、完全に満足している訳では無いのだろう。
もどかしい気持ちのまま、発散した気持ちになってはいるものの、出来れば、その先……。
一歩前へ、の精神で、裸が見たいような感じであった。
「何が勘違いをしているようだが、俺達はこれで満足だ!」
そんな空気を察したビルシャナが、ムッとした様子で大袈裟にフンと鼻を鳴らした。
その事ですべてを察した信者達が、気まずい様子で自分の本心をゴクンと勢いよく飲み込んだ。
「一体、何を恐れているんだ! 底上げした胸が嫌だ? たるんだ尻が嫌だ。そんな事を言って、現実から目を背けて何になる? それに、その理論だと一生相手と向き合わん事になるぞ? まさか、何の努力もせず、そこまで完璧な相手が、この世にいると思っているのか?」
鐐が呆れた様子で、深い溜息を漏らした。
それだけ、相手にこだわりを持っており、理想と幻想を抱いていたのかも知れないが、それに見合うだけの努力をビルシャナ達がしているようには思えなかった。
そんな状態で理想の相手が現れたとしても、両思いになる確率はゼロに等しかった。
それでも、ビルシャナ達が相手に求める理想は高く、妥協を許さなかった。
「好きな人に、自分のすべてを見てもらう事は、とても素敵な事だよ」
その事に気づいた結乃が諭すようにして、ビルシャナ達に語り掛けた。
「半脱ぎの何が悪い! 半脱ぎで悪いか!」
しかし、ビルシャナが考えを改める事はなく、逆ギレした様子で、烈火の如く怒り狂った。
その勢いに飲み込まれ、信者達が無言になった。
本音を言えば、半脱ぎでは満足する事が出来ないものの、それを口にする事が出来ない程、ビルシャナを恐れているようだった。
ただし、それは洗脳されているためであり、その影響でビルシャナがとても恐ろしいモノに見えているためのようである。
「え、えっと、半脱ぎにも魅力はあると思いますけど、……。た、大切な人には、全部見てもらいたい……っていう気持ちが沸いちゃいますから……。絶対に……正しいとは言え……ないと……思いますが……」
その言葉にビクッと驚き、水咲がいちごの服をぎゅっと掴んだ。
「……何が言いたい!」
ビルシャナがギラギラとした目で、ケルベロス達を睨みつけた。
信者達の気持ちは複雑であったが、ビルシャナを恐れているせいか、何も言えない様子であった。
「そこまで、半脱ぎがいいというなら、ちゃんと途中で止めてくださいね?」
その視線に気づいたいちごが、ドキドキとした様子で、水咲と結乃の服を脱がせていった。
「ん……んん……!」
その間、水咲は緊張した様子で体を強張らせ、小刻みに震えていた。
「あの……何と言うか……ごめんなさい……」
そんな空気を察したいちごが、水咲のブラジャーを外しつつ、その先端をつまんでこね回した。
「んあっ!」
その拍子に水咲がビクッと体を震わせ、信者達の纏わりつく視線を、シャワーの如く全身に浴びた。
「……」
その間も、ビルシャナはガン見したまま、何も言わない。
本来であれば、ここで『ストォォォォォォォォォォォォップ!』と叫ぶべきだが、何も言わず鼻息を荒くさせていた。
男性信者達に至っては、反り立ったモノを慰め、女性信者達がそれを眺めて、ハアハアと息を荒くさせていた。
「さて……。信者さん達は、どのくらいまで耐えられるかな-?」
そんな空気を察した結乃が、含みのある笑みを浮かべた。
だが、信者達は、既に限界。
反り立ったモノをシゴきつつ、顔を真っ赤にしていた。
「本当に……ごめんなさい、です」
いちごもドキドキしながら、結乃のショーツに指を滑り込ませ、ぬちゃぬちゃと卑猥な音を響かせた。
「あ、あの……そこは……その……下着では……」
結乃がトロンとした表情を浮かべ、恥ずかしさと、嬉しさが入り混じったような表情を浮かべ、甘く切ない声を響かせた。
そうしているうちに、水咲の中にもイケない気持ちが芽生え、いちごに甘えるようにして声を上げた。
「……と言うか、そろそろストップしてくれませんか? もうカチョーシャと靴下しか残っていませんし、半脱ぎとは言えない状態になっているんですが……」
そう言って、いちごが気まずい様子で、ビルシャナ達の顔を見た。
●ビルシャナ
「んあ、マジか!? いや、えーっと……これはだな。深い訳があって、だな。何と言うか、ほら……アレだ。半脱ぎの定義は、全部脱いでいないという事であって……。つ、つまり、まだ全裸じゃないから、半脱ぎって事で……。……その……まあ……大丈夫な訳で……」
ビルシャナが、しどろもどろになりながら、激しく目を泳がせた。
それとは対照的に、信者達はふたりの裸体をガン見しており、教義等どうでも良くなっていた。
「言い訳するのは止めて下さい。もう何も聞きたくありません!」
水咲が全裸に近い格好で、嫌悪感をあらわにしながら、ビルシャナにバスタービームを撃ち込んだ。
「ちょ、ちょっと待て! 話せばわかる! もう少し時間をくれれば、納得のいく理由を考……いや、説明するから……その……時間をくれ! 10分……いや、5分でいいから……!」
ビルシャナが涙目になりつつ、言い訳を並べていった。
「鳥に見せるのは、かなーりもったいないけど、『メイドの土産』に、もって逝くといいよ?」
結乃も全裸に近い恰好のまま、six sense snipe(シックスセンススナイプ)を仕掛け、ビルシャナの股間を撃ち抜いた。
「うぎゃあああああああああああ! 俺は、ただ……ううっ……」
ビルシャナが色々な意味で危機感を覚え、内股になって崩れ落ちた。
その脳裏に過るのは、補正下着姿の熟女が、みるみるうちに醜くなっていく姿……。
それがトラウマとなって脳裏にこびりつき、ビルシャナの心を蝕んでいた。
「なんというか、よっぽど辛い体験したんだな……もういい、休め」
鐐が色々と察した様子で、纏え一時の安らぎを(クラド インパーマネント リポーズ)を発動させ、ビルシャナを夢の世界に誘った。
「何だか、眠気が……」
ビルシャナが幸せそうな表情を浮かべ、深い眠りの世界に旅立った。
「これで終わりにしましょう」
次の瞬間、いちごがレゾナンスグリードを仕掛け、ブラックスライムを捕食モードに変形させ、ビルシャナを丸呑みさせた。
「しっかり脱がせてもらったら、次がわたし達の番……」
その事を確認した後、結乃がアイコンタクトを送り、いちごに御奉仕し始めた。
「何だか私も身体がポカポカしてきました。だから、気持ちいいの、お返しを……」
その気持ちに応えるようにして、いちごが興奮した様子で、ふたりの身体を撫で回した。
「んあ……んんんっ!」
その途端、水咲がイケナイ気持ちになり、信者達の視線を全身に浴びながら、ビクンビクンと身体を震わせた。
「まあ、見ながらかけるくらいなら、許してあげてもいいよ」
そんな空気を察した結乃が、男性信者に視線を送った。
その言葉が引き金となって、男性信者達が自らのモノをシゴき、大量のミルクをふたりの身体にぶち撒けるのであった。
作者:ゆうきつかさ |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2020年1月23日
難度:普通
参加:4人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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