汚してこそ価値がある!

作者:ゆうきつかさ

●都内某所
「俺は常々思うんだ。綺麗なモノや、純粋なモノは、汚してこそ価値がある、と! だから、お前達のために、とびっきり上等な女達を用意した! お前達が普段、金を払って相手をしてもらっているビッチとは大違いの身も心も純粋な女共だ! それじゃ、まずはメシだ! その後、お楽しみと行こうじゃねえか!」
 ビルシャナが廃墟と化したホテルに男性信者達を集め、ゲスな笑みを浮かべて自らの教義を語っていた。
 傍にあるベッドにはビルシャナによって誘拐された女性達が眠らされていた。
 そんな女性達を眺めながら、男性信者達が精力のつくモノを食べるのであった。

●セリカからの依頼
「機理原・真理(フォートレスガール・e08508)さんが危惧していた通り、ビルシャナ大菩薩から飛び去った光の影響で、悟りを開きビルシャナになってしまう人間が出ているようです」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)が、教室ほどの大きさがある部屋にケルベロス達を集め、今回の依頼を説明し始めた。
 ビルシャナが拠点にしているのは、廃墟と化したホテル。
 ここで如何わしい事をしようとしているらしく、色々な意味でヤル気満々になっているようだ。
「今回の目的は、悟りを開いてビルシャナ化した人間とその配下と戦って、ビルシャナ化した人間を撃破する事です。ただし、ビルシャナ化した人間は、周囲の人間に自分の考えを布教して、信者を増やしています。ビルシャナ化している人間の言葉には強い説得力がある為、放っておくと一般人は信者になってしまうため、注意をしておきましょう。ここでビルシャナ化した人間の主張を覆すようなインパクトのある主張を行えば、周囲の人間が信者になる事を防ぐことができるかもしれません。ビルシャナの信者となった人間は、ビルシャナが撃破されるまでの間、ビルシャナのサーヴァントのような扱いとなり、戦闘に参加します。ビルシャナさえ倒せば、元に戻るので、救出は可能ですが、信者が多くなれば、それだけ戦闘で不利になるでしょう」
 セリカがケルベロス達に対して、今回の資料を配っていく。
 男性信者達が襲っていいのは、綺麗なモノや、純粋なモノであるため、それ以外の女性を相手にする事は、教義に反するようである。
 そういった意味でも、説得するのは難しくないだろう。
「また信者達を説得する事さえ出来れば、ビルシャナの戦力を大幅に削る事が出来るでしょう。とにかく、ビルシャナを倒せば問題が無いので、皆さんよろしくお願いします」
 そう言ってセリカがケルベロス達に対して、ビルシャナの退治を依頼するのであった。


参加者
機理原・真理(フォートレスガール・e08508)
盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466)
マルレーネ・ユングフラオ(純真無表情・e26685)
ディ・ロック(オウガの光輪拳士・e66977)

■リプレイ

●廃墟と化したホテルの前
「どうやら、ここのようですね」
 ディ・ロック(オウガの光輪拳士・e66977)は仲間達と共に、ビルジャナが拠点にしているホテルにやってきた。
 ホテルは既に廃墟と化しており、不良達の溜まり場になっていた。
 そのため、禍々しい気配が寄っており、それが壁の如くケルベロス達の前に立ち塞がっているような錯覚を覚えた。
 おそらく、ビルシャナはこの場所を溜まり場にしていた不良達を洗脳し、自分の配下にしているのだろう。
 この時点でキッパリと断言する事は出来ないが、その可能性が非常に高そうである。
「こういうの性癖って言うのでしょうか。……ビルシャナ絡みでなければ放っておきたい位ですが、女の人も捕まってるですし、そうはいかないですよね……」
 機理原・真理(フォートレスガール・e08508)が複雑な気持ちになりながら、白いワンピース姿で廃墟と化したホテルに足を踏み入れた。
 ホテルの中はカビのニオイが充満しており、息をするだけでも咳き込んでしまうほど空気が汚れていた。
「でも、ふわり……信者さんの言うこと、ちょっと分かるのー! ふわりも最初はなんにも知らなかったし、ふわりに教えてくれた人は、すごく幸せそうだったのー♪」
 そんな中、盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466)が能天気な笑みを浮かべ、階段を元気よく上っていった。
 ビルシャナ達がいる部屋はホテルの最上階にあり、営業している当時はVIPだけが泊まる事を許された場所だった。
「サキュバスデリバリーです。サキュバス印の精力剤はいかがでしょう、料理より効果は絶大ですよ」
 次の瞬間、マルレーネ・ユングフラオ(純真無表情・e26685)が真理と同じ白いワンピース姿で、勢いよく扉を開けるのであった。

●ホテル内VIPルーム
「なんだ、お前達は……! 精力剤? 精力剤があるのか?」
 その途端、ビルシャナが驚いた様子で目を丸くさせたが、『精力剤』と言う言葉に反応し、興奮した様子で鼻息を荒くさせた。
 まわりにいた男性信者達も、下半身を丸出しにしたまま、興奮気味に両目をギラつかせた。
 その後ろにあるベッドには、女性達が両腕を縛られ、服を着たまま寝かされていたものの、まだ何もされていないようだった。
「もし良かったら、このドリンクもあげるですよ。他の人から貰った奴ですが、なんか男の人用って聞いたのです」
 真理が純情可憐な乙女を装いつつ、ビルシャナの身体に寄り添い、精力ドリンクを手渡した。
 それは下剤入りであったものの、ビルシャナは躊躇う事なくグイッと一気に飲み干した。
「ぐぬ、ぐぬぬぬぬ、来たぞ! 来た、来たァ!」
 次の瞬間、ビルシャナのモノが力こぶを作る勢いで、ピンと跳ね上がるようにして反り立った。
「よぉし、俺達も飲むぞ!」
 それを目の当たりにした男性信者達が、次々と精力ドリンクを二人から受け取り、同じようにゴクゴクと飲み干した。
「……随分、簡単に騙されたのですね?」
 真理がニヤッと意地悪な笑みを浮かべ、ビルシャナ達の顔色を窺った。
「何の話だ? きちんと効果があったじゃないか?」
 ビルシャナが不思議そうに首を傾げ、反り立ったモノを強調するようにして胸を張った。
「や、やべぇ! このままだと……爆発する!」
 そんな中、男性信者達が間の抜けた声を上げ、尻を押さえるようにしながら、次々と部屋を出ていった。
「おや、サキュバスの力は一般人には強すぎたわね」
 マルレーネが男性信者達の背中を見つめ、含みのある笑みを浮かべた。
「テメェ……、薬を盛りやがったな!」
 ビルシャナがようやく状況を理解し、恨めしそうに拳を震わせた。
 その場には、男性信者達が数名ほど残っており、下剤よりも精力剤の方が効いている感じであった。
「人は見かけによらない。本気で純粋な女性を汚したいのなら、据え膳じゃなくて自分で探してきなさいよ。本気なら、ね」
 マルレーネがゴミを見るような目で、ビルシャナを見下した。
「ば、馬鹿にしやがって!」
 ビルシャナが括約筋を大活躍させながら、怒り狂った様子で吠えた。
 まわりにいた男性信者達も、便意を精力に変換する事で、何とか大惨事を免れた。
「純粋な子が好きなようですけど、見た目に騙されるようでは話になりませんね。それに……私、結構色々知ってるのですよ……」
 その間に、真理がマルレーネと抱き合い、首筋からゆっくりと舌を這わせ、濃厚な口づけをかわした後、互いに求め合うようにして、舌を絡ませた。
「ならば、俺は……プライドを捨てる!」
 ビルシャナが覚悟を決めた様子で、箱の中から取り出したのは、大人用の紙おむつであった。
 本来であれば、別の使い方をするはずだったソレは、ビルシャナの我儘ボディにピッタリとフィットし、まるで身体の一部のようになっていた。
 しかも、股間の部分が丸出しになっており、それが不気味にビクビクと脈打っていた。
「もう……これで何も怖いモノはない」
 ビルシャナが覚悟を決めた漢の目で、ケルベロス達の前に陣取った。
 そこに一片の迷いもなく、すべてを解き放つ覚悟があった。
 まわりにいた男性信者達も、同じように紙おむつを装着し、デキる漢の目になっていた。
「なんだかとっても楽しそうなのー! でもでも、女の人は寝ちゃってるみたいだから、先にふわりにこっそり教えて欲しいのー♪」
 そんな中、ふわりがニコッと笑い、ビルシャナ達の前に立った。
「ならば、教えてやろう! 俺達の精力が何よりも勝る事を!」
 ビルシャナが反り立ったモノを揺らしながら、男性信者達を引き連れ、ふわりに迫っていった。
「凄くビクビクしているの♪」
 ふわりがビルシャナのモノを咥え、勢いよくカプッと歯を立てた。
「うくっ!」
 その途端、ビルシャナがビクビクと身体を震わせ、大量のミルクを口の中に放出した。
「いっぱい出たの♪」
 ふわりが上機嫌な様子で、ビルシャナのミルクをゴクンと飲み込んだ。
「ちょっと待て! まさか、お前も経験者か!?」
 その事に気づいたビルシャナが、警戒心をあらわにした。
「たまには経験者を相手にするのもイイと思うのー。何にも知らない子に教えてあげるのも気持ち良いけどー、色んな事を知ってるふわりなら、皆に凄いことしてあげられるのー……♪」
 すぐさま、ふわりがビルシャナを押し倒し、反り立ったモノを飲み込む勢いで馬乗りになった。
「い、いや、俺は……」
 ビルシャナが必死に抵抗しようとしたものの、ふわりがきつく締め上げているため、文句が言えなくなっていた。
「お、俺達もいいよな」
 まわりにいた男性信者達も興奮した様子で、反り立ったモノを押しつけた。
 それに応えるようにして、ふわりが男性信者達のモノをじゅぶじゅぶじゅぽっと音を立て、根元まで咥え込み、大量のミルクを搾り取った。
 しかし、男性信者達は精力剤を飲んでいる影響で、いくらイッても反り立ったままだった。
 そのため、代わる代わる相手にしているものの、男性信者達のモノは反り立ったままで、ミルクの量が減る事もなかった。
「お口だけじゃなく、お尻もいいの」
 ふわりが男性信者のモノを咥え込んだまま、甘えるようにして尻を突き出した。
「さて……、そろそろ、コイツらの相手もするか」
 そう言ってビルシャナが男性信者と入れ替わるようにして立ち上がり、ベッドで眠っていた女性達に迫っていった。
「今の拙者は美しき愛を守る城壁、この愛を汚したければ拙者の屍を乗り越えていけ」
 それに気づいたディが女性達を守るようにして、仁王立ちでビルシャナの前に立ち塞がるのであった。

●ビルシャナ
「屍を越えていけ……か。ククッ、確かに、踏み台として俺を楽しませてくれそうだな」
 ビルシャナが邪悪な笑みを浮かべ、超ド級のビームを放ってきた。
「……危ない!」
 それに気づいたディが、女性達を守るようにして陣取り、ビルシャナのビームをモロに食らって、グッと唇を噛み締めた。
 全身に激しい痛みが駆け巡ったものの、我慢する事が出来ない痛みではない。
 むしろ、『この程度なのか』と拍子抜けするレベル。
 ならば、何度喰らったところで、耐えられない痛みではない。
「ば、馬鹿なっ! 俺の攻撃を喰らって、立っている……だと!?」
 ビルシャナが信じられない様子で、クチバシを震わせた。
 その攻撃はビルシャナにとって、全力全開の一撃ッ!
 通常であれば、ビームが当たった相手は、消し炭さえも残らない程の威力を誇る……はずだった。
 だが、ディは、健在。
 ビームを受けた部分が軽く火傷を負った程度のダメージしか受けていなかった。
「そんなに興奮すると、大変な事になるわよ」
 マルレーネが真理と口づけをかわしながら、空になった瓶をチラつかせた。
「ふ、ふざけるなァァァァァァァアア!」
 その途端、ビルシャナが烈火の如く怒り狂い、再びビームを放とうとした。
 それと同時に、下腹部に違和感を覚え、ビルシャナがきゅっと尻に力を込めた。
「さっきまでの威勢は、どうしたのですか?」
 それに気づいた真理が、ライドキャリバーのプライド・ワンと連携を取りつつ、ビルシャナに攻撃を仕掛けていった。
 それに合わせて、プライド・ワンがビルシャナに迫り、デットヒートドライブを仕掛けた。
「や、やめろおおおおおおおおおお!」
 ビルシャナが腹筋に力を入れ、激しく悲鳴を上げたものの、既に真理は懐の中。
「まさか、自分が汚れるとは夢にも思っていなかったようですね」
 次の瞬間、真理が破鎧衝を叩き込み、ビルシャナを二つに意味で……終わらせた。
「はあはあ……酷い目に遭った」
 そんな中、先程までトイレに籠っていた男性信者達が、ゲッソリとした表情を浮かべて次々と帰還。
 みんな、激しい戦いを繰り広げた戦士の如く、身も心も疲れ果てていた。
「それじゃ、みんなで続きをするのー♪」
 そんな男性信者達を元気づける勢いで、ふわりがイケない世界に彼らを誘うのであった。

作者:ゆうきつかさ 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年1月17日
難度:普通
参加:4人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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