ハグは最高の挨拶！

■リプレイ

●繁華街の裏路地
「この冬の最中……、全裸でハグねぇ……」
　秦野・清嗣（白金之翼・e41590）は複雑な気持ちになりながら、仲間達と共にビルシャナが確認された繁華街の裏路地に向かっていた。
　ビルシャナは信者達を前にして、ハグこそ最高の挨拶であると訴え、全裸でハグをする事によって、より素晴らしいモノになると訴えているようだ。
　そのため、ビルシャナ達は全裸で、この辺りを徘徊しているらしく、あちこちで悲鳴が上がっていた。
　しかし、今の季節は……冬ッ！
　厚着をしても、寒さが身に染みるほどの状況で全裸になる事は、罰ゲーム以外の何物でもなかった。
　それでも、信者達は洗脳状態に陥っているせいで、ビルシャナの言葉に逆らう事が出来ないようだ。
「ハグはまぁ、フリーハグとかあるらしいし……それだけならまぁ、まだいいけど……全裸でやったら、それはもう完全な変質者では？　まあ、これもビルシャナの変な影響力なんだろうなぁ。ふつー、思っても実際にやろうとは思わないし……」
　レフィーナ・ロックウィル（押して駄目なら破壊しちゃえ・e84701）が、気まずい様子で汗を流した。
　おそらく、信者達はビルシャナによって洗脳されているため、寒さも感じていないのだろう。
　それ故に、羞恥心も消し飛んでおり、何の躊躇いも無く、全裸でハグしている可能性が高かった。
「ふわりもハグが大好きなの！　一緒にぎゅってしてー、あったかい気持ちになれるのがいいのー♪」
　そんな中、盟神探湯・ふわり（悪夢に彷徨う愛色の・e19466）が満面の笑みを浮かべて、エアハグ。
　愛情いっぱいで何かを抱きしめているような感じになっていたため、そこに誰かがいるような錯覚を覚えるような幸せほんわかハグだった。
「それに、女の子と好きなだけハグできるだろ？　……良い仕事じゃねえか、ククク」
　そう言って柄倉・清春（大菩薩峠・e85251）が悪い笑みを浮かべながら、ビルシャナ達を探して裏路地を進んでいくのであった。

●流離の露出狂
「そこまでー！」
　レフィーナ達がビルシャナ達を見つけたのは、それからすぐの事だった。
　ビルシャナ達は老若男女関係なく全裸で会った事もあり、肌色要素が大部分を占めていた。
　そのため、歩く猥褻物陳列罪と化しており、目撃者の大半が悲鳴を上げて逃げ出すほどだった。
「なんだ、お前は！　俺達の邪魔をしたいのか！」
　その途端、ビルシャナが警戒した様子で、ケルベロス達を睨みつけた。
「おいおい、此処は日本だぞ～。全裸の時点で速攻逮捕されるし、動画とか撒かれたら、人生詰んじゃうぞ～」
　清嗣が残念なナマモノを見る感じで、ビルシャナ達に対して、間延び気味に語り掛けた。
「裸で悪いか！　俺達は、この姿に誇りを持っている！」
　ビルシャナがイラッとした様子で、男性信者達と一斉にポーズを決めた。
　それに何の意味があるのか分からないが、裸である事をまったく恥じておらず、堂々と胸を張っていた。
「ハグしたいなら、まずは私にどうぞー？」
　レフィーナがニコッと笑い、元気良く両手を広げた。
「なんだ、仲間か。だったら、遠慮なく」
　その言葉にホッとしたのか、ビルシャナがレフィーナに抱き着いた。
　他の信者達もキチンと順番に並んで、レフィーナにハグをした。
「さっ、オレともハグしよーぜ可愛い子ちゃんたち！」
　清春もノリと勢いで服を脱ぎ捨て、女性信者とハグをした。
　その途端、女性信者の胸がモロに当たったため、清春が反射的に腰を引いた。
　だが、女性信者達が躊躇いもなく、次々とハグしてきたため、まんざらでもない気持ちになった。
　平らな胸から、大きな胸まで、分け隔てなくハグしていき、清春が犯罪ギリギリの笑みを浮かべた。
　おそらく、それは通報レベル。
　あまりにもイイ思いをしたせいか、理性の留め金が行方不明。
「……と言うか、この状況ってマズくない？　絶対に襲おうと考える人がいるよねぇ？　場合によっては力づくで相手に……って事もあり得るし、最悪……死ぬかもよ？」
　そんな空気を察した清嗣が、警告混じりに呟いた。
「クククッ！　俺達が何故、単独ではなく、集団で行動しているのか分かるか？　それは……そう言った事態に備えるためだ！　そして、万が一の事を考えて、身体も鍛えてある！」
　ビルシャナがキリリとした表情を浮かべ、全身の筋肉を隆起させた。
　それは見せるための筋肉ではなく、戦うための筋肉。
　そこに無駄はなく、思わず見とれてしまうほどの美しさ。
　まわりにいた信者達も、それなりに鍛えているのか、よく見れば身体に無駄な肉がついていなかった。
「でもでもー、お洋服を脱いでハグしてたら、きっと色んな所が当たっちゃって恥ずかしくなっちゃうのー？」
　その間に、ふわりが洋服を脱ぎ捨て、傍にいた男性信者に抱き着いた。
　それと同時に、男性信者のモノがピコンと反り立ち、ふわりの腹部をノックした。
「あー……、やっぱりね～。本当はこれがしたかったんでしょ」
　レフィーナが何やら察した様子で、傍にいた男性信者に抱き着いた。
　その途端、ぬるっと反り立ったモノがナカに入ってきたものの、レフィーナは気にせずキュッと締め上げた。
　これには、まわりにいた信者達も、生唾ゴックン。
　洗脳によって抑制されていた欲望が、ムクムクと起き上がった。
「あ、他の人も後ろからだったら、ハグしていいよ」
　その事に気づいたレフィーナが、尻肉を掴んで男性信者の興味を引いた。
　それがキッカケとなって、男性信者達の理性が吹っ飛び、興奮した様子で鼻息を荒くさせながら、レフィーナの後ろに並んでいった。
　ビルシャナもドサクサに紛れ、しれっと最後尾に陣取り、ヤル気満々。
「みんな正直なの♪　いっぱいご奉仕してあげるの♪」
　その横で、ふわりも仔猫のように甘えながら、擦りつけるようにして身体を密着させ、男性信者の中に眠っていたケモノを呼び覚ました。
　その拍子に男性信者の反り立ったモノがナカに入ってしまったものの、それをハグするようにして、きゅっと締めつけた。
「つーか、お前ら、みんなギンギンじゃねえか！　だったら、最初から全裸でハグなんてしないで、恋人探せよ……」
　清春が女性信者をハグしたまま、呆れた様子で男性信者達に説教をし始めた。
　そう言いつつも、清春はギンギン。
　女性信者の太股にハグ（？）され、危険な状態に陥っていた。
「でも、みんなあいさつが上手なの♪　だから、もっと一杯あいさつして、ふわりの事を知って欲しいのー♪」
　その間も、ふわりが男性信者に跨り、濃厚な口づけをかわしつつ、ゆっくりと腰を動かし、大量のミルクを搾り取っていた。
　そのため、男性信者はミルク製造マシーンの如く、大量のミルクを放出していた。
「凄く……濃いのが出たね」
　そんな中、レフィーナが大量のミルクを顔面に浴び、平坦な胸から違うミルクが放出させた。
「いっぱい出たのに、まだ元気いっぱいなのー。もしかしてぇ、もっと凄いあいさつ、して欲しいのー？　だったら、とっておきの事をしてあげるの♪」
　それに興奮したふわりが男性信者に跨ったまま、繋がった部分を見せると、大量のミルクと共に潮を吹き、綺麗な虹を作りながら、恍惚とした表情を浮かべるのであった。

●ビルシャナ
「さて……次は俺の番だな」
　ビルシャナが下半身を反り立て、興奮した様子でレフィーナに迫っていった。
　既に頭の中はヤル事で、いっぱい。
　全裸ハグ、何ソレ状態！
「つーか、ハグをするだけじゃなかったのか？　なにドサクサに紛れて、ヤろうとしているんだよっ！」
　それに気づいた清春が、ビルシャナの首根っこを掴んだ。
「まだヤッてねぇだろうが！　せめてツッコミを入れるんだったら、コトを終えてからにしてくれ！」
　ビルシャナが逆切れ気味に、思わず本音をぶち撒けた。
　一方、男性信者達はスッキリ、爽やか。
　みんな憑き物が落ちたような感じで、フレッシュマンになっていた。
「随分と身体に自信があるようだけど、単なる露出狂でしょ。個人的な性癖を責めはせんけど、道を踏み外しちゃおしまいだから。しかも、それを正当化するなんて、みっともないだけだから～」
　清嗣がボクスドラゴンの響銅と連携を取りながら、懺悔自新（ザンゲジシン）でビルシャナに後悔と懺悔の念を起こさせた。
「お、俺はただ……皆と仲良くなりたかっただけなんだ……。それなのに……それなのに……」
　その途端、ビルシャナが昔の事を思い出し、落ち込んだ様子で言葉を吐き捨てた。
　そう言いつつも、股間がそれ以上の事を求めているようだが、キッカケは純粋。
　ただ、愛されたかった……という事らしい。
「……と言うか、お前は生きてちゃだめだよね？　言っている事が矛盾だらけだし、相手にする気もないから……」
　レフィーナがゴミを見るような目でビルシャナを見つめ、バスターフレイムで炎に包んだ。
　それに合わせて、ライドキャリバーが、デットヒートドライブでビルシャナを轢いた。
「ぐわああああ！」
　その一撃を喰らったビルシャナが宙を舞い、まるでゴム毬の如く身体をバウンドさせた。
「悪い子には御仕置きなのー」
　それと同時に、ふわりが創世衝波を仕掛け、混沌の波を解き放ってビルシャナの身体を凍りつかせた。
「お、俺は……」
　ビルシャナが悔しそうな表情を浮かべ、わずかに声を震わせた。
　おそらく、ビルシャナが意図していない方向に行ってしまったのが、最後まで心残りなのだろう。
「……もう間違えるなよっ」
　その気持ちを察した様子で、清嗣がビルシャナをギュッと抱き締め、優しく耳元で囁いた。
「もう少し早く、お前に出会っていれば、俺もこんな事には……」
　ビルシャナが魂の片割れを見つけたような表情を浮かべ、瞳をキラキラと輝かせ、氷の結晶となって砕け散った。
「これで、みんな自由なのー♪」
　その途端、ふわりが陽気な笑みを浮かべて男性信者に跨り、激しく腰を振りながら、口や手を使ってまわりにいた男性信者達のモノをシゴき始めた。
「ねぇねぇ、私とも、もっとしてよ」
　レフィーナも自分の腹部を撫でながら、男性信者達にオネダリした。
　そんな中、清春が女性信者達に囲まれ、何やら迫られている様子であったが、『ようやく俺の時代が来た！』とばかりに表情が晴れやかだった。
「それじゃ、これから御茶に行こうか。もちろん、おじさんの奢りでね」
　そう言って清嗣がイイ笑顔を浮かべながら、その場に残っていた男性信者達を誘うのであった。

作者：ゆうきつかさ	重傷：なし 死亡：なし 暴走：なし
種類： 公開：2020年1月9日 難度：普通 参加：4人 結果：成功！
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