ミルクは新鮮さが大事! 搾りたてが一番!

作者:ゆうきつかさ

●栃木県某所
「いいか、お前ら! ミルクは新鮮さが大事! だから、搾りたてが一番! 故に、俺は牧場を買い取った。まあ、何やら訳アリ物件だったようだが、何も気にする必要はない! 今日からここが俺達にとっての楽園だ!」
 ビルシャナが閉鎖された牧場に信者達を集め、自らの教義を語っていた。
 牧場には数頭しか牛がおらず、少し寂しい感じであった。
 そのためか、ビルシャナを含む男性信者達が、みんな牛の着ぐるみを着ており、何やら妙に張り切っていた。
 しかも、女性信者達は催眠状態に陥っているため、ビルシャナ達を完全に牛だと思い込んでいるようだった。

●セリカからの依頼
「盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466)さんが危惧していた通り、ビルシャナ大菩薩から飛び去った光の影響で、悟りを開きビルシャナになってしまう人間が出ているようです」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)が、教室ほどの大きさがある部屋にケルベロス達を集め、今回の依頼を説明し始めた。
 ビルシャナが拠点にしているのは、閉鎖された牧場。
 何やら問題が起こって、経営不振に陥り、閉鎖に追い込まれてしまったらしく、訳アリ物件だったようである。
 しかし、ビルシャナ達はまったく気にしておらず、ここで新鮮なミルクを搾って、それを口にしているようだ。
「今回の目的は、悟りを開いてビルシャナ化した人間とその配下と戦って、ビルシャナ化した人間を撃破する事です。ただし、ビルシャナ化した人間は、周囲の人間に自分の考えを布教して、信者を増やしています。ビルシャナ化している人間の言葉には強い説得力がある為、放っておくと一般人は信者になってしまうため、注意をしておきましょう。ここでビルシャナ化した人間の主張を覆すようなインパクトのある主張を行えば、周囲の人間が信者になる事を防ぐことができるかもしれません。ビルシャナの信者となった人間は、ビルシャナが撃破されるまでの間、ビルシャナのサーヴァントのような扱いとなり、戦闘に参加します。ビルシャナさえ倒せば、元に戻るので、救出は可能ですが、信者が多くなれば、それだけ戦闘で不利になるでしょう」
 セリカがケルベロス達に対して、今回の資料を配っていく。
 どうやら、女性信者達はビルシャナ達に騙され、別の事をさせられているらしく、その事に気づく事さえ出来れば、洗脳が解けるかも知れないようである。
 そうなると自分達の立場がマズくなってしまうため、ビルシャナが邪魔をしてくる可能性が高いようだ。
 そう言った事も踏まえた上で、ビルシャナを倒して欲しいという事だった。
「また信者達を説得する事さえ出来れば、ビルシャナの戦力を大幅に削る事が出来るでしょう。とにかく、ビルシャナを倒せば問題が無いので、皆さんよろしくお願いします」
 そう言ってセリカがケルベロス達に対して、ビルシャナの退治を依頼するのであった。


参加者
フラジール・ハウライト(仮面屋・e00139)
機理原・真理(フォートレスガール・e08508)
盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466)
クリスタ・ステラニクス(眠りの園の氷巫女・e79279)
柄倉・清春(大菩薩峠・e85251)
 

■リプレイ

●栃木県某所
「新年早々、すげえのが出てきたなぁ」
 柄倉・清春(大菩薩峠・e85251)は仲間達と共に、ビルシャナが拠点にしている閉鎖された牧場にやってきた。
 牧場は広大な森に囲まれており、小鳥達の囀りが聞こえる中、ケルベロス達が敷地内に足を踏み入れた。
 敷地内には、牛以外にも羊やロバ、馬などが飼われていた形跡があったものの、どれも酷い状況になっており、まったく手入れがされていなかった。
「まぁ……牛乳はいいけど……うーん、うーん……」
 そんな中、フラジール・ハウライト(仮面屋・e00139)が、気まずい様子で汗を流した。
 普通に牛からミルクを搾るのであれば、まだマシに思えたものの、ビルシャナ達が牛の着ぐるみを着ている時点で、色々アウト。
 どう考えても、やましい気持ちで、女性信者達を騙しているため、ゲンナリとした気持ちが心を支配しているようである。
「何と言うか……色々な意味で危険な感じがしますね。そもそも、ビルシャナ達が牛の着ぐるみを着るのって……」
 機理原・真理(フォートレスガール・e08508)が、何処か遠くを見つめた。
 おそらく、ビルシャナ達は自らの欲望を満たすため、ミルクではないものを女性信者達に搾らせているのだろう。
 ある意味、ミルクと同等のモノなのかも知れないが、ミルクであって、ミルクではないモノである事は間違いない。
「ええと、エッチなのはいけませんねー」
 クリスタ・ステラニクス(眠りの園の氷巫女・e79279)も、何やら察した様子で答えを返した。
 だが、女性信者達は洗脳状態に陥っているため、牛の着ぐるみを着たビルシャナ達を本物の牛だと思い込んでいるようである。
「でもでも、搾りたてのミルク、とっても美味しそうなの♪ それにふわりはぁ、搾ったミルクだけじゃなくて、搾るのも好きなのー♪」
 そう言って盟神探湯・ふわり(悪夢に彷徨う愛色の・e19466)が上機嫌な様子で、ビルシャナ達がいる牛舎に向かうのだった。

●牛舎内
「みんな、上手いぞ。……そうだ。もっと優しく……包み込むように……ウッ! ……出るぞ!」
 牛舎の中では牛の着ぐるみを着たビルシャナ達が、女性信者達に反り立ったモノを握らせ、大量のミルクをバケツの中にぶち撒けている最中だった。
 その影響で、牛舎の中は濃厚なオスのニオイが充満しており、女性信者達がウットリとした表情を浮かべて、指に残ったミルクを舐めていた。
「女の子の信者さん、搾るの上手なの! ふわりもミルクを一杯搾ってみたいのー♪」
 そんな中、ふわりがビルシャナのモノを掴み、見よう見まねでミルクを搾り始めた。
 ビルシャナのモノは先ほど果てたばかりであったが、ふわりの手の中で再び元気を取り戻し、ぬちゃぬちゃと卑猥な音を響かせた。
 まわりにいた女性信者達も男性信者達のモノを掴み、ぬちゃぬちゃと音を響かせながら、同じようにミルクを搾り始めた。
「……っていうか、皆さんが搾ってる、それ。多分、牛じゃないのですよ。牛じゃないから、牛乳じゃないですし……臭いとかサラサラ具合とかで牛乳とは別物ですよね?」
 真理がゲンナリとした様子で、女性信者達にツッコミを入れた。
「あの……言っている意味が分からないのですが……。どう見ても牛ですし、これはミルクですよ?」
 眼鏡を掛けた女性信者が目をグルグルさせながら、バケツいっぱいに溜まったミルクを見せた。
 しかし、そのミルクからは濃厚なオスのニオイが漂っており、明らかに牛のミルクとは別物であった。
 それでも、女性信者達はビルシャナに洗脳されている影響で、それをミルクだと思い込んでいるようである。
「確かに、とっても美味しいミルクなのー♪ これを偽物だと言ったらバチが当たるのー♪」
 その間に、ふわりが搾りたてのミルクを口いっぱいに頬張り、くちゅくちゅと音を響かせながら、ゴクンと音を立てて飲み込み、きちんと飲んだ証拠を見せるため、いやらしく舌を突き出して口の中を見せた。
「まだまだ飲み足りないようだな? だったら、俺達……いや、活きのいい牛達のミルクも搾ってくれ」
 そんな空気を察した男性信者達がゲスな笑みを浮かべて、ふわりのまわりに陣取った。
「分かったなのー♪」
 その気持ちに応えるようにして、ふわりが服を脱ぎ捨て、両手や口を使って、男性信者達のミルクを搾り始めた。
「ん! 上手すぎだろ!」
 その途端、男性信者達が顔を真っ赤にしながら、大量のミルクをふわりの身体にぶち撒けた。
「やっぱり、おかしくありませんかー? だって、ほら、形とか手触りとか、本物の牛とは違いますよねー? それでも、同じだと言うのであれば、試しに思いっきりギューッとしてやるといいと思うんですー」
 それを目の当たりにしたクリスタが女性信者達に声を掛け、物凄くイイ笑顔を浮かべた。
「えーっと……こうですか?」
 大人しそうな女性信者が、男性信者のモノをギュッと掴み、どぷっとミルクを搾り出した。
 その拍子に新たな世界の扉が開いてしまったのか、男性信者が物欲しそうにしながら、女性信者におねだりするようにして腰を振り始めた。
「確かに、本物の牛だな、こりゃ! オレにも牛に見えるしな―」
 そんな空気を察した清春が、見せしめとばかりに、ビルシャナの口に飼い葉を詰め込んだ。
 その途端、ビルシャナがウプッと飼い葉を吐き出しそうになったものの、清春は気にせず喉の奥まで押し込んでいった。
 その影響でビルシャナの鼻から、何かが逆流し始め、先程まで元気だったモノがションボリと頭を垂れた。
「……おや、随分と元気がなくなってしまいましたね。やっぱり搾り過ぎは、よくありませんね。牛も出が悪くなる、から……。それでも、搾りたいというのであれば、私のを搾ればいい」
 その事に気づいたフラジールが、自分の胸を露出させた。
「た、確かに……」
 それと同時に、男性信者達が興奮した様子で、フラジールのまわりに群がって両胸に吸い付くと、別の男性信者が股間に顔を埋め、違うミルクを吸い始めた。
「私にも……ミルクを……」
 フラジールも、まんざらではない様子で男性信者の頭を太股で挟み、男性信者達のモノを両手で掴みながら、甘えるような表情を浮かべて口を開いた。
「だったら、特濃のミルクを味わうとイイ」
 その気持ちに応えるようにして、ビルシャナが反り立ったモノでフラジールの口を塞ぎ、何かに取り憑かれた様子で腰を振り始めた。
 他の男性信者達も自らの欲望を満たすため、反り立ったモノを挿入すると、代わる代わるフラジールのナカに、大量のミルクをぶち撒けた。
「ところで、皆さんは牛、なんですよね? だとしたら、今時手搾りなんて古いのです。大量生産大量消費の時代、牛にも優しくて効率的な機械で搾る方が絶対良いのですよ」
 そんな中、真理がミルクの搾る専用の機械(ミルクホール)を、男性信者達の股間に装着していった。
 その機械には、真理を模したような『機里原・真里』のキャラが描かれており、高速回転とピストンによってホール内に充満したローションが外に溢れ出した。
「んほほほほほほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおお!」
 次の瞬間、男性信者達が間の抜けた声を上げ、バケツから溢れ出すほど、大量のミルクを放出させた。
 それでも、機械はフル稼働しており、男性信者達のミルクを、強制的に搾り取っていた。
 そのため、男性信者達が白目を剥いて、ビクビクと体を震わせる中、機械の音だけが辺りに虚しく響いていた。
「濃厚なミルクパックで、全身ツルツル、ツヤツヤなの♪」
 そのミルクで全身パックをしながら、ふわりが上機嫌な様子でニコリと笑うのだった。

●ビルシャナ
「それじゃ、俺はそろそろ、この辺で……」
 そのドサクサに紛れて、ビルシャナが牛の着ぐるみを脱ぎ捨て、ダッシュで逃げ出そうとした。
「おいおい、まさか逃げるのか? 何か忘れていると思うが、ミルクを出す気がねぇんだったら屠殺処分するしかねぇんだぜ!」
 すぐさま、清春が邪悪な笑みを浮かべ、ビルシャナ達の前に陣取った。
「いや、俺はもう……牛じゃないし……。放っておいてくれないか!」
 ビルシャナがイラついた様子で、逆ギレ気味に答えを返した。
「言い訳なんて聞きたくありません。これ以上、余計な事を言うのであれば、『そこ』を凍らせるか、斬り落としますよ」
 クリスタがムッとした様子で、警告混じりに呟いた。
「そ、それだけは勘弁してくれ!」
 その途端、ビルシャナがビクッと体を震わせ、自らの股間を守るようにして内股になった。
「大丈夫なのー♪ ここは元気だから、屠殺処分の必要はないのー♪」
 そんな空気を察したふわりが、別離の後に訪れる、愛しい君との素敵な再会(イナイ・イナイ・バア!)を使い、グラビティの発露と共に、自らの顔を両手で隠し、ビルシャナの死角に回り込んで、ションボリしていたモノを元気にさせた。
「あ、そうだったんですかー。これは、うっかり……本当にうっかりしてましたー」
 次の瞬間、クリスタが【氷華剣舞】(ヒョウカケンブ)を仕掛け、ビルシャナの反り立ったモノをバッサリと斬り捨てた。
 その途端、反り立ったモノがクルクルと回転しながら凍り付き、墓標の如くザクッと地面に突き刺さった。
「お、俺の股間があああああああああああああああああああああああああ!」
 それを目の当たりにしたビルシャナが青ざめた表情を浮かべ、崩れ落ちるようにして座り込んだ。
「やはり、屠殺処分のようですね」
 それと同時に、フラジールが終焉・壊(エンドブレイカー)を詠唱すると、自らの武器を媒介にして、白き龍を具現化させた。
 具現化した白き龍は、まるで幻の雪が舞うようにしながら、華麗な一撃でビルシャナの身体を斬り裂いた。
 それはビルシャナ自身も見入ってしまうほど、鮮やかな攻撃……。
 そのため、ビルシャナは自分の身に何が起こったのかさえ理解する事が出来ず、血溜まりの中で息絶えた。
「これにて、いっけんらくちゃくですねー」
 クリスタが棒読み口調で、ホッとした表情を浮かべた。
 ビルシャナが倒された事で、信者達も我に返ったのか、あちこちで悲鳴が上がっていた。
「ところで、どうしましょうか、このミルク……」
 そんな中、真理が困った様子で、濃厚なニオイを放つ大量のバケツを眺めるのであった。

作者:ゆうきつかさ 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年1月3日
難度:普通
参加:5人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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