くんずほぐれつなプロレスが見たい!

作者:ゆうきつかさ

●都内某所
「いいか、お前ら! 俺は、くんずほぐれつなプロレスが見たい! まあ、いわゆるエロ寄りのプロレスだ! お前達だって、一度くらいあるだろ? プロレスを見ながら、イケない想像をしたことが! もちろん、プロレスはそういうモノじゃねぇ! そんな事を考えたら駄目だ! それでも、考えちまう! タブーであるが故に、興奮しちまうんだから仕方がねぇだろうが! だから、俺は此処を作った! くんずほぐれつなプロレスをするために!」
 ビルシャナが閉鎖されたプロレス練習場に信者達を集め、自らの教義を語っていた。
 信者達はみんなリングコスチュームに身を包み、色々な意味でヤル気満々になっていた。

●セリカからの依頼
「除・神月(猛拳・e16846)さんが危惧していた通り、ビルシャナ大菩薩から飛び去った光の影響で、悟りを開きビルシャナになってしまう人間が出ているようです」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)が、教室ほどの大きさがある部屋にケルベロス達を集め、今回の依頼を説明し始めた。
 ビルシャナが確認されたのは、町外れにあるプロレス練習場。
 信者達はリングコスチュームに身を包み、プロレス紛いの事をしながら、エッチな事をしているようだ。
「今回の目的は、悟りを開いてビルシャナ化した人間とその配下と戦って、ビルシャナ化した人間を撃破する事です。ただし、ビルシャナ化した人間は、周囲の人間に自分の考えを布教して、信者を増やしています。ビルシャナ化している人間の言葉には強い説得力がある為、放っておくと一般人は信者になってしまうため、注意をしておきましょう。ここでビルシャナ化した人間の主張を覆すようなインパクトのある主張を行えば、周囲の人間が信者になる事を防ぐことができるかもしれません。ビルシャナの信者となった人間は、ビルシャナが撃破されるまでの間、ビルシャナのサーヴァントのような扱いとなり、戦闘に参加します。ビルシャナさえ倒せば、元に戻るので、救出は可能ですが、信者が多くなれば、それだけ戦闘で不利になるでしょう」
 セリカがケルベロス達に対して、今回の資料を配っていく。
 信者達はエッチな事がしたいだけなので、そこを指摘すれば動揺するかも知れない。
 ある意味、プロレスはオマケ。
 それを認めさせる事で、信者達に掛けられた洗脳が解ける可能性が高かった。
「また信者達を説得する事さえ出来れば、ビルシャナの戦力を大幅に削る事が出来るでしょう。とにかく、ビルシャナを倒せば問題が無いので、皆さんよろしくお願いします」
 そう言ってセリカがケルベロス達に対して、ビルシャナの退治を依頼するのであった。


参加者
ミスラ・レンブラント(シャヘルの申し子・e03773)
除・神月(猛拳・e16846)
ホニゥニ・コルピラーレ(眠り羊は夢を見る・e50586)
皇・露(スーパーヒロイン・e62807)
ジークリット・ヴォルフガング(人狼の傭兵騎士・e63164)
柄倉・清春(大菩薩峠・e85251)

■リプレイ

●プロレス練習場
「くんずほぐれつなプロレス……か。なるほど、つまり激しく争うプロレスと言う訳だな」
 ジークリット・ヴォルフガング(人狼の傭兵騎士・e63164)は自分なりに納得した様子で、仲間達と共に町外れにある閉鎖されたプロレス練習場にやってきた。
 ビルシャナは、くんずほぐれつなプロレスこそ至高であると訴え、信者達と一緒にプロレス紛いの事をして、自らの欲望を満たしているようだ。
 そのため、場内からは信者達の甘い声が響いており、それが原因で近隣住民とのトラブルが絶えないようである。
「んー、これは色々と期待しておくべきかねー」
 柄倉・清春(大菩薩峠・e85251)が複雑な気持ちになりつつ、プロレス練習場に視線を送った。
 おそらく、ビルシャナ達がやっているのは、プロレスではない。
 それでも、プロレス紛いの事をしているのだから、多少なりともそれっぽい事をしているはずである。
 ならば、その流れに乗って、盛り上げるのも悪くない。
「……ですが、これはプロレスとは別物ですわ」
 皇・露(スーパーヒロイン・e62807)が事前に配られた資料に目を通し、キッパリと断言をした。
 資料を見る限り、信者達はプロレス未経験者で、ルールさえ知らない可能性が高かった。
「確かに、私が知っているプロレスとは何だか別物っぽいね。ここはいっちょビシッとやって、皆の目を覚ましてあげようかな!」
 ホニゥニ・コルピラーレ(眠り羊は夢を見る・e50586)が事前に配られた資料に目を通し、自分自身に気合を入れた。
 もしかすると、その事実に信者達は気づいているかも知れないが、自らの欲望を満たすため、あえて気づいていないフリをしている可能性が高かった。
 そういった意味でも、少し痛い目に遭った方が良さそうだ。
「まァ、お望み通りプロレス技デ、きっちり締め上げながラ、信者の願いを叶えてやるカ。それなラ、文句がねえだロ♪」
 除・神月(猛拳・e16846)が含みのある笑みを浮かべ、プロレス練習場に足を踏み入れた。
 その途端、神月達の視界に入ってきたのは、リングの上で性行為を行う信者達の姿であった。
「なんだ、お前達は!」
 それに気づいたビルシャナがビクッと体を震わせ、腰をクイッと後ろに引くようにして果てた。
 それと同時に大量のミルクが女性信者の身体に掛かり、真っ白な湯気と共に、むせ返るほど濃厚なニオイが、ケルベロス達の鼻をくすぐった。
「凄い……ニオイ……」
 これにはミスラ・レンブラント(シャヘルの申し子・e03773)も驚き、反射的に口元を覆うのであった。

●プロレス
「お前ラ、プロレスがしたいんだロ? だったラ、相手をしてやるヨ! もちろん、あたし達に勝ったラ、好きにしていいゼ!」
 すぐさま、神月がケルベロスコートを脱ぎ捨て、鼠蹊部丸出しでハイレグタイプのリングコスチューム姿でリングに立った。
 それだけで、信者達は総立ち。
 頭の中が、それ一色に染まってしまうほど、興奮しているようだった。
「その言葉……嘘じゃないだろうな?」
 ビルシャナが品定めするようにして、神月の身体を舐めるように見た。
 まわりにいた信者達も、同じように神月の身体をガン見しつつ、自らの欲望を膨らませて舌舐めすりをし始めた。
「……ええ、もちろん。だって、プロレスがしたいのでしょ? それなら、これで問題ないはずですわ!」
 すぐさま、露が間合いを詰め、ビルシャナに打撃技を繰り出した。
「ならば、勝つッ! 絶対に……勝つ!」
 ビルシャナが自分のモノを反り立てながら、興奮した様子で吠えた。
 だが、露は怯まないッ!
 あくまで正々堂々、真正面からビルシャナにぶつかった。
「……ダイナマイトモード!」
 その間に、ジークリットがダイナマイトモードを発動させ、今が熱い話題作『退魔忍者』をイメージしたフィルムスーツ姿になった。
「それじゃ、行きますよっ!」
 続いて、ミスラがリングの上で服を脱ぎ、信者達に裸を見せつけながら、着衣プレイ用のハイレグレオタード姿になった。
 それは薄地でスケスケ、耐久性は皆無に等しく、局部の形がクッキリ透けて、大事な部分が丸見えになっていた。
「あァ、任せておケ!」
 その気持ちに応えるようにして、神月がミスラとシンクロするようにして、傍にいた男性信者達に跨ると、互いの性器で反り立ったモノをサンドイッチすると、そのまま絞り上げるようにして、大量のミルクを放出させた。
 それをシャワーの如く浴びながら、神月とミスラが互いの身体に飛び散ったミルクを舐め合い、抱き合って濃厚なキスをした。
「お聞きください、会場は割れんばかりの歓声です。私も世紀の一戦を心待ちにしておりましたぁぁ!」
 そんな中、清春がマイクをギュッと握りしめ、熱っぽく実況をし始めた。
 信者達も違う意味で股間を熱くさせながら、握り拳でミスラ達をガン見した。
「俺もあいつらと戦わせろ!」
 その途端、ビルシャナが踵を返して、ミスラ達に襲い掛かろうとした。
「何か勘違いしているようですが、そもそもプロレスとは互いの誇りや信念を賭けてぶつかり合う格闘競技。確かに時折セクハラとも思える攻撃とか某有名団体の動画でも見たことはありますが、あれらは全て合意の上での事!合意もないセクハラなどしたらそれはただの痴漢ですわ!!」
 その行く手を阻むようにして、露がビルシャナの手を弾き、続け様に打撃技を繰り出した。
「いくぞ! ケルベロス・バスター! ケルベロス・スペシャル! ケルベロス・ラリアット!」
 それに合わせて、ジークリットが連続技を繰り出し、手加減攻撃でまわりにいた信者達の意識を奪っていった。
「おおっと!  これはある意味、御褒美ッ! 信者達も恍惚とした表情を浮かべているぞ!」
 清春も前のめりになりながら、興奮気味に実況を続けていた。
「えっ? これって御褒美なの? だったら、ちょっと痛い目にあってもらおうかな。プロレスが本当は痛いってわかれば、皆目が覚めるでしょ」
 その言葉を真に受けたホニゥニが、見よう見まねで信者達に、プロレス技を仕掛けていった。
 そのたび、バキゴギガキッと妙な音が鳴り響き、信者達がブクブクと泡を吐いて気絶した。
「ええい、小賢しい奴め! 早くヤラせろ!」
 一方、ビルシャナは鼻息を荒くさせ、何度も露に襲い掛かったものの、その攻撃はすべて防がれ、無駄に時間ばかりが過ぎていた。
「……ここは神聖なリングの上、そのような狼藉は私が許さん。しかし、見込みのある戦士には褒美が必要だ。私のシゴキについてこれたら、裸の付き合いも考えておこう。さぁ、思う存分に力を示せ!」
 ジークリットがビルシャナ達の前に陣取り、ファイティングポーズを決めた。
「裸の付き合い……だと!?」
 その言葉を聞いた信者達が、ゾンビの如くムックリと起き上がり、瞳をキュピィーンと輝かせて襲い掛かってきた。
「そうでなくちゃ面白くなイ! さァ、来いヨ! どんどん掛かってこイ!」
 それを迎え撃つようにして、神月が男性信者を抑えつけ、でんぐり返しをするような形で尻を上にさせ、足首を押さえつけながら上に跨って、まわりに見せつけるようにして、反り立ったモノをナカに導いた。
「こ、これは……ミスラ、スペシャルですっ!!」
 ミスラも同じように男性信者を抑えつけ、恥ずかしそうに頬を染めた。
 それと同時に男性信者が絶頂に達し、大量のミルクがナカに流し込まれた。
 その勢いに戸惑いながら、ミスラが男性信者のモノを締め上げ、一滴残らず搾り取った。
「これは胸が熱くなるな!」
 ジークリットも信者達を迎え撃ち、バッタバッタと倒していった。
 その中にはジークリットの胸を揉んできた信者もいたが、手加減攻撃を放って意識を奪った。
「おらおラ、さっきまでの威勢ハ、どうしタ? まさカ、もうギブアップするのカ?」
 神月が男性信者の顔を太股で挟み、自らの股間を擦りつけるようにして問いかけた。
「そ、そんな訳がないだろ! まだだ、まだ、まだァ!」
 その事に腹を立てた男性信者が、神月の股間に顔を埋めながら、舌を出し入れし始めた。
「……と言うか、私は関係ないから! もう私の負けでいいから! だから……これ以上は許してえぇぇ……!」
 その巻き添えを喰らったホニゥニが、信者達に敏感な部分を執拗に攻められ、身体を浮かせるようにしながら盛大に果てた。
「まだまダ、こんなモンじゃないゼ! 足腰立たなくなるまで搾り取ってやるかラ、覚悟しナ!」
 その横で神月が自分の胸を押しつけるようにしながら、男性信者に寝技を仕掛け、イク感覚と逝く感覚の狭間に導き、完全に意識を奪うのだった。

●ビルシャナ
「ハァハァ……、畜生! なんで、だ! なんで何も出来ねぇ!」
 ビルシャナがイラついた様子で、叫び声を響かせた。
 先程から頑張って攻撃を仕掛けているものの、胸を触るどころか、掴む事さえ難しかった。
 そんな状況が長く続いてしまったせいか、ストレスもMAXに達しており、今にも爆発しそうな感じになっていた。
「おおっと、ここでギブアップか!? これは情けない! 実に惨め! 格好悪すぎて、涙が出るレベルだァァァァァァァァ!」
 そんな空気を察した清春が、ビルシャナを煽るようにして、わざと挑発的な言葉を吐いた。
「ええい、うるさい! これからは大人の時間だ! 文句は言わせん!」
 ビルシャナが逆ギレした様子で、ビルシャナビームを放ってきた。
「そんなヘナチョコビーム、当たるかヨ!」
 すぐさま、神月がビームを避け、ビルシャナの懐に潜り込むようにして、降魔真拳を叩き込んだ。
 それに合わせて、ジークリットが破鎧衝を仕掛け、ビルシャナの股間を亡きモノにした。
 その間に、ミスラが憐れみの賛歌(キリエ・エレイソン)を歌い、祝福を込めた力の加護を仲間達に与えた。
「うぐぐ……負けて……たまるか!」
 ビルシャナが悔しそうにしながら、内股になりつつ、恨めしそうにケルベロス達を睨みつけた。
 しかし、股間に激しい痛みが走っているせいで、近づくどころか、身体を動かす事さえ出来なかった。
「はあああああ――!!」
 次の瞬間、露が破纏撃(ハテンゲキ)を発動させ、掌から発生させた高エネルギー体を両脚に纏い、ドロップキックを仕掛けて、ビルシャナをマットに沈めた。
「せ、せめて、一揉みでも……ぐは!」
 その一撃を喰らったビルシャナが、何かを揉むようにして両手を動かした後、白目を剥いて息絶えた。
「ふぅ……いい汗を流したな。せっかくだから、シャワールームで、汗を流していこう」
 ジークリットが信者達を一瞥した後、何やら意味ありげな様子で、シャワー室に入っていった。
 信者達も、その意味を察したのか、次々とシャワー室に入っていった。
「あれ? みんな何処に行くの? ひょっとして、プロレスの続き? でも、どうしてシャワー室に……? えっ? あの……まだ行くって言っていないんだけど……」
 ホニゥニも信者達の腕を引っ張られ、戸惑いつつも、期待に満ちた表情を浮かべ、シャワー室に入っていった。

作者:ゆうきつかさ 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年12月24日
難度:普通
参加:6人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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