白銀の赫

作者:崎田航輝

 白銀は滑らかに均されていて、冬めいた細やかな雲までもを映し込む。
 その上を人々が滑ってくると、その笑顔までもを鏡のように反射して。愉しげな空気をいや増すように、つややかに輝いていた。
 そこは美しい銀盤の広がるスケート場。
 商業施設の屋外に設えられたリンクは、冬にだけ開かれる銀の楽園。
 仄かな雪が降る景観は一足早い銀世界のようで美しく。ほんのりと頬を紅くするような冬風の中、沢山の笑顔が満ち溢れている。
 好きなだけ氷上で游び、休憩には温かなカフェに寄って。人々は冬の時間をゆったりと、それぞれに過ごしていた。
 と、そんな景色を睥睨する一人の巨躯が居る。
 西洋鎧にも似た銀の甲冑で身を包み、鋭い細剣を握る異星の罪人、エインヘリアル。
「すべらかな白銀。ここにもこんな美しい場所があるんだね」
 なればこそそこに赫を描きたい、と。
 白の雪を踏み、銀の氷を割り、男は剣を振り翳す。
「真に心を惹くのは、無垢な色に映える紅なのだから」
 奔る刃が無辜の命を捕らえて血潮を散らす。赤い滴が零れる度に、罪人は愉悦の笑い声を響かせていた。

「そろそろ、寒い季節ならではのレジャーが楽しい時期ですね」
 イマジネイター・リコレクション(レプリカントのヘリオライダー・en0255)はケルベロス達へそんな言葉を口にしていた。
 何でもとある商業施設にある屋外スケートリンクが、十二月に入って営業を始め、人気となっているのだという。
「そんな場所で心置きなく楽しみたいものですが……そこに、エインヘリアルが現れる事が判ったのです」
 やってくるのはアスガルドで重罪を犯した犯罪者。コギトエルゴスム化の刑罰から解き放たれて送り込まれる、その新たな一人ということだろう。
「人々の命を守るために、撃破をお願いいたします」
 現場は丁度リンクの直ぐ側。
 スケート場の外側から侵入してくる敵を迎え討つ形となるだろう。
「現場には人々もいますが……今回は事前に避難が勧告されるので、こちらが到着する頃には人々も丁度逃げ終わっているはずです」
 こちらは到着後、敵を討つことに専念すればいいと言った。
 それによって、周囲の被害も抑えられるだろうから──。
「無事勝利できた暁には、皆さんもスケートなど楽しんでいっては如何でしょうか?」
 施設内のカフェなどのお店に寄ってもいい。冬のゆったりした時間を過ごすことで、疲れも癒えるでしょうといった。
「そのためにも……ぜひ撃破を成功させてきてくださいね」


参加者
武田・克己(雷凰・e02613)
小柳・玲央(剣扇・e26293)
ペル・ディティオ(破滅へ歩む・e29224)
香月・渚(群青聖女・e35380)
煉獄寺・カナ(地球人の巫術士・e40151)
エリザベス・ナイツ(焔姫・e45135)
オルティア・レオガルデ(遠方の風・e85433)

■リプレイ

●白銀
 しんと冷える透明な風に、白の景色が燦めく。
 銀盤はまるで本物の銀世界の一部のようで、厳かな程美しいから──それを踏み躙ろうとする巨影が厭という程目についた。
「来たか」
 呟いて武田・克己(雷凰・e02613)は緩く息を吐く。
 瞳を向ける先にいるのは、異質な銀色──鎧姿の罪人、エインヘリアル。
「こういう風情ある場所で仕掛けてくるとか、相変わらず風流がわからねぇ連中だな」
「ええ、エインヘリアルって暇なのかしら。何もこんな年末に来なくていいのに」
 応えるローレライ・ウィッシュスター(白羊の盾・e00352)も、仄かに肩を竦めながら──剣を抜き戦いに備える。
「スケート場といえばデートの鉄板みたいなものだし──そんな素敵な場所を打ち壊すなんて、お仕置きが必要みたいね」
「そうだな。ぶちのめして俺らが満喫しよう」
 応えた克己が奔り出すのが開戦の合図。
 ローレライが剣に守護の星明かりを降ろすと──。
「私も、まずは皆を守るね」
 しゃらりと拍を取るように、剣で円弧を描くのは小柳・玲央(剣扇・e26293)。
 白妙の髪を揺らしながら、扇を振るかのように麗しく舞い踊り。軌跡に煌めかす星屑の加護で、仲間の護りを広げていく。
 その間に克己が雷纏う刺突を打つと、後退した罪人が初めて此方に気づいた。
「……君たちは」
「ここを、人々を守るために来ました」
 厳しくも澄んだ冬の空気に似た、凛とした声を響かせるのは煉獄寺・カナ(地球人の巫術士・e40151)。
 仰ぐほどの巨躯にも怯まずに、真っ直ぐ見据えて宣戦の言葉を投げかける。
「──あなたのような罪人にこの場所は相応しくありません! 消えなさい!」
「……、番犬か。だが、戦士として退くわけにはいかないよ」
 罪人は警戒心を浮かべながらも、殺意に満ちた反抗心を見せる。
 と、そこへこつりこつりと歩む姿が在った。
「戦士、か。犯罪者すら戦力カウントするなど地球には無い文化だな」
 半ば呆れたような声音で云うのは、真白い外套に身を包むペル・ディティオ(破滅へ歩む・e29224)。
「我々を勝手に死刑執行人にしてくれるなというものだが」
 首を振りながらも、高々と跳躍して。
「──仕方あるまい」
 くつくつとした笑いを聞かせながら──刹那一撃、鋭い蹴撃で脳天を打ってみせる。
 よろめく罪人に、間を置かず羽ばたいて迫るのが香月・渚(群青聖女・e35380)。
「さぁ、行くよドラちゃん。サポートは任せたからね!」
 真っ直ぐな明るい声に、鳴いて応えるのは傍の小竜。燦めく雷で渚に護りを与えていた。
 その間にも、渚自身は素早く宙で前方に廻って。
「この飛び蹴りを、避けきれるかな?」
 流星が落ちるが如き鮮烈な蹴り落とし。強大なまでの衝撃を巨躯へ叩き込んでいく。
 膝をつく罪人は、すぐに刃で氷の疾風を放った、が。
「……倒させない」
 傷を受けた仲間へと、静かな声が耳朶を打つ。
 吹き付ける氷嵐の中で、一歩も退かずに手を伸ばし──宙へと耀ける粒子を踊らせる、エリザベス・ナイツ(焔姫・e45135)。
 皆を守るという思いを、現実にするように。明滅する輝きが風を晴らし、皆の傷を癒やし、視界を澄み渡らせていく。
 そこへカナも光を昇らせて、地の聖獣・玄武を具現化。
 四神降臨・玄武護防結界──不浄を払う祝福を、強固な加護と皆への癒やしにした。
 罪人は尚攻撃を狙うが、それより疾く砲口を構える影が一人。
 靭やかなる半馬の躰で、粉雪に蹄を奏でながら。軽やかに罪人へ狙いをつけるオルティア・レオガルデ(遠方の風・e85433)。
「……追いつかれはしない」
 巨躯が剣先を突き出せば、それが届かぬ一歩後ろへ下がり。真正面から砲を放って爆炎で巨体を包み込んでいく。
 よろけた罪人は一度下がろうとするが──今度は克己が距離を離さずに。
「逃すかよ」
 懐にまで入り込んで連閃。鎌鼬の如き剣撃で巨体に無数の傷を刻み込んでいった。
 苦悶の呻きを罪人が零す、その一瞬をローレライは逃さない。こがねの髪をふわりと揺らがせ、集中砲撃で巨体の動きを縫い止めると──。
「今よ!」
「──うん」
 衝撃の残響にメロディを乗せるように玲央が踏み込んでいった。
 眼前に着地して、光を纏わせた剣を滑らす音はスフォルツァート。鮮烈な音色が鋭い斬線を描き、巨体に消えぬ深手を負わせていく。

●滅戦
 白雪の地面が、巨躯自身の赫で染まりゆく。
 罪人は足元を見下ろしながら、どこか口惜しげな声を零していた。
「僕ではなく、人の血が流れないと意味がないのにね……」
「……どうして?」
 吹く風の中に、エリザベスはぽつりと声を落とす。
「アナタたちがグラビティチェインを必要とするのは分かるけど。……どうして、何時も弱い人を狙うの」
「……無垢な白には、無垢な赤色が似合うのさ」
 罪人はそれが真理というように朗々と語る。
 玲央は目を伏せていた。
「そういう嗜好ゆえに、かな。命にも、紅にも惹かれるのはわかるけど、ね──」
 言いながら、それでも首を振って。
「あるがままに生きてこそ、だろ」
「そう、紅が映えないと言うつもりも、ないけれど。わざわざ血を使う理由は、ない……それだと嫌悪感の方が、勝るだろうに」
 オルティアも静風の声音に意志を篭める。
「地球に送られてくる、罪人……総じて美的感覚がズレていて、困る……」
「……、それでもこれが僕の価値観さ」
 罪人は僅かに口を噤みながらも、最後には剣を握り直した。
「白に映える血の美しさには、代えられない」
「ならば我も同じ気持ちだ」
 と──巨躯の横合いから言葉を投げるのは、至近に走り込むペル。
「白に赤色は映える──故にお前の血で描いてくれようか」
 瞬間、白き刃を抜き放ち。濃密なまでの妖力で空間が歪むほどの陽炎を棚引かせながら、巨体へ一閃を見舞っていく。
「……っ!」
「おっと、離すかよ」
 敵がふらつく一歩すら、克己は許さず零距離に攻め込んで。苛烈に振るう直刀で狐月を模り足元を斬り裂いた。
 罪人は体勢を崩しながら、それでも踏みとどまり刃を振り上げる、が。
「ボク達が居る以上は、誰にも危害を加えさせたりはしないよ」
 雪の間に薄っすらと差す陽光に、渚が翼を淡く輝かせて翔んでいた。
「何より、血の色をまるで芸術みたいに言うことも許せないから」
 ここで倒させてもらうよ、と。
 言ってみせると脚に焔を滾らせて。雷光にも似た火の粉を散らせながら、廻し蹴りで肩口を烈しく砕いていく。
 血潮を散らせながら、罪人は刺突を返す。けれど跳んだローレライが防御すると──。
「……大丈夫、癒やしてみせるから」
 エリザベスが碧の瞳で真っ直ぐ見据え、唇から旋律を紡ぎ出す。
『世が明ける様に、もう一度日は登る──』
 艷やかで、切実なそれは『夜明けの唄』。
 始めは静やかに、そして心を込めて力強く。
 風に響き宙に踊るメロディは、優しくも美しく耳朶を撫ぜ、体を内から再生させるように傷を癒やして苦痛を取り除いていく。
 時を同じく、カナは手のひらを宙に捧げるように、無数の煌めきを昇らせていた。
「頑張ってください! これできっと、傷は治るはずです」
 励ましの声と共に、燿くそれは光の粒子。
 銀景の中で一層眩い煌きを抱き、魔力を風に溶かして吹き抜けさせて。触れると共に痛みを拭い去り、その知覚までもを向上させた。
「ありがとう」
 返したローレライは、テレビウムのシュテルネが放つ眩いフラッシュと共に、踏み込んで罪人へ斬撃を奔らせる。
 同時に玲央が宙で翻り蹴りを加えると、罪人も至近から剣撃を返してくるが──。
 玲央自身が刃で防御すれば、ローレライが砲身を翼の如く変形させ、七彩の光を顕現させていた。
 それは『ある英雄の思い出の為に』。未来の標となる耀きで傷を浚ってゆく。
「あと、少しよ」
「助かったよ。後は、自分で」
 言った玲央は『炎架・吸毒飛蝶』。ゆるりと廻るように舞うと青の獄炎蝶が悪しき痕を吸って消え去り、体力を万全とした。
 最後は討つだけだと、オルティアが『蹂躙戦技:穿群蛮馬』──嵐の如く荒々しい剣撃と打撃の連続を見舞えば、ペルも再度巨躯の零距離へ。
 罪人はせめてもの抵抗に剣風を飛ばしてくる、が。
「おぉ、寒い寒い。冬なのに余計に冷えるだろう」
 弱った敵の攻撃を、最早意に介さず。ペルは腕を掲げ、白光の中から刃を創造していた。
 自身の体躯を遥かに超えるそれは、『白く還る消滅の巨剣』。
「クク……氷ごと叩き割る勢いだ。散れッ」
 用意に振るうことすら困難な程の質量を、しかし真っ直ぐに叩き下ろして。罪人の腕を僅かの抵抗すらなく、滑らすように切り落とした。
 血煙に喘ぐ罪人は、それでも残った腕で刃を拾い、猛然と荒れ狂う。
 けれどそれに克己は退かず、真正面から切り結んでみせていた。如何な苦境でさえ、否、苦境である程闘いを楽しむ精神を持っていればこそ。
「風雅流千年。神名雷鳳。この名を継いだ者に、敗北は許されてないんだよ」
 刹那、渦巻く大地の気を集約して斬りかかる。
 森羅万象・神威──無数の斬線で巨躯の意識を奪うと、残霊と共に放つ最後の十字剣撃で爆発を生み出して。巨躯を四散させ消滅させていった。

●銀景
 リンクに愉しげな賑わいが満ちる。
 戦闘痕の修繕後、スケート場にはすぐに人々の姿が戻っていた。平和な時間を満喫する者達の姿を、エリザベスは静かに見つめている。
「誰も……傷つかずに済んだのね」
 その穏やかな景色に小さく安堵の息をついて。それからゆっくりと帰路についていく。
「ま、倒すべき敵は倒せたな」
 と、呟く克己も歩き出して──人々の笑顔を背に去っていった。
 はらはらと淡い雪が降る中で、皆もそれぞれに時間を過ごし始めている。渚は早速スケート靴をレンタルして、リンクに降りていた。
「よいしょ、っと」
「ふむ。スケートなどやったことは無いが──」
 言いつつ同じ銀盤に入ってくるのはペル。折角だから経験くらいはしておこうと、暫し滑る人々を観察しながら自身でも動き始めてみた。
 すると、数歩のうちにするすると滑り出し、速度に乗ってくる。
「成程、重要なのは体重移動か……とう!」
 と、力を込めて氷上から跳ねると、くるりと廻転までこなしていた。
「クク、ケルベロスの戦闘経験の賜物だな。これくらい滑れるようだぞ?」
「わぁ、凄いね」
 ドラちゃんと共に眺めていた渚は、早速自分も滑り始める。
 靴が氷を咬む音と共に、かけた力がすべらかに速度に変わってゆく。心地良くも不安定で、歩くのとも走るのとも違う独特の感覚を覚えた。
「うーん、スケートって中々難しいなぁ」
 少し体が傾くだけで、それが一気に崩れる方向に加速する。
 そうならないように上手くバランスを取りながら……それでも楽しむように渚は滑っていった。

 スケートも気になるけれど、寒い中戦った後は暖かな空間で寛ぎたい。
 そんな思いと共に、ローレライは自然とカフェに立ち寄っていた。
「うーん……」
 そうして楽しげな音楽と快い温度の中、メニューを広げながら──悩む。
「どれにしようかしら」
 スイーツや飲み物は豊富な数が揃っていてどれも魅力的。優柔不断なローレライは紅色の瞳を左右に迷わせていた。
「──決めた!」
 けれど逡巡のうちに頷くと注文。温かなココアと、スコーンを頂くことにした。
 たっぷりのジャムを乗せたスコーンは、ほわりとしながら甘酸っぱく美味。クロテッドクリームをのせると濃厚で滑らかで、ジャムと好対照だった。
「ん、美味しい……!」
 ココアはカカオの薫りに仄かな生クリームとシナモンが利いていて。
 自家製のココアパウダーと、スコーンもお持ち帰り出来ると云うから勿論恋人へのお土産に買って……ローレライはほくほくと店を後にしたのだった。

 玲央はスケート靴を借りると、氷の上にそっと降りていた。
 まずは壁で体を支え、それから軽く力をかけて平行移動。抵抗なく進む感触と、それ故に体重移動が直に反映される感覚に、うんと頷く。
「修練に良さそうだね」
 体幹もバランス感覚も養われそうだと思えば熱も入る。
 普段は経験できない練習環境を、存分に活用するように。そのうちに靭やかな身のこなしで、くるりくるりと回転も覚えていた。
 一枚の羽が、風に踊るように。
 ひらりと廻って舞う様は、人々の目も惹きつける程だ。
「うん、いい感じだ」
 呟く一方、ジャンプはあまりしない。というのも機械の体であるが故、見目より重いという自覚があるため。
 とはいえ曲線移動とスピンを繰り返すだけでも相応の修行になるから。
「もう少し、やっていこう」
 少し休むとまた、氷上に滑り出して。音楽が聞こえてきそうな程、リズミカルな舞いを披露していった。

「わっ、と……!」
 リンクの中に入ると、力を入れなくても足先がつるりと滑って持っていかれそうになる。
 カナはびっくりして柵に掴まり、息をついていた。
「こんなに滑るんだ……」
 一度もスケートをしたことが無かったら、慣れぬ感覚に浮かべるのは戸惑い。意を決して再び手を離して数メートル進むも──つるりとバランスを失って転ぶ。
 何度やってもその調子で、手袋を氷について半泣きになってしまった。
「どうしてうまくいかないの?」
「もっと力をぬいて、すいすい行くといいよ!」
 と──気さくに声をかけたのは小さな少女。
 どんどん滑って、カナを誘うように手を振って笑いかけている。
「こう、かな……?」
 カナは恐る恐る、言われるままについていく。すると数度の失敗を経て、ゆっくりと前進できていた。
「わぁ!」
 子供のようにはしゃぐと、少女も笑うから。集まった他の子供も一緒になって、カナは暫し楽しげに滑っていった。

「ええと、四足、貸し出しをお願いできたら……蹄だと、無理? 履けない?」
 セントールに適した靴はどうやらまだ置かれていないようで──オルティアはレンタル場で、ちょっと肩を落とす。
 より慣れた四足ならバランスも取りやすいだろう、という目論見だったけれど。
「……わかった、二足でいい……」
 ないならば仕方なしと、人型で靴を履いて氷上沿いに腰を下ろした。
 座ったまま体重をかけると、摩擦が消えてしまったように足先がつるつると動く。
「……なるほど、こういう具合」
 うん、分かったと頷いて。
「つまりこれは、ダメだ」
 どうにか立ってみるが、足がぷるぷるして。知らぬうちに徐々に進み始めていた。
 しばらくしてからそれに気づき、オルティアはあわあわと見回す。
「つ、掴まるもの……掴ま……、あっ、あっ、待っ……」
 意思に反して、滑り出す足は止まらない。
 そのまま緩く加速して、中々の距離を進んだところで──ようやく柵に辿り着く。
「助かった……」
 うまくなれるかは、判らないけれど。一先ず体勢を立て直して……少しずつ、オルティアはまた氷上を進み始めていった。

作者:崎田航輝 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年12月20日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 3
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