カミナリじいさんちの柿の木

作者:ほむらもやし

●予知
 急に寒くなると、身体が弱っている人は、たったそれだけのことで体調を崩す。

 怒りっぽいことで有名なおじいさんの家の柿の木が今年もたわわに柿が実った。
 この柿の木は伽羅柿という珍しい品種で樹齢もかなり重ねている。
 もう木枯らしが吹いて、朝夕にはかじかむ頃なったのに、どういうわけか実がたくさん残ったままになっていた。

「よかよか。じじいは留守だ。いまなら採り放題だ!」
「了解。これよりミッションを開始する!」
「我は誰かやってこないか見張るであります」
 やんちゃな中学生が3人、留守をねらって柿を採りに来ていた。
 1人が見張り、1人が木に登り、あと1人が樹上から投げられた柿を受け取る係だ。
 計画は完璧に思われたが、予想外の事態が発生する。
 一陣の風に運ばれてきた光る花粉の様なものが柿の木に降りかかり、柿の木は攻性植物と化す、そして枝に登っていた少年を取り込んだ。
「やばか。逃ぐっばい!」
「でも新平くんが——」
 誰かにこのことを言えば柿泥棒がばれてしまう。
「おいたちは、なーんにも見てなか。あいつはひとりでじいさんちに行った。よかか?」

●ヘリポートにて
「柿の木の攻性植物が発生し、人に危害を加えると分かった。急ぎ対応をお願いしたい」
 ケンジ・サルヴァトーレ(シャドウエルフのヘリオライダー・en0076)は厳しい表情で告げると、スクリーンに映した佐賀県東部の一点を指し示した。
「現場となるのはここ、佐賀県東脊振村の山の麓だ。上空からみると等高線の間をそのまま平らな土地にしたような地形をしている」
 柿の木に取り込まれて、宿主にされた被害者は、江頭新平くん13歳、性別は男、成績は学年で10番以内にはいる程度、1kmほど南にある中学校に通う中学生である。
 到着時点で被害者を体内に取り込んだ攻性植物の大きさは、高さ10メートル程度の人型であり相当に巨大だ。腰から上の上半身は裸の男性の形状をしていて、下半身はクスノキの巨木の根がタコの触手のようにうねうねと動いている。
「依頼はこの攻性植物の撃破だ。数は1体のみで、味方をする配下はいないから、戦力を整えて挑めば間違い無く勝てる相手だ」
 現地到着は被害者の少年(江頭新平くん)が攻性植物に取り込まれた直後。
 到着したら、すぐに戦闘を開始できる。
「但し、戦闘に勝利するだけでは、攻性植物に取り込まれた少年も死亡する」
 攻性植物と一体化した少年を助けるには、敵攻性植物にヒールグラビティを掛けながら戦う。
 単純にヒールを掛けるだけではなく、攻撃が過剰にならないように、ヒールと攻撃を交互に繰り返しながら、持ちトン掛けるヒールの癒力とのバランスを取ったり、時には攻撃の手を止めるようなタイミングの調整も。
 そこまで細心の注意を払えば、戦いが終わった後で被害者を救助できる可能性がある。
「被害者の生死は問わないと言われても、助けられる可能性があると言われて、助けようとしないわけには行かないじゃありませんこと?」
 ナオミ・グリーンハート(地球人の刀剣士・en0078)が、思ったままを言った。
 蛇足とは思っていても、成功の条件が撃破のみと言わざるを得ないのは、救助には慎重さが要求されるから。
「そうだね。皆を信じているし、誰もが喜べる結果を願っている」
 ケンジは表情を引き締めて、祈りを込めたような目線を向ける。そして出発の時間が来たと、告げた。


参加者
シヴィル・カジャス(太陽の騎士・e00374)
据灸庵・赤煙(ドラゴニアンのウィッチドクター・e04357)
バジル・ハーバルガーデン(薔薇庭園の守り人・e05462)
千歳緑・豊(喜懼・e09097)
イリス・フルーリア(銀天の剣・e09423)
ステラ・ハート(ニンファエア・e11757)
カーラ・バハル(ガジェッティア・e52477)
ミルファ・イスト(美幼女ガンナー・e85339)

■リプレイ

●緻密な戦い
 薄雲を通して淡くなった陽光が、風景をどことなく白っぽくしているようだった。
 上空から見れば、おじいさん宅の敷地は横長の長方形で、家屋は北側に配されて南側が庭として広く使えるようになっている。その境界は生け垣と物置小屋、幅1メートルほどの用水路で区切られている様に見えた。
「絶対に助けてやるからな」
 南の道路側に近い位置でうごめく異形——攻性植物を認めた、シヴィル・カジャス(太陽の騎士・e00374)の全身に気合いが満ちた。
 素早くゾディアックソード——太陽の黒点をモチーフにその炎で鍛え上げられたと言われる一振りを抜き放ち、着地のタイミングに合わせて、豪快に地に突き立てた。
「太陽の騎士シヴィル・カジャス、ここに見参!」
 響き渡る叫び、続いて守護星座の描線が輝いて、カッ! と、薄黄の光が広がる。
 肌寒さを感じる空気の中に、縁側に光が差し込んで来たかの如き暖かな気配が漂う、そして前衛の一角を担う イリス・フルーリア(銀天の剣・e09423)が軽く片膝を下げる姿勢で着地する。
「銀天剣、イリス・フルーリア―――参ります!」
 大きな声で言い放つと、敵との間合いを一挙に詰める。
 敵である伽羅柿の攻性植物は上半身が男性人型、下半身が樹根状の触手というグロテクスな見た目、イリスは異質な部位が融合したつなぎ目のあたりを目がけて緩やかな弧を描く斬撃で切りつけた。
 ギャアブアアッ!!
 悲鳴とも、体液が噴きこぼれる音とも取れるような、不気味な音が響き渡る。
「桃栗三年柿八年なのじゃ、さらに柿の中でも実をつけにくいのが伽羅柿というからのう」
 一年がどれほど大事かは師匠からよく聞かされておるなど、次々とうんちくを繰り出しながら、ステラ・ハート(ニンファエア・e11757)は癒しの力を帯びた無人機の群れを呼び出す。
「今年は台風に大雨、変な気象のなか、ようやくつけた柿に、なんと災難なことか。柿をちょろまかしに来て、柿の木に食われてしまうとはのう——しかし、人は諦めなければ、この通りダイジョーブじゃ!」
 攻性植物に取り込まれた少年に届くかは分からなかったが、ステラは小さな胸を張ってピースサインをすると共に満面の笑顔を投げかけた。
「ちょっと、目立ちすぎだぜ」
 敵の攻撃がステラに向くことを懸念しつつ、敵に近い位置に陣取った、カーラ・バハル(ガジェッティア・e52477)は、拳銃形態としたガジェットガから石化弾丸を発射する。
「はじめから飛ばしすぎるときついぜ。長期戦だしな、ディフェンダーの消耗だって激しいし、ステラに倒れられたら大変なことになるんだぜ」
 念を押しつつも戦術は緻密だ。カーラをはじめ、千歳緑・豊(喜懼・e09097)、バジル・ハーバルガーデン(薔薇庭園の守り人・e05462)の3名が、ディフェンダーの名乗りを上げており、確率的には敵の攻撃を完封にする算段をつけている。
「そうですね。ダメージにも得手不得手ありますから、バランス良くやれればと思います」
「わかっている。バジル君。だから3人いるのだろう」
 精神により操られた、猟犬縛鎖の鎖が異形の敵を捉える、次いで、豊の放った弾丸が深々と突きささる。
 詰め将棋のように、答えに向かう道筋が見えている。経験もある。
 であれば慢心から油断も来そうなものだが、ひとつひとつの行動に少年の命が掛かっていると知っていればこそ、緊張感が緩むことは無かった。
「逃げたふたりも、心変わりした時に謝る相手がこの世にいないと後味が悪いだろうしね」
「悪いことをしたから報いを受けたなんて、言えないですし、生涯黙っておくのも難しいと思います」
「まあ、柿泥棒のバチが死罪というのは、割に合わないというかアンバランス過ぎだよね」
 抱く思いはそれぞれかも知れない。たかが柿と言えば、童話のさるかに合戦を思い出す。切っ掛けは些細で、軽い気持ちでやったことであっても重大な結果を招くことがある。
「柿の持ち主や、逃走した少年たち、そして被害者の少年、なんとも複雑な状況です。ともあれ今は,取り込まれた少年の救助に全力を傾けましょう」
 据灸庵・赤煙(ドラゴニアンのウィッチドクター・e04357)の核心を突いた言葉に頷きあう、ミルファ・イスト(美幼女ガンナー・e85339)とナオミ・グリーンハート(地球人の刀剣士・en0078)。複雑な状況でも、一番大事と思うことから、導きうる正解を積み重ねて行けば、必ず解くことが出来るはずだ。
「ミルファの名において命ずる。風龍よ、その牙で斬り裂いちゃえ」
 風のグラビティを込めた弾丸をリボルバー銃のシリンダーに装填したミルファは、慣れた手つきでそれを閉じ、己のグラビティと共に撃ち出した。瞬間、暴風の如き風の竜が現れ、吸い寄せられるようにして柿の攻性植物に襲いかかった。
 空中高くに巻き上げられた巨体が、スローモーションでも見ているかのように、落ちて来て地面に激突して砂煙を上げる。几帳面に手入れされていた庭は戦車が通り抜けて行ったのではないかと思いたくなるほどに、荒れ果てていた。
「こんなの見たら、おじいちゃん、やっぱり怒るかな?」
 怒りっぽいのは、大切にしたいことがあるから。
(「本当は優しいおじいちゃんだと思うの。だから、柿の木が新平を死なせたなんて知ったら、すごく悲しむと思うの。だから、絶対助け出すの」)
「光よ、彼の敵を縛り断ち斬る刃と為せ!  銀天剣・零の斬!!」
 イリスは集めた光と共に、煌々と輝く刀で相手を一閃。刹那、動きを止めた敵を目がけて数え切れない程の光る剣の分身が嵐の如くに襲いかかる。
 目にも留まらぬ超高速の斬撃に切り刻まれて崩れはじめたダムの堰堤の如くに崩壊をはじめる異形の下半身。
 しかし自らを癒すこと無く敵は、イリスを目がけて崩れた下半身を引きずる姿勢で攻勢に転じる。
 強烈な殺意を持っていること明らかだった。
「——?!」
 豊、バジル、カーラがほぼ同時に反応するが、イリスと敵の間に割り込めたのはカーラであった。
 イリスの鼻先で少年の身体が肉塊のシチューの如き触手に飲み込まれて蹂躙される。
「こんな程度で、倒れてたまるか——」
 土砂崩れか津波にでも巻き込まれるように、カーラは身動きが取れなくなる。激流の中でぶつかる何かが容赦なく身体の部分を抉る激痛と共に来る熱い感覚に暗くなった視界が赤く明滅する。
「カーラさん!」
 それは瀕死の敵が繰り出した、正に必殺の一撃、触手の激流に打ちのめされた後には元の形をイメージしなければ思い出せないほどに肉体を破壊されたカーラが立っていた。
「こいつが無ければ危なかったかも知れなかったぜ……」
 カーラがそう呟いた直後、何枚かの星空を写した写真が血と肉に潤された土の上に落ちた。
「強がりを言っている場合なのか? まだ戦いは終わっていないんだ!」
 引きつったような表情で、気力溜めを発動するシヴィル。次の瞬間、莫大な癒力を象徴する淡い光がカーラの身体を包み込み、白い骨が見えるほどに抉れた肉を逆戻しの動画の如くに、修復し、元の形に塞いで行く。
「Luna 余の守り主。Sol 余の道しるべ。全て集いStellaの名のもとにNymphaea守護する花よ。どうか夜明けの微笑みを——」
 同じく、イリスからの強烈な一撃に瀕死の淵にあった、敵を癒した赤煙とステラが再び後ろに下がる。
「……こちらも一段落といったところです」
 豊の繰り出した癒しの炎が敵を包み込み、炎の獣が傍らに寄り添う。
「このぐらいで良いだろう。三歩進んで二歩下がる。ということわざもあるぐらいだしな」
「ダメージの見極めは難しいの。さっきみたいなのは滅多にないとおもうけど……」
 ミルファは敵の足元に大量の銃弾を撃ち込みつつ、その動きを牽制する。
「そんなに何度もあってもらったら、困るのじゃ! なんとかできんかのう」
 非能率な戦いをしていることを承知しているからこそ、思わず本音が漏れる。
「あら、やはり私がいなければ、困るのかしら?」
「なんじゃセレス、いつから来ておったのじゃ?!」
 ステラはセレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)の姿を認めると、前言を撤回して、戦いが長引くのは作戦のうちだと言い返して、小さな胸を張る。
「成長が遅れているところもあるわね。でも、思っていたよりも、ずっと頼もしいわ。だから今日は共に戦う仲間として手を貸すわ」
「なに頼もしい? 何ごとも諦めなければダイジョーブじゃ! 実はちょっときつかったところじゃ、セレスも十分頼みにさせてもらうぞ」
 大事なところは事実を曲げずに自身が有利になるように振る舞える。身体の成長はこれからのようだが、精神的には成長したステラにセレスティンはほんの一瞬目を細めると、すぐに表情を引き締めた。
 戦いの状況は差し迫ったものとなっていた。
「敵も僕たちの意図を察して戦い方を変えて来ているようですし、いっそう気をつけないといけません」
 バジルは敵が自分でヒールを発動しなくなり、攻撃一本調子になっていると指摘する。
「それは私も気づいていたよ。それに此方が掛けた状態異常も、景気よく効いてくれれば良いのだが、本当に渋いよな……」
 豊が同意し、深傷から立ち直ったばかりのカーラも顔を向けないままに頷く。
 戦いが続くほど、敵からの痛打を受ける可能性が高くなることはステラも赤煙も理解しているが、それが連続さえしなければ耐え凌げるだけの備えはしている。
「これは摘み取っておきましょう」
 一瞬の思案の後、イリスの流水斬のひと薙ぎが、敵に寄り添う炎の獣を打ち消し、一条の傷を下半身に刻んだ。
「想像以上に、敵の消耗も激しいそうです——お願いします」
「承知です——あと少しですから。新平さん、必ず助けますからね」
 イリスの声に応じながら、素早く前に躍り出たバジルの繰り出すウィッチオペレーション、その鮮やかな手業によって、深々と裂かれた傷口を猛スピードで塞いで行く。
 次の瞬間、繋がったばかりの下半身を大きく揺さぶり、太い根の如き触手を振るう敵。回避が間に合わないと察したバジルは前方に意識を集中させて受け止めるも、耐えきれずに大きく吹き飛んで庭石に激突する。
 鎖に吊され背中を茨の鞭で背中を打ち抉られるが如き激痛が走り呼吸が止まりそうになる、喉の奥から詰まっていた血の塊が噴き出すように溢れ出る。
「調子に乗るんじゃない」
 威嚇するような咆哮を上げる柿の攻性植物の巨体を、シヴィルは側面から見据えながら前に走り出す。次いで足の先に力を込め地からの反発の勢いを乗せて跳び上がり、腰の高さに構えたゲシュタルトグレイブを満身の力を込めて突き出した。

●それぞれの思い、進みたい道
 次の瞬間、ズン! と攻性植物の巨体が揺れた。
 狙い通りゲシュタルトグレイブが人型の上半身に突きささっていて、敵の顔から血の気が失せるのが見えた。
「——おまえじゃない、新平を助けるためだ!」
 さらに強く穂先を押し込んで、足で胸を蹴って反動で後ろに飛んで得物を引き抜いた。
 直後、噴水のように体液が噴き出して、巨体は穴の開いた水袋のように、急激に縮みはじめる。
「終わったようですな」
「——終わったのか?」
 後ろからの赤煙の声にシヴィルは自分が敵を倒したことを知る。
「何をやっておるのじゃ、新平。災難じゃったのう——隠れていないでさっさと出てくるのじゃ!!」
 最善を尽くしたはず。ならば早く無事な姿を見たい、生きていると信じたい気持ちを抑えきれずに、ステラは急かす。流れ出た体液は立ち尽くすシヴィルの足元にも到達して、さらに広がって行く。
「新平、その中にいるのか?」
 呼びかけ、5秒に満たない、一回の深呼吸をするほどの時間の後、ドロドロに潰れたような攻性植物の残骸が淡い光を放ちはじめる。
 光る粉が風の渦に巻き上げられて行くようにして、光の中心にある塊は急速に小さくなって行く。
「新平、早く起きるのじゃ。戻ってくるのじゃ——」
 繰り返し響くステラの声を受けながら、シヴィルは光の中で塊のある辺りの一点を見つめ続けていた。
 果たして、光る粉が拡散され、光が消え去った後には、生まれたばかりの姿と同じ、全裸の少年が仰向けに横たわっていた。
「あれ、どうして僕、裸なんだろう?」
「な、なんという破廉恥なことじゃ——」
 身体のどこにも大きな怪我がないことを知ってホッとしたのも束の間、ステラは視線を逸らした。
 さて悪いグループとは言っても、のんびりした雰囲気の農村で生まれ育った中学1年生。
 ケルベロスが出動して生々しい戦闘と、そこからの救出劇が行われたのを目にして、強がっていられるはずもない。遠くからようすを伺っていた2人はすっかり萎縮していて、何を言われても、大人しく頷くしか出来ない。
「まだ小学校から上がったばかりじゃろうが、よその家の柿を盗んで捕まるとか、なんかこう、みみっちくて、情けないのう」
「あまり言ってやるなステラ君。可愛そうだ。顔を真っ赤にしてるじゃないか。——しかしおじいさんが留守だったのは幸いと言うべきだったよね。早く連絡が取れればいいのだが——おや?」
 荒れ果てた庭や壊れた家の軒先にヒールを掛けて修復していた豊が、車庫に置かれている真新しい白のハイブリッド車に気がついた。
 そんなタイミングで家の人と連絡をつけようと、近所を回っていた赤煙とバジルとミルファとナオミが戻ってくる。
「大変です! おじいさんは肺炎で入院しているそうです」
 バジルの言葉に得心がいった様子で、豊は「そうか」と深く頷いた。
「ここから20kmほど離れた県立病院に入院しているそうです。電話口では詳しいことは聞けませんでしたが、家族や親戚の方が集まっているということは、悪い状況と推測できます」
 そう告げてから、赤煙は救助した新平とその仲間である2人の少年の顔の方を見て口を開く。
「やはり柿の木はヒールでも元には戻せませんでしたか。今の状況で事件のことを伝えるのが、正しいことかどうかは分かりません。念のためにお詫びのお手紙も書きますが——とにかく、当人に会いに行かないことには何も分かりません」
 赤煙の言葉にミルファが「私も」と手をあげる。
「大勢で病院に押しかけても迷惑かも知れないのう。じゃが会えずとも、心意気だけは伝えることができるものじゃ——もちろん、おぬしらも、そういう気持ちじゃろう?」
 クドクドとやらない理由を考えたり、するための意義を考えるのに時間を費やすのは勿体ない。気持ちがあるなら、まず行動しよう。そして結果を受け止めよう。
 首を傾げてニカッと笑うステラ、この先たとえどんな事態が待ち構えていても、怖いことは何も無い。
 どんなときでも皆で考えれば、最善の道を見つけ出すことが出来ると信じているから。

作者:ほむらもやし 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年12月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 3
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