星導ツィゴイネルワイゼン

作者:柚烏

 ――ゆら、ゆら。くらき夜に佇む街並みはまるで、深い海の底に沈んだ王国のよう。ぽつりぽつりと、ともる灯も密やかに――けれど都市を往けば徐々に眩く、ひとびとの息づかいに呼応して、深海のなかで輝きを放っている。
 ああ――きっと彼の地が、己の辿り着く場所であるのだと。喪服のような尾鰭のヴェールを揺らして、その人魚の死神は微笑んだのかも知れなかった。
 ――魅惑的な瞳は、海の青。みどりの黒髪と褐色の肌は、異国の香りを漂わせて。美貌の占い師は、その手に抱きしめた水晶をそっとなぞると、水泡の彼方に視えた未来へ手を伸ばすように夜を泳ぐ。
(「……死の気配を識る力、死の運命にある者の所へ」)
 行きましょう――使者を遣わし、多くの死を迎え入れましょう。囁くようにうたう乙女の後ろに粛々と、怪魚たちが付き従って――ロマの旅路を思わせる、死神の葬列はゆっくりと、ひとびとの元へ近づいていた。

 東京焦土地帯――かつて其処には死神ザルバルクが跋扈し、その後はエインヘリアルの要塞が出現するなど、デウスエクスの勢力が塗り替えられた場所だ。
「この影響によって、焦土地帯に居た死神の一部が居場所を失って……今も、東京都市部へと押し出されているんだ」
 そして今回も、その事件のひとつを予知したのだと――エリオット・ワーズワース(白翠のヘリオライダー・en0051)は翡翠の瞳を落としつつ、続きをゆっくりと話し出した。
「流れ込んでくる死神は、下級死神から進化したばかりの個体のようだね。人魚の姿をした、流浪の民……丁度、ロマの占い師のような姿をしている」
 占星術師を思わせる女性の死神の名は、スヴァルトゥル・ハルフゥと言う。深海魚の姿をした下級死神を引き連れた彼女は、死の運命にあるもの――即ち、都市のひとびとの死を迎え入れる為、自ずから襲撃を行って魂を狩るようなのだ。
「……だから、皆には死神たちを迎え撃って、事件を防いで欲しいんだ」
 ――場所は市街地中央よりは幾分離れた、未だ灯りが少ない地域となる。スヴァルトゥル・ハルフゥは見た目に相応しく、占術や星の力を借りて強化や妨害を行い――そんな彼女を庇うように、下級死神たちが前に出て戦うらしい。
「嵐と死の運命を予見する、黒き占術の人魚……と言った所だけど、そんな未来を実現させない為にも、どうかよろしくお願いするね」
 居場所を失い、放浪のさだめにあったとしても――うつくしき死神に、安息の地を与える訳にはいかないから。そうして夜が忍び寄る空、ぽつりと浮かんだ星をひとつ指さしたエリオットは、やがてヘリオンの翼の元へ皆を導いていったのだった。


参加者
レーグル・ノルベルト(ダーヴィド・e00079)
セレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)
水無月・鬼人(重力の鬼・e00414)
シル・ウィンディア(蒼風の精霊術士・e00695)
鮫洲・蓮華(ぽかちゃん先生の助手・e09420)
シア・ベクルクス(花虎の尾・e10131)
御堂・蓮(刃風の蔭鬼・e16724)
イズナ・シュペルリング(黄金の林檎の管理人・e25083)

■リプレイ

●星の導きの元に
 寒々とした冬の空の下――肌に触れる空気はひんやりとして、鮫洲・蓮華(ぽかちゃん先生の助手・e09420)から、瞬く間に熱を奪っていく。
(「……でも。だからこそ、かな」)
 凍てつくような大気の中で、星空は余りにもうつくしく、彼女の瞳の中で瞬いており。煌めく冬の星座をゆっくり辿っていく内に、蓮華は否応なく此度の邂逅について想いを巡らせることになった。
(「北斗星の下……あれは、吉兆? それとも災いを告げる星?」)
 ――愛らしい相貌の下で揺れ動くのは、呪いじみた縁に対する不安か、或いは憂いか。けれど、そんな想いは心の底に沈めておいて、蓮華は深呼吸の後に地上を見据える。
「星に誘われ死神、舞い降りる……か」
 夜に波打つ気だるげな声は、水無月・鬼人(重力の鬼・e00414)のものだ。故郷が懐かしく感じているのかね――呟きと同時に、視界の端で魚の尾鰭が揺らめくと、彼らの行く手には死神の一団がゆらり、厳かな葬列を思わせる様子で姿を現したのだった。
(「東京焦土で、死神ねぇ……」)
 押し出されるようにして、居場所を失い放浪することになった、東京焦土地帯の死神たち――その運命に流離うロマの姿を重ねつつも、鬼人は溜息ひとつ吐いて感傷を振り払う。
「そりゃ、人が死にまくった所だ。……死神の一人も迷い出るってもんだな」
「魚の姿をした死神……宵の深海を泳ぐ怪魚が、死の運命を運ぶ、か」
 ままならないとばかりに肩を竦める鬼人に頷き、闇夜を見通すように、御堂・蓮(刃風の蔭鬼・e16724)の瞳が静かに辺りを見つめれば。
「……ゾッとする話だな」
 言葉とは裏腹に表情ひとつ変えぬまま、彼は白い吐息を吐き出して、華立の踵を鳴らしていた。斯くも冷たく暗い夜――遠くに見える星灯りは、深海の輝きにも似ていて。それは目の前に現れた死神たちの、浮世離れした佇まいもあるかもしれなかったが、その雰囲気に呑まれてはいけないとイズナ・シュペルリング(黄金の林檎の管理人・e25083)は己に強く言い聞かせる。
「そう、死の気配を識る力……死の運命がわかるのは、死神だけじゃないよ」
 それは、イズナ達ヴァルキュリア――兵站と看取りを司る妖精族だって同じなのだ。その背で輝く光の翼を広げながら、少女は誇らしげに胸を張って死神、スヴァルトゥル・ハルフゥと向き合う。
「だから、あなたの向かうところもわかってるし。そこは、あなたたち死神の居場所じゃない」
 例え、元居た場所を追い出されたのだとしても、行く手に灯る光を消したりはさせないと、イズナはきっぱりと告げて。
「……小さな光は、命ある人々の営みの明かりだから」
「そうね……あなた方が下す死の道には、なんの輝きもないのだから」
 その隣で、行く手を塞ぐように立ちはだかったセレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)も、黒の衣を揺らして上品に微笑んだ。其処にあしらわれた白骸骨と緑の蔦が、闇夜で妖しげに踊る中――軽やかな青の髪を、腰のランタンで眩く照らすのはシル・ウィンディア(蒼風の精霊術士・e00695)だ。
「じゃあ、セレスおねーちゃん達と、お魚退治頑張りますかっ!」
 姉妹であるふたりは、よく似た色合いの瞳を交差させつつ武器を構える。ひんやりした空気が心地よいと感じるのは、気が引き締まると同時に、美しい自然を思い出すからか――そんなシルの放つ殺気にあてられた怪魚が、ギチギチと牙を鳴らして威嚇を行うが、屈強な竜人たるレーグル・ノルベルト(ダーヴィド・e00079)は微動だにしなかった。
「……運命、と言ったのだったか」
 深く低く、唸るように吐き出されたレーグルの言葉に、人魚の占師はちらりと星空を見上げて、ややあってから静かに頷いたように見えたけれど。直ぐにそれを否定したのは蓮だった。
「しかしそれは、運命ではなく……お前の殺戮衝動に合わせているだけでは?」
 ――だとすれば、それは随分と都合がいい占いだ。そんな蓮の、峻烈な心が具現化した存在であるオルトロスの空木が、ゆらゆらと炎を立ち昇らせていく一方――シア・ベクルクス(花虎の尾・e10131)は、髪を飾るミモザの花をふわりと揺らして、たおやかに微笑む。
「例え、行く先に死の花が咲いていたとしても……人は運命に抗う権利がある。私は、そう思います」
 柔和な表情の中に、決して譲れぬ信念を宿しながら。時空の調停者たる、オラトリオの貌を覗かせたシアの傍では、鬼人が地獄化した左腕を燃え上がらせて灯火に変えていた。
「……地獄由来の炎だ。死神を照らすには、ちょうどいい灯なんだろうなぁ」
 都市部から幾分離れた此処には光源が少なく、仲間たちも其々に照明を持参してきていた様子。と、鬼火のように灯りが揺れるのを、茫洋としたまなざしで見つめていた死神――ハルフゥは、唇を震わせ水晶越しに何かを囁いたように見えた。
(「星の、導き――繋がれた、因縁」)
「……えっ?」
 ――錯覚だったのかもしれないけれど、蓮華には彼女の言葉が、そんな風に聴こえたような気がして。それはハルフゥの瞳がほんの少し、哀しげないろを滲ませていたからなのかも知れない。
「あなたには、どこか……還るべき場所があるの?」
 無意識のうちに発した問いは、風に攫われ儚く消えていったけれど――其処で静かな蓮の声が、身を裂く程の冷たい世界に、蓮華の意識を引き戻していった。
「……占いは外れる」
 ああ、それもまた――予言なのだろうか。

●黒の死神
(「敵の隊列は……よしっ」)
 ――此方へと襲い掛かって来る、スヴァルトゥル・ハルフゥと下級死神たち。その編成を確認したシルは直後、白銀の戦靴を蹴って星空に舞う。
「闇夜切裂く、流星の煌めき受けてみてっ!!」
 翼の意匠そのままに、風を纏って急降下を仕掛ける彼女が狙いを定めたのは、盾となって立ちはだかる怪魚の一体――先ずは、ハルフゥを庇う彼らを確実に仕留めていくことにしたのだ。
「……人魚さんは、あとのお楽しみってね?」
「ああ、しかし何で死者を蘇らせるんだろうな」
 そうしてシルが重力を宿した蹴りをお見舞いすれば、霊力を帯びた刀を振るう鬼人は、続けてその傷口を正確に斬り広げて更なる傷を生み出していく。
「慈悲ってわけでもないだろうし、戦力としちゃ中途半端だ。……何か、意味でもあるのか」
 ――その鬼人の問いは、死神たちの答えを期待してのものでは無く、無意識に零れたものだろう。だが、今までの戦いを経て考えてみれば、サルベージと言う手段で手軽に戦力を補充できるのは、侵略者にとって非常に都合が良いのだろうと想像はつく。
(「戦力が半端とは言え……それ以上に、数で押せる利点がある。だが、奴ら死神に関して言えば――」)
 瘴気を振り撒く空木に攻撃を任せて、仲間たちを守護する為に魔法陣を描くのは蓮。澄んだ音色を奏でて黒鎖が自在に宙を舞う中、彼がふと思うのは死神たちの得体の知れなさについてだった。
(「……他のデウスエクスとは違い、目的や行動が見え辛い」)
 それは未だに、彼らの本質が掴めない不快感と――それ以上に、魂を失った肉体を『再利用』することに嫌悪感を抱いているのだろうと、蓮は思う。
「庇いたい気持ちは私も、あちらさんも同じかしら? そうだとしても、」
 一方のセレスティンは果敢に前線で盾となり、怪魚の牙や怨霊弾から仲間たちを庇っていた。しかし、それは相手も同じ――一体に狙いを定めても別の一体がそれを庇い、その合間にハルフゥが星辰の力を振るって身動きを封じてくる、と言う心算なのだろう。
「……この気持ち、負けないわ」
 ――私には、掛け替えのない星がいくつも見えるから。それらを守ろうとするのは当然の務めでしょう、と優美に微笑むセレスティンは、漆黒の宝珠を翳しておぞましき死霊の群れを召喚した。
「よし、しっかり守っていこう!」
 生命を喰らい、それを己の糧にして立ち続ける彼女の隣では、蓮華もウイングキャットのぽかちゃん先生と一緒に、聖域の加護を皆に与えながら奮戦している。ハルフゥの駆使する、凍てつく星々の輝きがその身を蝕もうとも、決して足は止めないと誓いながら。
(「わたしの役目は、みんなが戦いやすいように援護をすること」)
 そして――此方側では、イズナが氷結の槍騎兵を呼び出し、更に手傷を負わせようと怪魚を氷漬けにしていって。そんな中でも、ハルフゥを自由に遊ばせたりはしないのだと言うように、レーグルの剛腕が唸りをあげた。
「汝が進化するとは、些か不可解ではあるが――」
 地獄の炎を纏う縛霊手を叩きつけ、一気に燃え上がらせた其処へ、鮮やかに吸い込まれていくのはシアの光剣であり。此処から先へは通さない――そんな気迫で以って立ち向かうふたりを、流石にハルフゥも無視は出来ないと悟ったらしい。
「そう、進化しちゃうって話だったけど。何か切っ掛けがあったのかな?」
 と、氷の刃で怪魚を斬り刻んでいたイズナが、ふとハルフゥの姿を見て緋色の瞳を瞬かせたものの。何か知っているのかと含みを帯びた問いは、ただ静かに闇の中に吸い込まれていくばかり。
「……まぁ、下級の魚がこんな感じに進化するなんて、初めて知ったんだが」
 続いて、雷を纏う神速の突きを見舞った鬼人が、怪魚の一体に止めを刺すと――負傷が積み重なって来た前衛の元へ、素早く蓮が光の花弁を舞い踊らせて癒しを与える。
(「しかし、奴は人に似た姿。何時ものように傀儡か……そうでないのだとしたら」)
 それこそ、進化――魚から人魚へと姿を変えて、力をつけたのであれば。いずれにせよ、この戦いで何か分かるかも知れないと、蓮や蓮華は考えているようだった。
(「以前にも鎧の人魚がいたけれど、何か関係があるのかな?」)
 ――焦土より現れた、銀鱗のマーマン。彼の死神もまた、進化を遂げた個体だと言われていた筈。何だか蓮華は似たような雰囲気を感じて、もしかしたら彼らにとっての王国が何処かにあるのではないか――そんな幻想さえ、抱いてしまいそうになる。
(「死した魂の還る場所、理想郷……ニライカナイ」)
 或いはそれこそが、冥府の海デスバレスなのか。そんな中でも蓮華は、ハルフゥのうたう啓示の旋律の加護を打ち消すべく、重力を乗せた斬撃を怪魚に叩きつける。
「……あ、ぁ」
 ふつり、ハルフゥの歌声が途切れたその直後――凍てついた夜気にゆっくりと、怪魚の鱗が溶けて消えた。

●流浪の果て
 護りの鱗が喪われ、ヴェールを取り払うようにして刃の元に晒されていくスヴァルトゥル・ハルフゥ。ケルベロス達は手練れ揃いであり、死神の布陣を見越した上で、其々が上手く立ち回っていたのだ。
 異常に備えての対処を行いつつ一気に攻め立てていき、長期戦に持ち込ませないようにする――それが功を奏し、早い段階で怪魚たちの壁は崩れ去っていた。
(「万一の事も想定済みだが……」)
 それでも、戦線を維持できなくなった時のことを念頭に置きつつ、レーグルの詛奏が大気を震わせ呪詛を呼ぶ。其処で、癒しの力を阻まれたハルフゥの姿を見て取った蓮が、古書を手に攻撃に転じた。
「………来い、くれてやる」
 ――霊力を媒体に、その身に降ろした思念は影の鬼へと変じて。巻き起こる風雷がハルフゥの身体を切り裂いていく中を、彗竜の鎚を構えたシルが弾丸のように突き進んでいく。
「ドカーンと一発、吹っ飛ばすよっ!」
 直後、進化の可能性を奪い去る凍結の一撃が、勢いよく振り下ろされ――氷に包まれていくハルフゥは尚も、水泡を操り勝機を見いだそうとしていた。しかし、シルを狙ったその術は、寸での所で割って入ったセレスティンにより防がれる。
「……私の妹に何するのよ!」
 うつくしき冷笑の似合う淑女は、直後ハンマーを地面に叩きつけて激昂したが、それでも大切な妹を護れたことに安堵しているようだった。
(「そう……誰一人、欠けさせやしない」)
 そうして長女としてのプライドを胸に、セレスティンは死者を引き連れ――骸の囁きに耳を傾け、死の先に待ち受ける未来へ向かって進んでいく。
(「私なら思い出も昇華させて、これからを生きる糧に出来るから」)
 ――それは唯、輝きを奪うだけの死神とは違う。朽ちゆくものを愛し、故に日々を尊いものとして感謝を捧げるセレスティンならば、死神をも糧としてこれからを進んでいけるのだろう。
「私の情熱は、骸とともにあるわ――」
「姉妹の絆、遠慮なく味わってっ!」
 生きている人たちに、敬意を――そんな想いを籠めたセレスティンとシルの一撃がハルフゥに吸い込まれると、その衝撃から立ち直る隙を与えずに、立て続けに鬼人が鬼砕きの秘技を繰り出した。
(「柄でもないと、昔の俺なら笑っただろうが……」)
 ――今の自分には守りたい人が居て、それが戦う理由だから。胸元で揺れるロザリオを一瞥した鬼人は、三撃の刃筋が重なる中心へ強引に刺突をぶち込んで、ハルフゥを追い詰める。
「死の運命は決まってても、そんな運命を変えちゃうのがわたしたちだから」
「あなた方の旅は、此処で終わり……新たな旅路が、どうか安らかなものでありますよう」
 そうして――黄金の林檎を手に、にこやかに微笑むイズナが瑞々しい輝きで傷を癒していけば。祈りと共に大地を蹴って羽ばたくシアは、流星と化してハルフゥの足を縫い止め、最期のときを蓮華に託す。
「お願い、とどめは任せるよ」
 そんなイズナの声にちいさく頷いた蓮華は、ぽかちゃん先生を伴ってハルフゥの前へと駆け出していった。流離いのロマを思わせる、綺麗な人魚――彼女の旅を終わらせるのが、きっと自分たちケルベロスの役目なのだと言い聞かせて。
「……どうか、あなたの還るべき場所へ」
 ――癒したい人がいる、と言う蓮華の望み。そんな心が具現化した存在である翼猫の一撃ならば、それを叶えてくれる筈と信じながら。

 こうして密やかに、死神の侵攻は阻止されて――辺りにはゆっくりと静寂が戻って来る。
 事後処理を終えたらしい鬼人が、飯でも食べて帰らないかと皆に声を掛ける様子を耳にしながら、シルは冬空に向けて手を伸ばしていた。
「ほんと、綺麗だなぁ……」
 星々の輝きを受けて、少女の指先で煌めくのは約束の指輪。離れていても、いつも一緒――交わした想いと共に、ゆっくりと輝きを見つめるシルの向こうでは、ひとつの邂逅を終えた蓮華が空を見上げている。
 ――ああ、星は輝き、決して応えはないのだけれど。

 空の彼方で、物悲しい旋律が響いたような気がした。

作者:柚烏 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年12月14日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 7/キャラが大事にされていた 0
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