宇宙のグランドロン決戦~ソラに舞いし

作者:洗井落雲

●宇宙決戦
「集まってもらって感謝する……さて、急な話ですまないが、『暗夜の宝石』攻略戦で生き延びた、マスター・ビースト残党達の動きを掴む事が出来た」
 アーサー・カトール(ウェアライダーのヘリオライダー・en0240)は、集まったケルベロス達へと、そう告げた。
 曰く、神造レプリゼンタ3体を中心とした残党軍は、遺棄されていたソフィステギアのグランドロンを改修し、マスター・ビーストの遺産を運び出して地球へと向かっているという事の様だ。
「マスター・ビーストの残党達は、地球上の希少動物を絶滅させ神造レプリゼンタを産み出す……という計画を実行しようとしているらしい。もちろん、こんなことを許すわけにはいかない。連中が地球へと到着する前に、敵を撃退する必要があるだろうな」
 だが、問題はこれだけではない。
 時同じくして、大阪のユグドラシルが動き出したのだ。グランドロンを利用し、レプリゼンタ・ロキとジュモー・エレクトリシアンが、宇宙へと向かったのだという。
「その目的は、マスター・ビースト残党を降伏させ、己の傘下に加えようという物らしい。マスター・ビースト残党たちは、首魁であるマスター・ビーストを失ったことで士気が低下していて、ロキ達大阪軍との戦力差が大きければ、戦わずして降伏してしまうだろう」
 となれば、これもできれば阻止しておきたい。大阪城のユグドラシル勢力を、これ以上拡大するわけにはいかないのだ。
「だが、『暗夜の宝石』攻略戦後、ヘリオンの宇宙装備は調整の為にNASAに運び込まれている。すぐに動かせる数には限りがあるんだ。それに、『磨羯宮ブレイザブリク』も使えない。だから、今使えるヘリオン宇宙装備だけで……少数精鋭による作戦を実行しなければならない」
 少数精鋭による作戦成功のためには、先制攻撃を行い、敵軍の合流を防ぎ、最終的に三つ巴の戦いに持ち込む、という、三段階の流れが必要になる。
「先制攻撃、そして敵軍の合流を防ぐ作戦には、他のチームが担当する。皆には、これらが成功したという前提で、最終段階……三つ巴の戦いを制するべく、行動してほしい」
 前提となる、先制攻撃、そして敵軍合流阻止が成功したならば、戦局はすでに三つ巴の戦いへと突入しているはずだ。
「このチームのケルベロス達には、『マスター・ビースト残党軍』と『大阪のユグドラシル勢力』、どちらの勢力に対して攻撃を仕掛け、どのような目標の達成を目指すかを決め、作戦を練ってもらいたい」
 目標の達成とは、例えば地球の動物種を滅ぼすという計画を阻止する必要がある。最低限、『マスター・ビースト残党軍の撃破、あるいはグランドロンの撃破or奪取』を行う必要があるだろう。これが実現できれば、ひとまず最大の危機を回避することが可能となる。
 その上で、『神造レプリゼンタの撃破』や『ジュモー・エレクトリシアンの撃破』、『レプリゼンタ・ロキの撃破』『ジュモーのグランドロンの撃破或いは奪取』ができれば最上、と言った所だろう。
「とはいえ、最低限達成できなければならないのは、マスター・ビースト残党軍の作戦阻止だ。どこまでを目指すのかを、よく話し合って決めてほしい」
 アーサーはそう言って、ひげを撫でた。
「すべての目的を達成することは困難だろう。どの目的を達成するのか、それを考えて、作戦を立案してほしい。それでは、作戦の成功と、君たちの無事を、祈っているよ」
 そう言って、アーサーはケルベロス達を送り出したのであった。


参加者
篁・悠(暁光の騎士・e00141)
神崎・晟(熱烈峻厳・e02896)
霧島・絶奈(暗き獣・e04612)
神宮寺・結里花(雨冠乃巫女・e07405)
ハインツ・エクハルト(光を背負う者・e12606)
日月・降夜(アキレス俊足・e18747)
茅宮・火奈(赤眼護剣・e56465)

■リプレイ

●戦いの合図
 宇宙空間を行くヘリオンから降り立ったケルベロス達。
 彼らを待っていたものは、巨大なグランドロンの外壁である。
「こうも簡単に近づけるってのは」
 日月・降夜(アキレス俊足・e18747)が言った。
「交渉担当チームのおかげか。ありがたい事だな」
 ここが宇宙空間でなければ、口笛の一つでも鳴らしていただろうか。
 交渉の結果、ケルベロス達は今、マスター・ビースト残党軍のグランドロンを守る様な配置についている。労せず接近できたことは、まさに交渉の成果と言えただろう。
 とはいえ、作戦はまだ前哨段階。
 ここから合図を待って、内部へと突入する必要がある。
「その後は、グランドロン奪取に動くチームの護衛、だな」
 ハインツ・エクハルト(光を背負う者・e12606)が確認する。その近くでは、宇宙遊泳を楽しむように、犬かきをパタパタと行うオルトロス『チビ助』の姿があった。
 このチームの目的は、残党軍の排除と、グランドロンの調査と奪取を行うチームと連携し、これを守る事を目的としている。
 ちらりと辺りを見れば、件のチームもすでに配置についているのが分かった。
「待つだけと言う身も、辛いものだな」
 神崎・晟(熱烈峻厳・e02896)が言った。主と同様に、ボクスドラゴン『ラグナル』もまた、目を閉じて静かに機を待つ。今はまだ、仲間を信じて待つしかない。
「うむ――」
 篁・悠(暁光の騎士・e00141)は腕くみをしつつ、静かに頷いた。その瞳は真っすぐに、グランドロンの外壁を見つめている。
「妖精8種族のひとつ、グランドロン、っすか」
 神宮寺・結里花(雨冠乃巫女・e07405)は、ふむふむとグランドロンを見つめる。奪取か、あるいは破壊か。いずれにせよ、此処で止めなければ、地球に甚大な被害が出る。
「どっちに転んでも……それだけは避けなければならないっす」
 決意を新たにするように、結里花は頷いた。
 と――。
 グランドロンの外壁が突如、内側より爆ぜた。巨大な亀裂が外壁に走り、内部の光景が良く見えるようになる。するとその亀裂から8名のケルベロス達が飛び出してきた。
「合図です!」
 ローレライ・ウィッシュスター(白羊の盾・e00352)が叫ぶ。ここまでの作戦は成功したのだ。続いて突入班6チームのケルベロスが一気にグランドロンへと突入する。
「船内の調査をお願いします。前衛は、私たちが!」
 茅宮・火奈(赤眼護剣・e56465)が、グランドロン奪取のチームへと合図を送る。了解の返答を受け取った一行は、グランドロン内部へと降り立った。
 降り立った場所は、グランドロンの外廓に位置するポイントである。すでに先行したチームによる戦闘が行われ、激しい戦闘痕があたりに残されていた。
「彼らは神造レプリゼンタへ」
 先行していくチームの背中を見つめながら、霧島・絶奈(暗き獣・e04612)が言った。
「我々は……さて、どう向かうべきか」
 外廓エリアには、枝分かれした無数の通路と小部屋が存在していて、その全てを確認するような時間は存在しないだろう。となれば、何らかの手掛かりが欲しい所だが……。
 その時であった。グランドロン調査チームが、とある通路を指示したのだ。
「何かわかったのか?」
 ハインツが尋ねるのへ、答えたのは降夜である。
「なんでも、グランドロンに呼び掛けてみたら、反応があったらしい。声なき声、って感じだな」
「反応? 私たちには何も聞こえないようですが」
 絶奈が首をかしげるのへ、足元のテレビウムも聞こえない、と首を振った。
「呼びかけていた向こうのチームにしか聞こえないのかもしれませんね」
 すでに戦闘モードに入っていた結里花が言った。そう言うモノなのかもしれない。
「なんにしても、道しるべは出来ました」
 ローレライがそう言うのへ、テレビウム『シュテルネ』もこくこくと頷く。
「では、道は向こうにチームに指示してもらい、私たちが前衛を務めましょう」
 火奈の言葉に、異論はない。
「よし。では行こう、皆!」
 悠の言葉に、仲間達は頷き、ゆっくりとグランドロンの内部を進み始めた。

●グランドロンを行く
「早速のお出迎えか!」
 晟が叫び、ウサギのような神造デウスエクスモドキに攻撃を加えた。『蒼竜之戟【淌】』が敵の身体を貫き、ラグナルのブレスが焼いてとどめを刺す。
 調査チームの指示に従い、扉を開いたケルベロス達の前に待ち受けていた物は、動物をベースとした無数の神造デウスエクスモドキたちの姿だった。侵入者の登場に一瞬、浮足立った彼らだが、すぐに気をとりなおし迎撃を行ってくる。
 これには調査チームも一丸となって対処していく。総勢16名のケルベロス達とモドキたちによる乱戦が、今ここに始まったのだ。
「乱戦状態だけど……調査チームへの被害は抑えるんだ!」
 ケルベロスチェインによる守護魔法陣を描きながら、ハインツが叫ぶ。チビ助の刃がモドキの一体を切り裂き、
「彼らは今や、我々の道標――失うわけにはいきませんからね」
 絶奈のはなつ竜砲弾がモドキへと直撃した。衝撃に身体をまっぷつたつにされたモドキは、ダメ押しのテレビウムの凶器攻撃の前に、消滅していく。
「真宮寺の巫女の仕事、見せてあげます!」
 結里花の『白蛇の咢』が、モドキの頭を殴りつけた。ガン、と激しい音と共に、吹き飛ばされたモドキが外壁へと叩きつけられ、そのまま消滅する。
「やれやれ、わかってはいたが、敵も大盤振る舞いだ」
 襲い掛かってきたモドキの拳を寸前でよけた降夜は、カウンターで高く足を蹴り上げた。巻き起こる火炎がモドキの身体を奔り、その熱にモドキが呻く。
「だが、ここで僕たちが折れるわけにはいかないッ!」
 悠の『神雷剣・夢眩』が煌き、モドキの胸へと突き刺さった。ぎゃっ、と悲鳴を上げて、モドキが消滅していく。
「そうです! グランドロンの未来も、地球の動物の未来も、私たちにかかっているんですから!」
 ローレライはヒールドローンを飛ばして、仲間たちを守らせる。ドローンは盾となって、モドキの攻撃を受け止めた。シュテルネの凶器攻撃が、モドキを追い払うように繰り出される。
「星眼流免許皆伝、茅宮火奈。守るべき方たちの為……参ります!」
 振るわれる火奈の月光のような斬撃が、モドキを切り裂いた。消滅していくモドキを見やりながら、火奈はふう、と息を吐いた。
「急ぎましょう。きっと、目的地はまだまだ先でしょうから」
 その言葉に、仲間達は頷いた。

 戦い、止まり、道を尋ね、進む。
 戦い、止まり、道を尋ね、進む。
 幾度となく繰り返し、戦い、走る。
「彼らは『対話中』だ! 敵を近づけるな!」
 迫るモドキたちへと、晟は蒼い炎を吹き放つ。モドキたちの身体にまとわりつく炎が、その身を激しく焼き焦がしていく。ラグナルも合わせて、属性のブレスを吐いた。二つのブレスがモドキたちを圧しとどめる。
 調査チームがグランドロンの声を聴いている最中への襲撃。ケルベロス達はすぐさま応戦の構えを取った。
「オレがいる限り、誰一人倒れさせたりなんてしない! 《閃(ブリッツ)》ーーッ!!」
 輝く閃光。稲妻が仲間達を撃ち、活力を与える。チビ助は主を守る様に、パイロキネシスの炎でモドキを貫いた。援護を受けたケルベロス達は一気に突撃し、モドキたちを蹴散らしていく。
 敵の攻撃は激しく、此方の状況などを考えてはくれない。移動中、出合頭に遭遇することもあった。
「やれやれ、お互い、運がありませんね」
 薄く笑いながら絶奈の放ったファミリア、そしてテレビウムが、出合頭に遭遇したモドキの顔面へと襲い掛かった。強かに顔面を打ち付けられ、ふらふらとなったモドキへ、
「押しとおりますっ!」
 結里花が突き出した『如意御祓棒』、その激しい突きが、モドキに突き刺さり、その肉体を消滅させた。
 だが少しずつ……確かに、重要な場所へと、ケルベロス達は導かれていた。
「防衛隊……警護かなにかか?」
 扉の前に立ちはだかる、数体のモドキの姿を認め、降夜は呟いた。だが、足を止めていられる場合ではない。
「何かを守っているって事は、大切なものがあるって事だろう?」
 放つ氷結の螺旋がモドキへと突き刺さった。奔る氷が、モドキの身体を切り刻む。
「突破するぞッ!」
 悠は吠え、星座のオーラを放った。オーラがさらなる氷結を呼び、モドキの身体を切り裂いた。
 少しずつ。少しずつ。何処かへ導かれていく。それは奇妙な確信であった。勝利への自信であった。
「もう少し……きっと、もう少しです! 頑張ってください!」
 ローレライの叫び。鼓舞。しかしそこには悲愴の色はなく、確かな希望の色がある。展開されたヒールドローンもまた、主の意思を表すように、力強く飛行する。
「参りましょう、必ずこの先に、道があると信じて……!」
 火奈も懸命に仲間たちを鼓舞しながら、その刃を振るった。一振りごとにモドキが屍へと変わっていく。
 そして――。
 そんな彼らの前に、それは姿を現したのである。

●星を掴む
「ここは……エンジンルームか?」
 降夜が声をあげた。
 そこは、グランドロンのもう一つの中枢――エンジンブロックである。
 巨大なエンジンにつながる、無数のパイプ。ここがグランドロンの巨大な心臓であることは間違いない。
「オレたちはここに導かれてたのか……」
 ハインツが呆然と呟く。
「ですが、これは好都合です」
 結里花が言った。グランドロンを破壊するにせよ、対話を行うにせよ、心臓部であるここに到着できたことは、大きなアドバンテージである。
「調査チームはどうするつもりなんだ?」
 晟が尋ねるのへ、答えたのはローレライである。
「対話を続けるようです……説得を行うと」
「では、我々の仕事は、その護衛ですね」
 絶奈が言う。
「そうだな。僕たちの居場所も、敵にはもう知られていることだろう」
 悠が言った。その通りだろう、今にもここに、敵がなだれ込んでくるかもしれない……それは避けたい。
「では、私たちは外へと向かいましょう」
 火奈がそう言う。一行は、調査チームへとエンジンブロックを任せて、扉を出た。
 通路に陣取り、扉を閉める。かれこれ、突入から20分は経過していた。艦橋に向った仲間たちはどうなっただろうか。無事であってほしい。そんなことが脳裏に浮かぶ中、通路の先より、3体の影が姿を現した。それぞれは兎、犬、熊のような生き物であった。
「神造デウスエクスモドキか!」
 晟が叫んだ。恐らくこれが、最後の戦いになるだろう。ケルベロス達は一斉に武器をとり、応戦の構えをとる。
「さぁ、来なさい! ここは一歩も通しません!」
 ローレライが叫ぶ。
「敵の足を止める事は得意な方です。が、頑張りますね……!」
 火奈は刀の柄に手をかけ、言った。その言葉を合図にしたように、両者は一斉に動き出し、激突する!
 モドキたちは一斉に、飛び掛かってきた。鋭い爪の、拳の、蹴りの攻撃を、ケルベロス達は受け止め、あるいは回避する。
「ここが正念場だ!」
 晟が『蒼竜之錨鎚【溟】』を兎モドキへと叩きつけた。兎はその腕を振るって受け止めを試みるが、衝撃がみしり、と兎モドキの身体を駆け巡り、痛みとなって発露する。
「ここまで来たんだ、全員無事に帰ろうぜ! 研ぎ澄ませ、《閃(ブリッツ)》ーーッ!!」
 ハインツが放つ援護の雷が、ケルベロス達の背中を押す。
「私たちが護るわ! 思いっきり戦って!」
 ローレライの展開するヒールドローンが、ケルベロスたちを守るように浮遊する!
「受け取ったぞ、二人ともッ!」
 悠が雷を背に、飛んだ。ブローチに触れた瞬間、『Infinity Slash!』と音声が鳴り響き、七枚の薔薇の紋章が、兎モドキへの道標のように展開される。
「受けよ! 極煌ッ! 一閃ッッ!!」
 薔薇の紋章を潜り抜けながら、兎モドキへ向けて一直線に突き進む悠! 虹とオーロラの輝き纏う一閃が、兎モドキを切り裂き、爆発とともに消滅させた!
「成敗ッ!!」
 兎モドキの消滅――仲間の消滅に、モドキたちが浮足立つ。
「さて、次はあなたですよ」
 無慈悲な宣言が、犬モドキへとかけられた。絶奈の放つ竜砲弾の連射が、犬モドキへと突き刺さる。たまらず足を止めた犬モドキの背後へ、迫るのは結里花だ。
「ケルベロスの底力、見せてあげますよ」
 『白蛇の咢』が、犬モドキを叩き潰した! そのまま犬モドキは消滅する。
 熊モドキは、吠えた。怒りと、恐れに。ごうごうと唸りながら突進してくるのを、降夜はこともなげに避けて見せた。
「こういう時、冷静さを失った方から負けるんだ」
 肩などをすくめつつ、次の瞬間、振るわれた拳から放たれた針状のグラビティが、熊モドキの身体へ突き刺さった! 動けない! 麻痺した身体が、熊モドキの身体を縛り付ける。
「これで――最後です!」
 火奈が迫る、熊モドキの正面から、大きく飛び上がる。そのまま、上空から体重と、落下速度を乗せた一閃の斬撃を見舞う――中心から見事にまっぷったつにされた熊モドキは、凍てつくほどの刃の冴えに身を凍らせ、そのまま消滅していくのであった。
「皆様、無事でしょうか……!?」
 火奈がそう言った、瞬間、グランドロンが振動した。ぱらぱらと、外壁が砕けてゆく。
「崩壊か……いや」
 晟が呟く。そうしている間にも、グランドロン自体がばらばらと崩れ始め、ほどなくして、エンジンブロックの巨大な扉も崩れ落ちた。
 外壁が次々と分解され、広大な宇宙空間が、辺りに見え始めた。
 キラキラとした何かが、外壁から崩れて振ってくる。
 それはまるで、無数の星が生まれ、落ちてくるかのような光景だった。
「これは……コギトエルゴスムですね」
 絶奈が、そのキラキラと輝く星の欠片に手を伸ばした。言葉通り、それはコギトエルゴスム――グランドロンの、コギトエルゴスムだ。
「じゃあ、対話は成功した、のね?」
 ローレライが、手を合わせて、嬉しそうに言った。
 調査チームの説得に、グランドロンが応じたのだ! 今まさにグランドロンはその身をコギトエルゴスムに変え、ケルベロス達にその身を預けようとしている。
「作戦、成功……ですね。よかった……!」
 火奈もほっとした様子で、そう言った。
「じゃ、じゃあ、ちゃんと回収してあげないとまずいっす!」
 戦いも終わり、一息ついた結里花が声をあげた。
「だな! こんな所で置いていくわけにはいかないからな」
 ハインツの言葉に、
「ああ。新しい友となるかもしれない者たちだ。丁重に連れて帰ってやらなければな」
 悠が答える。
「さて、じゃあもうひと働きと行こうか」
 降夜の言葉に、仲間達は頷くのであった。

作者:洗井落雲 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2019年11月29日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 0
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