おせんたく

作者:天枷由良

●じゃぶじゃぶ
 浜辺にドラム式洗濯機が捨てられていた。
 よく捨てたもんだと思うだろうが、そこは置いておこう。不法投棄も問題だが、それより更に重大な問題が起こるのだ。
 そう。お察しの通り、ダモクレスである。
 一匹見つけたら百匹いるアレみたいに、まるで途絶える気配のない小型ダモクレスが、今日も今日とて洗濯機を己の一部に変えていく。
 ……いや、変えたと言うか、己が洗濯機になったと言うべきか。側面と下面からデザイン性もへったくれもない束ねたケーブルの手足を生やし、小型ダモクレス改めドラム式洗濯機型ダモクレスとなったそれは、砂浜をえっちらおっちらと歩き始めた。
 目的はグラビティ・チェインの強奪。
 あと――お洗濯。

●駐機中のヘリオンにて
「……これにお洗濯されると、どうなっちゃうんですか?」
「普通の人なら死んでしまうわね」
 姫川・みけ(にゃんにゃんファイター・e23873)に答えつつ、ミィル・ケントニス(採録羊のヘリオライダー・en0134)は説明を続ける。
「幸いなことにこうして予知できたから、現場周辺には立入禁止の措置を取ってもらいました。ドラム式洗濯機型ダモクレス――ちょっと長いからもう洗濯機でいいわね。この洗濯機が砂浜を抜け出して生命のお洗濯~とかやりだす前に、さくっと倒してきてちょうだい」

 戦場は昼の浜辺。先述の通り人払いの必要はなく、戦闘に差し支えるものもない。
「洗濯機の大きさは、洗濯槽に人一人が収められるくらいよ」
 いやな予感がする。
 みけのみならず、誰もが同じ考えに至った直後、ミィルは職務として事実を告げる。
「当然、攻撃もお洗濯で行われるわ。割と伸縮自在な手足で一人を掴み取り、何処からともなく水と洗剤の湧き出る洗濯槽の中に閉じ込めて、洗いとすすぎのコンボを食らわせた後に排出。脱水と乾燥機能がないのは、そこまで修復されなかったからかしら。……私はお洗濯された経験なんてないから想像するしかないのだけれど……まあ、うん、苦しそうよね」
 お洗濯とは名ばかり、もはや水責めだ。
「ただまあ、それほど強い洗濯機ではないようだから、ダメージとしてはそこまで大きくならないはずよ。しっかりヒールしてあげれば大丈夫でしょう。うん、大丈夫よ」
 それに、とミィルはさらに続ける。
「お洗濯攻撃の後、敵は必ず自己修復機能を作動させるわ。つまり有効打が来るのは二分に一度。加えて、お洗濯の対象は“もっとも汚れている人”だから、予め服を汚して置いたりすれば、敵の狙いをコントロールできるはずよ」
 あとは風邪を引かないよう、着替えでも持っていけば万全でしょう。
 ミィルはそう言って、説明を終えた。


参加者
古鐘・るり(安楽椅子の魔女・e01248)
ピジョン・ブラッド(銀糸の鹵獲術士・e02542)
鉄・千(空明・e03694)
ジェミ・フロート(紅蓮風姫・e20983)
姫川・みけ(にゃんにゃんファイター・e23873)
唯織・雅(告死天使・e25132)
プラン・クラリス(愛玩の紫水晶・e28432)
影守・吾連(影護・e38006)

■リプレイ


 全くもってキリがない。だが一つ一つ潰していくしかない。
 敵の厄介さと使命感を改めて噛み締めつつ、影守・吾連(影護・e38006)は仲間たちと戦場に降り立った。
 此度の戦場。即ちオフシーズンの浜辺。事前に立入禁止の措置も取られた其処では、波の寄せて返す音ばかりが聞こえてくる。
 薄寒いが、しかし穏やかなものではないか。
 そう勘違いしてしまいそうになるのを食い止めるのは、遠く彼方に見える白い箱。
「何と、言いますか……あの様な、頼りない四肢で。よく、動けますね……」
 遠目からでも分かる辿々しい足取りに、唯織・雅(告死天使・e25132)が呟く。
 恐るべきは廃棄家電すら己が肉にしてしまうダモクレスの能力か、はたまたグラビティ・チェインの効力か。
 ともあれ、倒さねばならない敵であることに間違いはない。
 降下地点に鞄やら何やら、非戦闘用の荷物を放り投げてケルベロスたちも接近。近づけば近づくほどに洗濯機そのままじゃねーかとツッコミたくなるのを抑えて、それぞれ得物や拳を構える。
 話に聞いたところ、敵は決して強者というわけではないらしい。
 ならば囲って襲って叩きのめす。それだけで良さそうなものだが――。
「ふふ、千はしっかり準備してきたぞ……!」
 竜人の証を露わにした鉄・千(空明・e03694)が、金色の瞳に妖しげな光を湛えて言う。
 彼女だけではない。此方も竜翼などを露出させた吾連、さらにはピジョン・ブラッド(銀糸の鹵獲術士・e02542)も不穏な空気を漂わせながら、ダモクレスと相対する。
 そして三人は――揃って胸を張り、或いはコートを脱ぎ捨てて己の“汚れ具合”を見せつけた。
「見ろ! このあっちこっち飛んだペイント! 思いっきりお絵かき楽しんできましたのだ!」
「俺はバイクのメンテナンス上がりだ! しつこい油と泥に塗れたこの身体、綺麗にできるものならしてみせろ!」
「此方はカレーうどんを雑に食べてきたからね!! ようやく風が冷たくなってきたからおいしかったよ、カレーうどん!」
「おうどん……! あや、違うのだ。さあこい洗濯機さん! この汚れを落とせるものなら落としてみるのだー!」
 ででん。そんな太鼓の音でも聞こえるような三者三様全力誇示。
 それを何処で感知したのかは目前にあっても定かでないが、ともかく洗濯機ダモクレスは洗濯槽の蓋をかぱっと開いた。
 やる気だ。いや、洗う気だ。
「これだけの汚れを落とせるのかしら」
 るりの呟きに、洗濯機は唸った。
 できらあっ! と、言っているような気がした。


 しかし洗濯機にも容量制限がある。
 洗えるのは一度に一人きり。であれば、優先順位を付けるしかない。
 画具泥油カレー汁。一体どれから手を付けたものか――と、悩んでいる(ような気がする)洗濯機ダモクレスを、さらに悩ませるのは姫川・みけ(にゃんにゃんファイター・e23873)の所業。
「汚れた服はこっちですよ♪」
 などと言いつつ、ひらひら閃かす真っ白なドレスには血溜まりじみたケチャップの染み。
 ああああ、早く落とさないと。洗濯機からケーブルを撚った腕が伸びかかるが、しかし。
 この中で最も厄介そうな汚れの塊となると――やはり、吾連ではなかろうか。
 機械油が落ちにくいのは言わずもがな。加えてバイクいじりともなれば、本人の言にある通り走行時に跳ねた泥の類が不溶性の壁として立ちはだかる。……ああ、世の奥様お母様が嘆く姿も目に浮かぶではないか。
 かつては三種の神器とさえ言われた生活家電の洗濯機。今こそ、真価を発揮する時。
「来ますよ!」
 時期外れな水着に黄色い上着を羽織ったジェミ・フロート(紅蓮風姫・e20983)が声を上げる。
 既にケルベロス側も戦闘態勢は万全。特にジェミを始めとする前衛陣には、尚も挑発の構えを維持する千からのオウガ粒子やら、雅とウイングキャット“セクメト”による爆煙と清風が行き届き、攻防に通常以上の力を発揮できる状態。
「綺麗にしてきた身体を汚さない内に倒したいね」
 敵の狙いを引きつけるため敢えて己を汚した仲間たちとは逆に、なるべく狙われないようにと身を清めてきたプラン・クラリス(愛玩の紫水晶・e28432)は、万が一に備えて懐に忍ばせたインクの出番が無いことを祈りつつ、不思議なタロットカードを一枚捲った。

 途端、現れるのはプランと瓜二つの槍騎士。
 氷結のエネルギー体であるそれはふわりと優雅に、けれども威勢よく突き掛かっていく。
 クラッシャーという役割も相まって破壊力はなかなかのもの。かと言って命中の面で大きく劣るわけでもなく、先制の一撃はいきなり洗濯機に目立つ傷を付ける。
 さらに攻撃。槍の後には、また槍を。古鐘・るり(安楽椅子の魔女・e01248)が指を鳴らして敵に向ければ、頭上に現れた神槍のレプリカが鋭く飛ぶ。
 此方はスナイパー故の正確さでもってダモクレスを穿ち貫き、動きを鈍らせると共に相応のダメージを与えた。
 只の家電なら大問題。慌てて故障がないかを確かめ、保証サービスに縋りたくなるところ。
 だが、洗濯機は洗濯機であると同時にダモクレス。衝撃に少し蹌踉めいたくらいで仕掛けてきた二人には(何処が眼なのかはさておき)一瞥もくれず、ケーブルの腕をうねらせた。
 狙いはしつこい汚れ、もとい吾連。
 盾役を務める彼は十分に強者の域であるから、一撃程度では沈まないだろう。
 さりとて、仲間が襲われそうなのを捨て置けはしない。
 もう一度、みけがケチャップ汚れをアピールしながら洗濯機の前方に躍り出る。さらにはピジョンのテレビウム“マギー”も、知らぬ仲ではない吾連を守るべく小さな身体を惜しげもなく差し出そうとする。
 ところが、頼りなく見えたケーブルの腕は意外や器用に一人一体を避けて抜け、目的の少年をふん捕まえると一気に引っ張り上げた。
「あ……あれーん!!」
 承知していた事とはいえ、さすがに千の瞳は動揺を示す。
 しかし、こうなってはもう遅い。プラスチックの扉一枚隔てて仲間と切り離された吾連を待つのは、おせんたくおまかせコースという名の苛烈な水責め。
 何処にホースが繋がっているわけでもないのに、下からじわじわと冷たいものが湧いてくる。かと思えば肩口にはとろりと粘性の洗剤らしきものが垂れ、吾連の鼻腔をフローラルな香りでくすぐる。
 此処までなら、狭さに目を瞑れば耐えられないほどでもない。此処までなら。
 そう思ったのも束の間、天地が逆さとなった。
 重力に引かれて頭が洗濯槽を叩き、視界が瞬く。それも一瞬で洗浄液の色に塗り替えられ、いよいよ本格的な稼働を始めた洗濯機は体内をぐるぐると回して吾連を弄ぶ。
「このっ……ウォリャー!!」
 おまかせコース終了まで待っている意味もない。
 ピジョンが声を荒らげて殴りかかれば、ジェミも鍛え上げられた背筋を軸とする“自慢の拳”をいきなり叩き込み、みけは健康美に溢れる太腿をケーブルの片腕に絡めて絞める。
 ケルベロスは殴る蹴るも武器にするものだが、此処まで清々しいほど単純な肉弾戦も珍しい。
 洗濯機の白いボディがべこんと凹み、ケーブルは軋んで今にも千切れてしまいそうな音を立てた。
 それでも、吾連が解放される気配はない。内部から反撃を試みるが、それほど厚くもない扉は鋼鉄と見紛う堅牢さで脱出を阻む。
 家電ならば頑強なのは褒めるべきだが、これはダモクレスであるから全くもって厄介なだけだ。


 結局、吾連が自由を得たのは一分後。
 勢いよく開いた扉の向こうから、まるでスイカの種でも吐き出すかのように捨てられた少年は何度か砂浜を跳ね、ごろりと転がる。
「あ、吾連! しっかりするのだ!」
 千が駆け寄って抱き起こす。友はびっちゃびちゃだが、傷は浅い。
 それよりも気になるのは。
「……ぴ、ぴっかぴかになっているのだ……!」
 頑固な油汚れも、こびりついた泥も何処へやら。
 おまかせコースを味わった少年の身体に付着しているのは、今や浜辺の砂だけ。
「たった一分で洗いとすすぎまでやっちゃうなんて……」
 なんて便利。いや、なかなか手強い。
「千も、気をつけて……」
「……なるほど、命の洗濯」
 ――とは、そういう意味だったか。いや違う。
 被弾直後ながら他人の身を案じる吾連を見やり、るりが呟く。
「そのような言葉も、ありますが。命を取られる洗濯は、少々。冗談に、なりませんね……」
 雅も言って、敵に目を向ける。
 顔も無いのに一仕事やりきった感を醸す洗濯機は、空の洗濯槽にたっぷりと水を回していた。
 どうやらあれが槽洗浄コースというやつらしい。
「洗濯槽の、過剰な清掃は……逆に槽を、痛めますので。世の、お母さん方は……真似なさらぬ様に。ですね……」
「何処に向かって喋っているのよ」
「……いえ」
 何か、そう言うべきじゃないかと心が囁いてきただけだ。
 怪訝な眼差しのるりにやんわりと掌を向けて、雅は意識を戦いに戻すと、小雪の如くオウガ粒子を降らせた。
 先に千が散らせたものと合わせ、その輝きは前衛陣の感覚をすこぶる鋭敏にしている。
 対して洗濯機はセルフメンテナンス中。完全に立ち止まっているわけではないが、とても鈍い。
 これでは袋叩きにしてくれと言っているようなものだ。
「容赦なく壊せるわね」
 るりが掌にドラゴンの幻影を迸らせる。
 それを契機に、ケルベロスたちは攻勢をかけた。
 拳が打ち込まれる。蹴りが叩き込まれる。
 高速演算で見抜いた部品の密集地帯を雅がライフルで撃ち抜けば、プランは振動刀『永夜』に魔力を込めて構え、
「バラバラに分解しちゃうよ」
 機械には到底理解出来ないであろう魅惑的な囁きと、強烈な斬撃を同時に味わわせる。
 さらにジェミが、簒奪者の鎌を振り上げて。
「丈夫で長持ち! いい言葉だけど、そうはさせないわ!」
 頑強な洗濯機に真っ向から挑む。
 虚の力を纏った刃は缶切りの如く掛かって喰らいつき、洗濯機の稼働時間を削り取っていく。

 そこで洗濯機の下部から、だばぁと排水が行われた。
 おせんたくによる汚れが砂浜を侵す。環境破壊も甚だしいが、生憎とダモクレスにエコの概念はなさそうだ。
 彼(?)の回路を占めるのは、汚れを洗って落とす。ただそれだけ。
 第二の標的は黄色いシミだらけのワイシャツを着たピジョン。
 戦場の何処にいようと狙い定めて伸びるケーブル腕が、彼を捕まえようとうねり――。
「えいっ♪」
 庇う、というより攻撃の過程で自ら飛び込んでしまったようなみけに絡んだ。
 若干の沈黙。そして再始動。
 彼女も要洗浄者に変わりなし。
 何処かの掃除機も吃驚の吸引力であれよあれよとみけを体内に格納して、洗濯機は本職に励む。
 勿論、その間もケルベロスは攻撃を続けるが――自己洗浄で意外と回復しているのだろうか、中々撃破に至るまでの手応えはやってこない。
 そうこうしている内にみけも洗い終わって、排出。
 またも始まる槽洗浄。
「うぅ……ぐるぐる、びしょびしょですー!」
 負けじとみけも叫んでリフレッシュ。服は乾かないが、不快さは薄れた。

 しかし、洗い終わったものになど興味はない。
 洗濯機は次なる仕事を求めて、一度阻まれたピジョンにではなく千へと食指、いや触手じみた腕を放つ。
「こんな投げキャラがいたらクレームの嵐だわ」
 などとるりが思ってしまうほど、洗濯機ダモクレスの魔手は縦横無尽に戦場を行き交う。
 その分、あんまり移動しない本体はぼこすこに叩かれていたが、洗濯機能が衰える気配もなし。
「あうう……洗われて目ぐるぐるなのだ」
 とうとう千まで綺麗さっぱりしてしまい、汚れを残すは千が呼ぶところのピジョン先生のみ。
「そんなに洗いたいなら、私を洗ってみなさい! この腹筋、そんな水流でやられるものじゃないっ!」
 ジェミが勇猛なところを見せるも、残念ながら反応はなし。
 濡れても構わない恰好である水着であるのはともかく、汚れが見受けられなければ後回し、ということなのだろう。
「……私も一度くらいは引き受けたほうがいいのかしら」
 るりがそっとシャンパン(ノンアルコール)を手に取る。
 自分で被るか。或いは、ジェミに引っ掛けてやれば望み通りになるだろうか。
 考えている間にも攻撃の手は緩めず、そして敵も洗濯への情熱は揺らがず。
「アバーッ!?」
 ついには捕らえられたピジョンが、洗濯槽の中で今日一番の情けない悲鳴を上げた。
 一方で、此処まで来ると頑強なダモクレスにも異音が混ざり始めた。
「みんなで攻撃しましょ!」
 ジェミが呼びかけ、反応したみけが敵に飛びつく。
「ぎゅーってしちゃいます!」
 そんな可愛らしい言葉とは裏腹に、締め上げられたケーブルは断裂寸前。
 主に砂をまぶされるのを嫌がったマギーが凶器片手に殴りかかっていけば、吾連も超高速の爪さばきで敵の外装をがりがりと削り取る。
 そして極めつけは、プランの振るう刃。
 久しぶりの変身を遂げる機会こそなかったが、プランの力を存分に注がれた『永夜』は力を遺憾なく発揮して、だいぶ脆くなっていた洗濯機を豆腐のように切り分ける。
 バラバラとなったダモクレスは血でも吐くかのように溜まっていた水を吐き出し、今にも爆発しそうなほど激しく震えて――それから一転、静まり返ると砂のように崩れた。
「不法投棄のばかやろー!」
 不条理を嘆き、千は吾連と黙祷を捧げた。


 戦いが終わると共に身体も冷めていく。
「風邪引いちゃいそうだよね」
「この季節に、ずぶ濡れは。堪えますからね……」
 プランと雅の言葉に、水浸しーズが頷く。
「それとも、せっかくだから寒中水泳でもして帰る?」
 身体が鍛えられるかもしれない。
 なんて、ジェミのそれは冗談にしておこう。
 まずは着替えるなり、服を乾かすなどするべきだ。
 一行はすぐそこの降下地点に戻って、荷物からタオルや代えの衣服を取り出した。
 濡れた者たちは岩場の影などで着替え、その必要がない者は戦場の後片付け。
「……あったかいものが欲しいわ」
 ここでさっと、あったかいものどうぞなんてカップを差し出された日には、るりだってあったかいものどうもなどと返してやるところなのだが。
 残念ながら殊勝な一般人が来る気配はない。
 奮闘の労いは、銘々にやるしかないようだ。
「温かいものでも食べてから帰ろっか。ピジョンさんとマギーも、一緒にどうかな?」
「そうだねぇ。じゃあ、今度は丁寧に食べようかな。カレーうどん」
 ゴミ拾いに勤しんでいたピジョンが頷く。
「おうどん!」
 屈む吾連の頭に背伸びでタオルわしわししていた千が、ぴょんとはしゃいだ。
「やっぱり温まるにはおうどんなのだな! おいしいのたべたいのだー!」
 では出発。
 犬耳パーカー(黒)に着替えた吾連にピジョン先生とマギーを引き連れて、千は暖簾を探し求めるのだった。

作者:天枷由良 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2018年11月30日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 5
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